4回
2025/06 訪問
太白油でいただく旬の素材
まずはビール
じゅんさいと鮎魚女のお椀
車海老（火入れ）
車海老（レア）
障泥烏賊
新隠元
新蓮根
とうもろこし
鱚
アスパラガス
海老の大葉包み
鰹たたき
鱧
海胆
加茂茄子
もずくと蟹
穴子
天丼
マスクメロンのソルベ
2025/06/14 更新
2022/11 訪問
珠玉３
てんぷら屋さんは年に2回くらい、梅雨の時期とあとは秋から冬ですね。こちらは頻繁に太白ごま油を替え常に新鮮な香りのてんぷらを提供いただけるので定期的に訪問させてもらっています。今回は晩秋ですが、どんな食材をいただけるのか楽しみです。
カウンターにつきビールを。
◆ 鮟肝豆腐
丁寧に裏ごしされた鮟肝の豆腐仕立て、かすかにしょうがのきいた餡が香りよい
◆ 巻海老
一本目はしっかりと火入れ、二本目はレアだが、太白ごま油の香りを薄くまとった海老のうまみ・甘味を感じる
◆ スミイカ
旬のスミイカは肉厚でやわらかい
◆ レンコン
しっかり火入れはされているが、シャキシャキとした根菜のうまみ
◆ 南瓜
ホクホクとして甘味・香りがとてもよい
◆ 牛蒡
通常の3倍はあろうかと見まごう極太の牛蒡を薄くスライスして揚げられた牛蒡は地味深い
◆ 和栗
天ぷらでは初めていただくが、いただいた瞬間、香り・甘味が一気に広がる、これも通常の倍はある大きさ
◆ 鱚
肉厚でふわふわとした鱚、天汁よりも塩のほうが輪郭がしっかりする
◆ 白子
ねっとりとした食感を楽しむ、もみじおろしよりも塩・酢橘のほうが好みか
◆ 平目
箸休め、こちらではいいタイミングでこうした箸休めが供せられるが、後半戦へのリセットの意味でもよい
◆ 海老の大葉巻
控えめな大葉の香りが海老の甘みを引き立てる
◆ 海老芋
ねっとりしつつもほくほくとした食感をだが、塩もいらない自然のうま味を感じる
◆ ホタテ
肉厚だが繊維質のしっかりした甘みの強いホタテ
◆ モズクと蟹
さっぱりとした口直し
◆ 穴子
天汁もいいが、塩のほうがなおうまみを感じる、この時期だがしっかりとした風味
◆ 天丼
硬めに炊かれたごはんだが、べちゃべちゃせずに好印象
この日も定期的に太白ごま油を変えられていたので、最後まで天ぷらの香りがとてもよく、素材の味をいただくことができました。気のてらった天種ではなく、素朴だが、自然の味のしっかりしたものをいただくことができることが、このお店の大きな特徴と感じています。酒は、みむろ杉・作・黒龍といただきましたが、酒のラインナップもとてもよい。
店主の教育がいいのでしょう、若いお弟子さんたちはキビキビとした動作で緊張感すら感じられる空気がながれますが、食に対する店主の姿勢が垣間見れた思いです。少し店主と会話できましたが、食に対する熱い思いが感じられました。
大変満足した霜月の夜を過ごすことができました。
鮟肝豆腐
巻海老
巻海老（レア）
スミイカ
レンコン
南瓜
牛蒡
和栗
鱚
白子
平目（口直し）
海老の大葉巻
海老芋
ホタテ
もずくと蟹
穴子
天丼
シャーベット
2022/11/26 更新
2022/05 訪問
珠玉２
前回から半年ぶり位ですが、梅雨も近づいてきたことから、旬の穴子を楽しみに訪問。こちらは築地の駅からも近く便利、お店は地下にありますが空調もしっかりしており、それほど油がこもっているのとの印象はありません。今回二回目とのこともあり、気持ちの余裕をもって店内を眺めることができます。しっかりと掃除がいきとどき清潔な空間、こうした店主の姿勢にはとても好感が持てます。
カウンターにつきまずはビールを。
◇ お通し トリガイ
この季節ならではのさっぱりとした甘み
香りのいいおろしわさびと
