2回
2019/04 訪問
「伝統を受け継いだカスレを食べずしてフランス料理を語るなかれ」
カスレはオック地方料理の神である。それも三位一体の神である。父なる神はカステルノダリーのカスレ、子なる神はカルカッソンヌのカスレであり、聖霊はトゥールーズのカスレである。
代官山ヒルサイドテラスにある、28年以上も愛され続けている「レストラン・パッション」。
「アカデミ・ユニヴァーサル・デュ・カスレ」日本支部。その重鎮はフランスの由緒ある称号「フランス名料理長」を持つオーナーシェフのアンドレ・パッション氏。10年以上前から毎年、冬になるとカスレ・ディナーを催していらっしゃいます。
17世紀、600年も前から続いているフランスの伝統的な豆料理「カスレ」、フランス南西部の町、カステルノダリー、トゥールーズ、カルカッソンヌでそれぞれ独自の進化を遂げてレシピは様々あります。好き好き「カスレ」。カスレ毎日食べたいくらい好き。念願やっと、今回参加できました。
店内には、パッション氏の絵画、巡礼の途中にあるフランスの修道院から移築した350年前の暖炉。クラシカルな装飾。今日は、披露宴さながらに、お席がずらりと宴会仕様。
【乾杯】
「ブランケットドリムー キュベ フランソワーズ・ラングドッグ」
シードルのようでたくさん飲んでしまい、うっかり大変。飲めない人にはジュースも用意されており、その後は「クランベリージュース」を。ワインがアトランダムに何種類も置かれていきます。飲み放題、ということになります。
【アミューズ・ブシェ】
「ポークのゼリー寄せ」「鱈とマッシュポテトのブランダード」「真鯛のスモーク、大根のピケル(ピクルス)」「人参とレーズン、鶏レバーのコンフィのタルト・パセリのガーリックソース」
「ポークのゼリー寄せ」
煮凝り。小さいながらコクのあるリッチな味わいです。
「真鯛のスモーク、大根のピケル(ピクルス)」
フレッシュな真鯛は、いきいきとしたスモーキーフレーバー、張りのある食感が良く、美味。
『タラとマッシュポテトのブランダード』
塩抜きした塩ダラをクリーム、オイルとともにつぶして、マッシュポテトと和えたもの。
「人参とレーズン、鶏レバーのコンフィのタルト・パセリのガーリックソース」
エスカルゴバターのようなソースはパンにつけてもおいしい。
【アントレ】
「アボガドとエビのフォンダン トマトのクーリとグリーンマヨネーズ」
上にコンソメのジュレ、真ん中にアボガドとエビのフォンダンムース。おや、中にシャキシャキ。伺うと、“りんご”だそうです。このマヨネーズ売ってほしい。
【パン】
「バゲット」
しっかり粉の味、塩気も強めで、噛めば噛むほど味が出る格別のバゲット。冷めてもつくづく美味しい。ビゴのバゲットは、まさにお手本のような焼き上がり。このあと。「ビゴの藤森さん」と会話ができて感激。お元気そうで何より。
【ポワソン】
「長崎産真鯛のポワレ きくいものピュレときくいものチップス・アルモリケーヌソース」
真鯛の身をふんわりと焼きあげ、ビスク香るソースアメリケーヌ。優しい鯛の味わいの中にビスクの旨味が、お魚に深みを与えています。パリパリのきくいものチップスの食感と滑らかな菊芋のピュレの対比も楽しい。
【メイン】
「カスレ オード・ペイ・カタール」
さて、メインの登場。ムッシュを先頭に、歴代受賞者、スタッフの方々が、カソール皿に入った、アツアツカスレを手に♪カスレ♪カスレ♪とうたいながら、お席を回ります。するとすぐに店内じゅう、食欲をそそる香ばしいスパイシーなお肉の香りが広がります。
“カルカッソンヌカスレ” は、アリコ・白インゲン豆に鴨のコンフィ、豚のすね肉、羊モモ肉のコンフィ、豚の皮、ソーセージ、ベーコン、ウズラ等。濃厚なブーダンのようなソーセージ、アリコ、お肉・鴨や豚からしっかり旨味を抽き出していて、旨味がいっぱい。脂を吸った白インゲン豆が、ぷくぷくでうまし。おかわりもできて、たっぷり堪能できました。
☆ラングドック地方でも3つの地域が発祥の地と主張、大論争!トゥールーズ風はトゥールーズでは羊肉や鴨のコンフィ、トゥールーズ風ソーセージとガチョウのコンフィが入り、カステルノーダリでは豚肉・ソーセージ・鴨のコンフィ、カルカッソンヌでは豚肉のほかに羊肉やウズラが入るそうです。
フレンチのバイブル「料理の手引き」(エスコフィエ)カスレも羊です。いずれも白いんげん豆がたっぷり入っています。命名はカソールという陶器の名前から。スペイン料理の豚と豆の煮込み、ブルガリア料理のカヴァルマなど、ヨーロッパでは豆と肉の煮込み料理はどこでもあるものです。
【サラダ】
「“ソシエテ” ロックフォールチーズとアンテイーブのサラダ」
新鮮なアンテイーブに、香りもコクも強いロックフォールチーズのソースがたっぷり、おなかいっぱいでもこのチーズにうっとりと食べきる魅惑のサラダ。ビゴのおいしいカンパーニュをおともに。
【デセール】
「オレンジが香るホワイトチョコレートムース・ピンクグレープフルーツのシャーベット」
クラシカルな定番ケーキ。素朴だけれどフランス菓子らしい華やかさ。
【飲み物】
「ホットコーヒー」
【ミニャルデイーズ】
