1回
2024/08 訪問
前橋の鼓動と未来を感じるレストラン
SHIROIYA the RESTAURANT
2024/08/22
この度は、白井屋ザ・レストランをご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
前橋や群馬県への愛着を深めていただけたとのお言葉、大変嬉しく拝読させていただきました。
また、スタッフの対応についてお褒めいただき、心より感謝申し上げます。
お客様に安心してお過ごしいただけるよう、今後も精進して参ります。
ハプニングがありながらも、無事にお過ごしいただけたことに安堵しております。
今後も、皆さまに「帰ってきたい」と思っていただけるような場所を提供できるよう、より一層努めてまいります。
またのご来店をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。
2024/08/21 更新
予てから一度宿泊してみたかった白井屋ホテル。レストランはホテル館内の一階中央部に位置します。お部屋へ続く螺旋階段から見下ろすとこじんまりした印象ですが、一歩足を踏み入れるとキッチンを取り囲む大型のカウンターの存在感に驚きます。今回は、館内のグリーンやインスタレーションを眺められる特等席にご案内いただきました。
アミューズはとうもろこしのタルト、カチョカバロと二種のチーズのチップス、川魚とハーブのフィンガーフード。川魚にはバジル、ディル、イタリアンパセリの香りがマッチし、期待が高まります。
続く枝豆のスープは海苔の風味が濃厚なのですが、あくまでフレンチの味作りであり、そこに「お茶みたいな渋み」とおっしゃっていたジョージア産ワインを合わせると未経験領域の味。一番感動したお皿です。
続く地鶏のお皿は炭焼きの鶏の香ばしさと肝の濃厚な旨味、それを赤紫蘇ゼリーの層が和らげます。バルサミコソースはやや強いので、細やかな味わいを感じるには不要かもしれません。ふかふかの白いパンも小麦を感じる味わいで好印象です。
Okirikomiは、お切り込みという郷土平麺料理の再解釈。しかし器には麺の影はなく、プレゼンテーションにまず目を見張ります。お味はやや濃いお出汁の懐かしい味わいで、コース料理の小休止としては斬新です。
続く海老大根。こちらも郷土料理がベースとのことですが、大幅に濃厚なビスク仕立てリゾット。ただし醤油煮の大根が隠されており、郷土の味を遠くで感じることができます。分かりやすい濃厚な旨味で、樽の効いたシャルドネと合わないはずがない組み合わせ。
お魚は大型の岩魚を用いたサフランソース仕立て。タプナードソースが添えられて南仏を感じさせる味作り。お肉は燻の効いておりワイルドな仕立て、ソースからはトリュフの香りが立ち昇ります。非常に力強い味の一皿ですが、ガルニチュールのロメインレタスが舌をリセットしてくれてバランスが取れています。
デザートは地元産の果物を使った二皿。果物そのものを食べてもらいたいのだなと感じる味わいです。前橋でバナナが作られているとは知りませんでした。調べたところ、無農薬のバナナ栽培に挑戦されている方がいらっしゃるそうです。
食事が進むに連れて前橋や群馬県への愛着が湧いてくる、素晴らしいレストランです。食材と料理から発見があるのはもとより、スタッフの方々のお話から静かなパッションを感じることができます。
また今回私共の都合で思わぬハプニングがありましたが、レストランおよびホテルスタッフの方々皆さまのお心遣いが素晴らしく、ホスピタリティの鑑と感じました。
またこちらに「帰ってきたい」と感じるレストランです。