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1位
9回
2020/04訪問 2020/04/05
この日もテイクアウト。大好きな山崎さんも「お家で山崎」をはじめてくれたので予約をして伺う。基本的には事前予約制。おそらく完売必至なので早めに予約をしないといけない。受け取りは店頭で。
メニューは以下の通り。こちらで2,500円。
天むす
鯛めし
金平牛蒡
銀鮭西京焼
手羽昆布締め揚げ
出し巻き玉子磯部巻き
うるいと竹の子の煮浸し
さつま芋レモン煮
白滝鱈子煮
筑前煮
酢取り茗荷
お弁当スタイルで握り飯が2種類入っている。それぞれ2つずつ入っているので2人でいただくとちょうどいい。1人だとかなりボリュームがある。
お料理は山崎さんの定番の前菜を中心に、人気の手羽先や鮭の西京焼きなどメイン料理も充実している。ご飯ものも入っているのだけれど、どちらもお酒に合うご飯なので日本酒がいける。これだけで十分に満足できる量になっていて、2,500円でいいのかしらという気持ちになる。これ毎回書いているな。
移転される前にもう一度行きたいと思いながらこの状況になってしまったので、テイクアウトがあるのは嬉しい。移転準備で忙しい時期なのに手間のかかるテイクアウトメニューを用意をしてくれてありがとうございます。
定期的におじゃましたくなる山﨑さん。移転に際してしばらくお休みされるそうなので行き貯めておこう。今回もカウンターに座らせていただく。
毎度注文する「前菜盛り合わせ」。
白味噌クラムチャウダー
コンビーフポテトサラダ
カキのオイル漬け
ひたし豆と子持ち昆布
菜の花からし和え
すじこ
蓮根ごぼうのきんぴら
今回も好きなものばっかり。カキのオイル漬けとかすじこまで入ってる。いつも言っているけどすごくお得だし、すごくお酒が飲めます。
ということで早々にビールがなくなって「白老」というお酒をいただく。無濾過生原酒だそうで、香りが超強い。少しぴりっとしていてすっきりというおいしいお酒だった。
お隣の方が食べていて美味しそうだった「鮪の山かけ」を追加。「ホタルイカの天ぷら」もきてすいすいお酒がすすんでしまう。ホタルイカってどうやって食べてもおいしくてびっくりする。最近はホタルイカが余っているそうで、お安く食べられてうれしい。
「七田」の愛山。最近は愛山つかったお酒増えましたね。こちらもおいしいお酒だった。七田さんは酒蔵にもお邪魔したことがあって、なんとなく思い出のお酒。
食べたことがないって店主さんにいったらおすすめしていただいた「山﨑特製しゅうまい」。こりゃあうまい。肉たっぷり。これは特製だ。
最後に「真鴨のすき煮」。温まって今夜も満足。移転前にもう一度来たいけどいまは難しいかなと思っていたら、なんとテイクアウトをやってくださるそう。週末はオードブルセットを買いに行こう!
