16回
2025/07 訪問
夏の片折さん♡
金沢の大好きな和食、片折さんへ季節訪問♡
夏の片折さんのお料理も毎年進化され大好きな鮎や岩牡蠣の時期でもあり楽しみにお伺いさせて戴いている次第です。
この日はお世話になっているスペシャルゲスト様ご夫婦をお誘いしての4人会にて。
今年より夜席は17時スタートとなり日帰りの方もギリギリ名古屋まで繋ぎある最終新幹線(20時過ぎ)に間に合うようになったのはお店の配慮かと思います。
一斉スタートに向け入店し大将や女将さんに挨拶を交わし着席。
それでは夏の片折さんを堪能しましょう♪
◯勝駒
すっきりテイストのミネラルがきってくれる酒でスタートにも最適。
◯五凛
すっきり芳醇でミネラルが切る酒で特にお造りとあう。
◯黒龍
ほんのり甘旨味あり、すっきりしたミネラルがきる酒
温かい煎り玄米茶で整え、竹葉の杯を戴き食事のスタートです。
☆夏野菜の5色ゼリー寄せ
七夕の五色の短冊をイメージした色取り鮮やかな先付けの一品。
夏野菜であるトウモロコシ、枝豆、パプリカと長芋、椎茸を出汁ゼリー寄せに振り青柚子のアクセント。
それぞれの食感や味わいを旨味ある和出汁ゼリーがまとめ上げ口内で口溶けよく纏まり振り青柚子の香りが爽やかな余韻へと導いてくれます。
下に鎮座する、スライス胡瓜をたたんだものもほんのり塩と酢で調味してあり清涼感の増す余韻となりました。
彩り鮮やかであり七夕を連想させらるスタートの一品にこれからのコースにスイッチが入りますね♡
片折さんでゼリー寄せは初めての一品で印象でもありました。
☆片折さんの1番出汁
片折さんへ来たらこの1番出汁をまずは味わいその日の椀種に合わせるお出汁加減を確認します。
香り高き鰹に追って昆布の旨味が舌に押し寄せる片折さんならではの1番出汁が五臓六腑に染み渡る瞬間。
初めて片折さんの1番出汁を戴いた時の衝撃は今でも忘れられません。
それくらいパワーありインパクトある1番出汁だと言う事は今も昔も変わらずです。
☆能登鮑椀 玉子豆腐 落とし青柚子
輪島塗のカササギ椀が素敵♡
まずは吸い地を一口。
昆布の旨味が舌の上にブワッと広がり鰹の良き香りが鼻から抜け脳が刺激される瞬間でもあります。
追って主役となる椀種の蒸し鮑を戴きます。
咀嚼すれば鮑の旨味がしっかり感じられちゅるしこっとしたしなやかさ抜群の独特な食感と共に良き磯の香りも鼻から抜け、1番出汁との相乗効果で儚き味わいへと盛り上げてくれます。
椀に鎮座する玉子豆腐の口溶けがまたとてもきめ細かで舌で押し潰すようにして戴き出汁を含めば口内で茶碗蒸しが完成するという一つの椀で2度の味わいを楽しめる椀として纏まっていました。
やはり片折さんの椀物は圧倒的であり今年のマイベストフードにもランクインする鮑椀でしたね。
☆お造り
チリ酢、醤油&わさびをお好みで
◯氷見イサキ 胡瓜の針切り
しっとりもっちり旨味高くほんのり甘い醤油、ちり酢、共に合う!
胡瓜のつまが口内をリセット。
◯青バイ貝
シャクシコで甘み旨味が抜群!でそのままか山葵が合い五凛との相性も◎。
◯あおりいか
ねっとり甘く五凛が調味料の役割に。
◯福井の赤ウニ
甘み満載でさっぱりした口溶けがかなり好み!磯の香りに敏感な私でもインパクトに残る個体。
どのお造りも合わせた五凛のミネラル感が抜群のキレを醸してくれた印象です。
☆のどぐろ焼き
片折さんのノドグロ焼きは過去何度も出会っていますが、この日は過去一の個体と思えるくらいに印象に残るノドグロ焼きとしてインパクト大!
皮目は香ばしく身はふっくらしっとり、咀嚼すればジューシーなジュの旨味が口内充満しノドグロジュース・ワールドとなり脳を刺激される旨味を感じ余韻も長く続きます。
口に頬張った瞬間にうーんと唸る美味しさで堪りませんでした。
薬味など和えて付けなくてもノドグロの良き香りに長く浸れますね。
☆七尾海素麺
調べると赤藻の1種だそう。
独特なぷちつるっとした食感に粘りがほぼない海藻で初めて戴きましたが、正に罪悪感0の素麺の一品ですね(笑)
優しい麺つゆに薬味である茗荷、生姜、葱、煎り胡麻がまとめ上げてくれる冷ややかでクールダウンできる一品でもりあります。
海藻も色々ありますが、以前能登のカジメご飯もインパクトがあり、今回は海素麺にインパクトを覚え
地の海藻を堪能できることがまた嬉しいですね♡
嫌な磯臭さがないところも印象深かったです。
☆太刀魚鳴門揚げ 昆布塩
太刀魚と紫蘇を渦状に巻き上げ揚げらられた見た目も美しい鳴門揚げの一品。
サクッとふんわりきめ細かな口溶けとジューシーさある太刀魚に紫蘇の香りの爽やかさが余韻を盛り上げ昆布塩の旨味が味わい深くさせる揚げ物の一品に悶絶級(*´ω`*)
そのままでも十分美味しいですが、藻塩でなくきめ細かな昆布塩を使うという部分も印象でした。
見た目からもジュがうるうるしており印象ですし美しいですね。
☆小鯛の笹寿司 茗荷寿司 カマスの一夜干し すだち
笹の葉の香りが移ったしっとりソフトな小鯛寿司にすだちを絞り戴けば爽やかな酸がキレとなり口内で纏まります。
間にカマスの一夜干しの旨味を愉しみ、続いてフィニッシュとして、甘酸っぱくシャキシャキした茗荷寿司が後味をすっきりさせる薬味効果としても活躍するまた夏にも相応しい握りの一品として美味でした。
☆茶煎茄子 錦糸卵 絹さや
茄子の仕事が光る調理の逸品!!
お抹茶をたてる茶筅のように茄子に隠し包丁を入れ出汁でたかれたジューシー茄子を、見事に針切りされた錦糸卵の旨味としなやかさに絹さやのシャキシャキした青味で戴く華やかであり乙な一品。
夏野菜を使った乙な一品に癒されるるのが片折さんの仕事を感じますね。
茄子に錦糸卵と絹さやという組み合わせがまた新しかったです。
☆新じゃが饅頭銀餡かけ 三つ葉
夏のお祭りで食べるじゃがバターをイメージした一品だそう。
しっかりと裏ごしされた仕事を感じるじゃがいも饅頭のねっとりした口溶けは非常に滑らかでありじゃがいもとバターの香り共に一気に脳を刺激される口溶けに感動させられます!
