6回
2024/07 訪問
日本酒好きのためのエンターテインメント。
ディナーで訪問。
数ヶ月前に予約していました。
【ポイント】
○唯一無二の日本酒ペアリングコース
○店主の日本酒に関するお話が興味深い
○日本酒は4合以上飲め、お料理も面白い
−−
*オペレーション:複数人体制
*客層:様々
*支払い:カード可
*チャージ、サービス料:なし?
*ネット予約:なし
*ランチタイム営業:なし
*一人訪問:可能そう
*二軒目関連:1軒目向き
*滞在時間:3時間程度
*Google評価:4.5
*食べログ現状評価と実態との乖離:3.40、過小評価
【店舗概要】
過去の投稿をご覧ください。
【雰囲気とサービス】
過去の投稿をご覧ください。
【オーダー内容とコスパ】
ペアリング付きおまかせコース一本です。
価格は毎回15,000円前後です。
お料理は以下でした。
○茶豆
○焼きズッキーニ
○お刺身
しめ鯖、かます、イサキ、タコ、海老
○ワラサと柑橘のマリネ
○鰹のたたき
○桃と毛がにの白和え
○鮎の焼き浸し
○鰆の幽庵焼き
○車海老
○鰯
○鯵
○赤身
○トロ炙り
○鰻と奈良漬の手巻き
日本酒は4合以上飲め、店主のお話も毎回興味深く、お値段は妥当に思います。
鮨屋に来て存分に飲み食いしたと思うとむしろコスパ良いかもしれません。
【感想】
今回も満足です。
夏らしいお料理が多くて楽しめました。
終盤になるとペアリングの妙をほとんど覚えていられないのですが、やはりどのお酒も、むしろどのお料理も、合っていてかつ相乗効果が生まれていたと思います。
今回特に良かったのが、ワラサと柑橘のマリネ、鰹のたたき、鮎の焼き浸し。
食べるごとに好きになる白和えも毎回季節のフルーツが使用されておりますが、マリネも上手くフルーツが活かされていました。
こちらはアクセントでガリが入っており、これが日本酒にさらに合うようにしている要素でもあり、お酒にお料理を合わせに行く店主の技量も感じます。
合わせるお酒は、ホップを使用した、その他醸造酒に分類されるお酒。
味わいはほぼ日本酒な一方で、ホップの華やかな香りが少しして、見た目もきれいな薄紫色の変わり種です。
そのままでも美味しい飲みやすいタイプのお酒ですが、マリネと合わせることで香りが和らぎ、こういうペアリングも確かにあるよなと思わされる組み合わせでした。
鰹のたたきは厚切り!
アニサキスの心配からか薄切りで提供するお店が多い中、待ってましたという気持ち。
夏の鰹は厚く切ってむしゃむしゃと食べたいとおっしゃっていた店主のお考えに全く同感です。
大根おろしを乗せていただきます。
合わせるお酒は、ミネラル感もある黒澤。
大根おろしには同じような成分があるということだったような。
だからすんなりと上手く合う組み合わせだそうです。
この時期食傷気味になる鮎は、焼き浸しという珍しい仕立てで。
こういう食べ方も良いものだと思いました。
燗酒をあわせます。
夏に涼しい空間で飲む燗酒って結構好きです。
今回は前回とはまた違うお料理とお酒、そして組み合わせの仕方で楽しめました。
酒飲みにとってのエンターテイメント性があるお店です。
2024/08/24 更新
2024/03 訪問
ただの寿司屋ではありません。必ず化学的な理由がある、唯一無二の日本酒ペアリング。
ディナーで訪問。
数ヶ月前に予約していました。
【ポイント】
○理由付けがしっかりした日本酒ペアリング
○日本酒もお料理も相乗効果で進化
○シャリの赤酢が変わりかなり美味
−−
*オペレーション:複数人体制
*客層:様々
*支払い:カード可
*チャージ、サービス料:不明
*ネット予約:なし
*ランチタイム営業:なし
*一人訪問:可能そう
*二軒目関連:ここ一軒だけでも十分
*Google評価:4.5
*食べログ現状評価と印象:3.42
過小評価の印象
【店舗概要】
過去の投稿をご覧ください。
【雰囲気とサービス】
過去の投稿をご覧ください。