いつも楽しい山崎さん。少し時間が空くとすぐに行きたくなってしまう。
まずは「平目砧巻き」をいただく。旅館や料亭では食べたことがあるけれど、お刺身の一品としてさっと出てくるなんて見たことがない。いつも料理のクオリティに感動する。
感動したらすぐにお酒が飲みたくなるのだ。もうそれは仕方ない。白子が終わっちゃったということで「あん肝ポン酢」をいただきつつ、お酒は「屋守」から。無調整生ということで少し粘度のあって濃厚。結構好きです。
かわってお肉をいただく。「牛タンネギ塩焼き」はタン元を使っているそうで、とても柔らかい。
もう一品いただくとすぐに次のお酒にいってしまって、申し訳ないなあというかよろしくないなあというか、なんだか情けない気持ちになる。それがまた「栄光冨士」なんていいお酒飲んじゃって。すいません。後味が爽快で、いいお酒飲ませていただいているという気持ちになる。
「ズワイガニの蟹味噌入り甲羅焼き」は単純に好きなのでいただく。栄光冨士もするする飲んじゃってどうしようかしら。
いつもいただく「鳥の手羽先一夜干し」。これも好き。お酒は「墨廼江」純米吟醸。かなりすっきりしているので、手羽先にはちょうどいい。
「あさりと九条ネギの玉子とじ」もいつもいただくやつ。あさりがたっぷりですごくお得感があるんです。いつもいつも満足させていただています。
また次に行くのが楽しみ。
ちょくちょくお邪魔している山﨑さん。早い時間に伺うのはひさしぶりな気がする。
いつものようにまずはビールと前菜の盛り合わせをいただく。今回のメニューは
「カブの白味噌クラムチャウダー」
「白滝の明太煮」
「芽キャベツときの子の煮浸し」
「ひじきとしらすのナムル」
「コンビーフポテトサラダ」
「すじこ」
「つぶ貝ワサビ和え」
となっている。毎度思うけどこれだけで十分お酒が飲めてしまうよ。毎回スープから出していただくのだけれど、ちゃんと夏は冷製スープで寒くなってきたこの日はクラムチャウダーである。これがまた和風出汁の旨味しっかりしていておいしいのだ。
ひじきとしらすのナムルにはちょっと苦手なセロリが入っているのだが、こちらのセロリはなぜか食べられる。尖った香りがないからだろうか。不思議だ。
前菜なのにどんどんビールがなくなっていって、すじこにたどり着いた時点でもうアウトである。日本酒をお願いします。
はじめは「二兎」をいただいた。二匹の兎が向かい合っているというかわいいラベルのお酒である。角のない爽やかな酸味がちょうどいい。
おすすめされた「鳥の手羽先 一夜干し唐揚げ」は柚子胡椒といっしょにいただく。薬味がなくてもしっかりと味があっておいしい。おいしい手羽先っておいしいよねという頭の悪い感想をいってしまった。
「カキフライ タルタル付き」。自家製タルタルがたっぷり。毎回食べちゃう。お酒は「栄光冨士 ZEBRA」をするすると。
そして「ボラの白子 粒山椒焼き」はとろっとした白子ではなくて、歯がすーっと入っていくといういままであまり食べたことのない食感のものだった。焼かれていることで皮が張っていて魚介のいい香りがする。これはおいしい。
最後に締めの「山﨑ラーメン」。今回はじめていただいた。ラーメン屋のラーメンではなくて、懐かしくて優しいラーメンである。こういうのなかなか食べられないよね。
毎度毎度おいしい料理をありがとうございます。これでお値段もお安くて、いつも申し訳ない気持ちになる。また寄らせていただきます。
21時頃、もう少しお酒が飲みたいなあ、どこかないかなあとふらふら歩き、思いついて山崎さんに向かってみた。基本的には予約をしないと入れないのだけれど、この時間だとタイミング次第で入れるときがあるのだ。この日はラッキーだった。
盛り合わせを食べるほどのお腹は残っていなかったので前菜の中から気になった「鰹の南蛮漬け」をいただきつつお酒を選ぶ。
一杯目だったので淡麗系ということ「澤の花 さらさら超辛口」から。
それにしてもこの鰹の南蛮漬け、いいんですかね、こんなにお酒が飲めちゃって。大葉、ネギ、ミョウガなどの薬味の他に、玉ねぎとゴーヤが入っている。これだけでずっとお酒飲んでられる。