更にとろみある銀餡の儚き優しさが絡み最高にほっこりさせられる乙な一品として纏まっておりアクセントの三つ葉がまた良き薬味として活躍する銀餡が決め手ともなった煮物椀に釘付けとなりました。
茄子に続き夏野菜を違う出汁使いでほっこりさせる一品へと仕立てる片折さんのコースの流れにも圧倒させられる瞬間でもありましたね。
コースの流れは非常に重要であることも再確認。
食事前の煮物椀にグッとくるものがないとやはり盛り上がりには欠けてしまうものがあると個人的には思っています。
餡の余韻に浸りながらしめのお食事へと移ります。
その前に女将さん煎りたての棒茶を嗜んでから( ꈍᴗꈍ)
☆お食事
◯白米
◯氷見牛八幡巻き
◯マグロの漬け丼
◯太刀魚天丼
◯玉子おかかご飯
◯最強のバリガリクリスピーおこげ
◯なめこ汁
◯香の物
ふっくらふんわり甘い香りに癒される白米が美味であり残っていた黒龍との相性も◎。
香の物や八幡巻きと戴いても◎。
二膳目はさっぱりマグロ漬け丼。
三膳目は香ばしき甘辛タレが決め手になる天丼。
四膳目は玉子おかかご飯。
そしてバリバリクリスピーおこげをお代わりしてしめます。
お味噌は毎度のお代わりです(笑)
☆胡麻豆腐 きな粉黒蜜
☆お薄
もっちり上品な胡麻香る胡麻豆腐にきな粉と黒蜜の濃くが合わさった甘味で美味。
お薄でしめ。
七月の片折さん。
過去にもお伺いしたことがありますがその時よりかなりお料理スタイルも変わり進化を感じていることを改めて感じた次第であり、いつどの季節にお邪魔してもその時期の食材を生かした最低限の調味で仕立てた粋のあるお料理のベースは変わらず、あの時分より変化を感じるのは季節野菜を使い匠で緻密な包丁業を感じる乙な一品の光るお料理も挟まれるようになったことが、また見た目からも愉しめ更なる片折さんの粋を感じるお料理コースが戴けることが最大の魅力と感じますね♪
ずっと通わせて戴けているからこそ感じ取ることのできる想いでもあります。
この日もスペシャルゲスト様と美味しく優雅な時間が過ごせ幸せでした(*´ω`*)
ごちそう様です。
次回は秋の訪問を楽しみにお伺いします。
2025/07/16 更新
2025/03 訪問
大好きな春の片折さん♡
金沢の大好きな和食、片折さんに季節訪問。
この日はいつメンスペシャルゲスト様をお誘いしての四人にて。
春は必ずお邪魔したい季節でもある片折さん。
ここでしか堪能できないホタルイカ釜茹でが味わえることも目的であり年一度のお楽しみなのです。
最高潮の食材をのポテンシャルを最大限に生かされた調理、調味を成しシンプルザベストに仕立てられる片折さんの魅力あるお料理を今宵も染み染みと感じながら戴くこととしましょう。
今年より夜の部はスタートが30分早まり17時からのスタート。
それでは片折さんを堪能しましょう♪
お酒は女将さんにお任せで。
◯勝駒 純米酒
すっきりした旨味とミネラルのキレ。辻和美さんの藍色のお猪口が綺麗♪
勝駒にしては米の旨味を強く感じ私好みでした。
◯黒龍 大吟醸
すっきりしたミネラル感と旨味もありアル添のキレ、ほんのり酸味でお造りや蟹焼売に最高に合う!
◯太郎 特別本醸造 熱燗
キノコの香りに甘酸っぱくキレある本醸造で生酛造りの要素を感じる味わいで御燗が合う!
蓮根蒸しの熱々の一品に最高でした!
☆先付
◯山独活の天ぷら
◯小鯛の卯の花和え
◯墨烏賊の木の芽和え。
スタートは3品から♪
温かい独活の天麩羅から戴いてくださいとのこと。
天麩羅は熱々でさくっとジューシー♪独活の独特なえぐみなど全く無し!
温度帯も重要ですね。
小鯛は酢じめになっており甘みある卯の花が纏うことにより五味が整います。
最後に墨烏賊のもっちり清涼感ある木の芽和えがまた春の余韻へと導いてくれる先付でした。
☆1番出汁
片折さんの力強い昆布の旨甘みを感じ、追って鰹の香りの余韻が心地よいとろみを帯びた黄金出汁をまず飲んだとき、改めて片折さんに来れる幸せを噛み締める瞬間でもあります。
初期の頃の片折さんの1番出汁とほぼ変わらない鰹の余韻に浸れる1番出汁に脳が痺れます!
☆ヤナギバチメと新ワカメのお椀
1番出汁が染みる吸い地に香りのパワーと身の旨味が堪らないバチメは口どけもほろっとほどけ絶妙な食感。
皮目と身の間のゼラチン質の旨味がまた堪らないのです。
椀種の旨味だけではなく香りのパワーも感じるのが片折さんの椀物ですね。
ワカメの食感や白髪ネギ、木の芽の爽やかな薬味のアクセントも心地よかったです。
余韻が長く非常に美味な椀物として纏まっていました。
☆平目とサヨリ昆布締めのお造り
塩、わさび、ちり酢をお好みで♪
平目はしゃくもちで旨甘みがしっかり、さよりはぷりもちっとした食感に磯の香りと甘みありどちらも塩が美味。
チリ酢はおつまみ的に活躍♡
☆蟹焼売
アッツアツ提供の焼売であることがポイント♪
何度と戴いたことのあるザ蟹の甘旨味を存分に味わえる和なる焼売であり、咀嚼すると蟹身の香りと繊維を感じながらほどけるジュの甘旨味共に、皮のプリプリさや三つ葉のアクセントに黄柚子の華やかさがまたワンランク上の焼売に。
辛子では成立しない薬味もポイントとなってますね。
☆目鯛の幽庵焼き 利休仕立て
無類の胡麻好きであった千利休の名から銘々された胡麻を纏う焼き魚の一品。
咀嚼すると目鯛自身の持つ水分量=ジュの旨味が口内で充満し調味加減=味醂使いの仕事を感じる幽庵焼きであり、甘みの感じ方が濃くがあるがしつこくなくサラッとした後味に繋がる塩梅が絶妙!
皮目の香ばしさに胡麻の香りの余韻も長い焼き魚の一品として美味。
よくある幽庵焼きの一品ですが火入れと共にとにかく調味加減の素晴らしさにインパクト大でした!
☆手毬寿司 3種
◯海鱒
◯錦糸卵 ガリ
◯平目の昆布締め 柚子と薄板昆布
以前の笹に巻いた鱒寿司が手毬寿しとなり変化♪
3月とあり桃の節句の時期、彩り鮮やかな3色団子を連想させられるあしらいがまた素敵ですね♡
片折さんの感性をも感じる仕立て♪
個人的食べ方として初めに平目を味わい次に錦糸卵でリセット。
最後にハイライトの鱒寿司を戴き風味の余韻も満喫できるように楽しみました。
錦糸卵はちらし寿司を思わす味わいでほんのり温かい温度帯であったことも食べ進めるに連れ変化ある印象でした。
以前の鱒寿司のみの仕立ても鱒寿司を食べた満足感に浸れますがこのような食べ方もまた華やかな感覚で戴けるのが良いものですね♪
☆甘鯛の蓮根蒸し
出汁の旨味ある決め手の黄金餡がねっとりもったりした蓮根饅頭とタネとなる甘鯛のホロッとした口どけが絶妙で、共に口内で纏まる温かい煮物椀の一品にほっこり。
蓮根饅頭にはサクッとした蓮根のアクセントも入っているのが食感のコントラストを産んでいます。
何気によくローストされた松の実の香ばしい香りパワーもポイントとなっており、山葵のアクセントも心地よく食感や味わいにエッジがたつ煮物椀として素晴らしかったです。
☆蛍烏賊の釜揚げ
富山の新湊。
毎年戴ける片折さんのホタルイカの最高潮を堪能できる釜揚げでありこの時期のハイライト的な一品だとも。
正に鮮度と質、そのものが物語る味わいであり非常に美味な香り、雑味のないワタの旨甘み、ぷりっぷりで弾ける身の食感にワタの旨味&ミネラル感がエッジを立たせた素晴らしいホタルイカであり唯一無二の味わいであると感じます!
咀嚼すると鮮度よいワタの旨味が口内でジュース化し脳を刺激されます。
春の片折さんのスペシャリテ的な一品でもあり良きホタルイカアロマ、食感、甘みをダイレクトに感じる一品として堪能できます。
今年も戴け幸せ♡
☆岩蛸の梅肉和え
岩蛸の包丁の入れ方がポイントと感じる一品。
蛇腹切りの蛸は初めて♪
蛇腹切りにされた身の食感と甘みの感じ方が違い更に細かな包丁が入るからこそより梅肉や酢橘のジュレの味がナチュラルに身に馴染んだ味わいと感じます。
箸休め一つとってもワンランク上の一品と感じるのが片折さんの仕事ですね。
☆鰯のつみれのお椀
過去にも戴いたことのある感動的な汁物の一品。
鰯の再構築なる一品とも感じるつみれは鮮度の良さが物語る、最高のアロマを放ち何ともきめ細かでぷりっと弾ける食感が堪らない感覚に陥るつみれに脳が痺れます!
浅葱の爽やかな香りも心地よく、追ってクリアなお出汁と共に一体感を醸した汁物としてやはり何度戴いても感動のわきおこる一品に変わりありません。
鰯の再構築なる一品として感動したのはここ片折さんとボニュさんだけですね♡
☆お食事
◯かじめご飯
◯卵かけご飯
◯おこげ
◯なめこ味噌汁
◯氷見牛の八幡巻き
◯香の物
片折さんで炊き込みご飯は初めて♪
カジメとは女将さんの地元、珠洲市の地元で消費される海藻だそうで、お出汁とカジメにお揚げの旨味を用いた炊き込みご飯はふっくら、お揚げとお出汁の旨味が米をコーティングし、カジメの食感と共に一体感あり美味ヘルシーな海藻ご飯としてインパクト大!
