3回
2020/12 訪問
絶品江戸前鮨を堪能
銀座の【さわ田】さんに伺いました。
お店の場所は銀座五丁目のあづま通り沿いのビルの3階。
銀座四丁目の交差点から2分かからない場所です。
今回もお昼の営業に伺い、にぎりのおまかせコースを頂きました。
入店する際、しっかり手指のアルコール消毒を行いました。
通常カウンター6席ですが、コロナ禍ということで席の間隔を空けるため1席減らして5席での営業。
さらに、お客さんとお客さんの間にアクリル板が設置されていました。
写真撮影、動画撮影、携帯電話、スマートフォンの使用は禁止。
メモはカウンターより下で行うことなど、予約サイトに注意、禁止事項が記載されています。
今回もしっかり守ってお鮨を頂きました。
◆この日頂いたにぎり
①ヒラメ
厚めの切り付け。
ゴリゴリ感が少しある弾力を感じる食感。
綺麗な甘味に、噛めば噛むほど濃厚な旨味が溢れ絶品。
美味し過ぎて、次のスミイカが握られる着前まで噛み続け、ヒラメの旨味を堪能しました。
➁スミイカ
握る直前に表面の皮を取って切り付け。
冷たい温度で握られました。
サクッとした歯切れのいい食感。
甘味が濃く美味しい。
③サヨリ
閂サイズ。
昆布〆されたサヨリでした。
柔らかめの食感でした。
昆布の旨味が浸透していて、とても美味しかった。
④赤貝
大きな赤貝でした。
前回のレビューでも記載しましたが、丸めたさらしに赤貝を乗せた状態で飾り包丁を入れます。
特徴的な切り付けで、私が知っている限りこの切り付け方をしているお鮨屋さんは【さわ田】さんを含めて3店。
(他にもあると思いますが、私が確認したのは札幌の鮨一幸さんと銀座のきよ田さん)
サクッとした歯触りで、程良い弾力を感じる歯切れがいい食感。
香りがとにかく凄かった。
旨味と鼻に抜ける昆布の風味が心地よく、感動的な美味しさでした。
⑤シマアジ
脂が乗って甘くとろけるような柔らかい食感。
綺麗で濃厚な旨味があり、文句なしに美味しいシマアジでした。
⑥アオヤギ
冷たい温度で握られました。
ふっくらして肉厚。サクサクの食感。
噛むと良い香りが立ちます。
さらに甘味が広がり、うっとりする美味しさでした。
⑦シャコ
しっかり出汁に漬け込まれていました。
煮詰めが塗られ提供されました。
子持ちのシャコで子の食感が良かった。
旨味があり、茹でただけのシャコとはひと味違う旬のシャコの美味しさを味わえました。
⑧イクラ
軍艦でイクラは大盛りでした。
この日筋子から外し、開店直前に醤油漬け。
12月ということで粒は大きくなっていますが、筋子から外し立てなので皮目はとても柔らかい食感。
醤油が入り込み過ぎてなく、塩味のバランスがとても良かった。
粒が大きいイクラは魚卵の旨味が濃厚です。
シャリの酸味と海苔の風味が旨味を引き立ていて極上の味わいでした。
⑨赤身の漬け
竜飛産の248㎏のマグロ。
湯霜にして柵漬けされた漬けでした。
厚めの切り付けでした。
羊羹のようなねっとりした口当たりでもっちりした食感。すぐにとろけていきました。
酸味と旨味があり、とても美味しい赤身の漬けでした。
⑩中トロ
柔らかい食感。
綺麗な脂が乗っていて、濃厚な甘味と旨味が溢れました。
マグロの美味しさに陶酔。
⑪大トロと中トロの間の部位
中トロより若干脂を強く感じました。
脂が甘く溶けてなくなり、旨味も濃く激ウマです。
大トロと違い筋がないので、一番とろける部位ではないかと思いました。
⑫大トロ
程良いサシがありました。
筋の食感は強くなく、良い感じで柔らかくとろけるような食感でした。
筋と身の間から脂と旨味が溢れ絶品でした。
⑬コハダ