鰻が食べたくて「米茄子とうなぎの蒲焼き 胡麻あんかけ」を注文。想像していたものと違ってゴマ餡がかなり濃厚だった。こうなるとしっかりとしたお酒が飲みたくなってくる。「水鳥記 ひやおろし」はすっきりしつつも、少し甘い香りのするお酒で料理と合う。
「あさりと九条ネギの玉子とじ」はボリュームがあって出汁がしっかりときいている。これでもかというほどあさりが大量にはいっていて食べごたえもある。先ほどの鰻もそうだが、こんなにおいしくて量もあって原価率はどうなってるんだと思ってしまう。こちらとしてはありがたい限りなのだけれど。
いつもいつもおいしいお料理とホスピタリティに感動する。いいお店だなあ。
今回いただいた前菜盛り合わせはまた豪華だった。
「春キャベツのすり流しハマグリジュレのせ」
「山東菜の煮浸し」
「さつま芋のレモン煮」
「ほうれん草と釜揚げしらすのナムル」
「湯葉ウニべっ甲餡掛け」
「ホタテのいぶしドレッシング漬け」
「メカジキの南蛮漬け」
「田ぜりと胡桃の胡麻和え」
これだけ入って一人前だってんだからすごい。これだけでもお酒を無限に飲めそう。
まずは春キャベツのすり流しをさっぱりいただく。田ぜりは普通のせりではなくて、野生のものらしく通常のものより香りが強い。シャキシャキ感もあっておいしかった。メカジキの南蛮漬けがこれまたおいしい。酸味はあまり強くなくて、ちょっと甘みがある。湯葉ウニはビールで食べるのがもったいなかったので、さっそくお酒をいただく。
華やかなものということで「ハニークローバー」というお酒をいただいた。新潟のお酒で言われたとおり香りが強いのに飲み口はすっきりしている。トランプシリーズというものらしく季節によってマークが変わるらしい。夏はダイヤになるそうだ。
平目のウニ巻きなんて、一口で食べるのがもったいない。濃厚なウニの味とそもそも大好きな平目。ちびちびかじりたいけれどそうもいかなくて悔しいという。なんて貧乏性な感想だ。
筍の味噌焼き。山椒の葉といっしょにいただくとまた違った味わいがある。筍の歯ごたえに濃厚な味噌の相性がすばらしい。
お酒の追加はソガペール。小布施ワイナリーの日本酒で、以前に一度飲み比べをさせてもらったことがある。まずは「サケ エロティック」をいただいた。前にも思ったが本当に白ワインのような味わいだ。
料理はタラの芽と新玉ねぎの天ぷらをお塩でいただく。タラの芽ってなんでこんなにおいしいんだろう。
そしてもうひとつソガペールを。「リア サケ ナチュレル」という1号から6号酵母すべてを使い、バランスよく仕上げたお酒らしい。これはとてもおいしかった。あえて精米歩合70%にしているそうだ。感想が難しいが、すっきりしていて、飲みやすいのに、しっかりと味が残るというか。おいしい。
完全にお腹いっぱいなのに、A5ランク和牛のすき煮を最後にいただいた。
いつものことだけれど何でもおいしくて、店主さんも他のお客さんも楽しくお話してくれて、いいお店だなあとつくづく思う。最近は浅草の好きなお店が少しずつなくなっていってしまっているが、本当にずっと続いてほしいお店だ。
もう何度となく訪れているのだけれど、毎度すばらしいお料理とホスピタリティに感動する。
まずはビールをいただく。この日の前菜は「ごぼうのすり流し」からはじまり、お重に「ホワイトセロリとしらすのナムル」「ほうれん草の白和え」「蓮根クリームチーズ和え」「いぶし明太子」「ポテトサラダ」の5品。これも毎度思うことだけれど、これだけで十分である。
お酒が飲みたくなってお刺身を注文。金目鯛と平目をお願いした。
お刺身に合わせてお酒は寫樂の備前雄町をいただく。
「大きいにんにくとマッシュルームの酒盗オイル煮」は注文して大正解。アヒージョ風にパンがついてくるが、もうにんにくとマッシュルームがおいしい。特ににんにくがいつも食べる食感と違っていて、より濃厚に感じられた。バゲット代わりの食パンはタカキのミルクブレッドだそうで、めちゃくちゃ甘いのだが、酒盗オイルのしょっぱさだとなぜか合う。新しい食べ方だと思う。
