P.R.ねるそんさんが投稿したえびめしや 笹沖店(岡山/浦田)の口コミ詳細

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『旅ランナーのラーメン道』時々うどん道

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えびめしや 笹沖店浦田/洋食、郷土料理

1

  • 昼の点数:4.0

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 4.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 3.5
1回目

2025/08 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

黒いご飯と白いジャズ

その日はなぜかカレー気分だった。
いや、正確には「カレー風味でカラメル風味で真っ黒なチャーハン気分」だった。
──そんなピンポイントな欲求があるのか、と言われても困るが、実際そうだったのだから仕方がない。

僕は国道2号線のバイパスを南に下りながら「笹沖交差点」を通過し、目指す「えびめしや 笹沖店」へと車を滑り込ませた。
駐車場は広々。
白と水色を基調とした外観は、なんだかニューオリンズのジャズクラブのような風情があり、
「現金のみ」という潔さもどこか即興演奏的で好ましい。

店内は掘りごたつの座敷にカウンター席まで備え、老舗洋食屋というより、
岡山の胃袋を支える公共インフラのような安心感に満ちていた。

僕は迷わず「セレクトランチ」を頼んだ。
メインはカニクリームコロッケ、スープとライスが付くが、もちろんライスは+300円でえびめしに変更。
岡山に来て、白ごはんのまま帰るような無粋なことはできない。

ほどなくして運ばれてきたプレートに、僕は一瞬ひるんだ。
えびめしは噂どおり、真っ黒だったのだ。夜中のアスファルトより黒い。漆黒。ゴス。黒魔術。
しかし一口食べれば、その見た目とのギャップに、心はジャンプして宙返りした。
スパイシーでほんのり甘く、香ばしいカラメルとカレーが舌の上で踊り狂う。
その奥で、プリッとしたエビがタイミングよくスネアドラムを鳴らす。

カニクリームコロッケは中がとろけるほどクリーミーで、外はサクサク。
スープも地味に美味しい。すべてがプレイリストのように調和していて、皿の上がまるでジャズセッション。

客層は老若男女さまざま。小さな子が「えびめしー!」と叫び、
隣のテーブルでは中年男性が「今日のランチにチキン南蛮の追加」と渋いオーダーを決めていた。
みんなそれぞれのソロを奏でている。

レジで支払うとき、ふと「カードは……?」と訊こうとして、店内の音楽が一瞬止まった気がした。
あ、そうだった。現金のみ。
ジャズにクレジットカードはいらないのだ。即興と現金、それがこの店の流儀。

僕は満腹のお腹を抱えて駐車場に出た。
車に乗り込みながら、また来よう、と心に誓った。
次はエビフライの乗った「えびめしプレート」だ。たぶん、ベースラインが厚くなる。

2025/08/27 更新

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