5回
2025/07 訪問
イタリアの食文化に触れるゆうべ
今年は夏が早いですね、まだ朝晩はいいですが、この先が思いやられます。この日は、江戸川橋へ。出版社もおおい住宅街ですが、ビルの裏にある古民家レストランです。
席につき早速スプマンテを。バローロの造り手によるキリっとしつつも芳醇なボディ。この日いただいたものですが、(◎はペアリングのワイン)
◆ オリーブのフリット
◆ サクラエビ、ボタン海老、グリーンピース、スナップエンドウ、ストラッチャテッラ
ストラッチャテッラ(ブッラータチーズの中身)のクリーミーで濃厚な味わいをベースにサクラエビのエッジの効いたかおり、グリーンピースの実の食感、そしてボタン海老の甘味がひろがる重層的な一品
◎ イスキアの白(急峻な坂で栽培される葡萄、海風にさらされたやさしい塩味、そして柑橘の香り)
◆ ミズダコ、夏野菜、トマトとバジルソース
冷製の前菜、柔らかくたたかれたミズダコはかるく炙られほんのりとしたチャコールの香り、細かくきざまれた夏野菜、そして追いかけてくるようなトマトとバジルソース、夏らしい前菜
◎ サンジミニャーノの白(軽快な鉱物質、骨格のしっかりした白)
◆ 四万十川の鮎のカダイフ
フィレにされた鮎は黒トリュフ、肝のペーストでくるみカダイフに、日本の川魚の代表的な鮎を見事にイタリアンに仕立てた一品、ほんのりした控え目な肝の香りとさっと現れるような黒トリュフの濃厚な香り、シェフの独創性がひかる一品
◎ エトナの赤(ベリーの香りがひろがるしなやかな赤)
◆ トマトソースのパスタ
単純な料理ゆえに腕が問われる一品だが、オリーブ油でいためた香味野菜をじっくりと煮込み裏ごしされたトマトソースは凝縮されたトマトの甘みと酸味、そしてバジルのかおりが一体となり深淵ともいえる奥行を感じる、36ヶ月熟成されたパルミジャーノといただけば、とてつもない濃厚なうまみ
◎ アブルッツォの白(豊かな果実味のひろがる白、リッチなボディ、控え目なオークの香り)
◆ 海胆のリゾット
熟成された北イタリアの米をつかったリゾット、パプリカの甘味、香りをたっぷりと吸い込んだリゾットを青唐辛子の清涼感を薬味に上質な海胆といただけば濃厚で芳醇なうまみがひろがる
◎ キャンティ(アンティノリの赤は、サンジョベーゼの魅力を極限まで高め、しなやかで上質)
◆ 豊後牛のフィレ
豊後牛のフィレは脂が少なく、牧草の香り、土壌の滋味とともに肉本来のうま味がひろがる一品
◆ チーズ(モンタージオ、ランゲリーノ、トムドシェーブル)
◆ ティラミス
◆ デザートワイン
◆ グラッパ
たまたまこの日はご主人とたっぷりと話すことができた夕べ。ワイン、お料理などにまつわる歴史、文化、由来など、いろいろな背景をお聞きすることができました。日本のお料理もそうですが、突然できたものではなく、歴史や気候風土のなかでながい年月をかけ現在の姿に至っているわけで、そうした背景をお聞きできるのは至福かつ至高のひとときでした。ご主人自身がイタリアで修行なさっていたこともあり、感受性豊かな頃に吸収された知識や経験をお話いただけるのは、こちらのお店のおおいなる魅力の一つでもあります。
小生にとり通い続けたいお店の一つです。
バローロの造り手によるスプマンテ
オリーブのフリット
サクラエビ、ボタン海老、グリーンピース、スナップエンドウ、ストラッチャテッラ
イスキアの白
ミズダコ、夏野菜、トマトとバジルソース
