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夜の点数:5.0
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¥60,000~¥79,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 5.0
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|雰囲気 5.0
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|CP 3.5
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|酒・ドリンク 5.0
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[ 料理・味5.0
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| サービス5.0
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| 雰囲気5.0
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク5.0 ]
人生最高の仔羊との出逢い
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2024/03/16 更新
絶賛の声しか聞こえてこないフレンチの頂点。一度でいいから行きたかったのだが、幸運にも同行者を得て20:30からの回でお邪魔。
個室ではないほうなので、写真はNG。ワインだけはなんとか、と言ってみたら、帰り際にエントランスで並べてくれた。
メニューはおまかせ(お店流に言えば"カルト・ブランシュ")にアルコールペアリング、そして食前酒としてシャンパーニュ、プラスアルファで食後酒。
アミューズからして只ならなかったけれど、百合根とアーモンドをあしらったシグネチャー〈山羊乳のババロア〉にオーストリアの白ワイン(グリュナー・ヴェルトライナー)を合わせ、オリーブオイルなどの風味をまとったババロアから、そこに潜む「甘さ」を優しく掬い出すがごときマリアージュを体感してしまってからは、雷に打たれるような料理とペアリングワインのオンパレードにただただひれ伏すばかり。
写真が無いので総てを正確に思い出すことができないが、フキノトウ、ほうれん草、かにみそ、コンテチーズを使った〈ケークサレ〉、猪肉などのジビエをミンチにしてソースに仕立てた〈プンタレッラのフリット〉、魚料理のメインとして出された、皮をパリっと焼き上げ、「ふっくら」という言葉ですらなまぬるく感じるイサキ、みずみずしいばかりの肉汁を湛えた仔羊のロースト、どれもが完璧。特に仔羊のローストは、見た目からしてロゼ色で艶やか。旨みを引き出す絶妙な火入れ、ナイフを当てればふるふると震える柔らかさ、噛めば迸る肉汁の美味さ。添えられたソースが主張をするわけではなく、肉に寄り添う感じなのも素晴らしい。今まで食べて来た仔羊のローストは一体なんだったんだと思うほどの、人生最高の出逢い。
また、前菜のうちはさほど感じなかったが、魚・肉のメイン料理は、はっきりと印象に残る大きなポーションで出してくれるのも、凄く嬉しい。
ペアリングもよく考え抜かれている。〈プンタレッラのフリット〉などは、ソースだけではワインと微妙に合わないが、チコリの仲間というイタリアの郷土野菜、プンタレッラのフリットが伴ってこそという、完璧なマリアージュを構成。個人的に嬉しかったのは、この先出逢うことがあるのかという気すらする仔羊のローストに、堂々とボルドーのグランヴァン、レオヴィルラスカーズ(2011)を合わせてくれたこと。個人的に思い入れのある大好きなワイン。それを、人生最高の仔羊のローストと合わせて味わえたというだけで、「来られた奇跡に感謝」という気分。
どれだけ称賛しても足りないレストランだけれど、〈カンテサンス〉を採り上げる記事はすべからく〈カンテサンス〉を称賛し、最高評価が献上されるのはよくわかったし、お値段はゴツイ(この日のお勘定は7万円台後半)けれど、食材に対する洞察をもって、意図と必然をもって作りこまれた料理を分かりやすく適切に、味わい方の動線までしっかり引く説明、エレガントなサービス、エレガントだけれど、ヘンに荘厳ではないので肩肘張らずに済む装いといい、ここは紛れもなく「最高峰」のお店の一つなんだろうなと納得。