27回
2022/04 訪問
レベルが違う!絶品フレンチ
4ヶ月ぶりのラ・ヴァガボンドは、ディナーでお伺いしました。
自分にとって、自力で予約可能なお店の中でNO.1のお店。
まずはウェルカルドリンクのお茶。
今回は、前回断念したペアリングをオーダーしました。
アミューズ【化石の上】
今回も7種類。
【雲丹】
米粉のチップスの上に雲丹が乗ったフィンガーフード。
【黒毛和牛】
黒毛和牛の生ハムのスライスで、甘味のあるキャンディキャベツを包んでいる料理です。
【カブのコルネ】
カブを薄くスライスしてブーケ状にしています。
パイ生地の中には塩茹でした毛蟹、その下にはレンズ豆が入っています。
【サヨリ】
サヨリのお寿司スタイル。
上にはラトビアのキャビア。下には茄子。
【花のタルト】
芸術作品です。
トマトのエキスのジュレシートで包んだビオラの花びら。
バージンオイスターと言う小さな牡蠣が入っています。
牡蠣の下には、キタアカリをマッシュしたものを敷き詰めているタルトです。
見た目も素晴らしいですが、味も素晴らしい料理です。
【トラフグの白子】
洋風茶碗蒸しのロワイヤル。
白子と玉子を合わせて蒸し上げた料理。
九条葱のオイルや紫蘇の花が乗っています。
とろっとろの白子が絶品です。
【イカのベニエ】
イカスミを練り込んだベニエ。
中にそら豆が入っており、エシャレットのパウダーがかかっています。
もう一品は、アカシャエビです。
前菜一品目【白魚】
ラ・ヴァガボンドの重層構造の料理。
サラダ仕立ての前菜で、一番下が黒米。ワサビ菜、カラシ菜の上に優しく火を入れた白魚がたっぷり乗っています。
アクセントにケッパー、オレンジ色のパウダーがかかっています。
一番上には、粒状のオリーブオイルと花ワサビ。
抜群の美味しさで、上から下まで全ての食材を混ぜていただくと、色んな味・様々な食感が一度に楽しめ、幸せな気分になります。
メニュー外【フォアグラ】
フォアグラと赤ワインで煮詰めたプルーンのピューレを、トンカ豆のアーチ状の生地で包んでいるフィンガーフード。
菜の花が乗っています。
ピーカンナッツを卵白でコーティングして焼き上げた焼き菓子が添えられています。
下にはアマニが敷き詰められています。
前菜二品目【蛍烏賊】
すり身の香りを纏わせながら香ばしく焼き上げた蛍烏賊とホワイトアスパラガスでグリエした料理。
ソースは、木の子などを合わせたソース。
一番下はホワイトアスパラガスのピューレ。マイクロセロリを乗せて、一番上に薬味。黒トリュフも乗せています。
非常に美味しい料理です。
魚料理【きんき】
きんきの子供、豆きんきのポワレ。
付け合せに、筍やピッコラなどの野菜。
ソースは、ハーブを効かせた酒を煮詰めたもので仕上げに生クリームとバター、生海苔。
白葱を焦がしてパウダーにしたものがかかっています。
豆きんきは、親のきんきに比べても脂の乗りが良くぷるんぷるんで美味しいです。
肉料理【鳩】
鳩の胸肉のロースト。
付け合せは、様々な野菜。
一番下には菜の花。山菜のアマドコロ。一番上にはナスタチウム。
ソースは、小鳩の出汁で作ったもの。
トリュフ塩が添えられています。
自分には、この料理は少し脂分が多い印象です。
間を置かず、鳩の腿肉を揚げた料理が運ばれて来ます。
デザート一品目【ミモザ】
ミモザの花をイメージしたデザート。
晩白柚のグラニテに、液体窒素で凍らせたふきのとうが入っています。
デザート二品目【ギモーヴ】
大きな紅ほっぺをホワイトチョコレートでコーティングしたものを、マシュマロのようなギモーヴでくるんだデザートです。
花が添えられており、ソースをかけていただきます。
デザート三品目【オロロソ】
シェリー酒オロロソのアイスクリーム。
茶菓子
【カヌレ】
中にはラム酒のシロップが入っています。
【マカロン】
桜を使ったマカロン。
中には桜のクリーム。上には桜の塩漬け。
【オペラ】
チョコレートケーキ オペラのような茶菓子。
上にはカカオを砕いたもの。ビターチョコとカカオ。中にはエスプレッソとミルクチョコレート。
ラ・ヴァガボンドは、一流と呼ばれているフレンチと比べてもレベルが違う料理のオンパレード!