大将が女将さんの実家で戴いたカジメご飯がとても印象だったことからお店でも出そうとなったそうで今の時期だけだそうでその稀少なタイミングに肖れて嬉しい♪
お味噌汁は毎度のお代わり。
香の物や八幡巻き、二膳目は卵かけご飯に、三膳目はおこげにてお代わりも戴きました。
☆ふくさやき
☆お薄
白卵豆餡に蕗の薹味噌が入った焼きたてのふくさやき。
蕗の薹味噌のほろ苦さがキレとなった茶菓子で美味。
お薄でしめ。
春の片折さんは毎年お邪魔しますが、やっぱり大好きな時期ですね♡
お伺いする度にお料理の進化や変化も見られ食材のポテンシャルを生かした調理、調味加減がやはり群を抜いて格段に違うと感じますし、よくある一品であっても目に見えない部分の仕事にもよるものか、ワンランク上の味わいに感じグッと込み上げてくる感動が押し寄せてくる感覚に浸れるのが片折さんのお料理であり最大の魅力と感じます。
お弟子さんの教育もしっかり成されておりみなさん、ハリのある接客が印象ですね。
もうすぐオープンされる一番弟子の木佐貫さんも、片折さんでの営業は残り二日という絶妙なタイミングでお会いでき嬉しかったですし、彼のお店にお伺いすることも楽しみでなりません(*´ω`*)
スペシャルゲスト様方と共感しながら今宵も最高な片折さんの世界観を堪能でき幸せな時間が過ごせました。
ご馳走様さまでした。
次回は夏にお邪魔することを楽しみにしてます。
2025/04/03 更新
滋味深い一品に多々出会える感動♡
大好きな金沢の和食、片折さんに季節訪問。
この日は県外のスペシャルゲスト様ご夫婦をお誘いして。
9月の片折さんは過去経験ありますが確か9月末で中々出会えない黄金蟹にインパクトを覚えた記憶です。
今回はその時よりも気候も変わり自然の状況=海の状況も変わっているため、どんなお料理が堪能できるのだろうというワクワク感もありました。
しっぽり夜席での予約にて楽しみます。
それでは片折さんを堪能しましょう♪
○玄米茶
○竹葉
煎った玄米に昆布と梅の旨味をかすかに合わせた玄米茶に竹葉の酒坏からのスタート。
胃にスイッチを入れます。
○勝駒
すっきりしたミネラル感
○五凛
旨味と酸
○いっちょらい
香りとふんだんなミネラル感
☆残月豆腐 キクラゲ山椒煮
通常の胡麻豆腐とは違うぷるもちの食感が新しく印象♪
葛粉ではなくわらび粉仕様とのこと。
山葵の辛味と醤油とのバランスも◎。
食感が違うだけでこんなにも印象が変わるのも発見ですね。
キクラゲ山椒煮の食感と刺激がまた口直しにも♪
日本酒にもよく合う乙な1品からのスタートに早速片折さんの美を感じました。
☆一番出汁
鰹の香りと昆布の旨味、甘みをしっかり感じる美味であり深みある余韻の長い片折さんの黄金出汁として癒やされます!!
今回は鰹の香りもしっかりと感じより余韻が好みでした(人*´∀`)。*゚+
片折さんのこのお出汁を飲むと今日も来れて良かったと心から身体ごと喜ぶ感に浸れる滋味深く五臓六腑に染み渡るお出汁に変わりありません。
☆菊の蕪腕
儚く甘い蕪に黄金の一番出汁が完全に調味料の役割として口内でおさまる滋味深い腕で感動!!
このバランス、透明感あり深みのある椀を醸せる片折さんは本当に素晴らしいですし美をひしひしと感じます。
黄金の吸い地の旨味と塩気が優しい蕪にナチュラルに馴染み輪郭を醸す儚き癒やされる椀にぐっときましたし片折さんで野菜の椀はお初でしたがインパクト大でしたね。
☆お造り
○能登平宗田鰹
もっちりしっとり塩で食べると自身の僅かな酸味も楽しめ、チリズで食べると間違いない!
○新湊クエ
しゃくもちな食感で塩わさびが一番!咀嚼することに甘み旨味が広がります!
ツマである針切きゅうりの清涼感がクエに移り合うという意外な発見も♡
○氷見カマス
脂ノリノリでしっとりぷりっと香ばしく塩わさび!
チリズ、醤油をお好みで。
どのお造りもそれぞれ旨味と香り、食感の違いを楽しめやはり塩が一番素材の香りや旨味甘みを引き立てると感じました!
☆赤烏賊菊鮨 梅肉
胡麻と酢橘風味。
アートを感じる仕立てに一目瞭然!
甘みありもっちりした食感のシャリに赤いかのもっちり感が相まり旨甘酸っぱく纏まります。
胡麻は香ばしく、酢橘は酸味がすっきりさせてくれる一口鮨でした。
☆ノドグロ炭火焼 長芋たたき 酢橘
脂ノリノリのジューシーで香ばしいノドグロは溶ける食感!
長芋とおろしを合わせたツマが新しくインパクト大!!
きめ細かでジューシーなおろしに細かく切った長芋を合わせることによりねっとりした食感が加わり存在感が一気にアップ!
ノドグロと合わせるとよりさっぱりしつつふくよかさある味わいになりました。
酢橘を絞って酸で輪郭、エッジがたつ味わいにも変化します。
この手法はつる幸さんから引き継いだものだそう。
ほんのちょっとした事でこんなにも主役と合わせた時の味わいが変わることにも印象になりますね。
☆着せ綿の羽二重 茶碗蒸し
魚介出汁の泡を着せ綿に見立て、もって菊と2番出汁の旨味満載のとろける茶碗蒸しの1品。
正に片折さん決め手のお出汁の味わいがひかる口溶けよい茶碗蒸しの美味しさにインパクト大!
どこにでも茶碗蒸しにぐっとくるって印象ですよね。
魚介出汁の泡には白甘鯛とのことですが大豆を使って泡だてるとおっしゃったのでフレンチでもよくみかける大豆レシチンとエアーポンプで醸された泡??かなと。
泡にすることにより甘鯛のよき香ばしい香りがより臭覚を刺激してくれますよね♡
☆冬瓜饅頭 椎茸 シラサエビ パプリカ オクラ 鼈甲餡
タピオカ仕様の鼈甲餡が決め手ともなる冬瓜饅頭!!
