銀座の看護師さんが投稿した恵比寿屋 HANARE 国分寺(東京/国分寺)の口コミ詳細

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恵比寿屋 HANARE 国分寺国分寺/居酒屋、日本料理、海鮮

1

  • 夜の点数:4.5

    • ¥8,000~¥9,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.3
      • |雰囲気 4.3
      • |CP 4.3
      • |酒・ドリンク 4.2
1回目

2025/03 訪問

  • 夜の点数:4.5

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.3
    • | 酒・ドリンク4.2
    ¥8,000~¥9,999
    / 1人

春の宵、国分寺にて

国分寺駅の北口を抜け、賑わいを少し離れると、静かに佇む和の世界が広がります。
「恵比寿屋 HANARE」
扉を開くと、やわらかな灯りに包まれた個室が並び、そこには穏やかで心地よい時間が流れていました。おふたりの語らいに、大切な接待に、そして家族の記念日にも寄り添う、しっとりとした空間。都心なら4〜5万円はする懐石料理が、ここでは6000円から8000円という破格で楽しめるのも嬉しいところ。全席個室という贅沢な造りが、より一層特別感を引き立ててくれます。

この日いただいたのは、春の趣を映した懐石料理。

先附
◇桜エビと焼き菜花の茶碗蒸し
桜エビの香ばしさがふわりと広がり、焼き菜花のほろ苦さが春の訪れをそっと告げる。口に含めば、やさしい出汁の旨みがじんわりと広がり、茶碗蒸しのなめらかさが舌の上でそっとほどけていく。生姜をひとしずく溶かせば、すっと伸びるような余韻が加わり、味わいがさらに深まる。繊細でありながら、どこか力強い一品。まるで春の息吹を閉じ込めたような、やさしくも芯のある味わいでした。

前菜
◇八寸五種盛り
・ほうれん草の胡麻和え
・マグロの山かけ
・イカの松前漬け
・ほっき貝と三葉の酢味噌がけ
・魚の南蛮漬け

八寸の器に目を落とすと、小さな舞台のような美しい盛り付け。胡麻の香ばしさが青菜の甘みを引き立て、とろりとした山かけがマグロの旨みと絡み合う。昆布の旨みが染みた松前漬けは噛むほどに味がにじみ、ほっき貝と三葉の酢味噌がけは、貝の甘みと青葉の爽やかさがふんわりと重なる。そして、甘酸っぱい南蛮漬けがしっとりと余韻を引いていく。ひと口ごとに、春の和の美しさを感じるひと品でした。

揚物
◇牡蠣のカダイフ巻き
繊細なカダイフの衣に包まれた大ぶりの牡蠣。香ばしく揚げられた細糸がカリッと弾けると、内側からは濃厚な海の旨みが溢れ出す。外はサクサク、内はとろり。絶妙な食感のコントラストが楽しく、ひと口ごとにその魅力に引き込まれる。

造里
◇お刺身盛り合わせ
たゆたう白煙の向こうに、深紅のマグロと透き通る鯛の姿。マグロはねっとりと舌に絡み、濃厚な旨みを残す。一方の鯛は、しなやかな歯ごたえとともに潮の香りがふわりと広がる。五感で楽しむ、美しく幻想的な一皿。

焼物
◇佐賀牛と彩り焼き野菜
箸を入れると、驚くほどしなやかにほぐれていく佐賀牛。赤身の力強さと霜降りの甘美なコクが重なり合い、噛むほどに幸福が広がる。添えられた焼き野菜の甘みが、肉の旨みをより一層引き立てて。シンプルだからこそ際立つ、素材の魅力が存分に引き出されたひと皿でした。

煮物
◇鯛と大根の煮物
ほろりとほどける鯛の身に、じゅわりと出汁が染みた大根。ひと口頬張れば、ふんわりとした甘みが広がる。そこに梅肉をそっと溶けば、爽やかな酸味がアクセントになり、味わいに奥行きが生まれる。じんわりと心まで染み入る、やさしくあたたかな味わいでした。


◇佐賀牛のひつまぶし
蓋を開けると、艶やかな佐賀牛が宝石のように輝き、その中央には卵黄がきらめく。箸を入れれば、とろりと絡み合う濃厚な旨み。途中で熱々の出汁を注ぐと、香りがふわりと立ち上り、味の変化が楽しめる。贅沢でありながら、どこかほっとする一杯。最後の一口まで、至福の味わいでした。

甘味
◇りんごゼリーとマンゴーのモンブラン
ひんやりと口どけるりんごゼリーは、爽やかな甘みを残し、マンゴーのモンブランは濃厚でありながらも優雅な余韻を描く。果実の甘酸っぱさが絶妙に絡み合い、まるで夏の陽射しを閉じ込めたような一皿。最後まで心を満たしてくれる、優美な甘味でした。

春の彩りを映した懐石料理を味わいながら、ゆったりと流れる時間に身を委ねる。ひと皿ごとに季節の息吹を感じ、心まで満たされるひととき。

店を出ると、頬を撫でる風がやわらかく、遠くでは桜の花がほころびはじめていました。今ここで過ごした時間が、何よりの贅沢だったと胸に沁みる、そう思わせる、春の宵でした。

素晴らしいお料理の数々をありがとうございました。
ご馳走様でした。

2025/03/24 更新

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