サンジミニャーノの白
四万十川の鮎のカダイフ
エトナの赤
パスタ ポモドーロ
アブルッツォの白
海胆のリゾット
アンティノリ
豊後牛のフィレ
モンタージオ、ランゲリーノ、トムドシェーブル
デザートワイン
グラッパ
2025/07/05 更新
2025/02 訪問
至高のお料理とペアリングの夜
ようやくすこし暖かくなってきましたね、この日は江戸川橋にあるこちらのお店へ。駅からほんの数分ですが、オフィスビルの裏にある築70年にもなる古民家がレストラン。毎度のことながら玄関から土足でお店にはいるのが、憚れます。
席につき早速スプマンテを。フェラガモが有するワイナリーのロゼ、ピンクゴールドの美しさ、赤い果実の香りが広がり、繊細な酸を楽しみます。
この日もペアリングで(◎はワイン)
◆ オリーブの実にミンチを練りこんだフリット
フレッシュなオリーブのオイリーな風味がミンチを包み込んだひとしな
◆ ホタテ出汁のデシャメルソース、うにのグラタン仕立て
ホタテの出汁をたっぷりと含み海の香りの濃厚なデシャメルソース、加熱されたウニの深みと生のウニの甘味に絡めていただく
◎ イスキアの白
海風をたっぷりと浴びた葡萄はシーフードにはことのほか相性がよい
◆ 鰤のマリネ
藁で軽く炙られた鰤はコラトゥーラでしょうか、魚醤でマリネ、脂のった鰤はまことに風味豊か、春の野菜のパリパリとした食感もよい
◎ ピエモンテの白(2012)
ティモロッソというブドウの品種、鉱物的なミネラル感が特徴の白ワイン、いただいたワインは熟成され角が取れ丸味をおびたミディアムボディで鰤のマリネを引き立てる
◆ 鮟鱇のロースト
トスカナ州の港町リボルノの郷土料理(Peace Livorno)、鮟鱇のもっちとした身は赤ワインソース、セロリのピューレとからめていただけば、淡白だがしっかりとしたうまみがひろがる
◎ トスカナの赤
トスカナらしいしっかりとしたボディを感じつつも、シルキーでまろやかさが鮟鱇を引き立てる
◆ トマトのパスタ
シンプルだからこそ技量の問われるポモドーロ、イタリアと日本のトマトを煮込んだソースはやさいい濃厚さ、酸味のある甘味がひろがる、36ヶ月熟成させたパルミジャーノといただけば魅力はたかまる
◎ カラブリアの赤
地葡萄のロゼ、洗練された華やかさ、フルーティだが微かな渋みとのバランスもよい
◆ 黒トリュフと牡蠣のリゾット
黒トリュフの強烈かつ濃厚な香り、ロンバルディアのリゾット米が牡蠣や早春のキノコの出汁を吸い込み絶妙のアルデンテ、ごく薄く衣をまとった牡蠣のフリットとともにいただく
◎ Barolo1971
あわせるワインはヴィンテージの極み、果実の元気さはのこるがタンニンは溶け込みまろやかなうま味が幾重にもひろがる重厚さ、おそらくここでしかいただけない半世紀超を経た至高のワイン
◆ 青森の鴨のロースト
炭火で6時間かけ吊るし焼きした鴨は、その一切れを口に含んだ瞬間、じんわりと広がる深い旨みは、「滋味」そのもの、鴨本来の甘みとコク、皮目の芳ばしさ、滲み出る肉汁の優しさを上質な赤ワインソースに絡めていただく
◎ ロンバルディアの赤
鴨の滋味を引き立てる控え目なタンニンが好印象
◎ デザートワイン
温州ミカン、マスカットのような果実のみずみずしさがひろがるデザートワイン
◎ グラッパ
オークで5年間熟成させたグラッパ、樽の余韻がひろがりスコッチのような風味、グラッパの概念がかわるような逸品
