Eda.平八さんが投稿した料理屋 仁(兵庫/芦屋川)の口コミ詳細

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たそがれ平八

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料理屋 仁芦屋川、芦屋(JR)、甲南山手/日本料理

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 -
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP -
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/09 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味-
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP-
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

料理に対する情熱やこだわりに敬嘆

秋の愁いが募るこの頃、すっかりと日が暮れ静寂に包まれた住宅街、仄明かりを照らし、瀟洒な当店が佇む。

入店すると丁寧に出迎えて頂く。カウンターとテーブル、決して広くは無いが、清潔な店内からしっかりとした仕事を伺える。
事前にコースを予約。

まずは生ビールで乾杯。全てはこの瞬間の為にある。

◾️茹で落花生ととうもろこしの豆乳寄せ。まずは器から品が漂う。茹で落花生は食感が楽しく香ばしさが広がる。とうもろこしと豆乳のまろやかさ、そこに力強い出汁の効いた餡が複雑な味わいをまとめる。一口目から思わず唸る。

◾️赤雲丹と蟹と青瓜。赤雲丹は臭みは微塵も無く濃厚。蟹は毛蟹とセコ蟹(ズワイ蟹の雌)の2種類(共に北海道産)を組み合わせ、卵の食感や味わいに変化をつける。そこに青瓜のシャキシャキした食感が素晴らしい。店主のこだわりが突き抜けた一品。生ビール瞬殺。

ここで女将に辛口日本酒をリクエスト。宝剣が供される。辛口でシャープな飲み口。

◾️松茸と白甘鯛と蕪の椀物。蓋を開けた瞬間に松茸の薫りが広がる。酒と塩で一夜干しされた白甘鯛を頂く。旨味が徹底的に凝縮され圧巻。そこに松茸の薫りが鼻腔をくすぐる。言葉にならない。

◾️ノドグロの刺身。これは最高である。ノドグロの旨味と脂が素晴らしく、口の中で暴走する。食材が秀逸なのは一目瞭然。それを少し醤油を付けた大根おろしが制御する。素晴らしい食材と計算された構成に拍手。

再度女将に日本酒をリクエスト。手取川を供される。辛口の中に優しい旨味が広がる。

◾️灸鰹と酒盗醤油と黄ニラ。下にひかれた酒盗醤油を付けて黄ニラと共に頂く。灸鰹は脂がのりとろける。酒盗醤油の塩味そして黄ニラの絶妙なシャキシャキ感と薫りが手を取り合う。自然と笑みがこぼれる。

◾️真魚鰹と筍(緑竹) 串本産の真魚鰹はじっくりと焼かれ皮面はパリッと、身は旨味がほとばしる。そこにえぐみのないコリコリとした食感の鹿児島産の緑竹の筍が絶妙である。夏の筍とその美味さに驚嘆する。

日本酒王録。しっかりとした旨みにキレの良い後味。料理を引き立たせる。

◾️熊野牛まるしんのローストと万願寺唐辛子。この熊野牛は江戸時代から長く続く酪農家が手掛けられたとのこと。赤身でありながら柔らかく滑らか。ここに5年間熟成された北海道の三升漬をのせる。万願寺唐辛子の苦味とのコンビネーションに延髄を揺さぶられる。店主の食材に対する想いがほとばしる。

◾️落ち鱧と蓮根がけ。この時期の落ち鱧は旨みを増す。そこに鱧の骨の出汁で煮たおろし蓮根がかかる。食材の組み合わせと丁寧な仕事の掛け算に感服。

◾️焼イチジクの味噌掛け。これが絶品。イチジクは一時間ほどローストされ濃厚な自然の甘みが極限まで引き出される。そこに味噌の芳醇な味わいが邪魔せずまとめる。
さらに日本酒福寿を嗜む。最早、至高の極み。

◾️子持ち鮎の番茶煮。これも逸品。出だしたばかりの天竜川産の子持ち鮎。番茶で煮られた鮎は骨までホロホロ。絶妙な火入れに感服。味付けも甘辛く卵のこくも加わり、食感もプチプチと心地良い。
ここに日本酒若波、フルーティな甘みが素晴らしい。滋味深い鮎との出会いに感涙。

◾️赤バイ貝の長芋素麺。赤バイ貝が8時間ほど煮込まれ柔らかく、店主の手の込んだ処理が伺える。そこにトマトと長芋素麺のさっぱりとした味わい。

◾️メヒカリの一夜干しとご飯と汁物。メヒカリの一夜干しは脂がのり塩加減も絶妙。ご飯は兵庫県産のかにのほほえみ。見た目は艶々で食べるともちもちであり噛み締める毎に甘い。メヒカリとご飯とお新香と無限ルーティンに没入。それぞれが卓越した逸品。

◾️桃とナガノパープル、シャインマスカット。文句なく素晴らしい。

◾️シナモンのアイスクリームと宿儺南瓜のアイスクリーム。共に店主の手作りで、宿儺南瓜や発酵バターなど食材にもこだわり、ただでは終わらない。


店主の料理へのこだわりがあふれ、一品毎に考え抜かれた食材と味の構成、丁寧かつ徹底したストイックな仕事ぶりが伺い知れる。料理の質問に対しても丁重に答えて頂く。手間暇かけた料理はデザートまで全て手造り。
また女将の料理に合わせた日本酒のセレクトも秀逸。笑顔も素晴らしい。

落ち着いた雰囲気の中、素敵なお皿や器が美しい。ゆったり約3時間ほどかけて食を楽しむ、贅沢な時間が紡がれる。
これだけのこだわりの食材と仕事をされたコース料理が15,000円。まさに敬嘆。
そこに生ビールと日本酒を浴びるほど頂き24,000円程。

ご馳走様でした。

  • 茹で落花生ととうもろこし

  • 赤雲丹と蟹

  • 松茸と甘鯛

  • ノドグロ

  • 灸鰹と黄ニラ

  • 真魚鰹と筍

  • 熊野牛

  • 落ち鱧と蓮根

  • イチジクの味噌がけ

  • 子持ち鮎

  • 赤バイ貝と長芋素麺

  • ご飯とメヒカリ、お新香、汁物

  • フルーツ

  • シナモンアイスと南瓜のアイス

2025/11/02 更新

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