恥知らずで迷惑な客さんが投稿したル・マノアール・ダスティン(東京/銀座)の口コミ詳細

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ル・マノアール・ダスティン銀座、有楽町、日比谷/フレンチ

2

  • 昼の点数:4.5

    • ¥6,000~¥7,999 / 1人
      • 料理・味 4.4
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.3
      • |酒・ドリンク 3.5
2回目

2022/11 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.4
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.3
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

2024/11/30 更新

1回目

2021/05 訪問

  • 昼の点数:4.6

    • [ 料理・味4.4
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.3
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥6,000~¥7,999
    / 1人

スペシャリテはもちろん、鮎のガトーは必食。前菜全て制覇したい

なんでもっと早く来なかったのかと頭ポカポカしたお店でした。フロアはまさに王道フレンチに相応しいクラシカルで品良く落ち着いた雰囲気、真っ白なクロスもパリッと美しい。
ランチは前菜一種と二種のコースがありますが、予算が許すなら絶対に二種をオススメします。理由は後述します。

メインは肉と魚が選べるのですが、ランチのメインでは意図して内臓を使った料理をあまり出さないようにしてるそうで、どちらも不使用とのこと。ランチは気軽に利用できるから、逆にいえば苦手というか不慣れな人が多いかもしれないことに配慮してるのでしょう。真髄は夜にお邪魔するしかなさそうです。とはいえ、以下に記しますがランチでもその片鱗はビシバシと。

・アミューズ、自家製ブーダンノワールのリンゴジャム添え。
豚ではなく蝦夷鹿だそうです。ほんのり暖かでクセも臭みもなく濃厚、リンゴと合わせるのが王道と思いますがエゾ鹿でもやはり合いますね。はやく日本でも豚を普通に使えるよう、法律を元に戻してほしいもんです。

前菜を選ぶのですが、リストを見て口が半開きになる。常時この数を用意してるんだろうか・・・どれだけ労力かかってるんだろう。

・まずはスペシャリテ、人参のムースにコンソメジュレと雲丹。
上からはオレンジ色のジュレしか見えず、そのすぐ下にはウニがいて、人参のムースは土台として下に隠れてます。人参て面白くて、そのまま食べるとむしろ苦味があるくらいなのに、ミキサーでジュースにすると驚くほど甘いってことありませんか?

このムースはそれを何倍にも凝縮して体現してるような味と香りでほとんどスイーツ、その甘さに相対できるよう、上のコンソメジュレはかなり強めに出汁を取っているのでしょう、苦味と酸味をほのかに感じて、ウニの濃厚な風味と相まって陶酔のマリアージュです。
個人的に、ウニはなくてもいいと思ってしまうくらいムースが絶品でした。これ、コンソメの代わりに柑橘系などのジュレにして、ウニの代わりにバナナムースなどを忍ばせたら、デザートとして本気の一品になる気がする。

・二つ目の前菜、初夏の鮎を使ったガトー仕立て。
これが感激というか衝撃でした。本当に長方形のケーキの形で出てきます。説明がなければどう見てもスイーツとしか思えない。上からゼリー、ムース、ゼリーの中に鮎の切り身、すり身のハンペン? みたいな土台の四層で構成。

まず上の二層、ゼリーとムースで腰抜かす。驚くほどアユ特有の爽やかな苦味と香りを再現していて目を丸くします。ムースはそのまま内臓使ったペーストを食してるかのようでまだ食感に馴染みがあるのですが、最上部のゼリーは一見、甘酸っぱい柑橘を使ってるような色で透き通ってキレイなのに、口に入れるとアユを丸かじりした時のあの苦味と臭みの力強さが襲い掛かってくるので、そのギャップに唖然とします。

三層はうってかわって全く苦味はなく、出汁の旨味のそのまた上澄みだけで作ったようなゼリーで見た目通りの透き通った味。まだ数少ない経験ですが、自分がこれまで食べたフレンチの中で、このような和テイストの感慨を受けたフレンチはナベノイズム以来ですね。
一番下は少しハンペンのような弾力もあるすり身を固めたようなもので、これも川魚の上品で淡泊な白身を存分に楽しめる。
見た目はまったくのケーキですが、全部の層を一緒に食べればまさに鮎そのもので、もう脱帽するしかありません。

まさに手を尽くすフレンチの古典というか、東京に数多あるイノベーティブなフュージョンでストラテジってる新興フレンチ勢では、こんな手間と根気がいる料理はそうそう出せない気がします。
前菜の選択肢の数を見ても思いましたが、他で同レベルを求めるとおそらく桁が一つ違うグランメゾンに行かんと無理じゃなかろうか。いやしらんけど。

・メインはスズキのポワレを選びました。他にソテーした野菜やエビ、ホタテなども添えられてボリュームがあります。
ソースもおそらく骨などから取ったジュが深く濃厚な味わいで王道の風味。ただ上記二種の前菜が鮮烈だったため、こちらは普通に美味しかったという感想しか出てこない自分に愕然と致します。

・デザートもかなり選択肢があり、ブランマンジェの梅ソースがけをチョイス。
アーモンドに梅?って興味本位で選んだのですが、よく考えたら合わせるソースは甘酸っぱいのが多いから梅でも美味しいですよね。これマネしてアーモンドプードルと梅干使って家でなんか作ろ。

最後は、これも数ある中からレモンの香り豊かなハーブティを選び、小菓子が二種で〆。

サービスは老舗だけあって、同価格帯のランチを提供するフレンチの中では頭一つ抜けてると思います。上記のコースに炭酸水1本つけて税サ込7000円切りました。安すぎでしょう・・・。他の前菜もぜひ食べてみたい。また伺わせて頂きます。

2024/11/30 更新

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