「プチ・ガトー」
フレジエのようなケーキ。
国家功労勲章シュヴァリエを受章されたフランス料理文化センター事務局長(フランス農事功労章受賞者協会)の大沢晴美氏、日本人初のフランス政府から農事功労章を受賞されたフィリップ・ビゴの愛弟子さん「ビゴの店鷺沼」のオーナー現役ブーランジェ藤森二郎氏のお姿も。みなさん、東日本大震災で被災した住民のためフランス料理炊き出し隊「ラ・キャラバン・ボナペティ」への参加を通して支援活動にご尽力されたようでした。みなさん、アグレッシブでオーラを放っていて輝いていらっしゃいました。今回、ご一緒してくださった方にも心からお礼申し上げます。
ヒルサイドテラス
仮面
エントランス
ずらり
配置
カルト
乾杯
アミューズ
4種
レバーのコンフィ
ブランダード
ポークのゼリー・煮凝り
真鯛のスモーク
ビゴのバゲット♪
クランベリー
アボガドとエビのフォンダン
きらり
コンソメジュレ
長崎産真鯛
アメリケーヌ
はじまりはじまり
行進♪
カスレ番長(*'▽')
会長ー☆
おおー
主役登場
アリコ
デリシュー♪
ロックフォールチーズ
濃ゆい
デセール
ホワイトチョコのムース
ピンクグレープフルーツソルベ
ホット
暖炉熱い炎
フラッグ
満開
2019/04/07 更新
代官山に店を構えるフランス料理『Restaurant PACHON(レストラン パッション)』
店内の奥にあるのは店のシンボル、2メートルの大きな暖炉。ポール・ボキューズ氏から受け継いだもので、メインディッシュの肉料理は、オープン当初から毎晩、この暖炉で焼いて提供されています。
そして美術館さながらの絵画。南仏の街並みが描かれた絵画などはシェフ自ら描かれたそうです。
オーナーシェフを務めるのはMonsieurアンドレ・パッション(André Pachon)。
1960年“カスレの王様”と呼ばれていたマルセル・エメリック氏に師事。フランス国内のレストラン、「レストラン・ラ・レゼルヴ・エチオナ」などを経て、カナダヘ。モントリオールのホテルで働く。1970年大阪万博「ウ・ピック」のシェフとして来日し、期間中『レストラン・デュ・カナダ』でシェフを務め、六本木「イル・ド・フランス」のシェフを務めたのち、1984年代官山に『パッション』をオープン。 1998年に、ビストロ『ル・プティ・ブドン』、『ル・コントワール・オクシタン』を近隣に開業。
フランス共和国最高勲章レジオンドヌール勲章、アカデミー・ユニヴェルセル・デュ・カスレの創設者、「メートル・キュイジニエ・ド・フランス(フランス名料理長の称号)」の日本支部の代表をも努める、フランス料理界の重鎮です。
カルカソンヌで公式に認められている「カスレの会(アカデミー・ユニヴェルセル・デュ・カスレ)」の発起人でもあり、これまで40年近くに渡ってカスレの振興に努められてきました。
マダムパッションと2人の御子息とともに家族で守り続けるクラシックなスタイルのフランス料理店として、来店される方を虜にしてきました。
友人と、楽しみにしてまいりました。
【乾杯】
「スパークリングワイン・ノンアル」
【アミューズブーシュ 】
「スモークサーモン、ハーブのクリームチーズ 」
脂のコクと個性的な香りのサーモンに、ハーブ入りクリームチーズを合わせて。 クリームチーズのコクと酸味が、サーモンを更に引き立ててくれます。
「サツマイモのムース」
さつまいものピューレにクリームを合わせて。さつまいもの甘く優しい味わいと生クリームの相性が良く、 デザートとしても成り立ちそうな仕上がり。
【パン】
「藤森さんのバゲットとカンパーニュ」
本当に美味しい。 Jiro FUJIMORIはフランスパンを日本に伝えたフィリップ・ビゴ氏の一番弟子、藤森二郎さんが展開するブーランジュリー。
数年前のカスレデイナーでもお会いした藤森さんはとても気さくな方でした。お嬢様もパン屋さんを経営されています。
【前菜】
「地鶏白レバーのテリーヌ、マデラ酒風味のコンソメゼリー」
食感が良くて、しっとりとした美味しいレバーのテリーヌ。味わい深く、脂の香りも素晴らしいです。 レバーと相性の良いピスタチオや、栗を加えて、冷たい前菜にしています。 色々な食材の調和したおいしさは、フランス料理の王道的な美味しさを感じます。
【メイン】
「スズキのポワレ、茸のソテー添え ブールブランソース 」
脂がのって味わいの濃いスズキを、パリッと焼き、酢橘をきかせたブールブランソースと、たっぷりの茸のソテーを添えています。
【デザート】
「マロンと赤スグリのムース、バニラアイスクリーム添え」
マロンのムースにジェノワーズ、赤スグリのムースを重ねて、上にクレームシャンティ、栗のシロップ煮をトッピング。バニラアイスを添えて。
ムースがこんなに美味しいと再認識。見かけは普通に美しいですが、その出来栄えは格段の差が。
【小菓子】
「ピスタチオのフィナンシェ 」「プチドーナツ」
【食後の飲み物】
「コーヒー」
帰りには、マダムパッションにご挨拶出来ました。 コントワールオクシタンと共有スペースのテラス席でいただいても、今の時期なら気持ちよくて最高かも。