2回
2024/07 訪問
カツカレーが食べたい時に食べたいカツカレー。
カツカレー(キャベツ付き)。
カツカレー。このカツの厚み(薄さ)が絶妙。
カツカレー。
この一皿の美しいさよ。
キャベツはとても瑞々しく、美味しい。ソースとカレーを和えて食べるのも良い。
このとんかつ。侮れない旨さ。恐らく肩ロースであろう肉は、噛み応えが良い。
デフォルトの味を確認したら、ソースを掛ける。
更にハラペーニョを投入。ソースからハラペーニョを加えるまでの味のダイナミズムが最高だ。
タバスコ2種。
カツカレーを待つ卓上。
店内。
営業時間のご案内。
メニュー。
メニュー。
卓上アイテム。
内観。
内観。
店舗外観。
2024/07/16 更新
2020/04 訪問
カツカレー。
今回はお店の紹介と云うよりも「お店と私」的な内容なので、料理の感想等の一切は写真にて。
かつてJR蒲田駅西口の駅前には「南蛮カレー」と云う名の、カウンターのみの、カレー屋があった。
西口を出てお店迄は徒歩1分掛かっただろうか?
そしてお店に入って券売機で食券を買い、目当てのカレーにありつけるまで3分掛かっただろうか?
お店までの距離は良いとして、カレーが早く出る理由。
それは券売機のボタンの大きさにある。
此方のお店の料理人は新規のお客が入ろうものなら、「へい、らっしゃい」と声を掛けつつ、視線は券売機のボタンを押す指先に注目しているのである。
気になる方はどうかグーグル等で調べてみて欲しい。
人気で良く注文が入る「南蛮カレー」や「カツカレー」のボタンの大きさたるや、他のメニューボタンの倍ではきかないんである。
なので、料理人はボタンを押した瞬間にそのカレーを用意するので、ほぼ待つことはないと云う仕組みだ。
さて肝心な味だが、誤解を恐れずに云えば「普通」である。決して普通以上ではなかった。量はそこそこあるので、たまに残して黙って帰る客もいた。
自分は残したりはしなかったが、その味に感動しないお客の一人であった。
だが、その思い違いは、後に知り合った当時の上司によって覆された。
その上司は当人が高校の時から「南蛮カレー」に通っており、曰く「南蛮人がやってっから南蛮カレーなんだと思ってたよ」と、今の倫理観ではギリギリ以下の事をたまに云う方であった。
自分が蒲田近くに住んでいて、南蛮カレーを食べたが大したことなかったと伝えると「な?なんか一味足りねえよな。けどカツカレー食べたか?あれにソースぶっかけて食べると旨いんだよ」と云う。
そんなばかな話があるかと云う顔で聞いてたらしい自分に、「お前信じてないな?じゃあ今度一緒に行こうぜ」と誘われた。
上司とカウンターに並び、カツカレーを注文。自分にとって初めての南蛮カレーでのカツカレーである。
直ぐ様やって来たカツカレーに上司はびっくりする程のソースをかけ回した。
「これで味が足されるんだよ」と云われ、同じ様に掛けてみる。
そして軽く混ぜ合わせて掻き込むと、信じられないくらい味が変化した。
笑っちゃうくらい旨かった。卓上にあるタバスコを加えると更に違うカツカレーになった。
それ以来自分はこのカツカレーの虜になった。
そして時代は過ぎ、南蛮カレーはビルの老朽化だかの影響を受け閉店した。
ここからはまた別のお話。
自分は大田区に長く住んでいた。そしてへそ曲がりであった自分は長い事、風呂なしトイレ共同の安いアパートに好んで住んでいたので、銭湯に通わざるを得ない毎日を送っていた。
自分が通っていた銭湯の1つが東急池上線の蓮沼駅近くにある「蓮沼温泉」と云う銭湯で、
此方の銭湯は1日に一軒銭湯が潰れてると云う当時、とても人気のある銭湯。
家族で営むその銭湯にはとてもお世話になり、深夜1時閉店の10分前に滑り込み烏の行水の如く風呂に浸かっては缶ビールを一本買って帰る日々、番台にいる女将さんはいつも「もっとゆっくりしたらいいのに」と云ってくれてはたまにビールをご馳走してくれた。
そんな銭湯に来る常連には個性的な方が多く、それこそヤ○ザや自分の縄張りを主張するじい様、ずっと湯船に仁王立ちしているボディビルダー等、枚挙に暇がない。まあ、人種のるつぼな蒲田では、そんなのが沢山居るのでいちいち気にしていたら生活出来ない。
この常連の中に、日曜日限定で現れる人気者が南蛮カレーの店長だった。
自分は直接会話した事はないが、いつも周りの常連と競馬の話等で盛り上がっていた。
そんなとある日曜日に店長が競馬場だかで絡まれたらしくそれに対して「俺は南蛮カレーの店長だぞ!知らねえのか!」と啖呵を切ったのを自慢していたのを覚えている。
自分はその時、「うわぁ、嫌な感じ」とは思わなかった。「知らないならモグリだな」と思ったくらいである。
まあ、そんな感じで蒲田に南蛮カレーは君臨していた。
そんな色濃いお店が時代の流れで閉店した。
そして、あんなに旨いカツカレーを食べられなくなってから数年。
