kelly kotowariさんが投稿したとらふぐの会 東京 赤坂(東京/赤坂)の口コミ詳細

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とらふぐの会 東京 赤坂赤坂見附、赤坂、溜池山王/ふぐ

1

  • 夜の点数:4.2

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.2
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.2
      • |CP 4.2
      • |酒・ドリンク 4.2
1回目

2024/11 訪問

  • 夜の点数:4.2

    • [ 料理・味4.2
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.2
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク4.2
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

ふぐを極めた唯一無二の別格店

本当にお世話になっている人生の師に招かれ大阪トラフグの会にやってきた。
大阪トラフグの会は、味覚だけでなく心に残る特別なひと時を提供する会員制の名店だ。
美食家はもちろん、著名な方々も足を運ぶ隠れ家であることも納得で、
静かな場所にある重厚な扉をくぐった瞬間から、独特の緊張感と期待感が漂う。

まず、供された生ビールのマスターズドリーム。
きめ細かい泡が見事に立ち上がり、こくのある深い味わいが一口目から体に染み渡る。
ビールとは思えない奥行きのある風味で、神泡認定を受けている凄みを感じる特別な一杯だ。

そして続くウェルカムスープ、
これはふぐの旨みがぎゅっと凝縮された出汁をふんだんに使っており、
まるで命のエッセンスを味わっているかのような滋味深さだ。
ふぐの出汁の豊かさを全身で味わうと今日がただの食事ではないことを静かに教えてくれる。

続いて今日のお料理に使う特製ポン酢が供された。この場で、しかも今日の会食のためだけに調合してくださる特別なもの。
柚子、すだち、そしてゆこの3種の柑橘が絶妙に混ざり合い、
ふぐの脂の甘味と合わせることで生まれる奥深さが他に類を見ない。

そしてやってきた鮫皮の湯引きは、その見た目から想像する以上に繊細な一品で、職人の技術が光る一皿だ。
湯引きされることで鮫皮はつややかに仕上がり、その表面にはほのかな光沢が浮かぶ。
淡雪仕立てに添えられた山芋は、シャキシャキとした食感が特徴で、
ポン酢の爽やかな酸味と相まって鮫皮の旨みを引き立てている。
口に含むと、山芋のサクサクとした歯触りが心地よく、滑らかな鮫皮の舌触りと見事に調和する。
鮫皮はしっとりとしつつも淡泊で、噛むたびに優雅な旨みが広がるが、脂っぽさがないため驚くほど上品だ。
そこに合わせた特製のポン酢が、酸味と柑橘の清涼感をふんわりと添え、
素材そのものの旨味を引き立てながらさっぱりとした後味を残してくれる。

そして芽ねぎともみじおろし、生ラッキョウを添えたてっさがやってくる。
しなやかな上身が舌に柔らかく絡み、それぞれの風味が食材の旨みを引き立てる。
日本酒の「田酒」が最高に合い、ふぐの旨みをさらに広げてくれる。
花が咲くように香る酒とてっさの繊細な旨みが絶妙なバランスで交じり合い、
まるで一つの芸術作品を味わっているかのようだ。

ふぐ料理の中でも、特に圧巻だったのが天然トラフグの白子焼き。
ふぐの白子は外は香ばしく、中はとろりとした濃厚な味わいが溢れ、
これには芋焼酎の富乃宝山を合わせていただく。
白子の脂がソーダで割られた焼酎と共に広がる瞬間、
上品な甘味がゆっくりと喉を伝っていき、濃厚な白子の旨みが引き立つ。
このように、飲み物との相性が一品一品考え抜かれており、
料理を一層引き立てるのだと強く実感させられる。

ふぐの焼肉は、独自の食感と風味が驚きの一皿。
まず、身皮はトゲ塩とブラックペッパーで味付けされ、クニっとした歯ごたえにさっぱりとした旨味が広がる。
まるでホルモンのような「とおとうみ」は、魚とは思えない肉肉しさで、濃厚な味わいがじわりと続く。
はらみには柚子皮とコリアンダーのスパイスが効いて、
複雑で東南アジア風の香りとコリっとした食感が魅力的だ。

さらに、「ミノ」と名付けられた身皮は包丁技が冴え渡り、複層的な食感が舌を刺激する。
最後の「クロウグイス」は、和風調味料MIRU opus1-1が最高で、まるで牛と鶏の旨みが融合したような逸品。
上質な肉料理のようなふぐ焼肉を堪能できた。