なお、店員さんの接客が良くなっていたと思います。
【オーダー内容とコスパ】
日本酒ペアリング付きのおまかせコース一本です。
お酒の量は自由に調整いただくことが可能です。
今回も普通の量となる約4合でお願いしました。
内容は以下です。
●天美うすにごり
○菜の花のカッテージチーズ和え
●天美に伊根満開を足して
○れんこんのバルサミコ酢焼き
●播州一献 春酒
○酒ぶり
わかめ、甘海老、帆立、水蛸
●而今にごり酒
○酒ぶり
ワカシ、つぶ貝、北寄貝、平目
●岩の井
○鰤と鯖の炙り 蕪と一味で
●恵那山にほうじ茶
○いちごとチーズの白和え
●宮の井
○カリフラワーのスパイス焼き
●ソガペールエフィス
○ナメタガレイの煮付け 粒マスタード
●鳥海山
○車海老
○サーモン
○鰯
●磐城壽
○ホタルイカ
○牡蠣
●舞美人 マイビー
○とろたく巻き
例の如く、店主の流れるような深い説明を聞きながら食事とペアリングを楽しむ3時間。
講師もされている店主のありがたいお話なので、受講料込のコース価格と考えると妥当な金額です。
【感想】
構成は大体前回と同じ。
鰤と鰆の炙りは前回と全く同じメニューで、白和えのペアリングも恵那山にお茶というのも同じ手法でしたので、これらは目新しさがなくやや残念ではありましたが、総じて今回も納得感のある内容でした。
この日は天美と菜の花でスタート。
春らしい組み合わせです。
日本酒のペアリングは、口内で5割程度咀嚼したところでお酒を含んで行います。
定食でおかずとご飯を一緒に食べる感覚と似ているとのことで、納得です。
伊根満開を足した天美とバルサミコ酢れんこんはかなり合いました。
ベリーのような雰囲気が出ます。
酒ぶりは、熱した日本酒で魚貝をしゃぶしゃぶする調理。
この日の平目はかなり美味。
寝かせて旨味が凝縮されており、これはすごかった。
而今にごり酒とマッチします。
岩の井と青魚の炙りに蕪は、前回と同じですが、確かに合います。
ミネラリーなお酒として岩の井が代表的なのはわかりますが、違う組み合わせも気になるところ。
恵那山にほうじ茶と白和えも前回と同様の手法です。
少し甘めのほうじ茶を足します。
うーん、やっぱり私には甘味が強く感じます、、、
とはいえ今回の白和えはチーズの塩味がきいていたので、うまくまとまってはいました。
前回の柿の白和えにはアールグレイでしたが、それは柿の渋さに寄り添うためだったそう。
お酒と食材の組み合わせによりどんな味わいになるか、店主は頭の中で化学的に組み立てているそう。
そして握り含めシャリが全然変わりました。
赤酢を変えたそうな。
見た目も味も全然違います。
この赤酢がかなり美味で、非常に特徴的なシャリになり、これがかなりパンチがあってウマい。
カリフラワーとナメタガレイも、当然ペアリングに色々な意味があったのですが、この期に及ぶと大分お酒が入り、細かいことは忘れてきてしまっていました、、、
最後のマイビーは、貴醸酒のような甘さがあるお酒。
とろたく巻きと合わせて、しっかり締まるような形でした。
次回訪問は夏頃。
お酒が入り、ペアリングの妙をここ最近の訪問では忘れがちになってしまっているので、次回は心して臨みたいと思いました。
車海老
菜の花とカッテージチーズ
れんこんのバルサミコ酢焼き
わかめ
甘海老
帆立
タコ
ワカシ
つぶ貝 北寄貝
平目
鰤としめ鯖
いちごとチーズの白和え
カリフラワーのスパイス焼き
ナメタガレイの煮付け
鰯
サーモン
牡蠣
ホタルイカ
とろたく巻き
2024/03/24 更新
2023/11 訪問
ここでしか経験できない日本酒ペアリング。
土曜日の夜に訪問。
数ヶ月前に予約しました。
【ポイント】
○日本酒と魚料理の考え抜かれたペアリング
○店主の流れるような説明を聞ける3時間の受講スタイルが付加価値
○ペアリングによりお料理は一層進化
−−
*オペレーション:複数人体制
*客層:ミドル層カップル、夫婦多め
*支払い:カード可
*チャージ、サービス料:なし?
