3回
2025/06 訪問
「通えば通うほど沁みる、“蛍”という居場所」 —常連だからこそ知る、料理と心意気の真価—
毎週恒例のサークル例会後、いつもの居酒屋「蛍」へ。平日木曜にもかかわらず、店内はほぼ満席。全席座敷のこのお店で、奇跡的に一卓だけ空いており、すんなり着席。こういう瞬間、常連の引きの強さに感謝したくなります。
月に2〜3回は通うこちら、「いつもの一杯」はまず瓶ビールからスタート。生ビールもあるのですが、同行者と“さしつさされつ”でゆるりと楽しむ瓶ビールが、ここ最近のお気に入りです。キンキンに冷えたアサヒスーパードライが、仕事終わりの乾いた喉に染み渡ります。
◆ 突き出し:「トコブシ」
まず供されたのは、ガラス鉢に美しく盛られたトコブシ。絶妙な火入れで、やわらかさの中にコリッとした歯ごたえが残る仕上がり。味付けは控えめで、素材の旨味をダイレクトに感じられる逸品です。添えられた大葉の香りもアクセントになっていて、いきなり期待値がグッと上がるスタート。
◆ 「もろきゅう」
瑞々しいキュウリをざく切りにし、もろみ味噌を添えたシンプルな一皿。パリッとした食感と爽やかな後味が心地よく、味噌の甘じょっぱさとの相性も抜群。お酒の合間にちょうどいい“口直し役”でありながら、立派な一品料理としても成立しています。
◆ 「刺し盛(おまかせ)」
ここで登場したのが、毎回欠かさずお願いする大将おまかせの刺し盛。メニューには載っていない常連仕様で、その日の厳選素材をふんだんに盛り付けてくれる逸品です。
この日は4人で訪問だったので「2人前で」とお願いしたのですが、出てきたのはすべてのネタが4切れずつ。見た瞬間に、ああ、大将の粋な計らいだな、と感じさせられます。しかもこの一皿だけは、いつも大将自らが運んできて、ひとつひとつ丁寧にネタを紹介してくださるのもお約束。
内容は、トロ、カンパチ、タイ、イカ、ウニ、タコ、甘エビなど豪華な顔ぶれ。中でも特筆すべきは、イカの上にウニを乗せた一貫。ねっとりとしたウニの甘みと、イカの繊細な食感のコントラストが絶妙で、口に入れた瞬間に「これは今日一だ」と確信。素材の良さに加え、組み合わせの妙を感じる見事なひと皿でした。
◆ 「タコの天ぷら」
こちらも毎回頼む定番。外はカリッと香ばしく、中はタコ特有の弾力が心地よい。軽めの衣がタコの旨味を邪魔せず、添えられたピンク塩で食べるとさらに味が引き立ちます。まさに安心と信頼の一品。
◆ 「トマトチーズ鉄板」
ジュウジュウと音を立てて登場するスキレット料理。トマトの酸味とチーズのコクが熱々の状態で絡み合い、タバスコを数滴垂らすと味にキレが加わって一層お酒が進みます。和の空間でこの“洋のつまみ”がしっくり来るのは、料理のバランスが良い証拠。
◆ 「出し巻きたまご」
ふわふわ、じゅわっと優しい味わい。丁寧に巻かれた断面に、大将の技術の高さが光ります。出汁の旨味がじんわりと広がり、大根おろしと一緒に食べると、なんとも言えない安心感が訪れます。
この日はいつも注文する〆のうどんや、オリジナルの豚骨ラーメンはあえてパス。それでも、厳選された少数精鋭の料理たちにすっかり満たされて、「今日はこのくらいがちょうどいい」と心から思える夜でした。
◆ 総評
「蛍」は、料理もお酒も、そして人も温かいお店。常連になってこそ味わえる、心と舌の満足感があります。通えば通うほど、その魅力がじんわりと深まっていく。そんな一軒があることが、何よりの贅沢だと感じさせてくれる夜でした。
2025/06/23 更新
【常連おすすめ】つきだしから〆の一品まで抜かりなし!下関・小月の名居酒屋「ほたる」
月に2回は通う常連です。今回は2025年5月13日(金)の夜、3人で訪問しました。週末はいつも満席で飛び込みではなかなか入れない人気店ですが、この日は奇跡的に一席空いており、ラッキーでした。
まず最初のつきだし三点盛りからして感動もの。
・もずく酢にとろろと生姜が添えられた爽やかな一品
・アジフライは揚げたてサクサクで身はふっくら
・サザエのつぼ焼きは、コリコリとした食感が日本酒にぴったり
お酒は山口の地酒「原田 純米吟醸」。口当たり滑らかで、料理との相性抜群でした。
いつもは刺し盛りを頼むところですが、この日はかわはぎの薄造りをチョイス。肝醤油で食べると、身の旨味がぐっと引き立って悶絶級の美味しさ。盛り付けも美しく、季節の彩りが感じられるひと皿でした。
他にも、
・濃厚な酒盗チーズは、クセになる味わいで日本酒との相性抜群
・ふんわり甘い出汁巻き玉子はケチャップ添えで懐かしい味
・イカゲソの唐揚げは、衣が軽くて噛むほど旨い
・カリッと香ばしいごぼう天は、ビールに合う定番おつまみ
・〆には、あっさりだしのうどん or コクのあるとんこつラーメンを選べて、どちらも大満足
店内は活気があって居心地も良く、大将も顔を覚えていてくれて温かく迎えてくれます。まさに地元の名店。
2025/05/30 更新
もう何度目か分からないけど、また「蛍」に来てしまった。
満席看板でてるのに,はいていくと,なぜか一角空いてる。20時訪問だから一周回ったのかな。
嬉しい。
まずは瓶ビールで乾杯。
最近は生より、瓶のほうが落ち着く。
お通しは、旬のアスパラの天ぷらと冷ややっこ。
アスパラの甘さとほろ苦さ、揚げたての香ばしさ。これだけで一杯飲める。
定番の刺し盛は、今日も大将厳選の豪華盛り。
しかもこの日はなめろう付き。
焼き海苔に包んで食べれば、もう言葉はいらない。
頼んだ料理たちも、どれも“いつもの旨さ”
トマトチーズ鉄板焼き — タバスコがけで味が一段上がる
出し巻き — 出汁がじゅわっと、ふわふわ
ゴボウ唐揚げ — カリッと揚がった香ばしさが酒を呼ぶ
きゅうりスティック — さっぱり、箸休めに
豚キムチ — ピリ辛で酒が進む、頼んじゃう定番
そして、楽しみにしていたタコの天ぷらは…この日は売り切れ。
でも、そういう悔しさがあるから、また来たくなる。
酒は、山口の地酒を順に。
原田 — フレッシュで華やか、米の旨味
東洋美人 — 上品な香りとキレ、食事に合う
貴 — 穏やかで深みのある味、静かに沁みる
料理も、酒も、大将も。
“変わらない”ことのありがたさが、ここにはある。
だからまた来る。きっとまた。