最後に土鍋ごはんのタコメシ。これがまたおいしい。味噌汁には蟹が。ビールを飲んで日本酒を飲んで、しめにご飯を食べる。なんという幸せな夕食だろうか。タコメシは量が多くて食べきれなかったので包んでいただいた。ありがとうございます。家でまた楽しめていただきます。
こちらのお店にはもう何度も来ていて、最近は前菜セットというものができた。今回いただいたものは全部で8品。詳細はメニューをご覧いただくとしてどれもおいしいし、手が込んでいる。いろいろとお店の事情があってのメニューだとは思うのだが、クオリティはとても高くてこれだけで十分にお酒が飲めてしまうからすばらしい。プチトマトの加減酢がおいしかった。
その他にも季節の野菜を使ったお料理をいただいた。新竹の子のふき味噌焼きは竹の子の甘みと味噌のしょっぱさが合わさって日本酒がすすむ。
少しがっつりしたものを食べたいなと桜鱒のフライを注文。サクっといた衣にふんわりした魚の柔らかさがまたお酒をすすませる。酒ばっかり飲んでるな。自家製のタルタルソースもまたおいしい。
写真を撮るのは忘れたが日本酒は三連星の黒、白、赤があったので黒をいただいた。スッキリしていて香りが強め。これだけでガンガン飲めてしまう。
こちらのお店は接客もすばらしいので、いつも店員さんがお客さんたちと楽しそうに話している。和やかな雰囲気もすばらしいなと思う。
本当に大切にしたいお店のひとつです。
既に10回以上は訪問しているけれど、いついってもすばらしいお店だ。なんとなく裏浅草を歩いているときに見つけた場所で、こんな裏通りにあるのに店内はとても賑わっていて、なんとか座れたカウンターで食べた料理がおいしくて。そんなこんなでちょくちょく通うようになった。
まずすばらしいのは店員さんのホスピタリティで、とても丁寧な接客は感動するほどだ。お二人でやられているので料理の提供が遅くなることもままあるが、仕方ないなと思える。また日本酒の知識がとても豊富で丁寧に説明してくれるのもうれしい。
この日はまずお刺身を注文。魚もとても新鮮でおいしいのだ。雨でとても寒かったから熱燗をいただく。
必ず頼むのは梅干しの天ぷら。あったかい梅干しもよくて、これだけでずっとお酒が飲めるし、お酒がぐんぐんなくなるから、ぐんぐんに酔っ払って、陽気になれる食べ物だ。
どの料理もおいしくて、お酒がすすむものばかりだから、たまたまあった飲み比べを注文してしまう。銘柄の飲み比べではなく、酵母が違う同じ銘柄のお酒の飲み比べらしい。あまりこの店でこういったものを見たことがなかったが、先ほども書いた通り店員さんがとても日本酒に詳しく、自ら酒蔵にいって買い付けたりする方らしく、これもきっと珍しいお酒なのだろう。
お酒をたくさん飲んでしまうから、ここに来たときはいつも楽しいのかもしれない。最後はおにぎりで締めるのだけど、完全にお腹はいっぱい。なんとなく名残惜しくて頼んでしまう。
既に人気店なので満席のときもあるが、ふらりといって入れると幸せな気持ちになる。またふらっと酒が飲める日を楽しみに生きていこう。
2位
1回
2017/05訪問 2017/10/08
以前から行ってみたかった観音裏の焼鳥屋さん。当日予約を試みたら幸運なことに空いているとのことで18時過ぎに入店。
休日だったからか、コース2種類のうちどちらかを選ぶ必要があるとのこと。おまかせコース(4000円)とお手軽コース(3000円)の違いはなんじゃいなと見比べると、どうやらレバーパテがあるかどうからしい。レバーパテがおいしいという話を聞いてきたということもあり、おまかせコースで注文。
さっそくレバーパテが登場。バゲットは軽く炙られており、温かい。さっそく食べるとこれがまたおいしい。まったく癖がなくて、バターのように食べられる。レバー感が強いものがお好みの人には物足りないかもしれないが、個人的にはとても好みだった。バゲットは追加可能とのことで2枚追加させてもらう。
その後、前菜4種が登場。どれもお酒に合うものばかり、あっという間にビールがなくなってしまったが、日本酒にはまだ早いのでビールをもう一杯。
