1回
2025/08 訪問
ベニエに完全に陥落
アミューズブーシュ
前菜
前菜
ベニエ イサキ
ピクルス
マコモダケ
オマール海老
ベニエ 蓮根
白ワイン
ベニエ サザエ
ベニエ 鰻
牛フィレ
玉蜀黍ご飯
デザート
焼き菓子
2025/09/27 更新
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まだまだ暑さが残る晩暑の晩餐に当店に伺う。
事前にコースを予約。奥の個室に案内される。
気品はありながら落ち着きを感じる雰囲気。
まずは生ビールで乾杯。泡とのバランスが美しい。渇いた体を爽快さが駆け抜ける。
◾️アミューズブーシュ 桃のライム生姜風味、剣先イカとキャビア、山羊チーズと無花果ジャムのカナッペ。どれも秀逸であるが特にイカとキャビアが素晴らしかった。イカは低温調理され柔らかいながらイカ特有の食感は残り、キャビアの塩加減で全てをまとめる。スタートからその味わいに防御機能停止。
◾️前菜 帆立と生ハムのスモーク。これも絶品。帆立はレアに火入れされ、その下にアーティチョークなどのピクルスがくる。品良くスモークされた薫り、帆立や生ハムの旨味、そこにアーティチョークの酸味が絶妙なバランスを構成。思わず天を仰ぐ。
◾️ベニエ イサキ ずんだソースに貝出汁のエスプーマがのる。ベニエは思った以上に軽くイサキをうまく包み込む。そこに枝豆の豆の香りと貝出汁の旨味が弾ける。軽さに宙に舞う。
因みにベニエとはサクッと軽い上品な口当たりが特徴のベニエ生地が由来。beignet（ベニエ）の店名でもある。
◾️炭焼き マコモダケ ソースがマスカルポーネチーズにガーリックが効き、濃厚な味わい。淡白なマコモダケの食感と濃厚なソースが素晴らしい。延髄を揺さぶる。
◾️ベニエ 鯵 ガスパチョソースの酸味が爽やかで夏を感じる。この様な演出にやられる。
◾️炭焼き オマール海老 これが絶品。オマール海老の繊維を一本一本感じる程ぷりぷりである。そこにアメリケーヌソースとクスクスをあわせる。その攻撃力に卒倒寸前。
ここでグラスの白ワインをオーダー。
◾️ベニエ 新蓮根パテドカンパーニュ 蓮根にパテが挟まれる。蓮根のシャキシャキ感とパテのハーブの薫りと肉肉しさ。ここに白ワインをあわせる。凄まじい破壊力。
◾️ベニエ サザエ サザエは適度に柔らかく旨味に溢れる。そこに臭みの無い肝ソース。見事な足し算、言葉にならない。
◾️ベニエ 鰻フォアグラ茄子 鰻のベニエにとろとろの茄子、その上に濃厚なフォアグラがのる。口に含むとこれらが一気に爆発する。しかししっかり調和されている。そして全てが儚くも溶ける。この余韻にずっと浸っていたい。しばし放心。
途中、グラスの赤ワインしっかり目をオーダー。
◾️炭焼き 牛フィレ トリュフ マデラソース 火入れ抜群の牛フィレにマデラソースの酸味と甘味、そこにトリュフがたたみかける。そして赤ワイン。攻勢の手を一切緩めない。
◾️締め 玉蜀黍ご飯 とうもろこしの甘みにスープの塩味、山椒オイルの薫りが素晴らしい。もはや謝るしかない。
◾️デザート スモモと葡萄のジュレ 酸味が効いてさっぱり口直しにもなる。
◾️ハーブティーと焼き菓子（ルイロブション） サクサクとした食感、甘味も適度。お腹一杯であれば包んでもくれる。この様なホスピタリティも素晴らしい。
箸休めのピクルスなども絶品である。
サービスをして頂いた店員さんも親しみやすく丁寧に対応して頂く。
ベニエという限られた食材の上で、削ぎ落としながらも見事な足し算、考え抜かれた味わいを創り上げる。その構成の前に完全に陥落する。
ディナーコースに生ビール、白ワイン、赤ワインを頂き15,000円強。
ご馳走様でした。