たまたま「南蛮カレー」を検索したら、蓮沼に復活の文字が出ていた。
興奮して記事を読むと、南蛮カレーと云うお店ではないが、南蛮カレーのカツカレーが食べれるお店らしい。
早速行ってみると、店名は「キッチンすみっこ」と云うお店で、かつてのお店の雰囲気はまるでない。前情報がなければ関連性は全く分からない程だ。
名物店主も居ないし、疑心暗鬼になる。
取り敢えずカツカレーを注文すると、数分待って、夢にまでみたカツカレーが出て来た。
平らなお皿にキャベツがこんもりと盛られ、ラードで揚げられたとんかつがドカッと乗っかってる。
卓上には2種類のタバスコとソース。
もう間違いない。復活したんだ。
そうして幸せな時間も束の間。時代の流れにより、長年愛した大田区を去ることになり、現在の世田谷区の住処へと移住した。
それと同時に彼のカツカレーとも距離を置くはめになってしまった。
2020年某日、仕事の関係もあってなかなかお店に行けない日々が続いていた。
だが、チャンスは突然訪れる。
仕事で昼を跨いで大田区方面に行かなければならなくなったのだ。
時刻は午前11時頃。
これは昼飯を大田区辺りで済ますしかない。
迷うことなく蒲田方面に舵を切る。
蒲田西口のホテル街辺りに車を止め、お店に向かう。
消防署の角を曲がるとお店が見える。
「やった、やってる」とウキウキしながらお店に到着。
店内は満席で、自分の前にはお一人様のおじさん。
女性スタッフの方がおじさんに「メニューお決まりでしたら」と云うと、おじさんは「カツカレーで」と答える。
うん、そうだよねえ。
その数分後、女性スタッフの方が自分にオーダーを伺いに来てくれた。
「メニューお決まりでしたら」と云う。勿論「カツカレーで」と決まり文句。
コロナウイルスの影響で入り口は開けっ放しになっていて、ラードの甘い薫りが店外にいても分かる。
程なく案内され、テレビを眺めているとカツカレーが到着。
こんなに興奮しながら食べるのも久し振りだ。
外出自粛の影響で、仕事でなければ蒲田の外れなんかには来れないが、わざわざ行く価値のあるもの。
写真見てたら我慢出来なくなりそうだ。
ご馳走さまでした。
カツカレー。このビジュアルが堪らない。
楽しみだ。
カツカレーの為のとんかつと云ってもいい。
キャベツが乗ってるのも個人的に好きなスタイル。
デフォルトのカレールー。実際、昔より旨くなってる気もする。
最初はデフォルトで一口。このままでも確かに良いのだが。
卓上。
カツカレー三種の神器。
遠慮なくソースを掛ける。
半分くらい堪能したら、刺激を加える。今回は青唐の方で楽しむ。
好みで少しずつ。激ウマです。
店頭。
店頭メニュー。これだけ魅力的なメニューがある。しかし、その全てを抑え込む程此方のカツカレーには魅力がありすぎる。
丸々と太った野良猫。大田区が牧歌的である生きる証人。
2020/04/19 更新
カツカレー(キャベツ付き)。
とある夜にお邪魔した。
東京池上線の蒲田駅と蓮沼駅の間にあるお店。
こちらのお店のカレーが、どれほど蒲田の民にとって有名且つ重要だったかは、以前の口コミを参考にして戴きたい。
自分にとってのNo.1カツカレーがこちらのお店。絶対不動のNo.1である。
「とんかつ」でもなく「カレーライス」でもない、「カツカレー」を食べたいって云う欲求を100%満たせるのは、こちらのカツカレーしかない。
ラードの薫りがする薄切りのとんかつに、優しいカレー。ルーもたっぷりなのが嬉しい。
先ずはそのままのカツとカレーを合わせてご飯を食べる。
デフォルトだと、とんかつのラード感と肩ロースっぽい肉の旨味が強い。
そのままの味を確認したら(確認する工程は必須)、お好みでとんかつソースを掛け回す。
ソースのフルーティな酸味が加わって、ここからが本番だ。
カツカレーってヘヴィな食べ物だけど、こんなに飽きない味のカツカレーを、自分は知らない。
ソースの味をプラスしただけでも良いが、更に深くこのカツカレーを味わいたいなら、タバスコ・ハラペーニョを足す事をお勧めする。
一般的な唐辛子のタバスコと、青唐辛子のタバスコの2種類用意されているが、このカレーには断然青唐辛子。
ソースの酸味と青唐辛子の青臭さが、ラードで揚げられたとんかつの肉肉しさにピッタリなのだ。
こんなに美味しくて、ボリュームもあるカツカレーが、1000円ぽっきりで食べられるとは、幸せ以外の何ものでもない。
ノーゲストの閉店間際に押しかけても、快く迎えてくれた女将さんとマスターには感謝。
おかげさまで、ゆっくりと味わってカツカレーを食べる事が出来た。
南蛮カレーの閉店から、すみっことしての劇的な復活を果たしてもう10年以上経つが、あと何年、このカツカレーを食べる事が出来るんだろう。と、思ってしまう。
身勝手ながら、イチ南蛮カレーファンとして、すみっこには末永く営業して欲しい。
ご馳走様でした。