*ネット予約:事実上なし
*ランチタイム営業:なし
*一人訪問:可能そう
*Google評価:4.4
*食べログ現状評価と印象:3.41
もっと高くて良い
【店舗概要】
過去の投稿をご覧ください。
【雰囲気とサービス】
過去の投稿をご覧ください。
なお、今回思いましたが、店員さんの接客は昔の町寿司時代のままという感じなので、価格帯的にはもう少しホスピタリティがあると良いなと思いました。
【オーダー内容とコスパ】
ペアリング付おまかせコース一本です。
明確な価格は把握していませんが、やはり最初に指定するお酒の量で変化するようです。
今回はお酒を標準量の約4合にして、一人16,000円くらいでした。
お料理とお酒は以下です。
●風の森 ALPHA1
○焼きしいたけ
○落花生
●あべ
○お刺身しゃぶしゃぶ風 甘海老 帆立 タコ ワカシ
●而今 愛山
○お刺身しゃぶしゃぶ風 つぶ貝 平目
○鱈の白子
●岩の井
○しめ鯖 鰤炙り 蕪
●恵那山 アールグレイ入
○柿と蟹の白和え
●田酒 燗酒
○鯛とアサリの酒パッツァ
●敷島 特別純米
○信州サーモンの焼物 燻製
●九頭竜 燗酒
○車海老
○鰯
○鯵
●山猿
○青柳
○中トロ炙り
●シェリー酒
○鰻と奈良漬とマスカルポーネチーズの手巻き
魚料理を中心に、お酒とのマリアージュを楽しめしっかり飲めるものの、ボリュームとお料理の質はほどほどで、単純なコスパとしてはまずまずかと。
3時間の受講料込みと認識でき、店主のお話をじっくり聞ける特別な時間に付加価値を見い出せる日本酒好きにはたまらないお店ですが、そうでない場合は向いていないと思います。
【感想】
前回の感動は超えませんでしたが、良い時間でした。
今回も最初は微発泡の飲みやすいお酒から。
風の森は単体でも美味しいですが、しいたけと合わせると、しいたけの香りを一層感じられ不思議です。
落花生とのペアリングの前に、忘れてしまいましたが別のお酒を少し混ぜます。
風の森に深みが足され、落花生と良く合います。
ちなみにお酒を混ぜることは江戸時代は一般的だったとか。
今回はペアリングの妙というよりも、こういった歴史やお酒にまつわるお話が多めでした。
お刺身は今回、寒くなってきた時期ということで、しゃぶしゃぶ風に。
さっと熱湯にくぐらせて提供。
この辺のペアリングは特段のサプライズはなし。
脂があるお魚や、貝類などたんぱくな魚貝で、お酒の味の感じ方が異なることを感じられます。
青魚と合わされた岩の井は前回も飲んだので、ペアリング的には良いお酒なのはわかりますが、違うお酒が良かったかなあ。
ただ、ペアリングはたしかに良かったです。
ミネラリーなお酒なので単体だと強く感じますが、このお酒と似た成分があるという蕪の薄切りとお魚を一緒に食べてペアリングすると、蕪が橋渡しをする形となり、自然な雰囲気に。
七味もアクセントになります。
柿と蟹の白和えに合わせる恵那山には、なんとアールグレイを。
日本酒に紅茶は驚きです。
ただ、ちょっと奇をてらい過ぎでしょうか、私にはかなり甘く感じ風味も独特。
そのままの恵那山が良かったです。
白和えとのペアリングとしては悪くなかったですが、甘味と紅茶の風味が強かったかな。
アクアパッツァならぬ酒パッツァは、お酒でパッツァしたとのこと。
ペアリングはこちらも特段のサプライズなし。
敷島と信州サーモンの焼物はかなり良いペアリングでした。
敷島は主張強めのお酒なので合わせにくいのですが、燻製にはよく合う造りとのこと。
それでこちらの焼き物にも燻香を付けているとのことで、なるほどと思える深みのあるしっくりペアリングでした。
ここからは握りになります。
九頭竜も燗酒で。
