1回
2024/05 訪問
立夏の晩餐、伊予国の楽天地。
真剣な眼差しの高平氏。
・宮窪町産 天然鯛 、宮窪町産 天然鯛白子がけ
・瀬戸内海産 オコゼの炭焼き
・瀬戸内海産 オコゼのカマ出汁
・瀬戸内海産 アコウのしゃぶしゃぶ
・二神島産 鮑と肝のソース
・二神島産 鮑の肝ソースと一口シャリ
・愛南町産 イサキの藁焼き
・瀬戸内海産 このことサザエのすり流し茶碗蒸し
◯八幡浜産 白甘鯛
◯愛南町産 ヤイトハタ
◯室戸岬産 金目鯛
◯宮窪町産 アオリイカ
◯銚子産 血合いぎし中トロ
◯銚子産 大トロ重ね
◯瀬戸内海産 渡り蟹、内子、蟹味噌
◯瀬戸内海産 漬けアシアカエビ
◯今治産 鯖の棒寿司
◯愛南町産 伊勢海老
◯八幡浜産 赤雲丹
◯対馬産 穴子 笹の葉蒸し焼き
・玉
・赤出汁
【追加】トロたく巻き
・WEIZEN (梅錦山川/日本・愛媛)
・京ひな 七星剣 純米大吟醸(酒六酒造/愛媛県喜多郡)
・石鎚 純米吟醸 愛山50 (石鎚酒造/愛媛県西条市)
・宮窪町産 天然鯛 、宮窪町産 天然鯛白子がけ
・瀬戸内海産 オコゼの炭焼き
・瀬戸内海産 アコウのしゃぶしゃぶ
・二神島産 鮑と肝のソース
・愛南町産 イサキの藁焼き
・瀬戸内海産 このことサザエのすり流し茶碗蒸し
・瀬戸内海産 このことサザエのすり流し茶碗蒸し
◯瀬戸内海産 渡り蟹、内子、蟹味噌
◯愛南町産 伊勢海老
◯八幡浜産 赤雲丹
【追加】トロたく巻き
仕込みの風景
高平氏
お弟子さん
チームプレー
・WEIZEN (梅錦山川/日本・愛媛)
・京ひな 七星剣 純米大吟醸(酒六酒造/愛媛県喜多郡)
・石鎚 純米吟醸 愛山50 (石鎚酒造/愛媛県西条市)
入口前
外観
2024/05/28 更新
本日は念願のこちらへ!
ずっと行きたかったんですが、出張の日程と合わず月日が流れていたお店。Silver Awardにも選ばれ、益々予約が困難になるだろうと思われた矢先、出張が決まりダメ元でomakaseを確認すると…お!空いてる!迷わず予約をしました。当日は19時半の回で訪問しました。
もちろん満席。6人の団体に、私含め男性客2人の計8人、全員男性でした。定刻でコース開始です。この日の内容は以下の通りです。
◆ おまかせコース 25,000円/税込
・宮窪町産 天然鯛 、宮窪町産 天然鯛白子がけ
・瀬戸内海産 オコゼの炭焼き
・瀬戸内海産 オコゼのカマ出汁
・瀬戸内海産 アコウのしゃぶしゃぶ
・二神島産 鮑と肝のソース
・愛南町産 イサキの藁焼き
・瀬戸内海産 このことサザエのすり流し茶碗蒸し
◯八幡浜産 白甘鯛
◯愛南町産 ヤイトハタ
◯室戸岬産 金目鯛
◯宮窪町産 アオリイカ
◯銚子産 血合いぎし中トロ
◯銚子産 大トロ重ね
◯瀬戸内海産 渡り蟹、内子、蟹味噌
◯瀬戸内海産 漬けアシアカエビ
◯今治産 鯖の棒寿司
◯愛南町産 伊勢海老
◯八幡浜産 赤雲丹
◯対馬産 穴子 笹の葉蒸し焼き
・玉
・赤出汁
◯トロたく巻き ※追加
◯ = 握り
◆ オーダードリンク
・WEIZEN (梅錦山川/日本・愛媛)
・京ひな 七星剣 純米大吟醸(酒六酒造/愛媛県喜多郡)
・石鎚 純米吟醸 愛山50 (石鎚酒造/愛媛県西条市)
------- 以下 詳細 -------
コースはアテと握りで前半後半キッチリ分けられている。食材は基本、瀬戸内海及び四国近海で水揚げされたもののみ使用、近海では獲れないマグロだけは千葉県銚子産です。特に近海の魚については、昨今評判が鰻登りの漁師"藤本 純一"氏からのこだわりの鮮魚を仕入れている。
握りのシャリは、米酢に赤酢のブレンド、計7種の酢を独自ブレンドしているそう。
さて、まずは宮窪の天然真鯛。
泳がせで神経〆させた真鯛は、驚くほどの弾力と透き通る身質。そこに、ほぼ流通しない、天然真鯛の白子を贅沢に…。まったりとクリーミーな味わいで、全く臭みがない。当然、相性は抜群。一品目からこれ!?と驚かされます。
次に、瀬戸内海のオコゼを炭焼きで…。皮が硬いオコゼは、多くが煮付けや唐揚げなどに使われます。ガスの火力では皮目が上手く焼けないそうですが、高温の炭で焼くことで、皮目がパリッパリに香ばしく仕上がってます。身はレアー、プリッとしたハリのある身に、コラーゲン状の身質が堪らない!初めて食べました。
続いては、先ほどのオコゼのカマで出汁を取ったスープ。ゼラチン質なので、冷めると固まるらしい…。非常に味わい深いですが、調味料は一切不使用。こんなに良い出汁が取れるとは…。
4品目、瀬戸内海のアコウが登場。これからが旬で、今朝神経〆された鮮度抜群の魚体です。身はしゃぶしゃぶしてレアーな火入れ具合、皮目を炭火で焼き、煎り酒と玉葱のソースで味付け。半端なく旨い…、アコウの力強い身の中に、旨みが凝縮されてます。一瞬ボイルすることで、身がさらに引き締まったのでしょう。皮目は非常に香ばしく脂分も感じるが、さっぱりでした煎り酒のソースで調和が取れてます。
