5回
2025/09 訪問
クマが川っぷちを歩いていた夜
登山のための前泊、こちらのカウンターではお客さんからクマを見てしまったと縮み上がるような情報が。あ~ダメダメ山の方は野生の王国だから!当丸峠もダメダメこの前歩いてたから! ということで、翌日は余市と古平の気になる低山を2つ歩いたのだった。
翌日に備え、ガッツリ食べようと久しぶりの平八弁当を頼んだ。
よくよく見ると、この箱に収めるためだろう、刺身も握りもザンギも、小さ目に特別に用意されているのだった。
カウンターだったので、その仕事振りを見つめながらジョッキを飲んでいたが、タンッと重を出すと、大将はせっせと魚介を切って握って詰めていった。
彩り豊かに美味しそうな品々が詰められたこの景色!これがいいんだよなぁ。カットは小さ目でも、ネタがいいんだよな。ここで摘みたいものが一通り揃っている、平八のエッセンス。
健啖家なら満足な量だ。二人で摘むとちょうどいい量だろう。
さてクマを見た方は、12日の美国でのイベント企画者ということで、大将と出店の打ち合わせが始まった。この連休の再訪を約して、登山に備えて早めに浜へ引っ込んだのだった。
2025/10/09 更新
2025/08 訪問
価格は平準が信条
今シーズン最後のウニを狙った8月末。こちらではウニ終了の貼紙が…。
おそらく最終盤で暴騰し、丼で出すには非常識価格になると考え、打ち切ったのだろう。シーズン入りに決めた価格は変えたくないと長らくがんばってこられたが、近年の変動幅の大きさにやむなく時価に変えざるを得なかった経緯もあったそうだ。ウニの時価に振り回されたくはないのだろう。
ウニがなくとも、相変わらず夜は地元の方で満席のこちら。宴会がはけた8時過ぎ、刺身盛りでスタートだ。
でかいホタテ、いい色のマグロ。こちらはやはりきれいな色のマグロを吟味しているそうだ。
腹を満たすのに、「多目ですけど大丈夫ですか?」というラーメンサラダを。1.5玉ほどか、1人では十分すぎる量に満足。
いつものように「冷たい卵焼き」をぶら下げて、浜のテントへ戻ったのだった。この折には、おろしと醤油がつけられていて、テントで好みの食べ方ができるのも好ましい。
2025/09/18 更新
2025/07 訪問
20時以降も営業しているのはここ
金曜日の夜は地元の方中心に満席になる。「純の店」「ふじ鮨」に行ってわかったのだが、以前は21時頃まで開いていたのに、どちらも19時頃で閉めるようになり、夜にゆっくり食べるならここ「平八」に自然と集まるようになったのだろう。
今回もウニ刺しと神威鶴で始める。
7月のウニが一番美味しい。身は締まりがあり、甘味がのって、蕩けるぜ。醤油なんていらない。かすかに残る塩水の味だけでいい。ウニの旨味が際立つ。日本一の美味しさだろう。
真水に浸けると溶けてしまうウニは、しかしながら塩水をちゃんと切った方が美味しい。塩水に浸かったままのウニは、実はそれほど美味しくはない。塩水ジャバジャバのままご飯にかけても、それはちょっと…。殻付きウニをそのまま食べるよりも、ちょっと炙って水分を飛ばした方が美味しいように。
ここで味わうウニに余分な水分はなく、旨味がぎゅっと詰まっている。
こちらのウニは、安定して獲れる幌武意から仕入れているそうで、値上がりに翻弄されるようになったとはいえ、いつもたっぷり確保されている。
ちなみに幌武意港には加藤姓が多く、加藤さんの住所だけ聞いても辿りつけないだろう。根室漁港の周辺は高橋姓だらけのようなものだ。
海鮮カルパッチョは、もしグループで来店したならお勧め。たっぷりなので、十分にちょっとずつ摘める。今回その量を忘れて注文すると、「多目だから、少なめにしときますか?」と大将から一人呑みに気をつかって頂いた。
いつものように「冷たい卵焼き」の折りをぶら下げ、さあ次は焚き火だ!とウキウキしてテントに戻った。
2025/07/31 更新
2025/06 訪問
ますます美味しい
誰憚ることなく、この店を愛していると言いたい。
今や積丹町民が愛してやまない繁盛店になったのは、サービスの良さもあるが何と言ってもご亭主の腕の良さだ。
まずお通しが美味しい。さっと調理しただけの感じだが、今日はどんなのが出てくるかと期待するくらい美味しいし、いつも違う品。その多彩さがすごい。
刺身のネタもなかなかだが、マグロが特に良い。北海道のマグロはあまり赤味は強くなく、そんな味で育ったためだろう、積丹のお店のマグロの食感がしっくりくる。平八弁当にもいいマグロが入るが、今回のやまかけもいい脂身が入っていた。それでいてさっぱりとした舌ざわり。
毎年6月になったらこちらに伺うのは、やはりウニ。価格はずっと良心的だし、ウニだけを心ゆくまで味わえる刺身がある。日本一美味しい積丹のウニの美味しさは、最早言うまでもない。
今年の獲れ高はどうですか?などと尋ねれば、旨味や身入りなど浜のお話も聞ける。
秋も冬ももちろん美味しい物があるが、揚げ物好きな積丹の人々で賑わう。ザンギは御実家「純の店」からの伝統の一品だが、ご亭主は一工夫されているので一味違う。
いつも安心、いつも美味しい。予約必須。
2025/06/22 更新
「ふじ鮨」を出てこちらまでふらふら来ると、車がぐっと減った。まだ1時だし呑ませてもらおうと寄ることに。手には「下ま豆腐店」の豆腐を一丁持っている。
昼からの団体客があったということで、10人くらいの小グループなら一間に入る。
昼は基本的に丼や定食などセットメニューでの食事中心。大将を煩わせない程度に呑む。
ご飯は少なめにと選んだミニ海鮮丼が、ミニじゃなくて驚いた。たっぷりのネタで、しかも2000円台。ちょっと前に小樽の3000円台の観光地価格を食べていただけに、この勉強価格、このサービス盛りに満足度最高。
ネタで呑む。程よい潤い。刺身盛りは、美味しくないネタだと一人で摘むと飽きてくるが、一切れずつでもいいのかもしれない。するとこのミニ海鮮丼のネタのボリュウムは、ちょうどいいな。
カニやイクラで酢飯を摘む。小鉢のマグロの煮付けも美味しい。
ウニ丼以外で海鮮丼を頼むのは、初めてだった。イクラは意外と塩梅薄目だし、メリハリのある味わいでトータルで幅広く満足した。生魚だけで飽きさせない一工夫がいい。
勝手丼のスタイルよりも、僕はやはりプロの仕事、目配りを感じられるこうした丼の方が好みだ。※勝手丼は安くならず、実店舗の価格以上になることが多い。
なんとザンギ付。あまり長居しないよう、持ち帰りで頼んでおいたザンギの折りに合わせて持ち帰ることにした。
なんたって次の日はオータムイベントの出店がある。この後は一家で準備に忙しくなるだろう。おやつの差し入れを持って顔を出すことを約して(そのための連泊キャンプだ)今年最後になるだろう、こちらを出たのだった。