おぼろを挟んで握られました。
肉厚でふっくらした身質。皮目は柔らかいコハダでした。
しっかり〆られていて酸味が強い味わい。
おぼろの甘味が酸味を引き立てていてとても美味しい。
コハダの酸味がマグロの脂をさっぱりさせてくれました。
⑭タコ
桜煮のタコ。
大きな切り付けで、中心に切れ目を入れて鞍掛のような形で握られました。
煮詰めが塗られ提供されました。
温かいタコでした。
めちゃくちゃ柔らかい食感。
甘く仕込まれ、旨味が濃く格別の美味しさ。
⑮小柱
大きな粒の大星サイズの小柱。
前回も記載しましたが、海苔を使わず「銀座久兵衛」さんが軍艦にぎりを考案する前の江戸前の伝統的な握り方のお鮨。
小柱は生きているので強く握ると小柱が縮んでしまいますが、絶妙な力加減で握られ、ふっくらした状態の小柱でした。
海苔のサポートがないので旨味に力強さは感じられませんが、小柱本来の香りと綺麗な甘味が味わえとても美味しかった。
⑯車海老
とても大きい車海老でした。
産地の説明はありませんでしたが、【さわ田】さんではいつも江戸前の天然車海老が握られます。
茹で立てが握られ、大きいので2つにカットして提供されました。
しっかり茹でられていて、海老の繊維を少し感じるプリっとした柔らかい食感。
甘味とコクのある旨味が楽しめました。
【さわ田】さんでしか味わえない素晴らしい車海老の旨味だと思いました。
⑰〆サバ
薄く切り付けたサバを3枚重ねて握られました。
持ち上げるのも難しいぐらいのとろけるような柔らかい身質に驚きました。
甘味が濃い脂と酸味が融合し驚愕の美味しさでした。
⑱ブリ
氷見産。
血合いを付けたまま切り付け。
柔らかい食感でした。
脂の乗りが良く旨味も濃厚。
氷見の寒ブリの美味しさが堪能出来ました。
⑲ミル貝
煮切り醤油とすだちで握られました。
サクサクと弾けるような食感。
香り、甘味と食感が楽しめるとても美味しいミル貝でした。
⑳カツオ
氷見産。
藁焼きにして握られる。
とても柔らかい食感。
藁の心地いい香りとカツオの脂が融合し抜群に美味しい。
㉑ヤリイカの新イカを使った印籠詰め
シャリに刻んだ干瓢、胡麻、海苔、柚子などを和え、イカに詰め込まれています。
煮詰めが塗られて提供されました。
イカはとても柔らかい食感。
甘味が濃く美味しい。
甘いイカの印籠詰めがカツオの藁の風味をリセットしてくれました。
❶トマト
細長い形のミニトマト。
酸味と程良い甘味で印籠詰めの甘味をさっぱりさせてくれました。
㉒マグロ砂ずり
厚めに切り付けたマグロの砂ずりのにぎり。炭火で表面を丁寧に炙って提供されました。
炙っている際、脂が浮き上がりパチパチと音を立てていました。
筋が強い砂ずりの部位ですが、火が入り嚙み易い食感になっていました。
半端ない脂の溢れ方でした。
炙られた脂の香ばさと甘味がとても良かった。
旨味もあり、極上のマグロの脂と旨味を味わうことが出来ました。
❷べったら漬け
皮なしのべったら漬け。
砂ずりの脂を消すための口直し。
しかし、脂が凄まじく、べったら漬けでは物足りませんでした。
㉓バフンウニ
昆布森産の塩水ウニ。
軍艦でウニは大盛りでした。
口に含むとあっという間に溶けてなくなりました。
綺麗で濃厚な旨味が溢れ、甘味もあり秀逸な味わいでした。
㉔穴子
炭火で丁寧にじっくり炙り、とても大きいサイズで握られました。
2つにカットされ、2貫提供されました。
○塩と穴子の上にワサビを乗せて
丁寧に下処理が施されていて、小骨などは当たらず、とろけるような柔らかい食感に仕上げられていました。
ワサビが物足りないぐらいの凄過ぎる脂の乗りでした。
塩で甘味が増し驚愕の美味しさでした。