出来る限り多く通いたい絶品フレンチのお店です。
ペアリング①
雲丹
黒毛和牛
カブのコルネ
サヨリ
花のタルト
前菜五品
ペアリング②
トラフグの白子
イカのベニエ
ペアリング③
白魚
パン
ペアリング④
フォアグラ
ペアリング⑤
ペアリング⑥
きんき
ペアリング⑦
鳩
鳩
デザートの食材
ミモザ
ギモーヴ
オロロソ
オロロソ
紅茶
カヌレ
マカロン
オペラ
メニュー
2022/04/05 更新
2021/12 訪問
進化する芸術料理
5ヶ月ぶりのラ・ヴァガボンドは、ランチでお伺いしました。
ランチは14520円(税込・サービス料込)。
ディナー18150円(税込・サービス料込)との違いは、前菜一品+デザート一品の差のようです。
今回ペアリングを予定していましたが、天候が悪く車で行くことにしたので断念しました。
アミューズ【化石の上】
今回も7種類。
【雲丹】
米粉のチップスの上に雲丹が乗ったフィンガーフード。
中にはチーズ、雲丹の上にはマメ科の野菜が乗っています。
相変わらず美味しいです!
この料理はこちらのスペシャリテのようですが、雲丹の上に乗るものが食用花だったりマメ科の野菜だったり、少しずつ違うのかな?
【鱈の白子】
真鱈の白子を使った料理。
下は茶碗蒸し。葱オイルのソース。からすみのパウダー。
白子はとろっとろの食感で、非常に美味しいです。
【カワハギ】
生きた状態で締めたカワハギを使った一皿。
コンソメに漬け込んだ茄子の揚げ浸し。上には葱を刻んだものが乗っています。
【鯖】
鯖を使ったタルト。
鯖は酢で締めたもので、じゃが芋のサラダと共にいただきます。酸味のアクセントがgood。
【セロリのコルネ】
中にレンズ豆・セロリ・白海老が詰まっています。
ブーケ状に一つずつ巻いていて、とても綺麗です。
上にはセロリの新芽が散りばめられています。
【モロコ】
琵琶湖で採れたモロコと言う小さな魚のフリットです。
【イカのベニエ】
イカスミを練り込んだベニエ生地。イカスミの生地に漬けて揚げてあります。
中には飛騨地方の一本葱が入っていますが、これがまたねっとりしていて旨味があり、美味しいです。
前菜【蟹】
ラ・ヴァガボンドの重層構造の料理。重層構造の前菜はいつもとても美味しいので、今回も期待していました。
蟹のサラダ仕立ての料理です。
一番下が黒米。ブロッコリーのピューレ。野菜を重ねて、セイコガニ(ズワイガニのメス)の味噌と内子。カニ身をほぐしたもの。カニの出汁のコンソメジュレ。塩漬けにした外子。様々な野菜。粒状のオリーブオイル。
数え切れない程の食材の多重層料理。
もったいないと思いながらも、崩して混ぜていただきます。
抜群の美味しさ。
数あるフレンチの中でも、傑出した料理だと思います。
メニュー外【フォアグラ】
フォアグラのテリーヌ。トンカ豆の生地で包んでいるフィンガーフード。
ピーカンナッツを卵白でコーティングして焼き上げた焼き菓子が添えられています。
魚料理【九絵】
長崎県産の九絵をフライパンで焼いた後、炭火の上で焼いた料理。
ソースは九絵と蛤を合わせた出汁を使用しています。
金時草のソテー。クレソン。布海苔。
肉料理【鴨】
フランスロワール産の鴨の胸肉ですが、柔らかく香ばしく仕上がっている料理です。
野菜のソテー。百合根。白葱を焦がしたパウダー。
ソースは鴨出汁と赤ワインを煮詰めたもので、香りが凄いです。
ビーツを使ったパン粉をまぶした鴨の腿肉もいただけます。
デザート一品目【パプリカ】
シチリア産のパプリカ、ザクロ、紅葉の葉からエキスを抽出したジュースを使用したデザートです。
見た目からは、食材は全く想像がつきません。
赤くて小さい紅葉はパプリカ、大きな紅葉はじゃが芋をペースト状にしたもの。
デザート二品目【苺】
紅ほっぺのタルト仕立て。
白いものはクッキー、ベーゼルナッツ、ホワイトチョコレート。苺は角切りで入っており、中には黒豆。フリーズドライにした苺で覆っています。ジャスミンティーのカスタードクリームと生クリームを合わせたものも入っていて、上にはアリッサム、ビーツのパウダーが乗っています。