葛粉ではなくタピオカでとろみをつけることにより冷しても濁らないそう。
丁寧にコトコト出汁で柔らかくほどよい繊維を残したいた冬瓜に具材を忍ばせた冬瓜饅頭は食材の香りや味わいを楽しみながら冬瓜のナチュラルな甘みと鼈甲餡の旨味があいまり塩梅よく優しく口内でまとまります。
こちらも初めての乙な1品ですが癒されますね。
野菜の甘旨味を調味料としても生かした1品だとも。
☆お月見饅頭 菊餡
百合根ベースのねっとり甘いお月見饅頭にそぼろ、生姜の利いた菊餡が決め手となり舌で押しつぶして戴くのが醍醐味の1品であり一体感塩梅共に絶妙で癒されます。
今回は餡のお料理を多々見られますが全て顔が違うため大将の細かい仕事の配慮も感じますね。
☆柿なます
いい甘酸っぱさ加減のなますにコロンとくり抜いたコリッと食感の甘い柿に煎り酒で伸ばした胡麻ソースが繋となり一体感と塩梅のバランスを整えたさっぱりする柿なますの1品。
聞けば米酢+柑橘である酢橘の酸を加えることによりお酢の角がとれた味わいとなっていたのです。
柿なますの1品はよくありますがこういう仕立てがまたワンランク上の仕事を感じますね。
☆食事
○白米
○鰹漬け丼
○甘鯛天丼
○平飼卵丼
○八幡巻き
○茄子と胡瓜のぬか漬け
○味噌汁
ふっくらライトで米の香りと甘みに癒される白米。
☆おこげ
☆季節のフルーツ 三ツ矢サイダージュレ
スイカ、梨、黒豆、白玉とさっぱり三ツ矢サイダージュレのデザート。
☆柿
☆お薄
なますで器として出た柿を最後に。
そしてお薄でしめ。
9月の片折さん。
2年前程にも9月を体験しましたが、その頃とはまた全く違うお料理、新しい一品の数々に出会えたこと、そして以前にも増して乙でありながらも滋味深く目にみえない繊細な仕事を感じるお料理に多々出会え進化を感じることにより心奪われる思いで一杯になりました。
これはずっと通わせて戴いてるからこそわかる変化、進化と認知できるものであり私の記憶の1ページに綴られるのです。
とても嬉しいことであり幸せな気持ちにも浸れますね(*´ω`*)
何気ない食材を使いぐっとくる一品に仕立てるお料理こそ片折さんご自身が通われているお客様に食べてもらいと思う真のお料理だとも感じます。
蟹や松茸など派手な食材を使う時期ではない時期も魅力な片折さん。
これからもずっとずっと大切に通わせて戴きたいお店です。
ごちそうさまでした( ꈍᴗꈍ)
また次回も楽しみにお邪魔いたします。
2024/09/19 更新
2024/06 訪問
梅雨時の片折さんも最高でした(*´ω`*)
金沢の和食の名店、片折さんに季節訪問。
この日は県外のスペシャルゲスト様と3人でお邪魔しました。
6月度の片折さんは過去初めての月でより楽しみにしていました♪
夕刻の17:30一斉スタートに向け入店。
お弟子さんがお出迎えしてくださり、大将女将さんに挨拶を交わして着席。
皆さん揃った所で食事のスタートです。
それでは片折さんを味わいましょう。
◯勝駒 純米酒
さっぱりミネラルがきる冷酒
◯五凛
さっぱりミネラルがきる辛口
◯竹葉 プロ卜
芳醇で旨甘くミネラルがきってくれる旨辛口酒。
◯黒龍 大吟醸
さっぱりした透明感あるミネラルがきる辛口
◯入り玄米茶
◯竹葉 酒坏
☆滝川豆腐
豆乳を寒天で固め、ところてん突きで細長く突き出した滝川豆腐。
青柚子をちらして♪
天の川に見立てた盛り付けが綺麗ですね♪
正に罪悪感0の豆腐麺をほんのり甘いお汁でシンプルに戴くスタートの一品として良きスタートがきれました。青柚子の香りもよき♪
☆一番出汁
昆布の旨味とミネラル感満載の一番出汁を飲むと片折さんにきた事を実感させられます。
奥行き深く滋味深さを感じうっとりさせられる瞬間でもあります
☆オコゼと青梅の椀
オコゼは皮目を剥ぎ、花びらのような儚い口溶けでホロフワな食感。
クリアな一番出汁がオコゼの甘みを引き立て旨味をアップさせ口内で纏まります。
円やかな青梅酸味が心地好く輪郭を醸し熱々の吸い地と共に洗練された味わいに浸りながら戴きました。
オコゼ、青梅を含み、吸い地をいくと口内でエッジが立つ味わいとなり輪郭のある余韻が長く舌に残ります。
感動レベルの椀物であり過去片折さんのアイナメ椀続き印象に残る椀物でした(*´ω`*)
☆氷見の130キロ
さくぷりっとした歯ごたえにシルキーな脂と鮮度の良さが物語る香りのパワーが半端なく素晴らしいマグロのポテンシャル♪
片折さんでマグロは初めてでしたがかなりインパクト大なマグロに出会え幸せでした!
☆蛤の飯蒸し
しこぷりっと甘い蛤にもっちり飯蒸しが奏でる滋味深い一品。
北陸でも蛤が採れる事が驚きでしたし太平洋よりミネラル感も強いと感じました。
優しい銀餡がまとめ上げてくれ、青柚子の爽やかな余韻も心地よかったです。
☆アカイカ 赤雲丹 おかひじき
アカイカはさくねっとりきめ細かな口溶けで甘くいかは包丁の入れ方でなんぼを物語る味わい♪
赤ウニはさっぱりした甘みが私好みで独特な磯臭もなく美味で美味しかったです✨
☆鮎の塩焼き 鼈甲生姜
荘川の鮎を頭と尾、背骨は取り除いた塩焼きで身はふわっときめ細かでねっとりした口溶けの鮎。
頭と尾はご厚意で戴き嬉しい♪
蓼酢を付けるとエッジもたちます。
鼈甲生姜の口直しが爽やか♪
☆千里浜の岩蒸し牡蠣
ぷっくりおおぶりな岩蒸し牡蠣はミネラル感とミルキーな甘みが広まり昆布の旨味も含んだ味わい豊かな牡蠣で美味。
土佐酢を付けると輪郭がまし、それも良し♪
日本酒と戴くとまたバッチリな塩梅として纏まりました。
☆鱧のジンタ巻き 玉蜀黍天麩羅
ジンタ巻きはサクホロで牛蒡と紫蘇の仄かな香りが美味。
竹葉と無茶苦茶合いました!
口直しの玉蜀黍天麩羅のジューシーな甘みがまた心地好く異なる揚げ物の味わいが満足感を与えますね。
☆吉川茄子の胡桃田楽、絹さや
香ばしく熱々でとろっと溶ける口溶けの茄子に味噌の香りが主張しないウマ甘いくるみダレが決め手となりまとめ上げてくれる地味に美味しい茄子の田楽として印象でした。
☆新じゃが饅頭
漁網焼きの器。
正に飲めるジャガバターですね♪
ねっとりバター香るじゃが饅頭は舌に纏わりつく旨味であり、口溶けよく決め手の銀餡がまとめ上げてくれます。
三つ葉のアクセントも◎
戴いている間に女将さんが玄米茶を炒って淹れてくださいます。
☆お食事
◯無農薬氷見米
◯氷見牛八幡巻
◯マナカツオ丼
◯香の物
◯なめこと柚子の味噌汁
◯マグロ漬け丼
◯マナカツオ天丼
◯卵おかか丼
◯マグロ漬け
ふっくら甘く香ばしい無農薬の銀シャリから〆のスタート♪
印象だったマグロ漬け丼にマグロ漬けのみ、更にマナカツオ天丼、平飼い卵のおかか飯と戴き、お味噌はお代わり(笑)
香の物にいつもの八幡巻きは最後、黒龍のあてにしました(*´ω`*)
米の甘み×黒龍のミネラルの相性も良かったです(*´ω`*)
大満足の〆のお食事でした(*´ω`*)
☆氷室饅頭
☆お薄
長芋で繋いだ皮のこし餡入りの氷室饅頭は熱々蒸したてで上品な甘み♪
お薄で〆。
金沢では氷の節句、無病息災を願って戴くそうです。
6月の片折さん。
廊下の先には立派な氷室氷が飾ってあり圧倒。
梅雨の時期ですが食材もしっかり良いものが戴け採れないと戴けない氷見マグロや北陸では珍しい蛤にも出会えたことが嬉しかったですし、やはり片折さんへお邪魔すると食材のポテンシャルを最大限に生かした調理、調味が成されたクリアで繊細、透明感のある御料理が戴けることは変わりませんし最大の魅力でもありますね。
大将の優しいお人柄そのものが御料理に深み=染み染み感じる美味しさとして反映されていると感じます。
お弟子さんもなんと17名にもなりシフトを組んで日々、それぞれチームワークを組んで一生懸命さを感じる丁寧なおもてなしをしてくださった印象で、私がお邪魔した時も従来のお弟子さん二名に加え4名程加わってましたし中にはドイツの方までみえました。
片折さんで修行できることは非常に貴重な経験値ともなるので是非とも良き学びを得て戴きたいものですね♪
スペシャルゲスト様共に大満足でほっこりさせられるディナーとなり今回もお店を後にできました。
ごちそうさまでした。
次回は秋の訪問を楽しみにしています。
2024/07/02 更新
2024/04 訪問
蛍烏賊の時期はマスト♡
金沢の大好きな和食、片折さんに今年初の定期訪問。
この日は県外のスペシャルゲスト様御夫婦をお誘いしての四人会にて♪
4月の時期といえば生の蛍烏賊しゃぶしゃぶ♡
去年もスペシャルゲスト様とお邪魔しましたがやはり好きですね。
今年は全て夜席でお願いしたのでゆっくりできます。
17:30一斉スタートに向け入店。
大将や女将さん方に挨拶を交わし着席。
皆さん揃ったところで食事のスタートです。
それでは片折さんを堪能しましょう♪
◯勝駒
芳醇フルーティでさっぱり辛口のミネラル感
◯竹葉 ぷろと
芳醇で甘み旨味あり、酸とミネラルがきってくれるほんのり甘口酒。
◯羽根屋
芳醇すっきり、ミネラル感がきってくれます。
☆春野菜と甘鯛の甘酢餡掛け
酸味あるすっきりした甘酢餡が決め手となり、うるい、コゴミ、人参、春赤いも、三つ葉、蕗の薹素揚げのアクセントで戴くスタートの一品。
皮はぱりっと香ばしく身はほろっと甘く溶ける食感の甘鯛が印象♪
追って春野菜や蕗の薹の苦みの余韻がエッジを立たせ甘みの少ない甘酢餡とのバランス、塩梅がバッチリなスタートの一品でした。
☆一番出汁
片折さんの一番出汁は昆布の旨味がガッツリ!!とろっとした旨味が舌にまとわりつき追って昆布の香りが鼻から抜ける片折さんならではの黄金出汁に今年も出会えて幸せ♡
ここまでとろみのある一番出汁は他では出会ったことがありませんしだからこそ個性も感じますね。
このショットで一番出汁を飲む体験はこうして何度か戴いても初訪問時の感動を思い出させ記憶がフィードバックされる瞬間でもあると同時に片折さんにお邪魔できる幸せを体感する瞬間でもあります。
☆おしろい豆腐と小鯛、青さ、春風大根と木の芽のアクセントで戴く椀物。
昆布出汁の旨味ととろっと滑らかなくちどけの胡麻豆腐(この食感がポイント)の旨味を舌に纏わせ小鯛を崩して戴くと一体感と味わいのふくよかさが産まれる椀物。
追って青さの香り、春雨風のラディッシュのシャキシヤキ感と木の芽の爽やかさが余韻を長くさせてくれる椀物として纒まっていました。
正に吸い地と椀種のマリアージュなる椀種ですね。
☆お造り
チリポン酢と造り醤油をお好みで
◯ヒラメ 縁側
しっとり今日寝かせのヒラメは甘く、塩山葵が美味。縁側はチリポン酢で。
◯真鯵
ぷりっとしっとり脂ものり、甘めな醤油と山葵が◎
☆蟹焼売 三つ葉
蟹の甘みと香りをダイレクトに味わう繋ぎのほぼない蟹身のタネを包んだ焼売でありうす皮は包みこむためのまとめ役。
三つ葉ピュレの青味のアクセントが美味に纏まります。
☆柳鰆のたたき
海苔、茗荷、山葵、あさつきの薬味で戴く一品。
軽く炙った半レアの鰆をさっぱりさせる薬味とで戴き口内をクリアな余韻にしてくれました。
☆柳八目(ウスメバル)の塩麹焼き 隠元胡麻和え
添え付けの黒ごまの香ばしい旨味ある隠元の脇役がインパクト大!