○煮詰め
穴子の脂と煮詰めの相性がとても良く、旨味も濃く、煮詰めでも驚きの美味しさでした。
㉕玉子焼き
❸ホオズキ
これで一通り
追加
㉖マグロ手巻き
この日頂いた、5貫のマグロの部位が全て巻かれました。
マグロは細長く切り付け。
その量はマグロ6~7貫分、それ以上巻かれているように見えました。
手巻きですが、太さは一般的な太巻き以上。驚異的な太さの手巻きでした。
各部位が細く切り付けられているので、いい感じにそれぞれの部位が絡み合い口の中でとろけていきます。
マグロの酸味、甘味、濃厚な旨味が爆発です。
最高に美味しいマグロの手巻きでした。
今回もしっかり丁寧に仕込まれた旬のネタが握られました。
香り、旨味、甘味が堪能できる絶品のお鮨でした。
この日も素早い切りつけ、綺麗な所作でテンポ良く、さらに絶品の煮詰めと2種類の煮切り醤油を使い分けお鮨が握られました。
この日はマグロが素晴らしかった。
イカを食べて乗ったと思われる脂の味わいが抜群に良かった。
今回は初めてマグロの手巻きを追加して頂きましたが、マグロの脂の重さを感じると思われるぐらいの大量のマグロが巻かれましたが、シャリ、海苔、ワサビがバランス良く巻かれ、脂の重さなど全く感じませんでした。
マグロの旨味と脂の美味しさが堪能出来る最高に美味しい手巻きでした。
シャリは酢、塩がしっかり効いた少し硬めのシャリ。
お鮨の握り加減はしっかり硬めに握られていました。
硬く握られているため好みが分かれるシャリの口当たりだと思いますが、口の中でのシャリの解れ具合は良かった。
店内は凛とした引き締まった雰囲気でスタートします。
マグロを握り始めるぐらいから、澤田さんのトークが少しずつ始まりました。
前回は全くお話しできなかったので、今回は私から話しかけましたが、ジョークを交えながら楽しく会話が出来ました。
後半は、初めてのお客さんも和んだ雰囲気でお鮨を頂いていたように感じました。
最近の私の食事は、写真撮影でベストな状態のお鮨を食べ損ねていましたが、【さわ田】さんでは写真を撮影しないので、握られた瞬間の一番ベストな状態のお鮨を頂くことが出来ます。
握り立てのお鮨をじっくり堪能することが出来る【さわ田】さんのお店のシステムと雰囲気を私は気に入っています。
また、頑張って予約を取って伺いたいと思います。
私の文章力では美味しさが伝わっていないと思いますが、今回も美味しいお鮨が頂け私は幸せでした。
ごちそうさまでした。
2020/12/23 更新
2020/01 訪問
江戸前の伝統を大事にした絶品鮨を堪能
銀座の【さわ田】さんに伺いました。
場所は銀座5丁目。あづま通り沿いにあるビルの3階。
銀座四丁目の交差点から歩いて1分ぐらいです。
今回初めての訪問。
お昼の営業をネットで予約して伺いました。
お昼はにぎりのみのおまかせコースです。
夜はつまみからにぎりのおまかせコースとのこと。
写真撮影、動画撮影、携帯電話、スマートフォンの使用は禁止。
メモはカウンターより下で行うことなど、予約サイトに注意、禁止事項が記載されていたので、しっかり守ってお鮨を頂きました。
◆この日頂いたにぎり
①ヒラメ
厚めの切りつけ。程良い食感が残る仕上がり。
噛めば噛むほど旨味が出てとても美味しい。
シャリは空気を含ませるように握られ、噛むと口の中で解けて広がります。
ネタとシャリとのバランスがとても良いシャリの大きさと握り加減でした。
②スミイカ
厚めの切りつけ。
サクッとした口当たり。中はもっちり柔らかい食感。
甘味があって美味しい。
③赤貝
さらしだと思いますが、そのさらしを丸め、その上に赤貝を置いて膨らみを出してから飾り包丁を入れていました。