また、独創的な料理として話題の卵巣のピザも提供された。
なんと、3年間かけて毒抜きされたふぐの卵巣をピザに使っているのだという。
口に含むと、ふぐの濃厚な旨みが爆発的に広がり、脳天を殴られたような強力な旨味を感じる。
富乃宝山ソーダ割を合わせると卵巣の味がさらに引き立ち、
泡が持つ軽やかさと卵巣の重厚さが絶妙なコントラストを生み出す。
ここでしか味わえない特別な組み合わせが心に刻まれる瞬間だ。

さらに、ふぐのひれ酒も感動的な一杯だ。ふぐのひれを浮かべて焼酎と合わせたひれ酒は、
香ばしさが一層引き立ち、ふぐの脂がまるで料理のように口の中で広がる。

背肉の唐揚げ、通称「揚げフグ」は、ふぐの美味しさを極限まで引き出した逸品だ。しっとりとしたふぐの身は、衣がガラリと揚がり、まるで美味しさを封じ込めた宝箱のよう。
ひと口頬張ると、ふぐの旨みがじゅわっと溢れ出し、衣の香ばしさと共に、口いっぱいに広がる至福の瞬間が訪れる。

特に、醤油を使って軽く焼き上げた「トウトウミ」の焼肉や「白ウグイス」の焼肉が抜群にマッチし、
一口一口が特別な瞬間となる。しっとりとした焼き口とふぐの甘味が焼酎と絡むことで、格別の旨みが広がる体験だった。

ふぐの唇の蒸し焼きは、ゼラチン、正身、皮の美味しさがぎっしり詰まった贅沢な一品。
とろりとしたゼラチンの旨みとふぐの肉のしっかりした食感がたまらない。
さらに自家製のXO醤が濃厚で、複雑な味わいを一層引き立てる。ふぐの魅力が凝縮された至福の一皿であった。
XO醤を合わせるというところに料理の国籍を超えた抽象度の高いアイディアだなぁ、すごいなぁと思った。

ふぐのほっぺのてっちりは、ただの鍋料理を超えた、極上の温もりを感じさせる一皿だ。
ふぐのほっぺは、口に入れた瞬間、そのふくよかな旨味がじわりと溢れ出し、
野菜やキノコなど一つ一つが織りなすハーモニーに心が奪われる。
添えられた薬味がアクセントとなり、ほっぺの豊かな味わいがさらに引き立つ。

新鮮な野菜やきのこの優しい甘みと相まって、ふぐの旨みが静かに、そして確かに広がっていく。
ポン酢を少しつけると、柑橘の爽やかさが加わり、また異なる奥深い味わいが現れる。
そのままでも絶品だが、ポン酢とともに味わえば、ほっぺの持つ繊細な旨みがドラマチックに広がる。

締めのてっちり雑炊もまた感動的な美味しさで、ふぐの出汁がたっぷりと染み込んだご飯が、何とも言えない深みを感じさせる。ばら海苔を添えて雑炊の風味をさらに引き立てたり、
ポン酢で味を変えたりと、最後まで心地よく食事を楽しむことができた。
ふぐの雑炊でこれほどの感動を覚えるのは、ふぐ料理の技術とその精緻な仕上がりによるものだ。

食後には自家製ホワイトコーヒーのアイスクリームが登場。コーヒー豆を牛乳にじっくりと漬け込んだアイスクリームは、甘さとほんのり苦みが絶妙で、心地よい締めくくりの一品。
シェフや会長の卓越した技術が伝わる品々を通して、
この店でしか味わえない「ふぐの可能性」を追求し続けていることがひしひしと感じられた。

さらに、この空間を際立たせる存在が今日お世話をしてくださった女性スタッフさんだ。
彼女は、まさに和の美を象徴するような気品と穏やかな笑顔で、訪れる者を温かく迎え入れてくれる。
その静かな佇まいが場に深い安らぎをもたらし、料理や飲み物が運ばれるたびに心地よい時間が流れる。
会長が描かれた店内のふぐの絵も、店の一部として温かみを感じさせ、
食を取り巻く一つ一つの要素が、洗練された美意識によって調和している。

大阪トラフグの会は、訪れる者にとって記憶に残る貴重な体験を提供してくれる。
料理、飲み物、空間、そのすべてが洗練されており、まさに別格
映画を見たような不思議な酔いと共に今日の出来事に感謝をした。

2024/11/06 更新

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