前菜を楽しんでいると一品目の串焼きが。まずはわさび焼きから。ささみのレア感も良い具合。続いてレバーを塩で。少し小さめのレバーで、よくある中がトロッとした感じではなかったが、癖がなくて非常に食べやすい。その後は皮。しっかりと味のある鶏皮でお酒がすすむ。
このあたりで日本酒にチェンジ。ひこ孫をいただく。
うずらの玉子はそれぞれ味が違っているのだが、どれも半熟になっていた。山椒焼とししとう、マッシュルーム、最後のねぎ間が出てきて串焼きは終了。どれも丁寧に焼かれていて、次にくる串が楽しみだった。
最後は鶏スープで〆だったのだけれど、この店は中華そばもうまいとの噂を聞いていたので、最後に中華そばと、なぜか親子丼も注文。
中華そばはなぜ焼鳥屋が?と思うほどにレベルの高い味だった。麺にもう少し粘りがあると専門店に近い感じになるかと思う。
親子丼も当然のことながらおいしい。どちらもそれほど量は多くないので、〆としては良いボリューム。
ご主人の対応も非常にすばらしく、また行きたくなるお店だった。次回も中華そば食べてしまいそう。
ブログ
http://suni-chan.hatenadiary.jp/entry/2017/06/15/130000
3位
1回
2017/11訪問 2017/12/03
ひさしぶりに会う人たちとの食事会でコースを予約させていただいた。蕎麦が食べたかったので蕎麦懐石コース。二階の座敷に案内され、店員を呼ぶときはこれを鳴らしてくださいと小さい鐘と木槌を渡されて少し笑った。浅草酉の市のときに来てしまったのでかなりお忙しいご様子。料理の提供は遅めではあったが、それが逆にゆったりとした時を過ごすことができたよかった。畳の個室で家にいるかのような居心地のよさがあった。
懐石コースということで前菜から蕎麦までひととおり。どれも一工夫された料理で、これはなんだろう、おいしいな、おいしいねと話に華が咲いた。まこと酒に合う料理ばかりで、蕎麦と酒はきってもきれないものだなと思う。ビールから入って、酒をひたすらに飲む。
味噌が出てきたら味噌の話をし、柿がでてきたら柿の話をし。ただただ楽しい酒だったのはやはり料理がおいしかったからだろう。肝心の蕎麦もおいしかったが、少しすすりにくさを感じた。うん、蕎麦ってのは難しいものだ。これが喉越しというやつなのかもしれないから、まだまだ勉強不足である。
とにかくゆったりとした時間だった。満足ではあったが、コースではなく単品でお願いしたいお店だなと感じた。酒に合うつまみを頼んで、とにかく酒をもらって、酔っ払って蕎麦を食うっていうやつをやりたい。年末の年越し蕎麦をお願いしたい。
4位
1回
2017/11訪問 2017/11/11
ひさしぶりに仕事をした。お会いしたお客さんからたくさんのお菓子をもらって鞄の中がお菓子まみれになったのだけど、お腹の足しにはならんし、少しお酒も飲みたいし、となってこちらのお店へやってきた。
ここは本当にステキな場所だなと思う。駅から少し歩くので、若者はあまり来ないし、しかし地元の方が盛り上がっているときもある。マスターは風貌から佇まい、そして声に至るまで落ち着いていて、ゆったりとして気分にさせてくれる。お酒が詳しくない僕にもフラットにお酒を教えてくれる。
なにより料理がおいしい。マスターが手際よく作ってくれる料理のどれもがおいしくて、つい食堂のような気持ちになってしまう。ミニグラタンがおすすめ。
そうやってお酒を飲んでいたら、隣に座っていた老婦人が僕の鞄の中に入っている大量のお菓子を見つけ、あらあらと声をかけてきた。少し話をすると、どうやら小さいお子さんがいるらしい。そういうことならどうぞどうぞとお菓子を差し上げたらば、その方は近くの有名店の女将さんだったらしく、今度ごちそうするのでいらっしゃいなと言う。なんという棚からぼた餅的展開。わらしべ長者。瓢箪から駒である。
そんなステキな出会いがまま起こるのが浅草である。近いうちに女将さんのお店に呼ばれてみようと思う。
5位
1回
2017/11訪問 2017/12/05