肉厚。
香りが非常に素晴らしい。
旨味も濃く絶品。
④サヨリの昆布〆
しっかり〆たサヨリは昆布の旨味が浸透し、身質がサヨリとは思えないもっちりして柔らかい食感になっていました。
香り旨味素晴らしく格別の美味しさでした。
⑤ブリ
血合いがついたまま切りつけて握られる。
血合いはサクッとした食感。
身はねっとり柔らかい食感。
香り良く、脂の質が素晴らしく旨味も濃くうなる美味しさでした。
⑥蛸
桜煮。
少し温かい温度で厚めの切りつけで握られる。
甘い仕上がり。柔らかい食感で旨味溢れめちゃくちゃ美味しい。
⑦イクラ
今シーズン終盤のイクラ。
軍艦でイクラは大盛りでした。
粒がとても大きく、皮は弾けるような食感。
シーズン終盤のイクラは魚卵の旨味が濃厚。
醬油漬けの味は上品で、イクラの旨味とバランス良く融合し絶品でした。
⑧赤身漬け
大間産170㎏。
1週間寝かせたマグロ。
説明はありませんでしたが、湯霜にしてサク漬けされた赤身でした。
厚めの切りつけ。
酸味が強く旨味もしっかりあってとても美味しい。
⑨中トロ
口の中でとろけるような食感。
程良い脂の乗りで酸味がありました。
⑩中トロ
大トロに近い中トロという説明がありました。
脂の乗りがよく甘味のある味わいでした。
⑪大トロ
蛇腹。
脂溢れ旨味が濃かった。
⑫コハダ
おぼろと一緒に握られる。
酸味が強い味わい。
おぼろの甘味が後から口の中に広がりとても美味しい。
マグロまではシャリが口の中で解けるように空気を含ませふっくら握られていましたが、コハダからしっかり握られていました。
細かく包丁が入れられ、柔らかい身の質のコハダとしっかり握られたシャリとの一体感がとても素晴らしかった。
⑬煮はまぐり
小ぶりのはまぐりでした。
ツメがつけられ柚子が落とされていました。
柔らかくもなく硬くもなくベストな硬さでとても食感が良かった。
はまぐりの旨味が濃くとても好きな味わいでした。
50回以上噛み続けましたが、旨味が溢れ続けました。
⑭小柱
軍艦ではなく、大きな粒の小柱6粒の普通のにぎり。
「銀座久兵衛」さんの創業者今田壽治さんが軍艦を考案する前の時代で、市原市青柳村(現在地名は変更されているようです)でたくさんバカガイが取れた頃の伝統的な江戸前のにぎり。
小柱はまだ生きている状態で、強く握ると萎んでしまいます。
一番ふっくらして、小柱が生き生きした絶妙な状態で握られ提供されました。
食感良く甘味があり美味しい。
ただ、海苔がないともったりして少し旨味が物足りない味わいに感じました。
軍艦で海苔の旨味が加わった方が美味しいと思いました。
親方は江戸前の伝統的な仕事を大切にされているようで、小柱は軍艦では握らないようです。
上記しましたが、絶妙な力加減で握らないと小柱が潰れてしまうため、握るのが難しいとのこと。
職人技が光る一貫だと思いました。
⑮車海老
江戸前、小柴産の天然の車海老。
とてもBIGな車海老。
五貫目に握られたブリが提供されたぐらいから蒸し始め、このタイミングで握られる。
大きかったので二つにカットしてもらいました。
とても綺麗な蒸し上がりでした。
尻尾の方から頂きました。
食感は程良い柔らかさ。甘く旨味がとても濃厚でした。
頭の方はエビ味噌の旨味が加わりとても美味しかった。
⑯〆鯖
4枚に薄く切りつけて握られる。
皮目はしっかり酢で〆られ、程良い食感。
身はバランス良く酢が回り柔らかい食感で脂が溢れます。
皮目と身の間から旨味が溢れ抜群に美味しい。
⑰ミル貝
冷たい温度で煮切り醤油とすだちで握られる。
サクッとした食感で、中心は柔らかい食感。