ここから天ぷらへ
◇ 巻海老
太白油をまとった甘味・香り
火入れとレアだが、火入れのほうが
より特徴をかんじます
◇ アオリイカ
肉厚のしっかりとした食感
◇ トウモロコシ
少し強めのカラリと揚がった
甘味が顕著
◇ 新隠元
何でもないように見えるが
粒がはっきり、濃厚
◇ 鱚
泡雪のごときフワフワ感
されど身はしっかり
◇ ウニ
てんぷらのウニは？でしたが
香りが凝縮、見方が変わりました
◇ 稚鮎
琵琶湖産、耽美な水苔の香り
◇ 口直し カツオたたき
上りカツオのさわやかな脂
滋味深い
◇ 賀茂茄子
◇ 生姜
ピリリとくっきりした香り
◇ 桜エビ
強めの火入れでサクサク
香りがよい
◇ モクズガニ
◇ 穴子
真打ですが、この日は香りは今一つ
◇ 天丼
◇ メロンシャーベット
冷酒は作で通しました。
この日は、穴子は香りが最上級のものではありませんでしたが、そのほかの素材は総じて満足しました。太白油を惜しみなく交換しつつ揚げていただく天ぷらはまさに珠玉の品々。楽亭出身の店主の技量の高さを改めてかんじました。
巻海老
アオリイカ
トウモロコシ
新隠元
鱚
雲丹
稚鮎
上り鰹
賀茂茄子
生姜
桜エビ
モクズガニ
穴子
天丼
メロンシャーベット
2022/05/28 更新
2021/12 訪問
珠玉
築地界隈は以前はよく伺いましたが、栄枯盛衰の流れの中、久しぶりです。こちらのご主人ご出身の楽亭には桜の季節に伺ったことがあります。しかしながら閉店される直前くらいでしたので、正直なところほとんど印象には残っていません。ということで新鮮な心持ちでの訪問です。
お店は地下にありますので、店内の香りはどうかなと思いましたが、これは杞憂。L字型のカウンターのある清潔な空間が広がり、店主の凡事徹底は料理につながるものがあり、期待が高まります。
白木のカウンターにつきまずはビールから。
この日いただいたのは,
◇ 甘鯛と蕪のお椀 丁寧に出汁がひかれ甘鯛は身がしっかり
◆ 巻きエビ しっかり火入れ／レアの2種 特にレアは甘味・うまみ・香りがよい
◆ スミイカ 外側だけほんの少し火入れされた断面が美しい、店主の技量はなかなかのもの
◆ レンコン シャキシャキとした食感
◆ 小柱 大振りでしっかりとした身、弾力を感じる
◆ 鱚 淡白な身の魅力を引き出しておりふわふわとした食感を楽しむ、塩・天つゆと試すが塩のほうがいい印象
◆ 海老芋 ねっとり、しかも甘い
◆ 白子 ぎりぎりの火入れ、新鮮な白子の香りを楽しむ
◇ 鯛 湯引きされた刺身、天ぷら屋さんなので期待していなかったが、しまり、味の強さ、甘味、弾力と一級品
◆ 牛蒡 チップスのような薄切りだが見事なおおきさ、繊維・深みのある味を感じる
◆ 百合根 立派なサイズ、ホクホクとした食感
◆ 白魚 宍道湖、美しく甘い、淡白なうまみ
◆ 鯊 天つゆでいただくが輪郭がはっきり
◆ ホタテ レアの断面が見事、甘味・香りとも上質
◇ カニともずく セコガニの内子のうまみを楽しむ
◆ 穴子 これはしっかりとした火入れ、かなり肉厚なサイズ、さすがに梅雨時とはいかないが上質
◆ 天丼 穴子と小柱のかき揚げ
総評ですが、まずは素材選びがすばらしい。鮨屋ではないので、魚介類の選択肢はかぎられますが、いずれの魚も上質で申し分ありません。また、野菜類も吟味されており、天ぷらで魅力の高まる根菜は甘味・うまみを感じました。
そして、店主の卓越した技量。衣はとてもうすく、太白で軽く揚げられ素材の魅力を見事に昇華させています。天ぷら油は揚げるにしたがい雑味が生じますが、店主は惜しげなく頻繁に油を変えており、料理に対する高い見識がうかがえました。