どちらかというと、黒龍は冷酒、九頭竜は燗酒向きだそう。
鮨も意外と燗酒と合うことを発見。
山猿は、こちらの酒蔵の若き杜氏が最近急逝されたということで、ぜひ少しでも知ってもらえれば、という趣旨で提供です。美味しいお酒でした。
最後はシェリー酒で。
日本酒じゃないのかあとは思いましたが、シェリーは日本酒と製造方法?が似ているそう。
確かにどことなく日本酒っぽさがあります。
巻物はマスカルポーネチーズが面白い。
シェリーによく合います。
今回はペアリングに波があったかなーという感想ですが、それでもここまでお料理に合っていて、一段と味わいを進化させられるのはすごいことだと思います。
新酒のピーク時期の予約が取れなかったことは残念ですが、次回も楽しみにしています。
しめ鯖 鰤 蕪
柿と蟹の白和え
酒パッツァ
焼きしいたけ
落花生
甘海老
帆立
蛸
ワカシ
つぶ貝
平目
白子
信州サーモン
車海老
鰯
鯵
青柳
マグロ 炙り
鰻と奈良漬、マスカルポーネチーズの手巻き
2024/01/13 更新
2023/06 訪問
化学的に裏付けられた、高次元の理詰め日本酒ペアリング。
土曜日の夜に訪問。
3か月前くらいに予約しました。
【ポイント】
○驚きの連続の日本酒ペアリングは、当店でしかできない貴重な体験で概念が変わるほど
○お話上手でアカデミックな知識豊富な店主は化学用語などを巧みに用いて、理論的にペアリングをご説明され、飲みながら受講している感覚
○お料理も一風変わっており、お酒はミーハーなものは少なく、ぴったりとお料理とお酒が合う、むしろ相乗効果もあり
−−
*オペレーション:店主、3人のホールさん
*客層:ミドル世代のカップル多め
*支払い:カード可
*チャージ、サービス料:なし?
*ネット予約:なし
*ランチタイム営業:なし
*一人訪問:可能そう
*Google評価:4.4
*食べログ現状評価と印象:3.35
もう少し高くても良い。
*備考:ペアリングコースのみ
【お店について】
鮨店ですが、実態は日本酒ペアリングコースがメインのお店で、鮨は終盤に少し出るだけです。
店主はサケディプロマのコンクールでの優勝経験があるそうです。
また、アカデミー・デュ・ヴァンの日本酒講師も務めていたり、現在当店主を勤めながら大学院の日本酒学科に通われていたり、とにかく日本酒についてアカデミックな知識豊富な方のようで、ペアリングも理論や化学的根拠に裏付けられています。
他店とはレベルが違うペアリングです。
以前は町寿司らしく、上寿司など鮨セットも提供されていたようですが、少し前からペアリングコースのみにされたようです。
駅からは近いです。
【店内の様子】
カウンター8席です。
テーブルもありましたが物置状態で使われていません。
席間隔は普通目です。
店主含め4名体制で手厚いサービスです。
【食事の内容】
ペアリングコース一本です。
食べログ上は税込10,450円となっていますが、日本酒は別料金のようです。
日本酒のベースが一人計4合少しという量で、ここから少な目、多めなど最初や途中に量を指定することができ、最初から多め(計5合くらい?)にしたところドリンク代は約7,000円という計算になりました。
他の方々の投稿によると支払金額がばらけている印象なので、もしかしたら量によって変わるのかもしれません。
お料理とお酒の内容は以下です。
○キウイ、オクラ、カッテージチーズの和物
○トマト、ガリ、スナップエンドウ すりながし
●嘉美心
●上記に焼酎の安田を数滴
○お造り 帆立、甘海老、つぶ貝、蛸 山椒塩で
●播州一献 純米
○お造り 勘八、真鯛、北寄貝 山椒塩で
●原田 夏酒
○鰹と大根おろし りんご酢?
