この口コミは、P.R.ねるそんさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら
利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。
問題のある口コミを報告する
-
昼の点数:4.0
-
¥1,000~¥1,999 / 1人
-
-
料理・味 4.0
-
|サービス 4.0
-
|雰囲気 4.0
-
|CP 4.0
-
|酒・ドリンク 4.0
-
-
[ 料理・味4.0
-
| サービス4.0
-
| 雰囲気4.0
-
| CP4.0
-
| 酒・ドリンク4.0 ]
東京駅で未来と醤油が交差する、スタイリッシュ一杯劇場
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-305414033 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-305414033","content_type":"ReviewImage","content_id":305414033,"voted_flag":false,"count":2,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-305414039 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-305414039","content_type":"ReviewImage","content_id":305414039,"voted_flag":false,"count":2,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-305414045 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-305414045","content_type":"ReviewImage","content_id":305414045,"voted_flag":false,"count":2,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-305414053 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-305414053","content_type":"ReviewImage","content_id":305414053,"voted_flag":false,"count":2,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-305414059 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-305414059","content_type":"ReviewImage","content_id":305414059,"voted_flag":false,"count":2,"user_status":"","blocked":false}
-
{"count_target":".js-result-ReviewImage-305414067 .js-count","target":".js-like-button-ReviewImage-305414067","content_type":"ReviewImage","content_id":305414067,"voted_flag":false,"count":2,"user_status":"","blocked":false}
2025/06/21 更新
東京駅の地下迷宮を抜け、僕と後輩のHは、銀色のカウンターがやけに未来的なラーメン店に辿り着いた。
まるでタイムマシンの船内だ。
茶髪の店員が滑るように注文を捌き、奥では男女ペアがシンクロナイズド湯切りを披露している。
こうなるとラーメンというよりサーカスだ。
「先輩、ここ評判いいらしいですよ」とH。
「ふむ、じゃあ醤油らぁ麺に味玉を。ついでに胃袋も未来にワープさせてくれ」と僕は軽口を叩く。
茶髪氏は丁寧なお辞儀で応え、まるで銀河ステーションの駅員のようにチケット――いや食券を回収していった。
あっという間に配膳。
丼は黒曜石のように艶めき、香りは醤油の濃い闇。まずはスープ――おお、醤油のパンチが舌にジャブ、いやストレート。
薄切りの焼豚は紙のように軽やかなのに、味だけはローストスペクタクル。
ここでHが囁く。「チャーシュー、薄いのに濃いっスね。物理法則どうなってるんでしょう」――知らんがな。
しかし麺を啜った瞬間、僕の歯は肩透かしを食らう。
コシがどこかへ逃亡しているのだ。
「頼りない……まるで新人編集者の握手みたいだ」と僕。
Hは笑いを噛み殺しつつ、「具も少なくないっスか?この値段なら執筆謝礼くらい欲しい」と呟く。
確かにトッピングの戦力は寂しい。
味玉こそ黄身がトロトロで見せ場を作るが、脇役のメンマと海苔は背景モブの域を出ない。
だが総じて完成度は高い。
清潔感あふれる店内、ロボットのように滑らかな接客、そして醤油スープの深宇宙。
僕らは丼を空にし、カウンターに箸を置いた。
茶髪氏が再び深々と頭を下げる。
ここはアトラクションだ。
多少のコシ不足や具の貧弱さなど、惑星規模の演出で吹き飛ばしてしまう。
地上へ戻るエスカレーターでHが言った。「先輩、ラーメンも人生もバランスが大事っスね」
僕は頷く。「未来的演出と古典的醤油、長所と短所。どちらかが欠けても物語は進まんさ」――さて次の食券は、いったいどの時空で切ろうか。