@verさんが投稿した京 静華(京都/東山)の口コミ詳細

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京 静華東山、三条京阪、三条/中華料理

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 4.5
1回目

2025/10 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

古都の美意識が中華と出会う時。京静華、五感で味わう口福の物語。

​食通たちの間でその名が囁かれ、常に予約で席が埋まるという京都の中華「京 静華」。

幸運にもその席を得て、期待に胸を膨らませて暖簾をくぐった。
そこは、静謐な空気が流れる洗練された空間。これから始まる美食の饗宴への序曲が、すでに始まっているかのようだ。

​まず供されたのは、日本の四季の彩りを映したかのような前菜。一品一品に丁寧な仕事が施され、これから続く料理への期待を否が応でも高めてくれる。
パリッと小気味よい音を立てる春巻きは、驚くほど軽やか。添えられた麻辣ソースが、その繊細な味わいをさらに引き立てる。

​続く一皿は、純白のイカに黒トリュフがふわりと舞う、香りの芸術。イカの甘美な食感と、トリュフの官能的な香りが口の中で見事なマリアージュを奏でる。

そして、椀物の蓋を開けた瞬間に立ち上る、豊潤な湯気。黄金色に輝くスープの中には、堂々たるフカヒレ、鮑、松茸、ナマコがオールスターが鎮座する。見た目だけで上質とわかるその繊維は、口に含むとハラリとほどけ、滋味深いスープと共に喉を滑り落ちていく。まさに至福。

​定番の叉焼は、艶やかな照りと共に、旬の無花果(いちじく)を伴って現れた。こっくりと甘辛い叉焼の濃厚な旨味に、無花果のフレッシュでプチプチとした食感が意外なほどの好相性。中華の伝統に、和の季節感を大胆に取り入れるセンスに脱帽だ。

メインの肉料理は、完璧な火入れが施された和牛。断面は美しいロゼ色に輝く。噛みしめるほどに赤身の力強い旨味と上質な脂の甘みが溢れ出し、思わず目を閉じてその余韻に浸ってしまう。

​そして、クライマックスは、蒸籠で供される圧巻の蟹おこわ、肉包、キノコそば。

蓋を開けると、湯気と共に蟹の香りが一気に立ち上り、テーブルが歓声に包まれる。蟹の旨味が隅々まで染み渡ったもち米は、一粒一粒が至高のご馳走。これぞ日本の食材を知り尽くしたシェフだからこそ成せる技であろう。

​「京 静華」の料理は、力強い油や香辛料で構成される従来の中華とは一線を画す。そこにあるのは、素材のポテンシャルを最大限に引き出す、繊細な引き算の美学。

京料理の精神性を根底に感じさせながら、中華の技法で見事に再構築された料理の数々は、まさに「京中華」という新たなジャンルの頂を見るかのようだった。

​食を愛する者ならば、一度は訪れるべき場所がここにある。
舌の記憶に深く、そして鮮やかに刻まれた、忘れられない一夜となった。

2025/10/09 更新

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