隠元のシャキシャキ感も心地よくこの脇役のみ一品で出されても満足する、無限おつまみにしたくなりますね。
ポイントは隠元のシャキシャキ感とジューシー感にほんのり甘い出汁醤油との塩梅、香ばしくパワーある黒胡麻の旨味が見事なバランスだから生まれる美味しさかと思います。
こういう何気につくお野菜が印象深いところに大将の細かい仕事を感じますね♪
主役のメバルも脂がのりハリがあり皮を剥いだのとによりふんわりほろっとほどける身の柔らかい食感に決め手となる塩麹の旨味との塩梅もばっちりでした。
☆蛍烏賊しゃぶしゃぶ
これこれー!!
とこの時期のお目当てはやはり鮮度抜群の蛍烏賊。
しゃぶしゃぶする前の活き活きした蛍烏賊をお披露目してくだりテンションアップしますね。
しゃぶしゃぶされた蛍烏賊はぷりクチュっと!ハリとしなやかさと柔らかさがまるで違う食感と肝のクリアな味わいは鮮度命が物語るしゃぶしゃぶで美味!
蛍烏賊の食感と肝の透明感あるクリアな旨味をダイレクトに感じるこの時期のスペシャルな一品でやはり外せませんね(*´ω`*)
☆のど黒蒸しずし 錦糸卵 百合根と梅肉 木の芽
以前戴き印象だったのど黒蒸寿司の仕立てが変わりました。
以前は自身で身を崩しながらシャリに馴染ませ戴きましたが、今回は初めから崩しフレーク状にしたものをほんのり温かいシャリ全体に馴染ませた状態で提供されていたことにより、シャリの予熱でのど黒の脂=旨味が溶け、満遍なく米をコーティングさせより一体感の生まれる蒸寿司として口内で纏まりまたまたインパクト大の美味しさに繋がりました。
シャリ自体も甘さが際立たず甘酸っぱいガリの刻んだものがまた味わいのエッジ=輪郭を醸した味わいになっており美味。
アクセントの百合根の甘みに梅肉の酸味、木の芽の爽やかさがまた口直し効果にもなり交互に戴いて醍醐味を味わえました。
☆木の芽味噌田楽
爽やかで甘辛さ加減が絶妙なほうれん草を合わせた木の芽味噌の爽やかさが決め手となりきめ細かで滑らかな豆腐にソースのようにナチュラルに馴染む一体感が堪らない田楽の一品としてインパクト大!
田楽は飲み物です!!
と言いたくなるような口溶けにも印象でしたしよくある蕗の薹味噌や木の木の芽味噌のような甘辛さが面にでるような味噌で食べる田楽というよりほうれん草を利用し木の芽を合わせた味噌が面にでない調味が淡白な豆腐とナチュラルに融合した感覚にも感じる田楽でしたね。
先日の本湖月さんの蕗の薹田楽も印象でしたがそれを上回る美味な田楽の一品としてとても印象に残りました。
☆桜鱒もクレソンの湯葉巻き アスパラ炭火焼き
クレソンが主役となるような味わいで脂ののった旨味ある桜鱒は繋ぎ=ソースのように馴染む一体感が素晴らしく、湯葉のぱりっとした食感と油感が一品のエッジと輪郭を醸した湯葉巻き揚げの一品としてまとまっていました。
☆サヨリ昆布締め 菜の花辛子和え ハリウド
ぷりっともっちりハリのあるサヨリにハリウドの塩気とシャキシャキ感が相まり美味。
脇役の菜の花も抜群の塩梅で地味に美味しい一品でした。
☆お食事
◯白米
◯稚鮎天丼
◯鯵の漬け丼
◯卵おかか丼
◯ミンククジラの味噌汁
◯八幡巻き
◯香の物
しめの炭水化物祭りは白米から♪
大好きな天丼は好物の稚鮎でありおかわりも♡
そして鯵の漬け丼に平飼い卵おかかご飯と一通り全て戴き大満足♪
ご飯のお供の大好物の八幡巻きに香の物、珍しくクジラのお味噌汁も脂の旨味が溶け甘みあり美味しい♪もちろんお代わりもしました(笑)
☆おこげ
バリバリボリボリ超クリスピーなおこげをとどめに(笑)戴きました。
☆桜餅
☆お薄
ほんのり温かいできたての桜餅は甘さ控えめのこし餡が決め手となり皮のもっちり感と筋をとった桜葉の香りと塩気がよき塩梅となった茶菓子で美味。
お薄でしめ。
今年初の片折さん。
やはり蛍烏賊、春の時期は外せないお邪魔したい時期ですね。
去年も4月にお邪魔しましたが、新たに出会えた一品や、進化を感じる一品など、素材の持ち味を生かした最低限の調理、調味というベースは変わらないものの、その中でも更にポテンシャルを生かされたと思わされる食材の組み合わせや塩梅を確実に微調整されているなということも同じ月に行った経験があるからこそ認知できる事かと思います。
また主役の食材に対しての乙な脇役にもぐっとくる儚い美味しさのある一品が多々コース通して戴けること、コースの流れにもアップダウンがしっかりあることがより全体的な満足度アップにつながると感じます。
大将の目にみえない緻密で繊細な仕事=愛を感じる御料理が堪能でき幸せな気持ちでいつもお店を後にできることができ、スペシャルゲスト様にも満足戴け共に楽しむことができました。
ごちそうさまでした。
次回はまた別のスペシャルゲスト様とお邪魔しますが楽しみにしています♪
2024/04/21 更新
2023/04 訪問
春は蛍烏賊の一品が際立つ片折さん♡
大好きな片折さんに今年初の訪問。
今年は春と蟹シーズンにて予約を♪
この日は名古屋からのスペシャルゲスト様ご夫婦と共に四人でお邪魔しました。
この日はあいにくの雨模様で一日パットしない天気で小寒かったです。
今回は弾丸金沢(笑)で日帰りでした(笑)
ランチの12時一斉スタートに向け朝早く出発し予定通り到着。
入店し大将や女将さん、お弟子さんに挨拶を交わして着席。
皆さん揃った所で食事のスタートです。
それでは春の片折さんを堪能いたしましょう。
はじめに煎りたての玄米茶と酒坏を戴きます。
○手取川 大辛口 純米酒
すっきりミネラル感ある酒
○勝駒
すっきり旨味とミネラル感
○五凛 純米大吟醸
甘みとミネラル感で円やか
片折さんの日本酒ラインナップは片折さんの御料理に寄り添う繊細系でライトなテイストでありミネラル感が豊富な日本酒が多いですね。
○玄米茶
煎りたての玄米茶で胃にスイッチを入れます。
○よもぎ豆腐 よもぎ揚げ
新芽だけを摘み取り葛で仕立てたもちとろっとしたよもぎ豆腐をほんのり甘い出汁で戴くスタートの一品。
アクセントによもぎ葉揚げも。
新芽のみで作られたよもぎ豆腐は和えてよもぎの香りやエグミがなくクリアでした。
個人的にはよもぎらしさの香りが強いほうが好みですが美味な一品として片折さんらしさを感じましたね。
○一番だし
奥井海星堂の蔵囲利尻昆布と枕崎の鰹&鮪節で採った一番だしをお決まりのショットでまず戴きます。
今回のお出汁は昆布の香りが強く旨味=円やかな深みはいつもながらに舌にのってくる旨味と後味の余韻のパワーは片折さんならではでありやはり脳が刺激されるものがありますね。
☆ヤナギバチメ椀物
脂ののったしっとりもっちり香りのパワーあるヤナギバチメが主役となり昆布の旨味のきいた吸い地と戴くと一体感と味わいがふくよかになり脂の溶けた吸い地を再度戴くと円やかな旨味が口内充満し奥行き深い余韻にも浸れる椀物で美味!