非常に美味しいデザートです。
茶菓子【カヌレ、ほおづき、マカロン】
カヌレ・ド・ボルド。回りにピューレをコーティングした食用ほおづき。りんごのチップスのマカロン。
今回は、特に前菜の蟹とデザートの苺が秀逸でした。
特に蟹の重層構造の料理は、まず普通では経験出来ない料理だと思います。
進化する芸術料理。
これからも通い続けたいと思います。
化石の上
雲丹
鱈の白子
カワハギ
鯖
セロリのコルネ
モロコとイカのベニエ
モロコ
イカのベニエ
蟹
フォアグラ
フォアグラ
九絵
鴨
鴨
デザートの食材
デザートの皿
パプリカ
赤い紅葉の形をしたものは何とパプリカ
苺
カヌレ
ほおづき
マカロン
メニュー
2022/01/02 更新
2021/07 訪問
芸術作品
18時30分に予約をして、3年5ヶ月ぶりにお伺いしました。
コースは、一人18150円(税込・サービス料込)です。
以前は奥の個室も含めて店内に3テーブルしかなく、これでは採算が取れないのではないかと思っていましたが、今回は5テーブルになっていました。
それでもまだ隣のテーブルとの間隔は十分広いです。
さて、久々のヴァガボンド。
コースの料金は上がりましたが、内容はどうでしょうか。
檜の香りがする除菌シートの提供から始まりました。
アミューズ【化石の上】
何と七種類の料理。
【雲丹】
米粉のチップスの上に北海道産の雲丹が乗った料理。
フィンガーフード。
【生ハムメロン】
イタリア産のメロンの上に黒毛和牛で作った生ハムが乗った料理。
【タルト】
ヤギのミルクで作ったチーズの上にレッドムーンと呼ばれるじゃが芋のタルト。上には綺麗な食用花。フィンガーフード。
【鱧】
山口県産の鱧。皮目は炭火で炙って、身は昆布で作った出汁で湯引きした料理。抜群の食感。美味しいです。
【鮎】
愛知県産の鮎のコンフィ。低温油でじっくり火を通した料理。
苦味が強く、自分には合いませんでした。同じく家内にも合いませんでした。
【オマール海老のコルネ】
クスクスとカナダ産のオマールヌーヴォーと呼ばれる若いオマール海老。
一枚一枚丸めたズッキーニが飾ってあり、赤い点はラタトゥイユを煮詰めてペースト状にしたもの。レモンの皮を花に見立ててあります。
凝った料理で、非常に綺麗です。
【剣先イカのベニエ】
細かくカットした剣先イカを丸めて、イカスミを混ぜた衣をつけて揚げた料理。
前菜一品目【貝】
鳥貝など4種類の貝がメインの料理。
黒米の上にブロッコリー・貝・食用花など様々な食材が乗った重層構造の料理です。
貝は柔らかく、抜群に美味しいです。
メニュー外【フォアグラ】
フォアグラの上にマンゴーが乗った料理。
ディナーの食材としての果物は、自分は合わないと思いますが、相性は悪くはなさそう。
前菜二品目【毛蟹】
北海道産の毛蟹とビーツがメインのこちらも重層構造の料理。
美味しい上に見た目もすばらしく、まるで芸術作品です。
魚料理【真名鰹】
山口県産の真魚鰹。
真魚鰹は白身の魚で、皮目はパリパリ身はふっくらと調理されています。
但し、以前は数あるフレンチの中でも魚の焼き方はヴァガボンドがずば抜けており、皮目のパリパリ度合と身のふっくら度合の差に感動していましたが、今回はそれ程の差はないような気がしました。
肉料理【子羊】
フランス産の子羊。
非常に柔らかく、肉自体の旨味もあります。
上にはトリュフが散りばめられ、食用花とのコントラストも綺麗です。
メニュー外【クロケット】
美味しいクロケットです。
デザート一品目【龍眼】
赤と白のシャーベットの中には、龍眼が。
デザート二品目【白鳳】
白鳳が入ったアイスクリームをハイビスカスの赤いジュレが覆っています。
バスサミコ酢のソースをかけていただきます。
デザート三品目【シメイ】
シメイと言うビールのアイスクリームです。
卵黄と牛乳で作ったアイスが濃厚。
茶菓子【マカロン、さくらんぼ、カヌレ】
