4回
2024/06 訪問
レヴォの朝食
今回はレヴォの朝食が食べたかったので、宿泊したと言っても過言では有りません
この地域の昔からの伝統も取り入れた和の朝食はとても美味しくいただきました
簡単ですが紹介します
◯木の皿には12品のおかず
・右上に利賀村のじゃがいもを甘辛く炊いたかっちり
・左にふき
・梅肉で和えた茗荷
・ウドのきんぴら
・下になんば味噌
・右にバイ貝
・山葵葉
・肉厚のカマス
・下にスナップエンドウ
・ほたるいかの佃煮
・熊肉時雨煮
・花びらだけの辛子和え
◯おかずの豆腐
・木の皿の右に通常の3倍の大豆で作る五箇山豆腐
◯味噌汁
・福光地区の味噌を使った猪の味噌汁
◯ご飯
・ご飯の棚田米は甘く、おかずにもピッタリ
ご飯の旨さがベースになっています
味噌汁と書きましたが、これは豚汁ですね
癖も無い猪に肉が豚肉の代わりですが、これはかなり美味しいですね
おかずも全てが良い感じです
宿泊者だけのスペシャリティ、これは食べた人でないと分からない事がたくさんありますね
2024/06/07 更新
2024/06 訪問
異空間と今を繋げる料理、何もしない贅沢
2年ぶりに「L‘evo」さんにお伺いしました
前回は7月、今回は6月と夏に縁がある様です
今回、部屋が空いていた日がちょうど結婚記念日で、これは縁だと思い勢いで予約しました
今までも何度か宿泊予約を試みましたが、取れなかったので今回は幸運だったのかなぁ
金沢からレンタカー、晴れていたのが利賀村に着く頃には雨になりました
フィンランド式のサウナに入って、食事まで部屋で何もせずゆっくり、時間に合わせてレストラン棟に行きます
さて、今日の宴はどんな感じになるのやら、楽しみで仕方ありません
今回、いただいたのは以下の通り
⓪ 黒文字、柚子、生姜のシロップのカクテル
①オードブル
・ビーツのメレンゲ
・山羊のチーズ
・じゃがいもと甘鯛に香草をまぶしたパン粉揚げ
・白エビ煎餅
・山ぶどうのフリッター赤ワインに漬け込んだ塩を散らして
→レヴォらしい始まりです
何れも美味、ひとつひとつがオードブルとして成立しています
②富山湾のカワハギの肝和えと山野草
→野草の香りに負けない、カワハギの肝の香りと旨み、とても良いお品でした
③パイ生地の上に白ウドを氷見産の鯵のマリネで巻いて
→握り鮨の様に手で持っていただきます
パイ生地と白ウドのサクサク感と鯵のマリネの相性が抜群
④水蛸とたけのこに大葉のオイルを掛けて
→前回いただけなかった水蛸は面白い食感、大葉のオイルで軽い感じに仕上げられています
⑤月の輪熊の赤身に雪笹、アザミ、こごみ等の山菜に熊のエキスのジュレを掛けて
→心地良い山菜の香りと月の輪熊を一緒にいただくと完成します
⑥玉葱&イカ墨のソースの上に燻したホタルイカを乗せて、じゃがいものパンと一緒に
→旬の終わりに近いホタルイカはぷりぷり、燻した香りが旨みを倍増します
⑦大門素麺、蕗の薹のオイル、山羊のチーズのスープで
→濃厚な山羊のチーズのスープに歯応えのある大門素麺が良いですね
⑧レヴォ鶏、和辛子と鶏のブイヨンのソース
→レヴォのスペシャリティ
このソースとの相性は素晴らしいレベル、香ばしさ、歯応え、2年前よりパワーアップしています
⑨ 低温調理した桜鱒とアスパラ
→花爪草が綺麗、アスパラは卵黄のソースが印象的です
⑩猪のモモのロースト、すす竹、行者ニンニク、花山椒を添えて
→これは猪と言うよりはしっかり管理されたイベリコ豚の様です
ジビエのソースは奥深く、猪にも山菜にもピッタリです
11 よつぼし苺のムースと塩トマトのムースにアリッサムを添えて
→塩味と甘味に酸味がきりりと味を締めています
濃厚ソースの後、サッパリ感が強調されたデザート
12 黒文字のパイ
→最後のデザートは黒文字を前面に出したパイ
爽やかな香りと後を引く苦味が面白いですね
13 茶菓子
・棒茶のムース
・エゴマのフィナンシェ
・抹茶ボウロ
・アップルパイ
・フランボワーズ
→可愛い木箱に入った茶菓子、目に映る形と色合いが特別感を高揚させます