はじめてペリカンのことを知ったのはもう6~7年前のことで、たまたま引っ越した先がペリカンのすぐ近くだった。近所に超有名なパン屋さんがあるらしいと噂で聞いて、さっそく行ってみると売り切れ。がっかりしてお店をあとにするときに店員さんから「予約していただくとご用意できますよ」とチラシをいただいた。当時はパンを予約するという発想がなく、とても驚いたことを覚えている。いまではしっかりと前日予約。13時頃はまだお忙しいし、夕方には閉まってしまうので、15時くらいにかけるとスムーズだ。
今回も角食とロールパンを予約した。13時にお店に着いたが、やはり既に完売。たまたま通りがかった人や、なんとなく有名なパン屋があるということを聞いてやってきた人がひっきりなしにお店をのぞいては、がっかりして去っていく。おやおや、予約をしていないのですか?なんて優越感にひたりながらパンを受け取る。なんて嫌なやつだ。
ロールパンはすぐに食べるのがよい。いつも買った瞬間に我慢できずにひとつ頬張ってしまう。すぐに良い香りがして、もっちりとした食感と甘みが口に広がる。もぐもぐという擬音がぴったりなほどに、味わって噛み締めて食べる。もちろん少し焼いて食べるのもおいしい。
食パンももっちり系。そのままでもおいしいが、最近のリッチ系食パンのように糖のような甘さではないから、やはりトーストにするのがいい。おいしいパンとはいえ、バターを添えるのが王道でおいしい。
いつも一日では食べきれないので、もったいないけど冷凍している。土日にいただいて、またなくなったら買いに行く。そうやってペリカンとのお付き合いは続いていく。浅草を歩けばペリカンのパンにぶつかるし、ペリカンカフェもオープンした。ついでに映画もはじまった。今後も末永くお世話になります。
6位
1回
2017/11訪問 2017/12/02
観音裏に入り、さらに北側のいわゆる奥浅草にあるお蕎麦屋さん。バーで飲んだ後になんとなく蕎麦が食べたいなあとウロウロしていたら、以前奥浅草においしいお蕎麦屋さんがあると聞いたことを思い出した。どこだろうとさらにウロウロしていたら突然「浅草茶寮」という看板があらわれた。お店に入るとお客さんはいない。奥から店主さんが出てきてお好きな席にどうぞ、とのことだったので、入口近くのカウンターに座らせていただく。
お酒でおすすめありますかと尋ねると、月の井酒造というところのお酒をおすすめされたのでいただく。酒器がすてき。一杯いただきながらメニューを見ると、なんとおいしそうなものばかり。お蕎麦に食べにきたのだけれど、もう少しゆっくり飲みたくなってくる。
そうこうしているとお通しがやってくる。これがまた豪華。これだけで一時間は飲めてしまいそうな量に、見た目もすばらしい。岩手県出身のご主人がそのときに仕入れた旬のものを使って、創作されているらしい。
あっという間にお酒がなくなる。もうこうなったらがっちり飲んでしまおうと、いつの間にか目の前にはリアスワインというものがおかれていた。これは岩手の老舗葡萄酒がつくっているワインとのこと。
温かいものも食べたいなと、焼白子をいただく。おいしいお酒に白子。なんと幸せな瞬間だろうと思う。
このままではいつまでも飲んでしまうと最後におろし蕎麦をいただく。当然のことながら蕎麦もおいしい。角が立っていて、するすると食べすすめてしまう。たらふく酒を呑んで、蕎麦を食べる。
最後にご主人がサービスで民宿とおのどぶろくを飲ませてくれた。このドロドロ感がすごい。こちらでは月に一度日本酒会もやっているらしい。そりゃあこの品揃えだ。さっと蕎麦を食べるつもりが、ほろ酔い、満腹。幸せ夜だった。こりゃ少し歩いて帰らないといけないな。
後で知ったのだけれど「くわさる」という店名は岩手の方言で「箸がすすむ」というような意味らしい。まさにそうだったから、はは。少し笑ってしまったよ。
7位
1回
2017/11訪問 2017/11/26
観音裏の不思議な雰囲気のバーである。外観からしてバーとは分かりづらい。扉をあけると玄関があり、靴を脱いであがるというバーではなかなか見ない造りになっている。バーはお酒を飲む場所だから雰囲気がとても重要だと思う。この場所と雰囲気、もうなんだか自分が特別な人間になったかのように感じる。自分という人間のなんとお手軽なことよ。