マカロンは、バジルのマカロン。
さくらんぼは、種を取り除いてカシスのムースが入っています。
久々にお伺いしましたが、料理の味は以前以上に美味しく、料理の見た目は以前より更に凝っていて芸術作品に昇華。
スタッフが増えホールの方の対応も良く、サービスは非常に良くなっていました。
料金が上がった分コストパフォーマンスは多少落ちましたが、それでも名古屋を代表するフレンチであることは間違いないと思います。
たっぷり3時間30分かけて、美味しい料理をいただくことが出来ました。
化石の上
雲丹
生ハムメロン
タルト
鱧
鮎
オマール海老のコルネ
剣先イカのベニエ
氷出し茶
貝
フォアグラ
フォアグラの上にマンゴー
毛蟹
真名鰹
子羊
クロケット
熱湯出し茶
龍眼
白鳳
白鳳の中
シメイ
シメイビール
マカロン
さくらんぼ
カヌレ
赤ワイン
赤ワイン
メニュー
2021/12/19 更新
2018/02 訪問
相変わらずの最高級コストパフォーマンス
今回は、当日のちょうど2ヶ月前の10時ジャストに予約の電話を入れました。30分ほど電話が繋がらなかったので、こちらは3組限定のためもう無理だと思っていたところ、奇跡的に繋がりランチの予約が出来ました。
今回のランチは、アミューズ3品、前菜2品、口直し、肉料理、デザート、茶菓子の9品で構成されています。
アミューズ一品目【化石の上】
米粉を使ったライスチップスの上にモンドールチーズ、その上に北海道産雲丹を乗せ、ナスタチウムの葉で飾った料理です。手で摘んで一口でいただきますが、雲丹とチーズが口の中で溶け合い、何とも言えない食感が広がります。
アミューズ二品目【蟹/鮫】
北海道産の毛蟹とモウカザメのフカヒレのほぐし身と白エビの出汁のジュレを合わせた料理。蟹と鮫の相性は抜群で、非常に美味しかったです。
アミューズ三品目【ZERO】
大分県産の一年牡蠣を使用しているので、ZERO。網目状のものはポルチーニ茸のチップスで、胡瓜ベースのソースが下にあります。ソースはかなり酸っぱいですが、まずまずの美味しさでした。
前菜一品目【鯖】
千葉県産の鯖をメインにした料理です。中には丸茄子が入っており、フランス産ねぎの素揚げにしたもので覆われています。こちらもかなりの美味でした。
前菜二品目【葉山葵】
多重層になっている、様々な味が味わえる料理です。一番上は葉山葵をチップス状にしたもの、一番下は岩手県産黒米。中にはオリーブオイルを粒状にしたもの、スナップえんどうのピューレ、そして九十九里浜の白ハマグリなどが入っており、カラスミがかけられています。本日の料理の中では、一番美味しいと思った料理です。
口直し【Verveine】
ハーブを使ったシャーベット。
肉料理【飛騨牛】
飛騨牛A5ランクのイチボです。ビーツの新芽と新玉葱が添えられています。下には大きななめこがあります。香りのアクセントには胡桃のオイルを泡状にしたものとトリュフ塩。A5イチボにしては、失礼ですがかなり硬めでした。牛わかの仙台牛(A5)イチボの食感と比べると、かなりの差があります。焼き方も見た目は良さそうでしたので、硬さの原因は不明です。
デザート【紅ほっぺ】
一番上にはフリーズドライのイチゴ、回りを包んでいるのはきな粉を使ったクッキー生地、下にはオリーブオイルの香りのホワイトチョコのムースなどがあり、かなり凝ったデザートです。
茶菓子【マカロン】【カヌレ】
茶菓子は、いつものマカロンとカヌレ。
ヴァガボンドのランチは、サービス料込みでたったの5000円です。これだけの料理をこれだけの料金で食べることが出来る料理屋さんは、なかなかないと思います。
また予約が取れたら、再訪したいと思います。
2018/02/15 更新
2017/10 訪問
ラ・ヴァカボンドのディナー
ディナーは初めての来訪です。ワクワクしながら当日を待ちました。
18時に予約しましたが、ドアオープンは17時55分。
ランチの時と同じ6人席の個室に案内されました。
