P.R.ねるそんさんが投稿した串よし(香川/瓦町)の口コミ詳細

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串よし瓦町、片原町(高松)、今橋/串揚げ

1

  • 夜の点数:4.0

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.0
1回目

2025/05 訪問

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

イカで始まり、アスパラで締める——串よしで過ごす静かな幸福

久しぶりにバスに乗った。瓦町まで、彼女と二人で。
何年ぶりだろうか。
バスのシートが妙に柔らかくて、少し酔った。
まだ酒を飲んでもいないのに。

目的地は「串よし」。
名前からしてよし。
響きがよし。
だが僕の頭の中では「串よし、よしよし、串よし」と謎の呪文がリフレインし始めていた。

店に着くと、厨房をコの字に囲むカウンターがぐるり。
先客は年配の男女が6人、女子2人組、カップル風の4人。
すでに串が進んでおり、ビールの泡が軽やかに彼らの会話を潤している。

僕たちはカウンターの角に着席し、まずは生ビール、それからおまかせ串10本を注文した。
彼女は「たこぶつ」と「クラゲの酢の物」も。
彼女はタコとクラゲが好きだ。
僕は彼女が好きだ。
だから、結果的に僕はタコとクラゲも好きだということになる。

串が出るたびに、店員さんが「○○でーす」と朗らかに声をかけてくれる。
ソース、マヨネーズ、塩を皿に自分で調整するスタイル。自由と責任は串にもある。

まず来たのはイカ。
でかい。
イカなのに肉厚。
衣の中から、歯ごたえと甘味がぶわっと来て、
「イカす…」と心のなかでつぶやいた。
僕の中の昭和が暴れ出した。

続いて貝柱。これがまた、
噛むほどに旨味が湧き出す。
噛めば噛むほど人生は味わい深くなる、とは言ったもんだが、まさにそれ。

辛子蓮根も来た。
衣をまとった蓮根は、ピリッと辛く、でも角が取れていて、
「蓮根って、こんなに大人だったっけ?」と不意に思う。

彼女はクラゲに夢中で、僕は串に夢中だ。
会話はなくても、ここではそれが正しい。
串が来れば黙って口を開け、ビールが減れば無言で手を挙げる。
ここは言語より串揚げが優先される世界なのだ。

追加でアスパラ。
これがうまかった。
細長い緑の命が、ザクッと音を立てて口の中で跳ねる。
塩でいくか、マヨでいくか、迷って両方つけた。
贅沢は正義だ。

そして僕は、メガハイボールを注文した。
ジョッキが顔の大きさと同じで、飲むたびに自分がちっぽけに感じる。
でも、彼女がくすっと笑った。
串よりも、少しだけうまかった。

串が次々と空になり、ジョッキも軽くなってきた頃、
僕は彼女に言った。「また来ようか」
彼女は頷いた。クラゲの尻尾を噛みながら。

ごちそうさまでした。また来るけん。串よし、よし。

2025/05/04 更新

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