白ネギと木の芽の爽やかさも後味をさっぱりさせてくれますね。
片折さんでしか味わえない吸い地を使った椀物を戴くとこれだけのために金沢へ来てよかったとつくづく感じます。
☆お造り
輪島塩&わさび、ちり酢をお好みで。
○ヒラメ
ほぼ半日程度しか寝かせないヒラメですが非常に旨味がのっており美味であるのはこの地ならではと片折さんの仕入れる食材のポテンシャルが高いからだとダイレクトに感じるヒラメで印象。
しゃくもちっとした食感で咀嚼すると旨味が舌にのってきます。
塩わさびがあいますね。
○さより
昆布締めされた分厚くぷりっともっちりしたさよりも中々味わえない品で印象。
ちり酢があいました。
☆和風紅ずわい蟹焼売 三つ葉 柚子
ほぼ繋ぎのない紅ずわい蟹の身が詰められたシュウマイは甘い香りと淡白な甘みで口内充満する美味なシュウマイで、三つ葉の刻んだものと黄柚子のアクセントが爽やかでした。
○青ばいがい
青ばいがいのお造りは初めて戴きましたがコリコリの歯ごたえが堪らなく水々しいですね。
○もんごういか木の芽味噌和え
もっちりと木の芽味噌の香りが長く塩梅が絶妙で、よくあるあまったるい木の芽味噌が苦手な私にとっては実に好み!
甘さが強いと食材が台無しになってしまいますからね。
とにかく木の芽の爽やかな香りのパワーが凄かったことも印象でした。
さっぱりした青ばいがいと濃厚なイカのお造りを交互に戴くもバランスがとれたお造りだったと感じます。
☆自家製カラスミ
ねっとり旨味あり日本酒のあてになります。
☆金沢春菊と椎茸の焼きびたし
春菊を焼き、軽く太白ごま油でソテーしたものと椎茸の焼きびたしの一品。
春菊を焼くという発想が新しく香りとごま油の旨味が染みた春菊のみでもインパクト大!!
更に椎茸の旨味とほんのり甘いお出汁で戴くと絶妙な一体感と円やかさが口内充満する乙な野菜の一品でとても印象に残りましたし勉強にもなりました。
こういう乙な一品にぐっとくるのが
いんですよね。
○のどぐろ レタス
しっとりふわっと口に含むとのどぐろジュース=旨味が口内充満し塩梅抜群で円やかでほんのり酸のある酢醤油が脂をきってしめてくれる味わいになっていて、添え付けのレタスの千切りのシャキシャキ感と青味との相性も良く纏まりがありました。
御料理は脇役も重要でありシンプルな一品ほど誤魔化しがきかないことを片折さんの御料理を戴くと常に感じます。
自分の料理も主役に対しての脇役の付け合せは考えて作るのでそういうところにも細かい仕事を感じますね。
たまに出会う無意味な映えねらいの飾りは私の中では邪道です(笑)
☆鱒寿司 卵醤油漬け 新生姜べっ甲煮
片折さんの鱒寿司食べてみたかったんです。
シャリと鱒、薄板昆布、間に酢蓮根スライスと胡麻が挟まれた鱒寿司がシンプルに美味しく間に挟まれた酢蓮根の食感と酸味が纏まりや五味を整えてくれてイメージです。
そして脇役の新生姜のべっ甲煮と卵の醤油漬けがまた大活躍してくれ、少しの量をちょっとずつかじり鱒寿司と交互に戴くのが醐醍味だと感じました。
こちらについても脇役である卵と生姜に仕事を感じる一品でしたね。
☆白エビあられ揚げ 朝採れアスパラ
ザクザク香ばしい香りのあられ衣の中に豊富な白エビがたっぷり詰まっておりほんのり火が入ることにより白エビの甘みや香りがより引き立った味わいでしたしあられ揚げの香ばしさと旨味との相乗効果により白エビがより美味しくなるポテンシャルを生かされた仕事を感じました。
朝採れの焼きアスパラのしゃきっとしたみずみずしさと甘みに決め手となる旨味ある銀餡が絡んで絶妙な一体感が醸された一品でした。
白エビのあられ揚げは去年も戴いた記憶ですがやはり印象に残りますね。
あのときの脇役はさやえんどうの千切りでした。
☆蛍烏賊しゃぶしゃぶ
この時期のハイライト的な一品でもある金沢だからこそできる御料理!
活きがよく生きた新鮮な蛍烏賊を目の前で下処理し大将がしゃぶしゃぶして提供してくださいます。
ぷっくりした蛍烏賊を咀嚼すると味噌の旨味と鮮度よき蛍烏賊の香りが口内充満しとても柔らかい食感にも驚かされます。
驚いたのはあの薄い透明な背板も一緒に戴いても違和感がないこと。
これも鮮度命であることを証明させられる要素だと聞いて知り勉強になりましたね、
脇役である菜の花の出汁びたしのお口直しと共に戴くとよりふくよかな味わいになり纏まりを感じましたね。
やはり片折さんの蛍烏賊の一品は皆さんに絶賛されることありありだと今回で2回戴き確信しました。
☆加賀蓮根蒸し
もっちり感ある蓮根蒸しとふわっとしっとりした鰻の蒲焼を旨味あるほんのり甘い鼈甲餡に山葵のアクセントで戴く食事前の煮物の一品。
正に塩梅抜群の鼈甲餡が決め手となった一品であり熱々感もありほっこりさせられる一品でもあります。
とろみをおびた餡の一品ってベースのお出汁がダイレクトに舌に伝わってくるので塩梅もいかに大切なポイントになってくるかと感じます。
そして〆の御食事へと移ります。
☆ご飯
○なめこ味噌汁
○八幡巻き
○香の物
まずはシンプルな白米が美味しい!
なめこ汁はいつもお代わり(笑)
八幡巻きや香の物もいつも安定感ある美味しさです。
☆鱒の漬け丼
漬け加減抜群!
☆稚鮎の天丼
サクフワ衣を纏った稚鮎の旨味とタレの塩梅が絶妙な天丼!
☆ぶり味噌ご飯
ぶりの身を内臓と大豆であえたというぶり味噌と身を混ぜたフレークで戴く丼。
正に大豆の旨味と鰤の旨味の溶け合ったフレークでしたね。
☆桜餅
ほんのり温かいできたての桜餅の中に甘さ控えめな能登大納言小豆のこしあんが絶妙なバランスで入っている桜餅で無茶苦茶美味しい!
