3回
2024/09 訪問
こちらを訪問せずに鮨を語るな!
ここ数年で鮨業界のレベルは下がった気がしてなりません…物価高の影響は理解しますが異常なインフレ状態です。
金額に技術が追いつかない 仕入れも大手仲買の言いなりですから…
東京だけでなく、地方都市でも驚くような金額を請求されることがあり辟易します
おまかせコースに慣れてしまった鮨好きの皆様、是非とも一度こちらを訪問してみて下さい
本物の鮨屋の矜持、凛とした雰囲気…鮨屋に求めるものとは何なのか…
解があるような気がします
◆肴
鯵
鮑肝あえ
穴子おとし梅肉
穴子きじ焼き
煮いか
ひもきゅう
◆握
春子
鯛
新子
鯵
たいらぎ
小柱
煮蛤
漬け
雲丹
玉
好きなネタを好きな順番で好きなだけ大将にお願いする幸せ…特別なことでしょうか?
いつまでも終わらない夏、夏の小笹の楽しみといえば穴子おとしです。定番の鮑肝あえ、きじ焼にも負けない風情のある鮨屋らしい肴です。気取りのない、いつもの日本酒で流し込む幸せ
握りも今風の小さなやつではありません。大ぶりですから満腹注意!最初から好きなものをお願いしましょう まずは白身から…なんて教科書的な注文は野暮というもの
そして最後の玉をいただく余白を必ず残して下さいな
2024/10/21 更新
2023/06 訪問
日本一の鮨屋らしい鮨屋
鮨とは何か…
その解はこの店に全て詰まっています。
予約を取りません
鮨を欲したその日に並べば、誰でも平等に食べられます。鮨界のスタミナ苑です。
コースはありません
お好みだけです。客が好きなものを好きな順番で楽しみます。ロスを考えたら他店は真似が出来ないでしょうね。
居酒屋ではありません
ビールと日本酒2種類のみ。冷は白鷹、燗は剣菱。最近流行りの日本酒は他所で飲んで下さい。
ワイン?泡?とんでもありません。
流行を追いません
シャリは白。流行りの赤酢ではありません。しかもサイズは大振り。あくまでも鮨を喰らう店です。
茶沢通り沿いにあった先代岡田翁の時代からお世話になってます。桜新町にあった直系の喜よしにも通いましたが、数ある『小笹』系譜の中でも『小笹』といえば下北なんです。
上記の通り自由で平等ですが、変な客は皆無で常連がほとんどです。ある意味では敷居が高いかもしれません。小笹伝統の坊主頭に豆絞りの大将も初見では近寄りがたい雰囲気でしょう。でも、勇気を出して飛び込めば凛とした空間で素晴らしい空気を味わえます。常連も一見も分け隔てありません。
こちらが最初で全国の銘店が真似をする名物がたくさんあります。
穴子生地焼はあまりにも有名です。
鮑の肝和えは開店と同時に入店しないと食せない限定品です。雲丹をソースとして使った鮨店もこちらが初でしょう。
そして、何と言っても葱を叩いた薬味。ニンニク風味になるあれです。今でこそ全国の鮨店で光物に添えられる光景を目にしますが、これは岡田翁が発明した名物です。私は必ず肴で鯵や鰹を注文し、この薬味をたっぷりと堪能します。
普通の店では巻物は最後と決まっています。でも、巻物で飲む酒は美味いんですよ…紐きゅう、山葵を利かせた鉄砲など最高です。
手間がかかった握りも存分に堪能して下さい
朧をかませた春子や小肌、皮目が美味い鯛、三つ葉を忍ばせた大星…名物や季節のもので腹一杯でしょうが、玉もお忘れなく!素晴らしいデザートです。
私の変なポリシーで、どの店にも満点はつけません。こちらは限りなく満点に近いです。
これだけ満足出来る食事で、勘定に驚かされます!
『適正』という言葉はこの店のためにあるのではないでしょうか(笑)
1つだけ残念なことが…
色々な意味で?名物だった女将が店に顔を出さなくなったことです。女将も含めて、この店の雰囲気だったのですが…
この店を訪れずして鮨を語ることなかれ…
素晴らしい店です
2023/06/28 更新
インバウンドの良し悪し…
日本人が日本らしい食事をすることが難しくなってきました 人口減少、少子高齢化…仕方のないことです
矜持を感じる握り手は減りましたが探せばいます。東京、神戸、千歳、熊本…貴重な存在です。
我々食べ手が出来ることは、適正な価格で頑張っておられる握り手が華麗に操る鮨をたくさん食べることだけです
12月〜1月限定で提供される数の子に間に合いました!それにしても四季を感じる、旬を味わう鮨店が減りました…大丈夫ですかね?
ここで飲む酒は美味い!
高い酒が美味いのではないということを証明してくれます
大食漢の私でも、美味い肴をつまんでから握ってもらうと10貫は厳しいです 最近主流の小体な握りではありませんから
だからこそ、好きな種を好きな順番で頼めば良いのです
常連がほとんどなので、たまに見かける新規客は最初は居心地悪そうにしていますが、常識ある方ならば粋な大将とも馬が合うでしょう
予約出来ないと敬遠される方がいらっしゃいますが、予約を受けないということは訪問すれば誰でも食べられるということ
変な店が2年先まで予約が一杯!などと声高に叫んでいますが、2年先も現状維持出来る店なんて数えるほどでしょう 馬鹿馬鹿しい
こちとら死んでるかもしれません(笑)