今回はとてもいいお店に出会うことができました、次回は梅雨の季節にでも行こうかといまから楽しみです。
お椀 甘鯛と蕪
巻き海老
スミイカ
レンコン
小柱
鱚
海老芋
白子
鯛 湯引き
牛蒡
百合根
白魚
鯊
ホタテ
セコガニともずく
穴子
天丼
メロンシャーベット
2021/12/18 更新
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都内もいよいよ入梅ですね、またすこし季節がすすんだようで、しばらくは蒸し暑い日々。そうした折、梅雨時の天ぷらがいただきたくなり、こちらへ。場所は築地から数分のところにあります。
入店しますと、ほどよい緊張感をかんじます。清潔な店内は掃除も行き届いており、いいお店ですね。
席につき早速ビールを。
いただいたものですが、
◆ 鮎魚女とジュンサイのお椀
蓋をあければ、上質な鰹出汁がふわりと立ち上る、大ぶりなジュンサイは食感もよく、ほどよく脂ののった鮎魚女の上品な甘味を楽しむ
◆ 車海老（火いれ）
薄く衣をまといしっかりと火入れされた車海老、上質な甘味、香り、うまみが鮮烈、太白のごまのかすかな香り感じつついただく至高の一品
◆ 車海老（レア）
二品目はレアに揚げられた車海老、香りは一本目よりも劣るが、レアの食感に素材のよさをかんじる
◆ 障泥烏賊
この季節ならでは、ややレア気味に火入れされているが、もっちりと肉厚だが歯切れのよい障泥烏賊、太白が素材をひきたて甘味がひろがる
◆ 新隠元
香りのつよく濃厚、細見のフォルムもうつくしい
◆ 新レンコン
まさにこのタイミングという火入れ、シャキシャキとしたみずみずしい食感とともにあまみがひろがる
◆ とうもろこし
じわじわとひろがる甘み、香りが驚くほど、カリカリとした衣の食感が旬の食材をひきたてる
◆ 鱚
江戸前には欠かせない一品、淡雪のごとき食感の旬の鱚、上質な甘みと香りがひろがり、素材の良さが際立つ
◆ アスパラガス
切り口もみずみずしい、嚙みしめれば濃厚な青いうまみあふれ出て、口中にひろがる
◆ 海老の大葉包み揚げ
火入れされた大葉の清涼感ある香りが海老の甘味を包み込む、やや変化球だがわるくない
◆ かつおたたき（箸休め）
しょうが、あさつきといただければ、のぼり鰹のさわやかな脂とうまみがひろがる、かるく炙られた皮目が上質な身をひきしめてくれる
◆ 鱧
ていねいに骨切され食感もいい鱧、梅肉でいただくが甘味が封じ込められ、初夏のうまみを感じる
◆ ウニ
上質な海苔でくるまれたウニ、小生はウニの天ぷらには魅力をかんじないが、火入れされたウニの濃厚なうまみがひろがる
◆ 加茂茄子
加茂茄子の甘味、うまみじんわりとあふれでる一品、加茂茄子ならではの滑らかな舌触りがよい
◆ もずくと蟹
きれいな出汁といただく細い繊維のもずく、やさしい口あたり
◆ 穴子
梅雨時のふっくらとした穴子ならではのさっぱりとした脂、かおりの強さが際立つ、このための来たといっても過言ではない逸品、上質な天つゆでいただけば輪郭もくっきり
◆ 天丼
かき揚げは小海老と小柱、こりこりとした食感をたのしみつついただく
◆ マスクメロンのソルベ
お酒はみむろ杉、而今といただきましたが、どちらも天ぷらとの相性はとてもよかったです。
こちらのお店の特徴は、生のまましぼった上質な太白油。かすかな香りの太白油が素材のじゃまをせず、店主の卓越した技量で火入れされたその魅力を十二分に引き出してくれます。お野菜がどれもすばらしく味、香りに素材の力をかんじましたが、やはり穴子が秀逸でしたね。ギンポはタイミングもありますので無理でしたが、この時期らしい穴子を堪能できたので満足、よい訪問となりました。