最後まで気を抜かないレヴォさんらしいですね
今回も素晴らしい構成で楽しませていただきました
今回は個室では無く、ホール横のテーブル席
調理する音や谷口さんと仲間たちの声がBGM
…
そんな中でいただく料理はやっぱり格別、しっかり魔法にかかってしまいます
沢山の山野草は季節感を感じさせ、色の付いた花たちはレヴォの創作感に繋がっています
私を含め、この表現が好きな方は多いでしょう
この特別感は価値のある時間だと思います
今回は宿泊でしたので、少し部屋の方にも触れておきます
素敵な空間に実用的で洒落た家具が似合います
寝具も睡眠をサポートしてくれました
部屋にはバルコニーが付いており、少し肌寒い中、ぼーっと何もせず過ごしたり…
天気が良ければ天の川が見えますが、今日はあいにくの曇りでした
明日の朝ご飯を楽しみにして…
今日も美味しいお品の数々、ありがとうございました
是非、また、お伺いしたいです
レストラン棟
入口
待合
待合の壁
宿泊棟から見た、レストラン棟
樹液
スパークリング
オードブル
山羊のチーズ
ビーツのメレンゲ
じゃがいもと甘鯛に香草をまぶして
白えび煎餅
山ぶどうのフリッター
カワハギの肝和え
山野草アップ
鯵のマリネで巻いてあります
巻かれた白いのがウド
水蛸
大場のオイルが綺麗
白
月の輪熊
山野草の鮮やかさ
じゃがいものパン
バターも綺麗
旬の終わりのホタルイカ
ホタルイカのアップ
赤
大門素麵
山羊のチーズのスープ
麺はアルデンテ
猪のソテー
イベリコ豚の味わい
白い部分は塩味
苺は薄くスライス
黒文字のパイ
姿も良いです
黒文字のハーブティ
お茶菓子
室内
2024/06/05 更新
2022/07 訪問
静寂の辺境地に佇む特異なレストハウス
噂には聞いていたレヴォさんに初めてお伺いしました。
五箇山ICから行くのが1番無難と聞いていたのでその通りに比較的順調に到着しましたが、最後の500mは冗談の様なルートでした。
到着して、ここまで山の中に入る必要が有ったのかと感じながら、レストハウスの中に。
待合の部屋の椅子に座りテーブルの感触を確かめる様に手で触り、しばし開場を待ちました。
この度は個室を利用させていただきました。
宴の始まりはイタヤカエデの樹液から。
プロローグ(オードブル)はチーズやビーツに抹茶、白エビ、稚鮎を感じる5品。
次に鱧の出汁をジュレにして様々な香草と潤菜と一緒に食べる雲丹と刺身は絶品。
鮎は肝の苦みが絶妙なアクセントに。
月の輪熊はローストで。
赤烏賊は水蛸とアスパラガスを添えて。
みずみずしいグリーンアスパラガス。
アルデンテの大門素麺はヤギのチーズとオリーブオイルの出汁で。
スペシャリテのレヴォ鶏は熱い足を手で掴み。
虎魚は向日葵の双葉や山菜と一緒に。
日本鹿は全く臭みも無く茄子と一緒に。
デザートはメロンの香りを感じて。
次のデザートが黒文字のパイ。
最後に茶菓子とコーヒー、紅茶、黒文字ティ等から。
やっぱり、行って見ないと分からない事や食べてみないと分からない事が沢山ありました。
備忘録として書いていますが、書ききれない事や自分の中だけで覚えておきたい事もあります。
是非、皆様、レヴォさんに行って感じてみてください。
楽しそうに調理される谷口さんと仲間達の姿が見れると思います。
2022/08/10 更新
久しぶりに「L’evo」さんにお伺いしました
晴れた日のレヴォさんに来るのは初めてです
これってかなりレアなケースだと思います
前回から1年以上ぶりの訪問となります
この期間中、コースの値段も22,000円から31,000円に変わりました
それでも値段に見合う価値ある料理が提供されるから、沢山の方々が日本と言わず世界からこの辺境の地に訪れるんだろうと思います
さて、今日はどんな構成なのか楽しみです
本日、いただいたお品は以下の通り
①プロローグ
樹液のカクテル
→宴の始まりは透き通ったピュアな優しさから
②フィンガーフード
・ゲンゲ、山椒
・メレンゲ
レヴォ鶏のレバーペースト
