烈光さんが投稿した中華そば 陽気(広島/中区その他)の口コミ詳細

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烈光 (男性)

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中華そば 陽気江波/ラーメン

1

  • 夜の点数:4.3

    • ~¥999 / 1人
      • 料理・味 4.3
      • |サービス -
      • |雰囲気 -
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク -
1回目

2024/05 訪問

  • 夜の点数:4.3

    • [ 料理・味4.3
    • | サービス-
    • | 雰囲気-
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

「人口に膾炙する」流石の超有名店。久遠の木霊と共に頂きました。

1、今日は広島県広島市にいます。
①広島での食事と云えば・「穴子飯」・「お好み焼」・「担々麵」・「ラーメン」でしょうか。
・「穴子飯」・「お好み焼」・「担々麵」はまたの機会にご紹介する予定です。
②(ア)「広島(県の)ラーメン」は西部の『広島ラーメン』と東部の「尾道ラーメン」と「福山ラーメン」とに分類されます。
(イ)西部と東部とでは文化圏が異なり、また成り立ちが大きく違っています。
③『広島ラーメン』を食べるに当たっては「その成り立ち(歴史的変遷)」をつまりは原子爆弾の被爆が齎した凄惨で壊滅的な破壊からの復興の中での人々の逞しい営みを、切り離すことはできないでしょう。
④毎度の通り写真撮影と食べログ等への投稿については、SNS利用時の責務とマナーから、事前に了解を女将さんから頂いています。
⑤項目毎の相対的な点数とその根拠を明示していない非論理的・非科学的な評価となっています。
2、『広島ラーメン』の歴史の歩みについて。
①(ア)後の「お好み焼」へと繋がる終戦後の「1銭洋食」等の「安価な食べ物」を、また「ホルモン」を提供する闇市的な「屋台」が何処からともなく自然発生して活況を呈する様になりました。
(イ)その屋台の中の幾つかで中国大陸・満州からの引揚者や中国人が『中華そば』を営むように成りました。
(ウ)街を再生・復興する為の車両・重機の騒音や作業者の掛け声と心の痛手を癒しながらも生きる為に無心に啜るラーメンの音とが、共に響き合い木霊する様子が今日でも脳裏に浮かぶ様です。
(エ)その屋台の味を求めて足繫く通う内に、見よう見真似でスープを作り上げた日本人が『上海』等の屋台を開業しました。
(オ)『上海』はその後「段原食堂」から「しまい」へと繋がって行きました。
②「しまい」の親族の方が昭和35年頃に始めた屋台が、『広島ラーメン』の完成者であり代表格の2大老舗名店の1つである『寿々女(すずめ)』(小鳥系ラーメン)です。
3、①「しまい」の店主である「沖 稔」さんから直接ラーメンの調理方法を教授されのが、初代『陽気』の店主「津留田 秀明」さんです。
②(ア)初代より暖簾ごと譲り受けたのが、現『陽気』の「原 宏之」さんです。『寿々女(すずめ)』より早い昭和33年2月に江波で屋台の営業を開始しました。
(イ)当然に【『広島ラーメン』の完成者であり代表格の2大老舗名店の1つ】です。
(ウ)今でも、当地では『ラーメン』では無く『中華そば』の暖簾を多くのお店が掲げ、多くの客が『中華そば』と呼ぶ背景が其処に在ります。
4、①西区東観音町に在った『寿々女(すずめ)』は多くの人々から惜しまれながらも2015年4月30日に1度閉店しました。
②翌2016年に、営業スタイルを1部変えて、現在の中区舟入幸町で『すずめ』の営業を再開しています。
5、①広島県の有名店と云えば、1位「陽気」・2位「尾道ラーメン 一丁」(広島県福山市)・3位「東珍康」(広島県尾道市)・4位「中華そば くにまつ(國松)」(・広島市中区八丁堀・「汁なし担々麺」・食べログ評価3.59点)・5位「らーめん与壱」(・広島市西区三篠町・「新スタイル」・食べログ評価3.57点)でしょう。
②くじ引きで、今日の訪問先は王道の『広島ラーメン』の『陽気・江波本店』と決定しました。広島駅付近から広島高速道3号線で一路江波に。
6、以下が、現『陽気』の評価です。
①(ア)「広島ラーメン」の枠を超越した『「人口に膾炙する」ラーメンの名店』であり、説明況してや評価自体が不要とは思われるお店です。
(イ)因みに「人口に膾炙する」は「じんこうに かいしゃ する」と読みます。中国唐代の「周朴詩集序」の中の「一遍一詠、人口膾炙」が由来です。「人口」は「人の数」では無く文字通り「人の口」です。「膾(なます)」は細かく刻んだ生肉の酢の和え物です。「炙」は炙った肉です。「あぶる」は別にも沢山漢字がありますが音を表す部位から容易に音読ができますが、「炙」を「しゃ」とは知らないと読めないですよね。意味は「周知」を同じです。
②(ア)現在店舗数は「江波・本店」の他に開店順に「福山店」(広島県福山市)・「横川店」・「大手町店」・「広島駅前店」の4支店が在ります。また「オンライン・ショップ」も在ります。