ディナーは、アミューズ2品・前菜4品・魚料理・口直し・肉料理・デザート2品・茶菓子 合わせて12品の構成です。
アミューズの一品目は「化石の上」
イクラをシャンパンに漬け込んで、香りを移した料理です。フランスシャンパーニュ地方のチーズ モンドールを中に入れていて、一番下には米粉を使った白いライスチップス、食用の花アリッサムが添えてあり、手で摘んでいただきます。一口で終わってしまいますが、口の中で味が溶け合い、非常に美味しいアミューズです。
アミューズの二品目は「あかざ海老」
愛知県三河湾で獲れる天然あかざ海老の料理です。下のジュレはあかざ海老の頭から取ったお出汁のジュレで、香りのアクセントとして柚子の皮を上に添えています。
前菜の一品目は「樹上完熟アボカド」
アボカドを使った一品です。メキシコ産の完熟アボカド プロミッチゴールドの料理です。北海道産毛蟹をほぐし身にして、中には愛知県産銀杏、一番下にはほろ苦い食材を敷き、アクセントに黄色いカラスミを乗せています。横には丸い食用ハーブのナスタチウムを添え、九条ネギとハーブを使ったオイルソースで周りを仕上げています。色々な味が上品に融合する、極上の前菜です。
前菜の二品目は「フォアグラ」
南米産のトンカ豆を使った甘い香りの2枚のクッキー生地で、低温調理したフォアグラと山形県産の洋梨マルゲリット・マリーナを挟み、アクセントとして上にはピーカンナッツ、下にはアマニの雑穀を敷いてあり、手で摘んでいただきます。どちらかと言うと、デザート感覚で味わえる前菜だと思います。
前菜の三品目は「Carre」
フランス語で四角い料理という意味です。中には大阪湾の先ほど絞めたばかりの天然赤貝、上のチップスはイカ墨を使った黒いガレット、横にある泡は貝を使った泡で、中には貝の出汁を吸わせた揚げ出しの状態にした丸茄子が入れてあります。下の四角いサラダは、上の緑の層にはズッキーニと海藻のあおさを合わせたものにピンク色の花を添わせ、その横にはオリーブオイルを粒状にしたキャビアローリを添えてあります。その下には黒いお米の岩手県産の黒米を使ったサラダを敷いています。一つの料理に何種類の食材が入っているかわからないほど、手の込んだ素晴らしい前菜です。
前菜の四品目は「ポルチーニ茸」
イタリア産のフレッシュなポルチーニ茸を使ったコンソメスープで、秋トリュフを上からすりおろしています。
魚のメインは「天然 金目鯛」
静岡県天龍沖で獲れる金目鯛を使った料理です。付き合わせは黄色い花びらの花オクラ、ほろ苦い香りの緑のハーブ ハコベ、白い花アリッサムを添えてあります。また、赤い海藻の赤ふのり、緑のおかひじきも添えられています。ソースは、フランス産バターを使った磯の香りのソースです。ランチの時も感動しましたが、ここの魚の焼き加減は究極です。皮はパリパリサクサク、身はふっくらホクホクで、どうやったらこんな焼き方が出来るのか、不思議です。今まで体験した全ての料理店で、一番だと思います。
口直しの「Verveine」
ヴェルヴェーヌというハーブのシャーベットです。
肉のメインは「熟成鹿」
北海道産の蝦夷鹿で、2週間熟成にかけた熟成鹿の料理です。付き合わせは種無しぶどうのピオーネ。ソースは黒胡椒を効かせた少しスパイシーなソース、横にはアクセントで白トリュフ塩を添えてあります。
デザートの一品目は「佐渡 黒無花果」
佐渡島の黒無花果のタルトです。ハイビスカスのジュレを纏わせたフレッシュな黒無花果に、京都府丹波の黒豆を使ったしょうゆ豆 甘納豆が入っています。無花果の下にはフランス産のチョコレートを使ったムースを敷いていて、ほろ苦い味わいのブラック粉を使ったクッキー生地で周りを包んでいます。
デザートの二品目は「Oloroso18y」
18年熟成のシェリー酒スペイン産オロロソを使ったアイスクリーム。本日作ったばかりで、滑らかな口当たりです。
「茶菓子」
マカロン、ほおづき、カヌレの3種類。食用ほおずきは、ホワイトチョコレートでコーティングされています。