●にいだしぜんしゅ めろん
○カニ、いくら、シャリの白和え
●恵那山 純米吟醸 すこし常温に戻して
○鯵のなめろう ノーマルと新玉ねぎ入り
●岩の井 240
○銀鮭の幽庵焼き
●而今 純米吟醸 八反錦
○車海老
○小肌
○鰯
○サーモン
●羽前白梅 ちろり 純米吟醸
○中トロ 炙り
●鷹勇 特別純米
○あん肝奈良漬け
●秀鳳 概念
【食事の感想】
驚きの連続です。
今まで経験してきた日本酒ペアリングとは何だったのかと思います。
そもそもペアリングは、口内で食べ物とお酒を一緒にいただくことを基本的に意味します。
一品目をいただく際、日本酒ペアリングの場合5〜6割食べ物を咀嚼したところでお酒を含んでほしいと説明がありました。
ちなみにワインは8〜9割だそう。
私は今までこうした口内でのペアリングは勧められても避けておりました。
なんか抵抗があるのと、やっても相乗効果を感じたことがないためです。
つまり、それぞれ単体で食べ飲みしたほうが美味しいと思っていたためです。
当然お料理の傍らで飲むものとして味わいが合うお酒合わないお酒はありますので、それを意識するくらいでした。
まあでも、ペアリングを一番のウリにしているお店ということで騙されたと思ってやってみると、、、
これはすごい!
お酒もお料理も相乗効果でワンノッチ進化します。
表情がかなり変わります。
さっきまでのそれぞれの味はどこに行ったんだと思う感じです。
それもそのはず、店主は化学的なアプローチでペアリングを考案されており、コハク酸、脂肪酸、細胞壁、その他にもカタカナ含め化学用語みたいな言葉がコース中お話からたくさん出てきます。
化学で裏付け、とことん理詰めで考え抜かれたペアリングなのです。
今まで他店で散々聞かされてきた日本酒ペアリングがなんちゃってに感じます。
お料理はボリューム多くはないですが、どれも酒肴で美味。
鮨店らしく魚介メインですが、割烹的な要素も多かったです。
お味は塩味ちょうどよく、お酒がぴったりと合うため進みます。
どちらかというと、お料理単体で楽しむというよりは、やはりペアリングを楽しむための変わった内容です。
鮨も一風変わっており、黄身酢に少し漬けた小肌や、そのほかちょっと忘れてしまいましたがお酒に一層合わせる工夫がなされていました。
ずっとお話している店主のご説明は流れるように聞きやすく楽しく興味深く、さすが講師をやられているだけあります。
親切で接客も丁寧です。
お酒もお初のものが多く、ミーハー酒ではなかったことが大変好印象。
コース価格もそれなりですが、3時間の受講料込みと考えると妥当です。
ここでしかできない体験があり、日本酒好きはぜひ一度訪問してほしいお店と思います。
鰯
トマト ガリ スナップエンドウのすりながし
鰹
オクラ キウイ カッテージチーズの和物
つぶ貝 帆立 蛸 甘海老 山椒塩
北寄貝 真鯛 勘八
いくら 毛蟹 シャリの白和え
鯵のなめろう
銀鮭の幽庵焼き
車海老
小肌
サーモン
中トロ 炙り
あん肝奈良漬け
2023/08/03 更新
ディナーで訪問。
数カ月前に予約していました。
【ポイント】
○鮨店というよりは、日本酒ペアリングコースのお店
○店主は講師なども務める日本酒の専門家