若いバーテンダーの方にウイスキーについていろいろと教えていただきながら、ウシュクベなどをいただく。相変わらずウイスキーは勉強不足だが、少しずつ味を覚えていきたい。最近はウイスキーがおいしく感じるようになってきたのはいい傾向だと思う。
こちらのお店はのオーナーの方は他にも浅草でBOOという立ち飲みバーとカルボという焼きスパゲッティ屋さんをやっているらしい。若いバーテンダーの方はそちらも手伝っているとのことで、いろいろとお店のことを教えてくださった。また浅草で次にいきたいお店が増えた。
途中でオーナーバーテンダーさんもいらっしゃって、少しだけお話をすることができた。こういうところで話す人と好きなお店が一緒だったりすると楽しいもので、界隈の話で盛り上がった。
少しずつでも好きなお店を増やしていくことが、より人生を豊かにすることだと思うから、酒を飲みたいと思う。
8位
1回
2017/10訪問 2017/10/16
某所で酒を飲んでいたら雷門通りの相模屋が角打ちをはじめたという噂を耳にした。その後、なかなか行く機会がなかったのだが、浅草での会合で早めにいくことで「お、まだ時間あるわい。ほんだらちょっと寄ってこかいな」と強引に理由を見つけて行ってみた。
店内に入ると女性店主さんが迎えてくれる。ひとりでお客さんをさばき、肴も調理している。老舗の酒屋さんにしては本格的で手際がよいなと思ったら、どうやらあちこちのお店を成功さえた有名な方らしい。店主さんを引き抜いてくるとは、本気度を感じさせる。
余談だが、当日は何かの撮影がはいっていたようで、僕も飲んでいるところをパシャパシャ撮られた。すでにいくつも取材が入っているようで、どんどん人気店になっていくのだろうと思う。
とりあえず一杯目はビール。せっかくなのでベアード(700円)というペールエールを注文。その後に会合が控えていたので、肴は豆腐の味噌漬け(300円)。おつまみは500円と300円のどちらかのようだ。かなり濃厚な味噌漬けだったので、最後までこれ一品で飲んでいた。
お客さんがあとからあとから入ってくるが、みなさん常連のようで店主さんと「ひさしぶり」的なコミュニケーションが発生している。角打ちでありがちな見知らぬ人が仲良くなるパターンも目撃したが、僕は完全なるコミュニケーション障害なので結局誰とも話せぬままだった。
ビールのあとは気まぐれ赤ワイン(600円)を。この日は胎内高原ワインという新潟県胎内市のワインだった。ワインは詳しくないが、なんとなく国産ワインはやわらかい気がして好きだ。
角打ちなので長居するという雰囲気ではなくて、お客さんもどんどん入れ替わる。僕は結局3杯飲んで1時間ほどいたのだけれど、僕が一番長居していたかもしれない。他にもおいしそうな肴がたくさんあったし、店主さんと常連さんの小気味よい会話を聞いているのも楽しかったから、またきっと飲み会の前にむりやり時間をつくって寄ってしまうのだろうなと思う。
9位
2回
2020/01訪問 2020/01/19
ものすごくひさしぶりの「みつヰ」さん。隣にある小料理屋「山崎」さんに来ることが多いのでひさしぶりの気はしないけど、隣でお酒を飲んでいるときも必ず行列ができていてすごいなあと思っていた。
この日もあまり行く気はなかったのだけれど、ちらりとのぞくと待ち客が3名のみ。あら、これは良いタイミングなんじゃないかということで並んでみることにした。
15分ほどで店内に。前回訪問はかなり前だったのだけれど雰囲気は変わっていない。ロン毛のご主人が丁寧にラーメンを作っているのを眺める時間が楽しい。注文は「醤油+味玉」(900円)を手もみ麺でいただいた。「生姜そば」という食べたことないメニューもあったけどひさしぶりだしね。
注文してから15分くらいでラーメンがやってきた。丁寧に作っているがゆえに提供はあまり早くなくて、そのせいで行列も伸びるだろうけれど、だからこそミシュランビブグルマンなんだろうなと思う。
ラーメンはもう間違いなくおいしいですね。鶏ガラベースに魚介の香りがしっかり。コクがすごくて、清湯系あっさりなのにスープをごくごく飲んでしまう。
