Avignon_mats1984さんが投稿したAKI NAGAO(北海道/すすきの)の口コミ詳細

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AKI NAGAOすすきの(市営)、狸小路、すすきの(市電)/フレンチ、イノベーティブ

1

  • 夜の点数:5.0

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.4
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2023/09 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.4
    • | 雰囲気4.5
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

北海道のテロワールを体感できる、ワインペアリングが見事なフレンチ

北海道旅行の行程は蕎麦屋を軸に立てたので、夜が一食どう考えても空くし、どうせなら北海道を味覚で体験できる店を探そうと思って探した結果、辿り着いたのがこちらの〈AKI NAGAO〉。
鮨も考えたのだけど、北海道の恵みは海産物だけにあらず、山の物も、と考えたら、フレンチに辿り着き、こちらの店は海の物だけでなく山の物(ジビエ)もちゃんと味わえそうだったから。
ただ、値段がとにかくゴツく、スタンダードペアリングを付けて5万円弱という仕上がりにはビビりもする。

お手並み拝見もありつつ訪れてみたが、アミューズからして爽快にホームラン。本来ペアリングには含まれていないとのことだが、北海道のスパークリングワインをサービスでいただき、そのマリアージュのレベルの高さに呆然。
2種の前菜、スープ、魚料理、肉料理の総てにおいて、料理単体で完璧、ワインを合わせることで生まれる味覚のドラマに打ちのめされる。雲丹あり、帆立あり、きんきあり、蝦夷鹿あり、の、北海道の名産をこれでもかと詰め込みつつ、皿のそれぞれに一定のポーションとはっきりとした主張を備える。料理はイノベーティブなアレンジが施されているように見えて、ワインと合わせるための調整、必然性があるから、上滑りしない。シェフとソムリエの妥協なき応酬が作り上げたかのような料理とワインのドラマに震えるほど感動させてもらった。ここに来るために札幌を訪れようと思えるほど。
それだけソムリエの側も思い入れを持って取り組んでいるせいか、ワイン、料理の説明にも熱が入っていて、(私は面白く聞いていたけど)人によってはもう少しつまんでくれと思うかもしれないが。
そして、お値段は中々だったが、「こいつは飲めるやつだ」と思われたのか、やたらワインを注いでくれようとする辺りもワインに溺れる人間としては大変嬉しいところ。

ここに到れたことがこの3年間の成果の一つだなと思いながら食べていた。色々な店に出逢ったが、それなくしてこの店の提供してくれるマリアージュに心の底から感動できたかどうか。
この店を食の探求の旅におけるマイルストーンの一つにして、またこれからも旅を続けよう、そして、また帰って来ようと思った。

◆アミューズ:雲丹、毛蟹、オマール海老のコンソメ、カリフラワーのムース
 ル・レーヴ・ワイナリー Musubi Sparkling ~結~ 2019
 ワインはロゼスパークリング。少し日本ワインに独特のクセがあるが、それが海産物の饗宴と言うべきカクテルのアミューズにバッチリ。雲丹、毛蟹の旨みが引き立つ。この時点で私は「お手並み拝見モード」からスタンディングオベーション状態。

◆厚岸 かきえもん - 海洋深層水のミネラルと梅 ミントオイル
 Axina e ixinan crarn(サルディーニャ)
 圧巻のペアリング。梅やビーツ、ミントオイルなどを使ったソースが、生牡蠣とまずピッタリ。そこにこのワインを当てると、ソースがワインとほぼ同質のものとして構築されていることに気付く。ワインがソースを絡めとり、内側の牡蠣の旨みがくっきりと口の中で描き出される。

◆網走 帆立貝 - フォアグラと根セロリのソテー 甘口ワインのソース
 XI PERPETUUM(シチリア・オレンジワイン的製法の白ワイン)
 A.J. Adam 2015(ドイツ・リースリング)
 ソースに対するアプローチ(シチリアワイン)と、素材に対するアプローチ(ドイツリースリング)で分けてみましたとか言って2種類持って来る。こういうことされるとワイン廃人の私は泣いてしまう。
 フォアグラはシチリアワインと、根セロリと帆立はリースリングとの相性がよりよい印象。

◆季節のスープ - 上土幌 村上農場のピュアホワイトのポタージュ
 Frontier 2022(北海道・スパークリング)
 とうもろこし(ピュアホワイト)の冷製スープにベビィリーフ的ハーブ。そして「自社製」という北海道のスパークリングワイン。スープ単体でも十分美味しいのに、ここにワインを流し込むとシャリシャリした食感と全き旨み。すりおろしたパルミジャーノレッジャーノを嚙んでいるような心地になる。

◆羅臼 キンキ - パイマックルー香るリゾットとガルムソース
 Suman(スロヴェニア)
 またまた圧巻。紫キャベツのエキスで炊き、エキゾチックな香りを乗せたリゾットと、魚醬(ガルム)のソースに、脂がノリノリのキンキのポワレ。ワインにオリエンタルな香りが乗っているぶん、エキゾチックな香りがあるリゾット+クセの強い魚醬のソースを合わせたキンキと、この何とも珍しい白ワインを合わせた時にその真価がわかる。

◆白糠 蝦夷鹿 - ビーツとマッシュルーム 赤ワインのソース
 Domaine de Chassarney, Sain-Roman, 2020
 ここまでが凄すぎて、完璧なのに普通に感じられてしまうのが不憫なペアリング。最後にブルゴーニュ飲みたいっていうワイン好きの気持ちをよくわかっていらっしゃる。鹿も旨みが凝縮しているし、それを赤ワインソース、ビーツ、生マッシュルームで、ブルゴーニュの赤でまとめるアプローチそのものは完璧。

◆〆のデセール - 玄米チャイのムースとブラックカカオのソルベ
 ここまでで打ちのめされて持って行かれたせいで、美味しく、心穏やかにランディングした心地。(いつものことだが)

(1000/1000)

  • 入り口はわかりにくい

2023/09/25 更新

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