この日も至高のお料理とその魅力をさらにたかめる(ヴィンテージふくめた)ワイン。若いワインを長い年月をかけ熟成させ提供するレストランには、とてつもない魅力をかんじます。オーナーはイタリア郷土料理やワインに造詣が深く、お料理やワインの解説をお聞きしながらいただきますと、実際にその地でいただいているような錯覚に陥ります、小生も何十回とイタリアには行きましたが、当時のことが思い起こされ大変楽しいひと時を過ごせました。
お料理は華美にすることなく、素材の力でその魅力を最大限に引き出されており、どのお料理にも作り手の想いが反映されているようにかんじます。手間暇をかけ丹念におつくりいただいたお料理はとても魅力的、煮込まれた時間の分だけ深まるコク、丹念に織り込まれた細やかな手仕事が生む食感はほんとうにすばらしい。
今週は来年度にむけた予算策定で3日間缶詰でしたが、緊張感を解きほぐすことができたすばらしい夜となりました。
オリーブの実にミンチを練りこんだフリット
フェラガモが有するワイナリーのロゼ
ホタテ出汁のデシャメルソース、うにのグラタン仕立て
イスキアの白
鰤のマリネ
ピエモンテの白(2012)
鮟鱇のロースト
トスカナの赤
カラブリアの赤
黒トリュフと牡蠣のリゾット
Barolo1971
青森の鴨のロースト
ロンバルディアの赤
デザートワイン
グラッパ
2025/03/01 更新
2024/11 訪問
秋の食材をいただく
ようやく秋らしい気候になってきましたが、もう11月なんですね。秋は空気が乾燥していい季節なのですが、今年はそうした時期は短そうです。今回はこちらのレストランへ、秋の食材をたのしみに訪問です。江戸川橋界隈は、学生の頃近くの寮に住んでいたこともあり、それほど知らない街ではありません。駅からほど近く、通りからはわかりませんが、ビルの奥に築70年といわれる古民家レストランです。
今回は個室にご案内いただきました、本日いただいたものですが、今回もペアリング(◎)で。
◎ スプマンテ
シャンパンを思わせるボディのしっかり感
◆ 鱧のフリット
秋らしい脂の乗った肉厚の鱧、さっぱりとしたガスパチオ風のソースとアクセントのほんのりとしたカレーの香りがよい
◎ イスキアの白
地中海の島のワインらしい塩味、きりっとしたトーンで鱧のフリットによくあう
◆ アオリイカ
ウイキョウのピュレ、アンチョビ、ピスタチオ、かるく炙ったオニオン、枝豆と重層な一品、アオリイカのねっとりとした肉厚の甘みがくっきり
◎ シチリアの白
デザートワインのようなアロマティックな香りだが、くちあたりはドライ、塩味もかんじる
◆ 鰻
パンチェッタを巻き込み蒸焼きした鰻、仕上げは炭火の炙り、バルサミコソース、上質なパンチェッタが鰻の風味、香りを際立たせてくれる
◎ トスカナの白
個性のある鰻という食材に負けないどっしりと奥行のある白
◆ 蛸のリゾット
一年寝かせたピエモンテのリゾット米、蛸のうま味がトマトソースに溶け出しとても深みのある味わいのリゾット、細かく切り刻んだジャガイモの食感もよい、ほんの少しの西洋わさびが引き締めてくれる
◎ キャンティの赤
みずみずしいクリーンな赤、ごく軽く果実そのものを感じる
◆ 白トリュフのパスタ
玉子を練りこんだパスタは完ぺきなアルデンテ、白トリュフはアルバではないかもしれないが、鮮烈な香り、久しぶりの白トリュフに感涙
◎ バローロ '79!
