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1、①岡山県内の「ラーメン」のレビューが連続していました。
②「広島市内の中華そば」については、原宏之さんが初代より暖簾ごと譲受け1958年2月に屋台で始めた『広島ラーメン完成者』の片方の雄である「中華そば 陽気 江波本店」さんについて2024年5月30日にレビューして以来となります。
2、①8月1日は岡山県倉敷市児島の「中華そば こうた」さんで「豚骨魚介醤油」を頂きました。
翌日のお昼過ぎ迄はのんびりと安寧に前日の海水浴・宇治金時ミルクかき氷・ラーメンの余韻を愉しんでいました。
②午後2時を回った辺りで、何故か訳も無く無性に、晩飯には『らーめん与壱 三篠(本)店』さんの『広島ラーメン』が食べたくなり、8月の炎天下、あたふたと何者かに導かれるように出立しました。
③広島ICで降り祇園新橋を渡り右折して大芝水門へ。左手に市街地へと注ぐ『旧太田川(本川)』を眺め大芝橋を渡る。祇園大橋をやり過ごし新庄橋を過ぎると直ぐに斜め左下に、後はJR横川駅北口を目指します。
④何時もの場所に何時もの店構えと何時もの看板の『らーめん与壱 三篠(本)店』さんを、難無く発見しました。ただ赤提灯だけが何時もとは違い赤々と灯っていたのは気のせいでしょうか。当然にカーナビゲーションはオフです。多分に最短ルートで迷うことなく18時過ぎに到着して道向のコインパーキングへ駐車しました。因みに18時以降は¥100/時間です。
3、①普段は「ラーメンとお好み焼き以外よ。」等と口煩い妻が、今日は一言も文句も言わずに一緒に来ました。
②況してやラーメンだけを食べる為に長い時間と高額な高速道路料金を掛けても、愚痴の1つも言わずに。「○○で(高級な)昼飯・・・でも」と言い訳がましく此方から。
③帰路。「大芝水門」のある「大芝橋」の上で、『この辺りは爆心地から何キロ程』と呟く様に尋ねる妻。私は黙った儘、右手の「旧太田川」の流れゆく先を眺めていました。折しも車内では、さだまさしさんの「精霊流し」に続き「修二会(しゅにえ)」が流れていました。
4、①何年もの間『らーめん与壱 三篠(本)店』には訪れてはいません。
「三篠(みさき)」と云うよりも「横川」と云った方が分かり易いかもしれません。
②此方のお店の創業は2007年7月です。
当初は「らーめん」1杯が確か¥600であったと思います。
暖簾を下ろした閉店後の来客も快く受け入れ、そして鍋に火を付け直す大将の姿と灯りの消えた風に吹かれる赤提灯。
③深い悲しみを乗り越え僅か乍らの幸せを夢に見ながら、明日へと命と望み繋げて、戦後の動乱期を潜り抜けるべく『中華そば』を復興の糧として人々に提供し続けてきた『中華そば 陽気 江波本店』さんとは、明らかに背負ってきた歴史と重責そして果たしてきた役割が違い過ぎます。
④然しながら、地道にコツコツと「らーめんの味」と「大将の人柄」で今日の実力に基づいての名声を獲得しました。
5、①人によっては「広島(県)で一番に旨い。」との実力と評判とを併せ持つ超有名店です。
今更乍ら、紹介況してや評価などは烏滸がましい、王道の『広島ラーメン』さんです。
②項目毎の評価と其のエビデンスが無いか希薄な、非論理的・非科学的な何時も通りの評価と成っています。
③お店の方には、人物と厨房の被写体はNGで、写真撮影の事前の許可を頂いています。
6、以下が『らーめん与壱 (三篠店)』さんの評価となります。
①何時も通りに「らーめん(並)」(¥800)と「チャーめし(中)」(¥400)を注文しました。
そして、何故だか何時もとは違い「ノンアルコールビール」(¥400×2本)も注文しました。
7、「スープ」について。
①当然に「豚骨醤油」です。
「中華そば 陽気」さんの「あっさりとしつこく」の清湯とは違い「しつこく」「しつこく」と濁りあるコラーゲンと円やかな甘味を感じるスープです。
当然に最後の1滴まで飲み干せますし、当方は何時も飲み干します。