たっぷり3時間半かけて全ての料理を美味しくいただきましたが、特に「化石の上」「樹上完熟アボカド」「Carre」「天竜 金目鯛」は最高の料理でした。
またお邪魔したいと思います。
※トゥ・ラ・ジョアの料理をいただくことが、自分の夢です
2017/10/30 更新
2017/05 訪問
抜群のコストパフォーマンス
鶴舞駅から歩いて5分くらいのところにあります。
とにかく予約が取れない店のようで、1ヶ月以上先の予約もいっぱいでしたが、たまたま2週間後の土曜日であればランチの予約が取れるということで、予定していた所用を全てキャンセルし、その日に行くことにしました。
12時からの予約でしたが15分前に着くとまだ店は開いていませんでしたが、外にテーブルとイスが設置してあったのでそこで座っていると、5分前くらいになると店内に通していただきました。
店内に入ると、奥の個室に案内されました。6人席のテーブルに2人分のセットがしてあります。いやあ、いきなりのVIP待遇にリッチな気分になりました。
コースは8品から構成されています。前菜が3品。魚のメイン、口直し、肉のメイン、デザート、茶菓子の構成です。
前菜の一品目は、バスク豚 から取ったコンソメスープのジュレの中に蝦夷バフン雲丹が入った料理。バスク豚のジュレは全く豚とは思えない新鮮な味。さすが世界一美味しいと言われる幻の豚、バスク豚だけあります。雲丹と一緒にいただくと、口の中で美味しさが融合します。
前菜の二品目は、フランスボルドー産の白アスパラガスをスライスや千切りにしたものの下に宮城県産ワタリガニのほぐし身を仕込み、カラスミを乗せオレンジの花を飾った料理。こちらも様々な食材の味が口の中で融合、一つ一つが他を邪魔することなく、それぞれの美味しさが重なり合い抜群の美味しさを奏でます。
前菜の三品目は、Carre。フランス語で「四角」を意味するそうです。えんどう豆のピューレの上に愛知県三河産の剣先イカ、沖縄海ぶどうなどを重ね、トリュフをかけて仕上げています。イカは新物ということで普段口にするものとは比べものにならないくらい柔らかく、この料理もとても美味しくいただきました。若干豆の味が強い感じはありましたが。
メインの一品目は、山口県萩産の甘鯛のソテーにクレソン・山菜のコシアブラなどを乗せ、甘鯛から取ったソースを適量かけた料理です。一番驚いたのは皮の焼き加減で、パリパリサクサク。しかも身はふっくらと焼き上げています。ソースも非常に美味しく、素晴らしい料理に仕上がっています。
ここで口直しのVerveine のシャーベット。熊本県産の柑橘類の上に、ハーブ味のシャーベットが乗っています。
メインの二品目は、鹿児島産牛のランプ ステーキ。備長炭でじっくり焼き上げたもので、切口は美しいピンク色です。ホワイトマッシュルームやフランス産アスパラ、ぶどうなどが添えられ、アヒルから取った出汁のソースがかけられています。トリュフ塩はトリュフをすりおろしたもので、ステーキに少量つけることにより一層美味しくいただくことが出来ました。
デザートは、長野産の野菜Rhubarbeを使ったデザート。きのこから作ったクッキーの中にアメリカンチェリーなどが入ったムース、上はチェリー酒を使ったアイスクリームになっています。
最後の茶菓子は、食用ほおずき、マカロン、フランスの伝統的な焼菓子カヌレの3種類です。
これだけ美味しい料理ばかりにも関わらずコース料金は5000円で、内容を考えると抜群のコストパフォーマンスと言うことが出来ると思います。
※トゥ・ラ・ジョアの料理をいただくことが、自分の夢です
2017/10/23 更新
2週間ぶりの訪問です。
4月は2回目で1回目と殆ど同じ料理かも知れないので、予め今回の肉料理は前回いただいた鳩以外の料理をお願いしましたが、快く受けていただきました。
今回お店に来て、メニューを見てビックリ。
肉料理だけではなく、前菜二品も前回とは異なる料理ではありませんか!