自家製の手もみ麺ももっちりとした食感に小麦の香り。おいしい麺の要素がつまっていて、そりゃあおいしいだろうとなる。
具材も非の打ち所がない。ロースとバラの2枚のチャーシューはどちらも個性があって、スープともバランスよく食べられるし、味玉も完璧な半熟具合。
夢中で食べてしまって、スープまで完食。ひさしぶりに食べても変わらないおいしさだ。オープン当初からすごい人気で、それがずっと維持されているということは確かなおいしさがあるということだと思う。行列を恐れて避けてちゃいけないなあ。
昨年12月オープンの麺みつヰ。
七彩出身の主人が作る自家製面&手もみ麺がウリ。話題の新店ということで並びがすごい。西浅草という立地でここまで並ばせるのはすごい。店内は清潔感があり、ラーメン屋とは思えない感じ。お盆に箸等がセットしてあって高級感もある。しかしそのせいで回転が悪くなっているのも否めないので、オペレーションには改善の余地があると思う。
メニューは醤油、塩(750円)のみのシンプルな構成。麺を細麺か手もみ麺かで選ぶことができる。異彩を放つのがおろしそば(350円)。ラーメン屋なのにおろしそば。
せっかくなので細麺と手もみ麺の両方を食べてみた。こちらが細麺醤油。細麺ながらもちもちした食感で、さすが七彩出身と思わせる。スープは淡麗できりっとしている。全体的に高レベル。
まず手もみ麺の塩。主人が目の前でぎゅっぎゅっと麺を丹念に揉みこむ。つるっとした食感ながら、噛みこみはしっかりしている。細麺のレベルも高かったがこちらもすごい。塩のスープに関しては単純に好みの問題であまり好きではなかった。醤油がおすすめ。
おろしそば。100gの麺とはいえ十分な量。これだけでもいいんじゃないか。奥にあるのは味変ようの葱油。ご主人が福井出身ということで、福井風のおろしそばとのこと。全粒粉っぽい麺だけれど、蕎麦感はちょっと薄い。葱油を入れるといっきにガツンとした味に変わるのがすごい。
総じてレベルが高い新店。TRYなど、今後のラーメン本には必ず話題の新店として登場しそう。並びもかなりすごいので、ラーメン好きなら早めに行っておいたほうがいいと思う。
10位
1回
2017/08訪問 2017/09/13
以前この近くに住んでいたことがあって、外観の見た目から昔ながらのパン屋さんなんだろうなと思っていて、それはその通りなのだけれど、とても素材にこだわって作られていることを知りそれ以来ファンになったパン屋さん。
ひさしぶりに訪問したが、店主さんと奥様がいつものようにニコニコむかえてくれる。このホスピタリティとおいしさが地元民からの人気につながっているのだろう。
こちらのお店では定番のチョコレートコロネ(129円)はもちろん購入。根っこまでまでたっぷりのチョコレートがうれしい。
メロンパン(183円)の中にはカスタードクリームが入っている。クッキー生地がザクザクしつつ、中はしっとりしているので食べやすい。
そして最近Hanakoで紹介されていたミルクパン(140円)。パンでもない、クッキーなのだがなぜだかミルクパン。いままで不思議に思わなかったが、確かになぜミルクパンなんだ。
基本的にすべての商品がお客さんのために作られていて、自分が食べたときにこうだったらいいなあという店主の想いがつまっている。それはとてもステキで、このままずっと続いてくれたらなと思う。
今年から食べログを書くようになり、食について強く意識するようになった。文章として残すことで記憶にも残る。おいしかったお店の味を思い出すことで、また食べたいと思うようになったし、よりおいしいものを食べたいと思うようになった。それはきっととても良いことで、ありきたりな言葉だけれど人生が豊かになったような気がする。
ベストレストランは大好きな場所である浅草から選ばせていただいた。浅草は本当に不思議な魅力のある町で何度いっても飽きない。酒を飲んで、蕎麦を食って、バーで飲みなおして。そんな日々を楽しませてくれたお店を挙げた。お店の方が新しいお店を紹介してくれて、そうしてつながっていける浅草という町が好きなんだなと感じる一年だった。