→最初からレヴォらしさ全開ですね
フィンガーフードも少しづつ変わっていきますね
③鱧ジュレ、モロヘイヤ、じゃがいものペースト、雲丹、潤菜
→なんとも不思議な冷菜、じゃがいものペーストが出て来たかと思えば雲丹と潤菜が顔を出して大葉のオイルが遠くから訪れます
④太刀魚の炭火焼き、ズッキーニ、フェンネル、きゅうり
→こちらも手で食べるフィンガーフードの前菜
重ねる素材により複雑な味わいになっています
⑤月の輪熊、ミズ、ふき、菊芋、あざみ等で和え、熊のコンソメ
→こちらはシンプルに熊の肉肉しさが前面にでているお品
食べ応えもありあざみ等のサラダとの相性が特に良いですね
強い肉をたべてるぞと言う感覚が漲ります
⑥アオリイカの薪火焼き、マコモダケ、貝の出汁の泡ソースで
→貝の出汁との相性良く、蕎麦状のマコモダケが面白い
じゃがいもパンとの相性が良くソースをしっかり絡めていただきます
⑦野生のスッポンのミンチ
→ミンチに山椒を練り込み、スッポンの血を塗りながら炭火焼きした物を甘いとうもろこしの皮で巻いていただきます
甘さとスパイシーさが入り混じった味わい、初めての出会いでした
⑧スペシャリテ
大門素麺、蕗のとう、山羊のチーズ
→やはり濃厚なチーズの味わいと蕗の薹の苦味が個人的にはかなり好きな味です
ペアリングのスパイス茶もガツンとくるクセのある感じが素敵でした
⑨スペシャリテ
レヴォ鶏
→2人で1羽の鶏を使用しています
鶏天のモモ、胸、熊の脂や内蔵、この季節だけの香茸は抜群の香りを発します
何度食べても違う味わいに感じるのは季節の素材が関係している様です
⑩甘鯛の揚げ物
→衣に使った海老の殻が主張して来ます
キャビアわ天然ハーブににも負けず、甘鯛を強く包み込ます
少しねっとりした山菜?モロヘイヤの様な素材とは合わないかも…
11. 子猪をジビエのソースで、天然舞茸を添えて
→勿論、丁寧に下処理した子猪は勿論美味しい…
でも、天然舞茸の旨さは際立っており、別次元の旨さ…一緒に食べるとまた異なる旨みが味わえます
12. サルナシとヨーグルト
→膜に包んであるヨーグルトが弾けるところが面白く、キーウィの酸味とサルナシの香りが広がります
13. 黒文字のデザート
→黒文字尽くしで爽やかな香りが押し寄せた後、キャラメル等の甘さが押し寄せます
最後の後味に黒文字の旨い苦味が小さな声でやって来ます
14. ミナルディーズ
・エゴマのフィナンシェ
・フランボワと味噌の生キャラメル
・加賀棒茶のムース
・アップルパイ
・冷たいミルク系が入ったボウロ
→お茶菓子にしては多いよね
もちろん、食べますが連れはお腹いっぱいの様子でした
◎ノンアルコールペアリング
1. レモングラスとレモンミント
2. ビルイタリアンパセリ
3. 黒文字茶
4. 弘法茶、落花生の様な香りと完熟山椒の香り
5. よもぎ茶ベース、シナモン、カンゾウ、クコの実、黒豆
6. スパイスティー、発酵させたほうじ茶、グローブ、ブラックペッパー、オレンジピール
7. よもぎ茶、苦味を楽しむ
8. 白樺茶、辛子の香りとレヴォ鶏のソースを掛け合わせて
9. カモミール+
10. バタバタ茶、八角、天然ミント
11. レモンバーベルとグレープフルーツ
12. 菊芋茶、桑の葉
やっぱり、L'evoさんはホントに凄いなぁと感じてしまいます
美味しいは勿論ですが食べる時間が楽しいんですよね
何度か来ているので次は大門素麺か?、レヴォ鶏か?…メニューを見ながらいつものお品の想像をするのですが、当たっても外れても楽しいんですよね
出てくる時間は勿論計算されていると思われますし、スタッフの手際の良さやお客様への声掛けがこの感覚に繋がっているんだと思います
また、辺境の地に居るからこその高揚感や特別感が料理のエッセンスとなり、味わいにさらなる彩りを添えるのでしょう
これからもL'evoさんに来れるよう、元気でそして頑張ろうと思います…そんな気持ちにさせてくれるレストランは私にとって数少ない存在です
今日はありがとうございました
また、お伺いしたいです