5品目、二神島の鮑を使った一皿。二神島の鮑は、周辺の海藻をたっぷり食べており、身質や肝の味がピカイチ。捌いたその日に約6時間煮込み、体液と肝のソースで…。ブリンブリンの身に、超濃厚な肝ソース、生臭さは無く、磯の香りが強く広がります。最後に一口シャリと肝ソースを絡めて食べますが、これも抜群に美味しかった…。
6品目は、愛南町のイサキ。藁と炭火を駆使した半レアーな火入れ。身質はしっとり、プリッと張りのある食感、旨みも◎。特に藁の香りがフワッと鼻に抜け、余韻がすごい。合わせるは、酸味のある玉葱ソースに辛子。いや〜、これ旨すぎる。
7品目、アテ最後の一皿は茶碗蒸し。サザエの肝入りスリ流しを使って茶碗蒸しに。肝の色が入りちょっと青みがかった色合い。ここに鮑の出汁とこのこを投入。素材の持っているミネラル分を整えただけで、余分なものは一切不使用の自然な味わい。正直、磯の香りとそれぞれのクセが強過ぎて、かなり玄人向けかな…笑 個人的には少し苦手かも。磯辺に遊びに行った時にツンと来るあの磯の香りがする笑
ここからはお待ちかねの握り。どれもポーション大きめで、非常に食べ応えがありました。
1貫目は八幡浜の白甘鯛。
最高級の甘鯛。厚みがあり、コリッとした食感、深みのある旨みが広がります。
2貫目は愛南町のヤイトハタ。
1週間寝かせたヤイトハタは、しっとりした舌触りと熟成した柔らかさ。白身とは思えない強い旨みと甘みに驚きました。
3貫目は室戸岬産の金目鯛
あさつきと生姜を合わせたタレで…、アジのような食べ方ですね。皮目はサッと炙ってあります。何より脂乗りが良く、皮目の香ばしさが相まって◎。
4貫目は宮窪産のアオリイカ。
特別な包丁を使い、飾り包丁を入れてあります。2日間寝かせることで、ねっとりと舌にまとわりつくような甘みが広がります。
5、6貫目で銚子産の147kgの本マグロ。
まずは血合いぎしの中トロ。サシと赤身の絶妙なバランス、口溶けの良い官能的な味わい。大トロは身を重ねて…。融点が低く、咀嚼せずとも溶けゆくサシは、頬が落ちてしまうレベル。
7貫目は瀬戸内海で獲れた700g超えの巨大渡り蟹。そこに内子、蟹味噌のソースを1つにまとめた至高の一貫。もう、文句の付けようがない。内子×蟹味噌のコンビネーション…贅沢過ぎる。
8貫目は瀬戸内海で獲れたアシアカエビ。
提供前から生でしばらく漬けてました。プリッとした身に、甘みが溢れます。漬け具合も絶妙。
9貫目は今治産の鯖を使った棒寿司。
ここで初めての青魚です。緩めの〆具合で厚みあり。しっかりと脂も乗ってます。中には胡麻、大葉、茗荷などの薬味でサッパリ!
10貫目は愛南町の伊勢海老。
こっちの方でも伊勢海老って獲れるんですね!しかも驚きの1kg超え。1日寝かせた身を、炭火で軽く炙る。その上から、伊勢海老の味噌と殻から取った出汁のソース。握りが崩れるほどドッシリ…さらには柔らかく、口の中でホロッと崩れる味わい。炙りが入っているので、単にプリプリの食感ではないのも素晴らしい。熟成することで旨みや甘みも格段に上がっているように思えます。また、ソースが絶品、一貫で伊勢海老を丸ごと食べたような、そんな握り。
11貫目は八幡浜の新物の赤雲丹。
運良く新物の赤雲丹が登場!口溶け良く濃厚だけれど、後味は意外にもサッパリ、スッと消えます。甘みとしっかり感じて美味しかった〜。
12貫目、握りのラストは対馬産の穴子。
笹の葉で蒸し焼きにした穴子は、他にはない独特の香り。穴子はフワッフワで口の中でとろけます。ツメも控えめで、あくまで主役は穴子。
玉はしっとり系のカステラタイプ。
大和芋を擦りおろし、卵とエビが半々が入っているそう。甘みがあり、デザートにも。
赤出汁は良い出汁が効いてました。
最後に追加の有無を聞かれたため、せっかくだし…とトロたくをお願い。沢庵は細かく刻むタイプで、ねっとりとしたネギトロと沢庵のシャキシャキ感が引き立つトロたくでした。
ご馳走様です。
お会計、計34,000円なり。このお値段になると、それなりの感動がないと最大限の満足には至りませんが…、個人的には今まででベストに近い鮨コースでした。店主もまだ若く、天才の域
注目するべき点はやはり、松山市にあるからこそ味わえる、鮮度抜群の四国近海の海産物。これに関しては、いくら物流が発達したこの時代でさえも、他の場所では食べられないなと感じます。素材の持ったパワーを極限まで引き出す店主のセンスと技量、そしてそれをサポートするお店のサービス、一体感。記憶に刻まれるお店になりました。また是非、このカウンターに帰って来たいです。
※訪問時→評点 4.36