しかも、他のお客様の料理の説明を耳にすると、前菜は二品共に前回私達がいただいたものと同じ料理のようです。
と言うことは、私達のために異なる料理を作っていただけると言うことです。
ありがとうございます。
感動ものです!
アミューズ【化石の上】
【雲丹】
米粉のチップスの上に北海道産の生雲丹が乗ったフィンガーフード。
【サヨリ】
サヨリのお寿司スタイル。
上にはキャビア。
下にはコンソメで揚げ浸しにした茄子。
【猪】
島根県産の猪肉で花山椒を巻いていただく料理です。
花山椒をいただくのは初めてでしたが、肉とのマッチングはgoodです。
【花のタルト】
芸術作品です。
トマトのエキスとホワイトバルサミコのジュレシートで包んだビオラの花びら。
中には炭火で軽く炙って叩いたホタルイカが入っており、その下にはキタアカリが敷き詰められています。
【カブのコルネ】
カブを薄くスライスしてブーケ状にしています。ピンセットで一つ一つ作るそうです。
パイ生地の中には塩茹でした毛蟹、その下にはレンズ豆のサラダが入っています。
【イカスミのベニエ】
イカスミを練り込んだベニエ。
一つはタラノメ、エシャロットのパウダー。
もう一品はアカシャエビで、パリパリサクサクの食感です。
前菜一品目【プレザオラ】
和牛の生ハムを使ってバージンオイスターを合わせたサラダ仕立ての料理。
ラ・ヴァガボンドの重層構造の料理です。
一番下には黒米。枝豆。ワサビ菜。カラシ菜。ケーパーベリー。バージンオイスター。生ハム。オリーブオイルの粒。花ワサビ。スズメノエンドウ。ケールのパウダー。
非常に美味しい料理です。
メニュー外【フォアグラ】
フォアグラのテリーヌとマンゴーと赤ワインで煮詰めたプルーンピューレをトンカ豆のアーチ状の生地で包んでいるフィンガーフード。
黄色い菜の花が乗っています。
ピーカンナッツを使ったクロッカンと言う焼き菓子です。
卵白と砂糖でコーティングして、少し塩を効かせて焼き上げたものです。
下にはアマニが敷き詰められています。
前菜二品目【あかざ海老】
あかざ海老とホワイトアスパラガスの料理。
あかざ海老は中は半生でぷりっぷり。
ホワイトアスパラはソテーしており、ホワイトアスパラの出汁汁を煮詰めたソースがかかっています。
下にもホワイトアスパラのピューレ。上には黒トリュフのスライス、玉葱の焦がしパウダー、セロリの新芽、ハーブがかかっている料理です。
抜群の美味しさです。
肉料理【仔羊】
仔羊のロースト。
こんなに柔らかい羊肉は初めて。ナイフでスッと切れます。和牛フィレ肉に匹敵するかも。
一番下には紅菜苔と言う菜の花の仲間の野菜。
行者ニンニク、パープルセニョールと言うブロッコリーとケールをかけ合わせた野菜。上にはナスタチウムなどが乗っています。
ソースは、仔羊の出汁を使ったソース。
トリュフ塩も添えられています。
デザート一品目【カモミール】
白い花カモミールの花びらをイメージしたデザート。
日向夏、フレッシュチーズ、リンゴのジュレなどが使われています。
デザート二品目【ギモーヴ】
大きな紅ほっぺにフランボワーズを使ったグミのようなコーティングをし、更にホワイトチョコレート、マシュマロのようなギモーヴで包んだデザートです。
花が添えられており、カシスリキュールとフランボワーズのピューレを合わせて煮詰めたソースをかけていただきます。
プーアル茶を液体窒素で凍らせたアイスパウダーも添えられます。
茶菓子
【カヌレ】
ラム酒のシロップを染み込ませたものです。
【オペラ】
チョコレートケーキ オペラのような茶菓子。
エスプレッソのジュレ、チョコレートのムースを詰めて、カカオのクッキーで包んだ茶菓子。
【マカロン】
桜を使ったマカロン。
中には桜のクリーム。上には桜の花をチップス状に乾燥させたものが乗っています。
ラ・ヴァガボンドの料理は、同じような料理でも中の食材が変わっていたり、上に乗る食用花やハーブの種類が変わっていたり、より美味しくより美しい料理を目指されているのだと思います。
相変わらず全ての料理がとても美味しく、毎回幸福な気分になることが出来るお店です。