ヴィンテージのバローロ、個性でもある力強さはのこしつつも角はすっかりとれ、ゆたかなタンニン、酸味をまといつつなめらかなビロードのような口あたり
◆ 短角牛(写真撮り忘れ)
脂がすくなく肉のうま味、滋味を山椒のソースがつつみこむ、香茸とのとりあわせが印象的
◎ アンティノリ
リッチな果実味ながらシルクのようにしなやかな赤
◆ デザート(写真撮り忘れ)
パンナコッタと洋梨のコンポート、キャラメールソース
こちらのレストランのコースはぜんたいの流れ、まとまりがとてもよく音楽を聴いているような旋律をかんじます。もちろんひとつひとつのお料理は個性があり、それぞれが際立っているのですが、さいごのデザートがエピローグとなり、食後のエスプレッソをいただくと得も言われぬ満足感が訪れます。
シェフはアオリイカ、鰻、香茸といった日本の食材を使いながらも、イタリアンに仕上げる繊細な感覚をお持ちなのだなと感服する次第。
ソムリエの方のサーヴィスは欧州のレストランを思わせる洗練されたもので、ひとつひとつのワインの説明は素人にもわかりやすく、反芻しながらワインをいただくと腑に落ちますし、お料理との相性はとてもよいものでした。
そして店主の方の笑みをたたえたやわらかな表情での接客は滞在をとてもリラックスした至福の時間としてくれました。次回の訪問もたのしみです。
2024/11/02 更新
2024/07 訪問
至福のひととき
こちらのレストランを知ったのは少し前のアド街で紹介されていたから。HPを拝見していますと、オーナーやシェフは小生が懇意にしていたレストラン(昨年閉店)とも関係があったようで、えにしもかんじ訪問をとてもたのしみにしておりました。
江戸川橋からはほんの数分ですが、建物はオーナーご実家の古民家を改装なさったとのことで、古色蒼然としたふんいきながら、あたたかみもかんじます。靴はそのままで、とご案内いただきますが、土間からですのですこし躊躇しました。
席につき早速スプマンテを、バローロ地区のものですが、ボディもしっかりとしていて上質ですね。ワインはペアリング(◎)としました。本日いただいたものですが、
◆ オリーブのフリット
フレッシュなオリーブのかおりよさ、ミンチで深みのある味に
◆ ホワイトアスパラと平貝
アスパラとシャキシャキ感と平貝の甘味、そしてサバイヨンソース・かるくスモークされたキャビアとのコンビネーション
◎ ぶどうの皮の渋みもかんじるGAVIのワイン
◆ 黒鮑・香味野菜
8時間煮込まれた三陸の黒鮑のやさしいうまみが広がる、ソースは白ワインとビネガーでさっぱりと
◎ CAPRIの白ワイン、潮風を浴びた白ブドウのクリスピーさが黒鮑をひきたてる
◆ 鮎のフリット
オイルでじっくりと炊かれた鮎をカダイフのようにフリット、封じ込められた鮎の香気がひろがる
◎ ETNAの白ワイン、Gajaがこの地にもほれ込み作付け、火山灰のミネラルでしっかり
◆ パスタ
ズッキーニを練りこんだパスタ、さわやかなバジルソースとリコッタチーズの深み・奥行、非凡さをかんじる逸品
◎ Abruzzoの白ワイン、パッションフルーツのようなはなやかな白ワイン
◆ 黒トリュフのリゾット
サマートリュフだが、ひじょうに香りがたかい、牛骨で深みのあるソースをまとったリゾットは芯が絶妙
◎ Barolo、しなやかな、そして、やわらかさをかんじる赤
◆ 黒毛和牛、フォアグラのせ、ジロール茸
じっくりと火入れされた和牛は滋味深い、フォアグラのロッシーニ風だがジロール茸とのとりあわせ
◎ Chianti Classico、Chiantiはとがった赤の印象あるが、これはとてもなめらか
◆ Dolce
◎ デザートワイン
◎ GrappaはGaia&Rey!
お料理は最初はモダンイタリアンかな、との印象でしたが、パスタとリゾットはむしろクラシックさもかんじるもの。とくにリゾットは秀逸。シェフのセンスや技量がちりばめられた一品一品は、全体として完成度がたかくとても満足のいくものでした。
オーナーのワインの解説は素人にもたいへんわかりやすく、それを反芻しながらグラスにそそがれたワインをいただきますと、ワインが主役になるほど楽しめますね。言語力はたいせつだな、とあらためてかんじた次第です。
スタッフの方はみな客をもてなそうとの気概に溢れ、ホスピタリティもすばらしい江戸川橋の古民家イタリアン。至福のひとときをすごすことができました。
スプマンテ
オリーブのフリット
ホワイトアスパラと平貝、サバイヨンソースで
Gaviの白
黒鮑・香味野菜
CAPRIの白ワイン
鮎のフリット
ETNAの白ワイン
ズッキーニを練りこんだパスタ、バジルソースとリコッタチーズ
Abruzzoの白ワイン
黒トリュフのリゾット
Barolo
黒毛和牛、フォアグラのせ、ジロール茸
Chianti Classico
デザートワイン
Dolce
Grappa Gaia&Rey!