甘味が濃く美味しかった。
⑱カツオ
萩産。
藁焼き。
冷たい温度で握られる。
非常に柔らかい食感。
香りが素晴らしく、脂も乗ってとても美味しい。
⑲イカ飯(イカの印籠詰め)
ケンサキイカ。
シャリに干瓢を和えてイカに詰められています。
ツメが塗られて提供。
肉厚で甘味があります。
干瓢の風味が心地よく、口の中に残るカツオの藁の風味を消してくれました。
⑳マグロ砂ずり
シャリはしっかりめに握られ、煮切り醤油を塗った後、炭火で表面を丁寧に炙って提供。
炙った表面は脂が溢れ甘味がありました。
炙られていないシャリと接している部分は冷たい状態で、シャリの温度でとろけます。
咀嚼して炙られた面と冷たい部分が融合し旨味が膨れ上がり秀逸な味わいでした。
㉑べったら漬け
㉒バフンウニ
羅臼産の塩水ウニ。
冷たい温度で軍艦で握られる。大盛りでした。
出回り始めたばかりということで、色はあまり良くありませんでしたが、甘味が濃く綺麗な味わいで美味しかった。
㉓穴子
炭火で丁寧に炙られる。
炙っている時に何か分かりませんが、刷毛でタレのようなものが塗られていました。
二つにカットされ、一つは塩とワサビ、もう一つはツメで提供されました。
大量のワサビが乗せられていましたが、穴子の脂の乗りが素晴らしく、ワサビの量が少し物足りないぐらいに感じました。
小骨など全くない状態に丁寧に下処理されていて、ふわふわでとても柔らかく溶けてなくなりました。
塩で甘味も増して最高です。
もう一つのツメも甘くとろけました。
最高に美味しい穴子でした。
㉔玉子焼き
程良い甘さでふわっと柔らかい食感でした。
㉕ホオズキ
これで一通り
飲み物
とても美味しいお茶を頂きました。
ネタケースに綺麗に仕込まれたネタが並んでいました。
そのネタを見た瞬間に素晴らしいと思い、期待が高まりました。
実際、握られたお鮨を頂くと、しっかりした仕事が施されていることが分かる素晴らしい味わい。
その仕事は伝統的な江戸前の仕事が丁寧に行われいて、旨味、酸味、甘味がしっかり表現され、そして綺麗な味わいで余韻の素晴らしいお鮨でした。
素早い切りつけで切りつけたネタと握られたにぎりの姿はとても綺麗でした。
親方の所作は無駄がなく見ていてとても楽しかったです。
ネタは全て絶品でした。
一番驚いたのは穴子でした。
脂が乗って、口の中でとろけて旨味が広がった瞬間とても感動しました。
サヨリは【さわ田】さんでしか感じられない食感と味わいで抜群に美味しかった。
シャリは少し硬めで水分少な目のように感じました。
酢がしっかり効いて塩もバランス良く効いたシャリは、旨味が引き出されたネタとの相性がとても素晴らしかった。
ネタに合わせたシャリの握り加減も絶妙で、とてもバランスの良いお鮨でした。
お店はカウンター6席。凛とした佇まい。
お店の雰囲気と上記したお店の禁止事項などから少し緊張してしまい、今回は親方と会話をすることができませんでした。
途中からでしたが、親方のトークは軽快になり、とても良い雰囲気の店内でした。
お客さんへの気配りもしっかりされていて、私も後半は緊張が解れました。
写真NGということで、写真を撮影することに気を取られず、にぎりを置いた瞬間の一番良い状態をテンポ良く頂け、そしてじっくり味わえ、お鮨を久しぶりにゆっくり堪能できたような気がしました。
江戸前のネタを多く使い、小柱のにぎりのような伝統的な江戸前の仕事をしたお鮨を堪能できてとても幸せでした。
また、頑張って予約を取って伺いたいと思います。
とても美味しかったです。
ごちそうさまでした。
2020/02/01 更新
銀座の【さわ田】さんに伺いました。