桜の葉の中心の筋もしっかりとってある仕事がしてあるため戴いたときに歯切れよく筋が残りませんでした。
流石、茶菓子にまでも細かな仕事を感じましたね。
この仕事に気づけたのもご一緒したゲスト様が教えてくださってのことでした。
今年初の片折さん。
今回はスペシャルゲスト様と四人での訪問でしたが食事中も非常に勉強になるお話を多々聞け充実した時間が過ごせましたし、片折さんならではで味わえる季節を感じながら旬の地の食材のポテンシャルを生かした調理により仕立てれた御料理を戴きながらの食事はいつもとても非常に感慨深い時間となりますね。
大将の常に食材に対する追究心と訪れるお客様全ての方に満足してほしい、幸せを感じてほしいという真心が御料理からいつお邪魔しても伝わってくるからこそ幸せな気持ちに満たされるのだとつくづく感じます。
いつも感動域の御料理が戴ける大好きなお店です。
ごちそうさまでした。
次回は蟹の時期が楽しみです♪
2023/04/12 更新
2020/07 訪問
最高の食材を最高潮で味わえる名店
昨年11月、身震いするくらいの感動を覚えた金沢の和食、「片折」さんに再訪しました。
お久しぶりの金沢はコロナの影響で茶屋街も人気がほとんどなく寂しいものでした(>_<)
が、有名店は県外からのお客様のみでこの日も満席。
ものすごく謙虚で丁寧な大将、そして新しくお弟子さんお二人も入られたようで、現在、奥様がご懐妊され出産にあたり休養されているため三人体制でお店は回されています。
お弟子さんお二人も各自分の担当を淡々とこなされていて、接客もきりっとしていて無駄な動きやそそもなくオペレーションもしっかりしているなと感心しました。
一斉スタートの時間前に皆さんお揃いで順に入店し席へと案内されました❤
私たちは調度カウンター真ん中の特等席に通され嬉しい❤
大将はすっかり私たちのことも覚えていてくださり優しいもてなしのお言葉を戴きこの時点で一気に心が和みましたよ。
お客様一客一客に丁寧に挨拶され温かい蒸しタオルを首にあてリラックスしてからの食事のスタートとなります。
以前は待合室で行いましたが今はコロナで?実際着席してからでした。
そして感動する究極の引き算方式のコースのスタート。
初訪問時、片折さんの一番出汁が飲めただけでも金沢にきた甲斐があったと感動した一番出汁。
目の前で感動の一番出汁が出来上がるプレゼンから始まりまずはショットグラスでお出汁のみを味わいます❤
うわぁ(*´ω`*)
あの時の感動が甦り脳が一気に覚醒しました。
ものすごい昆布の旨味と香りが舌の奥で広がった後、追ってくる鰹の香りが鼻から抜ける究極の一番出汁。
ずっと昆布の旨味=甘味が舌の奥に残ります。
片折さんならではの唯一無二の究極のお出汁です(*´ω`*)
鰹節は鹿児島枕崎(一本釣りなため乳酸がたまりにくく雑味の少ない節)、昆布は利尻、水は地元の軟水(水も変えられたそう)。
塩はほぼ使わず昆布本来の持つミネラルで輪郭を醸し出しているこのお出汁こそが片折さんオリジナルブランドともいえる黄金出汁なんですよね❤
このお出汁を引くことができるようになったのもどれだけの試行錯誤をしたものかと考えると圧倒されます。
そして流石だと思ったことはその時期に合わせた昆布出汁をひかれているとのこと。
その日その日で日々気候や温度や湿度も変わりますからそれに合わせてぶれのない、適切なバランスでお出汁をひかれているのだそう。
これは完全に勘の世界ですね❤
この日は暑い時期の夏でしたから前回と違いを感じたのは冬の寒い時よりさっぱりした旨味の一番出汁でした❤️
このお出汁は次に出てくる椀物の輪郭にもなるわけですから重要ですよね❤
やっぱりお出汁のみ戴いただけでも片折さんにきた甲斐があったと改めて感じました❤️
二度目の片折さん。
やはり私の中では唯一無二の和食店に変わりありませんでした。
究極の引き算式料理を、大将がつちかった技量と食材への目利きにて計算された一品を作り上げる。
素材の持つポテンシャルを最大限に引き出すように完成されたお料理の数々が味わえるお店として今現在すでに全国の食通の心を震わせています。
片折さんはお人柄も本当に素晴らしくどんなお客様にも謙虚で真心あるおもてなしをされることも私は尊敬します。
ごちそうさまでした❤
次回は二度目の蟹祭り、12月の訪問です。
楽しみにしています。
ローズマリー茶
竹葉
茄子のオランダ煮、万願寺唐辛子油、フルーツトマトコンポート
枕崎鰹節を削るところ
一番出汁
濾すところ
出来上がった黄金の一番出汁
氷見のおこぜの椀物 おこぜがフワフワの食感でこんな食感になる包丁の入れ方は初めて❤まるで鱧のように細かな仕事で花びらのよう。 一番出汁がよく馴染み最高の味わいと食感。
氷見のこちと赤いか
千里浜の10年物天然岩牡蠣
超クリーミーでポン酢のキレと最強のハーモニー
鮎の笹寿司
氷見ののどぐろ炭火焼き
皮目の香ばしい香りが半端なく身はふわったしっとり、たっぷりの量が贅沢で嬉しい❤
福井赤雲丹と長芋千切り
能登宇出津の黒鮑酒蒸し
物凄い旨味とちゅるしこっとしたリズミカルな食感が堪らない
氷見の天草ところてん
マナガツオの天ぷら おぼろ昆布塩が決め手のさくふわ天ぷら
寄せ豆腐
中には鰻蒲焼き、キクラゲ、鮑貝柱入り
富山コシヒカリ、能登牛ごぼうまき、ナメコの白だし、香の物
平宗太鰹漬け丼 甘辛い漬け丼になっていて鰹の皮目に脂がのっていて美味しい
子鯛茶漬け
大葉とあられ入り
蓮根餅と青梅蜜煮
おうす
2020/08/10 更新
2019/11 訪問
最高潮の一番出汁❤️
金沢トップの和食、片折さんにご縁でお伺いできることになり初訪問しました。
今回の金沢トリップはこちらのお店がメインでした❤
凄いお店だという存在は知ってはいましたがまさか行けることになるとは思ってもいませんでしたし伺えることになった時期が私の大好きな蟹の時期にあたりかなり楽しみにしていました。
片折さんは有名シェフのカンテサンスの岸田さの心をも動かした凄腕大将です。
そしてオープンして一年半ほどで既にかなり予約困難店となっています。
店内はカウンター7席ほどのこじんまりしたシンプルな木造の空間でこの日のゲストは5名、一期一会のメンバーで終始楽しみました(о´∀`о)
17時~と20時~の二部制で今回は遅い20時スタートの二部にお伺いしました。
早めにお店に着くと待合室がありおしぼりとお茶で事前おもてなしして戴けます❤️
女将さんの案内で待合室から移動し、席に着きお酒を頼み食事のスタートです。
調度蟹解禁日の次の日の訪問で蟹コースを満喫しました。
片折さんは目の前で濾された一番出汁のみ味わうところから始まりますがこのお出汁に物凄い衝撃を受けたのです。この黄金色の澄んだ出汁を一口含んだ瞬間脳に物凄い衝撃が走りました‼️
円やかで舌の上でじわーーーーっと旨みが広がり飲んだ後もずっと心地よい旨みの余韻が後をひく感覚に唸りました。
香りは上品な鰹の香り、そしてこのとてつもない旨みは昆布の旨み、甘味なんですよね。
そして塩も全く使用せずここまで輪郭あるお出汁であることにも驚きでした。
これは衝撃で感動的すぎました。
この感覚、お出汁は人生初です。
私の大好きな和店の滋味深い旨みのお出汁ともまた別物❤
大将曰くこのお出汁の秘訣は使う水と昆布、そして抽出の仕方によると教えてくださいました。
何から何までこだわり持って作り上げた賜物のお出汁ですね(о´∀`о)
片折さんならではのブランド出汁と言っても過言ではないと思います。
私はこの時点でこのお出汁を飲めただけでも片折さんに来た価値があると激しく感じました。
素晴らしいと込み上げてくる感動で身震いしちゃいました。
その後出汁のみで衝撃を覚えたところに先ほどのお出汁を使用した蟹真丈がでてきたましたがまたもや衝撃が走りました。
つなぎをほぼ使用しない毛蟹真丈が猛烈に甘い‼️
ここまで身が甘い毛蟹は初めてかもです❤
どこまでも蟹が甘くそして香り高い‼️
アロマも半端なかったのです。
最高の真丈と最高のお出汁で奏でるスペシャルな椀物にまとまっていていつまでも味わっていたい‼️
これは正しく私自身が溺れそうな余韻に浸れる感覚に陥る衝撃の椀物でした。
訪問前から既に度肝を抜かれることは予測してましたが本当に感動という言葉がぴったりでシンプルに最高の食材を使ってその素材の持ち味を生かし、最高の状態で食べさせて戴ける。