エスプレッソ
2024/07/06 更新
今週は寒い一週間でしたね、小生も冬用のコートを引っ張り出した次第です。そうした中、こちらのレストランにうかがうのを心待ちにしておりました。ふだん利用することのない駅、江戸川橋から数分の場所にある古民家、もっとも古民家はビルの裏手にありますので、通りからはうかがい知ることはできませんが。
さて、席につきさっそくのスプマンテを。バローロの造り手によるスプマンテはピノノワール、2017年ですので熟成も進んでおり、しっかりしたボディと芳醇な香りが印象的です。
本日いただいたものですが、(◎はペアリング)
◆ 秋鮭のクリームコロッケ
産卵を控えた鮭は脂も控え目でさっぱりとした味、濃厚なベシャメルソースだが、ハーブをねりこんだパン粉、バジルソースのフレッシュ感とのバランスもよく、秋鮭の特徴がかんじられる
◎ トスカナの白
GAJA所有のワイナリー、海沿いの畑のためミネラル感をかんじつつ豊かな果実味がひろがる
◆ しめ鯖
鯖を魚醤と酢でマリネしかるく炙った一品、鯖の脂の旨味とオリーブオイル、ビネガーによる爽やかなコクをかんじる、トマト、炒められた空心菜といただけば、さわやかなうま味がひろがる、かすかなクミンのかおりがエキゾチックさを演出
◎ トスカナの赤
魚には白だが、マリネ料理のため敢えて赤、カベルネソーヴィニヨンのブレンドだが、シーフードにぴったりのみずみずしさ、甘酸っぱさがひろがる
◆ ポルチーニのフリット
今期最後のポルチーニ、あまりの大きさにしばし感嘆、シーズン終了間際のためか香りは今一つではあるが、一口ほおばれば茎からはブナの森のジュースがあふれ出る
◎ GAJAのシャルドネ
リッチな白、ハチミツ、バニラの香り、ミネラルが凝縮されている
◆ キノコとフォアグラのリゾット
トランペット、マコモダケなど森の恵みとロンバルディアのカルナローリ米のリゾット、キノコとパルミジャーノの香りとともに、出汁をたっぷりと吸った見事なアルデンテのリゾットをたのしむ
◎ GAJA 赤
しなやかで豊かなタンニンがひろがる赤はリゾットをしっかりとひきたててくれる
◆ 白トリュフのパスタ
この日もっともたのしみにしていた一品、温かいパスタの湯気とともに立ち上がる白トリュフの官能的で独特な香りがテーブル一杯にひろがりクラクラとするほど、筆舌に尽くし難い満足感
◎ BAROLO‘71
驚異的な生命力のBAROLO、ぬけたところはいささかもなく、まろやかなタンニン、濃厚でしっかりとした芯のあるフルボディ、感激
◆ 牛ヒレ
低温でじっくりと火入れした牛ヒレはどこまでもやわらかな食感、くどさはまったくなく、滋味と牛本来のうまみを感じる
◎ GAJA 赤
熟した黒いベリー系の果実味、樽由来のかおり、エレガントで力強い赤
この日はBarolo以外はGAJAのワインでしたが、実は今週GAJAの現在の当主が来店してプロム的な集いがあったとのこと。GAJAはAntinoriとならび小生のもっとも好きなイタリアの造り手、何年か前にいただいたGAIA&REYが忘れられません。この日のラインナップはお料理との相性もよく、とても楽しめました。
お料理はやはりこの季節はいいですね、旬の食材はシェフの卓越した技量で重層的かつ繊細なイタリアンへと昇華され、あらためて珠玉のレストランと感じた次第です。
そしてなんと言ってもオーナーからお聞きするお話、お料理やワインの背景にあるストーリーをお聞きするのは至福の時間。そうしたストーリーをお聞きしながらいただくと、ワインの造り手の想いやお料理が生まれた風土がかんじとれるようです。
こちらのレストランにはこれからも通いたいな、と思いつつお店をあとにしました。