お店の場所は銀座五丁目。
銀座四丁目の交差点から歩いて2分かからないぐらいのあずま通り沿いのビルの3階です。
緊急事態宣言中、お休みされていたことから久しぶりの訪問になりました。
今回もお昼の営業に伺い、にぎりのおまかせを頂きました。
予約時間を数秒過ぎたタイミングでお店のドアが開き入店。
入店の際、検温、手指のアルコール消毒を行いました。
お店は通常6席ですが、コロナ禍ということで席の間隔が取れるように1席減らして5席で営業されています。
席と席の間にはアクリル板が設置されています。
【さわ田】さんは写真撮影、動画撮影、携帯電話、スマートフォンの使用は禁止されています。
メモはカウンターより下で行うことなど、予約サイトに注意、禁止事項が記載されています。
今回もしっかり守りながら、絶品のお鮨を堪能しました。
◆この日頂いたおまかせ(にぎりのみ)の内容
①ホシガレイ
愛知産。
厚めに切り付けて握られました。
市場が前日休みだったということと、天候の悪い日が続いていたことから、この日仕入れたホシガレイとのこと。
この日仕入れて寝かせてないホシガレイということで、口当たりは弾力を感じましたが、噛むとぶりぶりのめちゃくちゃ噛み応えのある食感でした。
香りがとても良かった。
上品な旨味の中に広がる甘味が極上でした。
噛めば噛むほど旨味が溢れ、30回以上咀嚼して、旨味を楽しみました。
鮨ネタとしては少し硬すぎる食感だと思いましたが、味は抜群に美味しい走りのホシガレイでした。
②アオリイカ
厚く切り付けられ、煮切り醤油で握られました。
弾力を感じる歯触りで、噛むと溶けるような食感でした。
コクのある甘味があって美味しかった。
③キス
昆布締めのキスでした。
肉厚でもっちりして柔らかい食感でした。
昆布の旨味がしっかり浸透していました。
酸味もあって美味しかった。
④赤貝
淡路島産。
とても大きな赤貝で、香りが最高でした。
粘り気を感じる口当たり。噛むとサクサクした食感。
赤貝の旨味が濃く絶品でした。
⑤サワラ
藁で燻されていました。
ダイダイを搾って提供されました。
溶けるような柔らかい食感。
しっかり燻されていて、薫香が素晴らしかった。
薫香とダイダイの優しい酸味がサワラの旨味を際立たせていて極上の味わいでした。
⑥蛸
しっかり煮た蛸。
大きく切り付けて、鞍掛のような形で握られました。
煮詰めを塗って提供されました。
温かい状態でした。
噛むと身の繊維がホロホロと解れるような柔らかさでした。
甘く味付けされていて、甘さの中に溢れる蛸の旨味を堪能しました。
⑦赤身漬け
舞鶴産。
10日寝かせて、湯霜にして柵漬けされた赤身でした。
厚めに切り付けて、若干、冷たい状態で握られました。
口の中で赤身の温度が上がると溶けていくような柔らかい食感になりました。
酸味と旨味が濃いとても美味しい赤身でした。
⑧中トロ
赤身同様厚めに切り付けて握られました。
滑らかな口当たりで柔らかい食感でした。
噛むとあっという間に口の中で溶けました。
上質でバランスの良い脂が溢れました。
脂のキレイな甘味と上質な旨味があり格別の美味しさでした。
⑨霜降り
中トロと大トロの間の部位という説明がありました。
細かいサシがしっかり入っていました。
とろけるような食感でした。
日本海側の春のマグロということで、くどさ、重さのない脂が乗っていました。
旨味が濃く堪らない美味しさでした。
⑩大トロ
蛇腹の部分が握られました。
厚めの贅沢な切り付けで握られました。
スジがしっかり入っていますが、10日寝かせたことによって脂がスジを柔らかくしていて、歯には当たらず身と一体となって溶けていきました。