②「旨味とコク」と云うよりも「甘味とコク」を最初は感じます。
③麺を食べている時は「醬油の風味」が絶妙のバランスでスープを下支えし「旨味とコク」を引き出し引き立てています。
④「スープ」だけを飲むと、「醤油の風味と塩辛さ」が目立ちます。
人によっては、「醤油の風味と塩辛さ」が気になるかもしれません。
8、「麺」について。
①「中華そば 陽気」さんと同じ製麺所さんを使用しています。
戦後70余年に亘り「広島の麺の食文化」を支えてきた、広島市中区江波栄町の『(有)原田製麺』さんの麺です。
②「中華そば 陽気」さん程には茹で具合は「柔らかくは無く」、「中華そば 陽気」さんと同様に「かん水」の風味は際立たない、「ストレート中細麺」です。
③麺自体の仕上がりは申し分なく、スープとの絡み具合と一体感は「中華そば 陽気」さんと同様に絶品です。
④「中華そば こうた」さんにも見習って欲しいモノです。
9、お店の特色でもある「一味にんにく」と「らーめんダレ」について。
①「スープ」の項目(7-④)でも触れました。
食べる人が「らーめんダレ」で微調整が可能ならば「醤油ダレは控えめ」も在りかも知れません。
②当方は「らーめんダレ」と「胡椒」は投入はせずに、味変で「一味にんにく」を途中で追加します。
③(ア)「一味にんにく」と「らーめんダレ」のカウンター席とテーブル席への設置は、大将の顧客愛と『新しい広島の中華そば』への挑戦と創生なのかもしれないと思っています。
(イ)広島では当たり前の『中華そば』では無く、カタカナの「ラーメン」では無くて、平仮名の『らーめん』との呼称で、店内の「自動券売機」と「チャーめしの食べ方を説明しているポスター」のみに表記されています。
『暖簾』・『赤提灯』・『看板』には『らーめん』の一文字も無く『与壱』の2文字のみです。(但し、「赤提灯」には当初は印字されていたかも。)
其処からも『中華そばへの愛』と謙虚乍らも確固とした『中華そばへの挑戦と創生の意欲』が感じられます。
(ウ)店内の「設備・備品」(自動券売機・給水機・間仕切り・コップ・れんげ入れ・割り箸・ティッシュペーパーBOX等)・店内の「装備・装飾」(メニュー札・広告宣伝ポスター・色紙等)は時代の要求と対応の為に変遷しています。
衛生的・合理的となり清潔感があり使い勝手の善い美的にも洗練度を増したシンプルモダンな店内へと変貌を遂げています。
(エ)「嘗ての店内」を今の其れに重ね合わせ、「嘗ての姿と雰囲気」を懐古するのは当方だけでしょうか。
④ある意味に於いて「顧客に重要な最後の味付けを任せる」のでは無く、堂々と『大将自身が最高に旨いと、自信を持って味付けを完成』させて欲しいとも思います。
⑤当方は「一味にんにく」と「らーめんダレ」と「胡椒」無でも美味しく頂きました。
10、「盛り付け」について。
①『らーめん』との名称ですが、上に乗せられた具材は「叉焼」(腿肉)と「茹もやし」と「小口切り青葱」のみと云う『王道中の王道』の『広島の中華そば』です。
11、「総合評価」。
「中華そば 陽気」さんとの評価点『4.30点』の差異について。
①如何ともし難きことですが、『歩み』が違い過ぎました。
其の姿をこの目では見ることは叶いませんが、50年先も歩み続けてください。
②「一味にんにく」・「らーめんダレ」に頼らずに、堂々と『最後の味付け』を完成させてください。
③ソウルフードである『中華そば』をこよなく愛する庶民の為にも、「味付玉子」(¥150)を含めての¥950は高過ぎました。
④「中華そば 陽気」さんの様な『広島ラーメンの枠を超えた名店』には辿り着いてはいません。
12、『最後に』。
①僭越ながら色々と申し上げました。
然しながら、紛れも無い超名店である事には一切の変わりはありません。
②『らーめん与壱』さんでの夕食後は、一切の寄り道はせずに帰宅しました。
而して、何年か振りの『らーめん与壱』さんでの至福の一時を想起し乍ら投稿をしています。
③改めて感謝を申し上げます。