◯冬場は燗酒ペアリングが楽しめます
−−
*オペレーション:4人
*客層:2人組多め
*支払い:カード可
*チャージ、サービス料:不明
*ネット予約:なし
*ランチタイム営業:なし
*一人訪問ハードル:低
*二軒目関連:一軒目向き
*滞在時間:3時間弱
*Google評価:4.5
*食べログ現状評価と実態との乖離:3.61、過小評価
【店舗概要】
過去の投稿をご覧ください。
【雰囲気とサービス】
過去の投稿をご覧ください。
【オーダー内容とコスパ】
日本酒ペアリングコース一本です。
お値段は不明ですが、おそらく全て込みで1.5万円少々だと思います。
お料理とお料理は以下。
◯蓮根のバルサミコ酢焼き
●栄光冨士+大七の七福おとそ
◯酒ぶり 甘エビ 蛸 平目 白子
●甲子立春朝搾り
◯あん肝茶碗蒸し
●シンツチダ 燗酒
◯鰤のたたき
●大七熟成生原酒
◯いちごとシャリの白和え
●恵那山+紅茶
◯ナメタガレイの煮付け
●日置桜 燗酒
◯銀鱈西京焼き
●而今 千本錦
◯握り 車海老 青柳 白身の炙り
●無窮天穏天雲 燗酒
◯握り しめ鯖の炙り 大トロ炙り ねぎとろ手巻き
●にいだしぜんしゅ 燗酒
お値段は妥当に思います。
【感想】
今回で当店の四季をすべて網羅できた形。
口内ペアリングが推奨されますが、高度なのでそうはしなくても、お料理と合うお酒を堪能できます。
蓮根は、バルサミコ酢の酸味と特有の風味にお酒が良く合います。
最初はしゅわっとした栄光冨士で爽やかに楽しめつつ、おとそという祝酒を加えるとコクが出て蓮根とマッチします。
冬場のお刺身は酒ぶりで。
毎回ですが、脂がある白身魚の旨味が引き上げられます。
華やかな甲子が合います。
茶碗蒸しはあん肝をのせるという目新しい食べ方で。
当然燗酒が合うわけですが、少し酸味が効いた味わいがするように感じるシンツチダがさっぱりとしてマッチします。
定番の、青魚のたたきを蕪と七味でいただく食べ方には、大七の生酛熟成生原酒。
あまり生酛感や生原酒感が少なく意外と飲み易い味わいですが、ほんのり香る熟成感が鰤の風味や脂とマッチ。
お次も定番の白和えで、この日はいちご。
クリームチーズと赤酢のコクがやみつきになります。
何度かいただいて、すっかり虜に。
恵那山に、後半は少し甘味のある紅茶を入れて、カフェのような雰囲気で楽しむのが当店流。
ナメタガレイの煮付けには、文句なく合う燗酒。
銀鱈の西京焼きには、皆喜ぶ而今の愛山。
握りは赤酢の色がしっかりついた、もはや赤というより黒目のとがったシャリ。
とはいえ、味わいは意外と強くなくまろやかで良い風味です。
しめ鯖と大トロ、そしてシャリをたっぷり味わえるねぎとろ手巻きが特に好きでした。
握り第一陣、二陣とも、合わせるお酒は燗酒だった記憶ですが、鮨で温かいペアリングは珍しく良かったです。
日本酒を3時間で1人4合程飲むのが当店の通常量なので、ところどころ記憶が曖昧になってしまっておりますが、店主のご説明は上記の何百倍も詳しく、かつペアリングの根拠や、お酒の歴史的背景などもお話してくださります。
少しずつ予約のスパンがあいてきて、こういう現象を見るたび、グルメ人口の減少や酒離れは本当か?と思いますが、日本酒の魅力が広がるのは良いこととも思います。