上記しましたが、くどさのない脂で、上品な脂の甘味が心地良かった。
濃厚の旨味も上質で絶品でした。
●茄子
熊本産の「ばってんなす」。
塩揉みして、スダチをかけて提供。
さっぱりして優しい甘味がありました。
マグロの後のベストな口直しでした。
⑪アジ
仙崎産。
酢でしっかり〆て10日寝かせたアジです。
身はめちゃくちゃ柔らかい食感でした。
酸味が強い味わいで旨味もあるアジでした。
通常、マグロの後はコハダが握られますが、コハダは産卵前の状態が悪い時期だったので、しっかり〆たアジが握られたようです。
コハダの代わりですが、とても美味しいアジでした。
⑫煮はまぐり
しっかり煮込まれていて、柔らかい仕上げりでしたが噛み応えがありました。
旨味の濃いはまぐりでした。
50回以上咀嚼しましたが、幾ら嚙んでも旨味は薄れず、次のにぎりが握られる瞬間まで咀嚼してはまぐりの旨味を堪能しました。
⑬ムラサキウニ
大間産。
溶けながらキレイな甘味が溢れました。
旬の大間産のウニの美味しさに感動です。
⑭車海老
小柴産のとても大きな車海老。
口に入らない大きさだったので、2つにカットしてもらいました。
尻尾側から頂きました。
茹で立てで、しっかり茹でられていました。
尻尾側は身の繊維を適度に感じるプリサクっとした食感。
コクのある甘味がありました。
頭側はプリプリの食感。
身の甘味に海老味噌の旨味も加わり格別の美味しさでした。
⑮真鯛
ホシガレイ同様、この日の仕入れです。
ホシガレイよりもいかった食感で、噛み応えが凄かった。
旨味が濃く、甲殻類の甘味が感じられる上質な身質でした。
噛んで真鯛の美味しさを楽しみました。
⑯トリ貝
室津産。
軽くボイルして握られました。
真っ黒のオハグロを立てて、白い方にはスダチを搾ってから提供されました。
オハグロの色合いが美しいです。
手のひらサイズのビッグなトリ貝で、女性のお客さんは半分にカットして握ってもらっていましたが、私はカットせずに頂きました。
香り高く、肉厚で適度に噛み応えがありました。
甘味が濃かった。
スダチが甘味を際立たせていて最高に美味しかった。
⑰春子
おぼろで〆た桜の花びらを乗せて提供されました。
しっかり〆た春子でした。
優しい甘味に酸味がある味わいでした。
桜の花の香りと酸味、おぼろの甘味が春子の味を引き出していて、パンチのある味わいの春子でした。
⑱ミル貝
カボスを搾って提供されました。
厚く切り付けられていて、ザクザクの食感。
香り高く、甘味がありました。
カボスの爽やかな酸味が甘味を引き立てていてとても美味しかった。
⑲カツオ
薬味をニンニクか生姜のどちらかを選びます。
私はニンニクでお願いしました。
藁で燻されていました。
ニンニクには塩を合わせて握られました。
春のカツオですが、適度に脂が乗っていました。
身のクオリティ高く味があり、薫香が味を引き立てていました。
ニンニクと塩との相性は最高で、驚きの美味しさでした。
●トマト
口直しのトマト。
私はトマトが苦手でトマトの種類について詳しくはありませんが、ビーンズトマトという細長い形のミニトマトでした。
⑳ヤリイカの印籠詰め
刻んだ干瓢、ゴマ、柚子などをシャリと和えて、イカの中に詰められています。
煮詰めが塗られて提供されました。
イカはとても柔らかい食感で甘味が濃かった。
干瓢の甘味、ゴマの風味、シャリの酸味、柚子の爽やかな風味がバランス良く融合。
煮詰めの甘味も加わり、柔らかくて甘いイカを美味しく頂くことができました。
㉑マグロ砂ずりの炙り
厚めに切り付けて握り、煮切り醤油を塗った後、砂ずりのにぎりの上から炭をあてて丁寧に炙って提供されました。