(イ)店内には「カウンター席」×15席・「テープ3人掛け」×1卓・「テープ6人掛け」×1卓があります。
(ウ)入口から入って直ぐ右側に「自動券売機」あります。食券を着席前に店員さんに渡すと、混雑時にはスマートかもしれませんね。
(エ)・慣れている方は直ぐに場所は分かりますが、念のために添付の写真に表示しておきます。
・駐車場はマンションの下に7台(「№4から№10の7台分」此方を写真で表示しています)と反対側に3台分があります。
③「具材」について。
(ア)「叉焼」・「茹もやし」・「葱」の3品のみです。『王道中王道』の『広島ラーメン』です。
(イ)王道の『広島ラーメン』には、後「メンマ」は入ることがあります。しかし「煮卵・茹卵」・「ナルト・蒲鉾」はありません。終戦間もない時代に主役でも無い「卵」や「魚の擦身」をトッピングできるでしょうか。
(ウ)此方のお店では、現在でも『食券』(オプション)に「煮卵・茹卵」はありません。
(エ)此方のような王道の『広島ラーメン』以外でも、当地では最初から「煮卵・茹卵」・「ナルト・蒲鉾」等が具材として載っている店舗は少ないでしょう。
④「麺」について。
(ア)当時は含まれては無かったでしょうが、今では「卵」が入っていると思います。
(イ)戦後70年以上にわたり広島の麺文化を支えてきた老舗名店の有限会社原田製麺(広島市中区江波栄町)製です。
(ウ)ラーメンらしい小麦の味と食感と香りを感じさせられる中細のストレート麵でありながらスープが絡み過ぎない仕上りです。
(エ)茹で方は、稍々柔らか目でしょうか。
7、「スープ」について。
①(ア)豚骨清湯の醤油スープです。特別のインパクト・突出した所はありません。
(イ)しかしながら、★【ラーメンらしいコクがありながら優しく、「あっさりとしつこく」、醤油と大蒜の風味が優しく・バランス良く効いて、後味も爽やかな旨味と円やかさがある、最後の一滴まで飲み干せる仕上り】となっています。
(ウ)「おにぎり」(¥110/1個)を併せて頂きました。おにぎりについても云えることですが、絶妙の「塩加減」です。
②使用している「豚骨」について。
(ア)「旨味のある円やかな清湯」に仕上がっています。骨髄が多くコラーゲン豊富な『豚丸骨(ゲンコツ)』である「大腿骨・脛骨」と澄んだ出汁を短時間で抽出できる『背バラ』である「背骨・肋骨」は用いられていると思います。
(イ)骨に肉が多いと出汁の味と色が濁ります。肉を剝離し易く綺麗に除去できると旨味があり澄んだ出汁に成ります。
(ウ)「コラーゲン」は長時間煮込むとゼラチン質に変化して脂肪を乳化させて出汁の味を円やかにします。
(エ)「骨髄」にはグルタミン酸を含む蛋白質があり旨味成分と成ります。
(オ)「博多ラーメン」の様な突出した旨味・コク・癖・白濁がありません。よって更に骨髄が多い「頭骨・頭部」は未使用ではないかと思います。
③「豚骨以外の材料」について。
(ア)「大蒜」・「生姜」・「長葱」は入っていると思います。
(イ)「人参」・「玉葱」・「林檎」等の香味野菜は、大蒜の味からその一部か一般のスープより投入量が少ないと思います。
④一般的には上記以外では・主に「鶏ガラ」・「魚介」・「乾物」等在りますが、使用はしていないと思います。
⑤より多種の素材を投入すれば複雑でコクのある上等な出汁が出来ると思われ勝ちです。また実際に勘違いをしているお店も在ると思います。
⑥★「足し算」に差別的優位や活路を見出すのではなく、此方のお店の様に「引き算」の方が良い場合があります。味覚的算術の才能を遺憾なく発揮されています。
8、【総合評価】★当然の事乍ら【ラーメンの範疇】で評価しています。他の料理との相対評価はしていません。
①料理の基準となる「素材」・「調理技術」・「味付けの完成度」は秀逸です。
②(ア)「創造性」は歩んで来た歴史的束縛があって望む術もありません。
(イ)しかしながら、昨今の基本的調理を蔑ろにした目先ばかりに走った店舗への警鐘を鳴らし続けることでしょう。
③(ア)★『中華そば』の価格は¥750/1杯です。
(イ)先般も別のラーメン店の値段が高すぎると警鐘を鳴らしたばかりです。是非に店主の方にはじっくりと『陽気』さんの1杯¥750の『中華そば』を味わって頂きたいものです。
④(ア)『メニュー』は『中華そば』1品のみです。
(イ)「麺の大盛」・「叉焼の大盛」・「叉焼の盛り付け」・「煮卵・茹卵のトッピング」すらありません。当然に「ビール等アルコール飲料の提供」もありません。素晴らしいではありませんか。
⑤「はまんど」(香川県三豊市にある全国レベルの有名・優良店)系のラーメン店のスープ外を心ならずも酷評せざるを得なかったばかりです。是非にその店主の方にもじっくりと『陽気』さんの1杯¥750の『中華そば』を味わって頂きたいものです。
⑥本日は時間と交通費は掛かりましたが、ラーメン自体の価格は良心的でラーメンとは思えない程の至福のひと時を『陽気で再度』味わう事が出来ました。厚く厚く感謝申し上げます。

2024/11/22 更新

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