それは旨みや食感もそうなんですが、肝心なのはアロマ‼️
主役となる食材のアロマを最大限に感じられることが感動に繋がるんだと感じました。
これって私的に思うのですが、ボニュのお料理にも結びつく要素が一部あるんではないかと思うのです。
来栖さんが美味しくするのは誰でもできるとおっしゃってましたが本当にその通りかと思うのは、旨みだけでは物足りない。肝心なのは料理にアロマがあるかどうかかということ❤
片折さんのお料理にはどの一品にもきちんとアロマをはっきり感じられるのです。
改めてお料理にはアロマが大事なんだと思いました。
そして片折さんの凄いところはお料理の輪郭を出すための塩味を調味料に頼らずできるだけ食材自身の持つミネラルを調理により引き出しお料理として仕上げていること。
そこにも私は感動と驚きを覚えました❤
これは本当の意味で完成された引き算式の和食ではないのかなとも思います。
シンプルな一番出汁を戴いたときに激しくそう思いました。
コースを通して新たな和食のお出汁使い、抽出による感動を発見できるきっかけとなり、よいご縁で来年の訪問のきっかけもでき楽しみが増えました❤
ごちそうさまでした(о´∀`о)
2019/12/07 更新
金沢の大好きな日本トップの和食、片折さんに季節訪問しました。
この日は県外のスペシャルゲスト様をお誘いしての4人会にて。
今回は弾丸金沢とあり私は運転でしたのでお酒はパスしてソフトドリンクを♪
炭酸レモンとハブ茶を戴きました。
一部の17時スタートに向け早めに到着。
入店し女将さんや大将、お弟子さんと挨拶を交わし着席。
皆さん揃ったところで定例の熱々蒸しタオルでリンパの流れをよくさせてから食事のスタートです。
それでは片折さんを堪能しましょう♪
◯炒った玄米茶
◯炒った玄米茶
☆残月豆腐 キクラゲ山椒煮 山葵
葛粉ではなくワラビ粉を使う事により食感の違いがあらわにわかる残月豆腐はぷるトゥルもちっとした弾けるような弾力性のある食感がインパクト強く醤油とワサビの辛味のキレで戴く一品。
キクラゲ山椒煮のアクセントも心地よいですね♪
去年と同じ始まりの一品であり思い返しました。
☆黄金の1番出汁
片折さんの心臓と言っても過言でない片折さんならではの昆布の旨味が深い味わいの1番出汁♡
香りは鰹、そして後から追ってくる昆布の旨味が舌に広がり香りと旨味の余韻に長く浸れるのが片折さんの1番出汁であり片折さんへお邪魔できる幸せを噛み締める瞬間でもありますね♪
1番出汁に癒されたあとは椀物と進みます。
☆菊蕪のお椀
去年も出会ったインパクト大の乙な野菜のみの椀種の椀物。
椀種は菊に見立てた小蕪のみ。
小蕪には丁寧な包丁仕事が成されており、箸で切り戴きます。
小蕪はスーっとハリのある食感=適度な硬さがあり咀嚼すれば黄金の1番出汁が小蕪に馴染み甘みと奏であった儚く透明感のある味わいに脳が痺れますね。
正に吸い地が調味料の役割ともなりナチュラルに戴ける椀として美を感じます。
ふぅーっと胸を撫でおろすような感覚にも陥る淡く甘く透き通った小蕪の味わいと黄金出汁のハーモニーを堪能できる椀にすぎません。
乙でドシンプルながらにも圧倒的に脳を刺激される椀であるのも片折さんの味と認知しながら戴くことができます。
青柚子の爽やかな香りの余韻も心地よいです。
☆お造り
おろしポン酢、醤油、山葵、塩をお好みで
◯おき鯵
ぷりさくっと独特な食感が心地よく綺麗な味わいで塩かおろしポン酢が◯。
◯宗太鰹(ヒラソウダ)、
もっちりさくっと脂感もあり美味でありとにかく質の良さと食感にインパクトあるポテンシャルを感じました。
ほんのり甘い造り醤油との相性◎
◯コズクラ(鰤の稚魚)たたき
ぷりぷりで紫蘇、海苔、胡麻と薬味がいい感じに纏い甘醤油との一体感があるタタキで美味。
コズクラは初めて戴きました。
どのお造りもそれぞれの食感違いや味わいに包丁の切れ味が生きていると感じた次第です。
☆甘鯛の炭火焼
火入れ抜群の焼き物は今回は白甘鯛。
箸を通すと甘鯛のジュが滲み出て口に含み咀嚼すれば甘鯛パラダイスとしてジュの旨味が口内で充満し、しっとりほろっと滑らかな食感に驚かされる焼き物です。
皮目の香ばしさも強すぎず品のある余韻が心地良いところも私好みですね。
ジュを閉じ込めた火入れ加減&水分量の多さ=ジュの旨味が大きいことも食材のポテンシャルが物語る一品かと感じました。
添えつけの走りの新銀杏も◎。
☆アカイカの菊鮨
こちらも去年出会ったイカを菊に見立てた手毬すしの一品。
甘めなシャリに甘いイカを飾り梅肉のアクセントを載せ、シャリにはスダチの酸味を加えたもの、胡麻の香ばしさを加えたものと、2種の味わいを楽しめる一口寿司でした。
日本酒と戴くとより輪郭がはっきりするイメージも持てましたね。
☆冬瓜饅頭 椎茸煮 シラサエビ パプリカ オクラ 鼈甲餡 すだち
去年も出会った乙な冬瓜を使用したお饅頭仕立ての一品。
丁寧にお出汁で炊かれた滋味深い味わいの冬瓜をベース(食感につぶつぶ感あり)にカラフルな具材を忍ばせそれぞれの食感と味わいを楽しめるようにと包みこんだ見た目は華やか、味わいは乙で癒される餡物の一品としてほっこりさせられますね。
決め手は鼈甲餡にあり♪
去年よりお色が濃い印象で、濁らないようにタピオカ粉を使用した仕事が成されていることは変わりありませんでした。
☆着せ綿羽二重蒸し もって菊 渡り蟹 潮汁泡 鰹出汁
着せ綿(潮汁泡)を着せた渡り蟹身入りの茶碗蒸しにもって菊と鰹出汁をかけた熱々の蒸し物の一品。
この一品からも日本の歴史、文化を追いお料理として表現されていますね。
蒸し物ってやっぱりほっこりさせられますしお出汁にも癒されます。
☆千両なす蒸し 白酢かけ 五郎島金時針切揚げ 黒ゴマ
トロアマな口溶けの千両なす蒸しに甘酸っぱい白酢と包丁仕事を感じる五郎島金時の針切り揚げの仄か名甘みに炒った香ばしさの余韻が長い黒ゴマが後をひく乙な野菜の一品にアクセント一つまでもしっかり存在感を感じハッとさせられるものを感じましたね。
☆鶏そぼろの月見団子
こちらも去年戴いた、月見団子に見立てたほぼ百合根を使った月見団子の一品。
鶏そぼろのタネが入っており決め手の生姜の爽やかさ香る菊餡がまとめ上げてくれる熱々でほっこりさせられる煮物椀でした。
菊花の香りや輝かしい黄色の映える仕立てがお月見気分にも浸れる一品ですね。
☆お食事
◯富山コシヒカリ
◯スズキ天丼
◯3色海鮮丼
◯鮎の焼きおにぎり茶漬け
◯とろろ味噌汁と茗荷の味噌汁
◯香の物
◯八幡巻き
◯ほうじ茶
1膳目は香ばしくふっくら艷やかな白米に香の物とお味噌で♪
お味噌は毎度のお代わり。
2膳目は3色(お造りに出た海鮮)海鮮漬け丼を山葵のキレにて。
三膳目はさっくり天つゆ味が利いた天丼。
4膳目は片折さんではお初の焼きおにぎり茶漬けを♡
しかも大好きな鮎(荘川)のほぐし身を焼きおにぎりにし鰹昆布出汁をかけた出汁茶漬けとして戴け嬉しかったです。
お決まりの八幡巻きはそのままが美味しく箸休めに戴きました♡
出汁好きに出汁茶漬けのシメはより印象に残るシメ飯となりますね。
☆ブラマンジェ ルビーロマン
☆お薄
ぷりゅもったりとしたミルク感満載の口溶けよいブラマンジェにジューシーで芳醇なルビーロマンの香りと甘酸っさがキレとなった洋的な茶菓子で片折さんでは新しかったです。
9月は中秋の名月でもある月。
十五夜を意識したお献立が組み込まれたコースが戴けました。
お料理コースも少しずつ変化しており日本の歴史や文化を表現された粋を感じる1品に出会う事が増えたと感じます。
1年前にも調度同じ時期にお邪魔し同じ一品を戴いた記憶ですが、1年経てばまた新しい気持ちにリセットし再度味わっても同じ感動が押し寄せるのが片折さんのお料理。
食材が落ち着いた時期にお邪魔するからこそより片折さんの世界観を堪能できると私は感じます。
真の料理。
それは単なる空腹を満たす以上の「感動や深遠な喜びを与える料理」や「素材の良さを最大限に引き出し、技術と愛情が込められた料理」を意味するとありますが、片折さんのお料理は正にその象徴かと。
おもてなしや居心地も非常に心地良くお邪魔できる幸せを毎回噛み締めている次第です。
ごちそうさまでした。
またこれからも片折さんの世界観に酔い浸りながらお邪魔できたらと思います。