炙っている際、脂が浮き上がり、パチパチと音を立てていました。
スジの強い部分ですが、炙ってスジは溶けるような柔らかい食感になっていました。
甘くて炙って香ばしさが加わった脂は極上の味わい。
旨味も濃く、脂の美味しさと調和して絶品でした。
●べったら漬け
柚子をかけて提供されました。
砂ずりの後の口直し。
㉒バフンウニ
標津産。
軍艦で握られました。
ウニは大量に盛られていました。
甘味、旨味はパーフェクト。
海苔もいい仕事をしていて、めちゃくちゃ美味しかった。
㉓穴子
炭火で丁寧に炙られ、大きなサイズで握られました。
大きな穴子のにぎりは2つにカットして、2貫提供されました。
〇塩で握られ、ワサビを乗せて提供した1貫
非常に丁寧な下処理が施されていて、小骨などは全く当たらず口の中で溶けました。
脂の薄い時期ですが、穴子の淡白な美味しさが楽しめました。
塩で甘味が引き出されていてとても美味しかった。
〇煮詰め
甘い煮詰めとも相性良く、美味しく頂けました。
㉔玉子焼き
追加の手巻きを頂いた後に提供されました。
●ホオズキ
玉子焼きの後に提供されました。
これで一通り
◎追加
㉕マグロ手巻き
この日頂いたマグロの部位が全て巻かれました。
全て同じ長さで、細長く切り付けられました。
6~7貫分のマグロが巻かれましたが、太さは一般的な太巻きより太く、マグロはシャリから溢れ出ている状態で提供されました。
大量のマグロが巻かれていますが、春の日本海側のマグロということで、脂は重くなくパクパク頂くことができました。
それぞれの部位の酸味、旨味、脂の甘味、食感の違いが楽しめました。
春の上質なマグロの美味しさを堪能することができました。
★飲み物
□生ビール
■日本酒(おまかせで頂きました)
土佐しらぎく(高知)
天賦(鹿児島)
伯楽星(宮城)
今回も旬の魚介を使った極上の味わいのお鮨を頂くことができました。
この日も素早い切り付け、手際の良い所作でお鮨が握られました。
所作は少し特徴的で、美しさよりも手際を重視したような握り方のように感じます。
握られたお鮨は少し細長い形です。
シャリは米酢ベースで酸味が強い味わいです。
お米の大きさは一般的で、硬めの食感。
前回も同じようなコメントをしましたが、しっかり握られているので、シャリの間に空気を含んでいるという感じではありません。
お米は硬めで、しっかり握られているため、口当たりは少し硬く感じますが、口の中でのシャリの解れ具合いは悪くありません。
全体的にネタの切り付けが大胆なので、ネタに対するシャリの割合は少なく感じますが、酸味が強くお米の食感が硬めということで、シャリの存在感は強く感じます。
ネタは全て感動的な美味しさでした。
ホシガレイ、真鯛といった白身は、天候や市場の関係から寝かせていない、身がいかった状態で握られました。
噛み応えが凄い白身でしたが、鮮度の良さによる香りなどが楽しめ、味の濃さもあり素晴らしい味わいでした。
マグロは全て美味しくて感動でした。
私の好きな貝類は香り高く、旨味も最高で、美味しくて幸せでした。
ウニは産地以外は詳しい仕入れ先は分かりませんが、信じられない美味しさで驚きました。
お店はお鮨だけに集中できる雰囲気で私は大好きです。
また、季節を変えて伺いたいと思います。
カウンターの下で、メモを取るのが大変だったため、お鮨に関してメモのミスや聞き間違えたりしているかもしれません。お許しください。
また、私の文章力では美味しさが伝わっていないと思います。重ねてお許しください。
今回もとても美味しくて幸せでした。
ごちそうさまでした。