恵ありてこそさんが投稿したファン・ダルクオーレ（群馬/南高崎）の口コミ詳細

高崎に来年一月滞在する予定ですので、お店開拓のため、当店に訪問しました。
口コミ数27件にも関わらず、点数3.78のお店で、高崎ではランキング1位です。
リニューアル店のようです。

お店は住宅街にあり、角を曲がるか曲がらないかで、
お店を見つけらるかどうかが決まるので、すぐ近くまで来ていたのに、
なかなか見つけられませんでした。
駅から来ると、割とすぐに見つかるかもしれませんが、
反対方向から行ったので、本当に住宅街の中にあり、
お店がある雰囲気が全然しませんので、私はウオサオし、
なかなか見つけられませんでした。

「地図アプリさん、本当にありがとう！」


下見に来ましたら、厨房が外から見えましたので、
シェフ様が忙しそうに下ごしらえをなさっていたようでした。
お客さんのために準備するのは当たり前でしょうが、
何だかとてもありがたい気持ちになりました。

個人的には日本の権威あるガイドブックには興味はありません
(何度も、正直、全く持ってして、味覚のレベル、
おいしさの基準があまりにも違いすぎると
感じることもありましたので。)
が、黄色い本に掲載されているようです。
海外ですと、三箇所を除き、定住したことがありませんし、
知り合いもお一人を除き、全く当てにならないので、
赤い本の情報を参考にします。
海外でもたまに大外れのこともあります。
国内では食べログの情報のみを
参考にしています。本当にありがたいです。
ただし、先入観に囚われたくないので、極力、口コミは読まないで、
マイレビ様以外の口コミは事前には読みません。
私は自分が

「美味しく感じるか、そうでないか」

にだけに重点を置いていますので、
口コミの点数と自分が感じる点数(食べログを始めた当初と
一定の基準を保つため、5.0に近いお店以外は現在の本心より、
好意的な点数をつけています。)
が大きく乖離することも度々あります。
ちなみに当店は目面しく、マイレビ様どなたも訪問していませんでした。


お料理は一言で言うと、

「意外な組み合わせだが、とにかく美味しい」

と感じました。イタリアンと中華の融合とありますが、
お皿ごとにこれは、フレンチ、これは中華という感じの品に
私は感じました。素材は両方を組み合わせたものもありますが、
どちらかによっていると感じました。ですので、単純な足し算とは
全然違います。ですが、コース全体として、全く違和感は感じませんでした。
とにかく、文章で各品の内容を説明しても、流れとして、
よくわからないと思いますので、実際に食べてみて、
初めて、

「ああこう言うことか」

と感じる、稀有なお店と感じました。できる限り、各品の説明はいたします。
スイーツ以外は美味しさが素晴らしく(スイーツもお店として、
全然悪くありませんが、個人的には私が作るスイーツとは別の次元でした、
ただし、参考になったものもあります。）
全体的に、先日、投稿した、非常に良いと感じた、食事中、
都内のフレンチのお店が弱く感じました。
そのお店は、都内のお店では十分と思っていましたが、当店に訪問すると、
そのお店は総合的に相当見劣りすると感じました。
点数でも4.5と5.0でちゃんと開きがあります。
(当店の口コミには5.0満点の方がもうお一人いますね。)
そのお店も良いお店ではあります。
よく訪問していた、京都のヌーベルシノアのお店が
そのお店の二つの品を除き、霞んでしまいました。
お店って、比較されるので、本当に厳しい！

シェフ様は得意分野が異なるお二人いらっしゃるようです。
お皿を運んでいただく女性は感じがとてもよく、楽しい雰囲気になります。
品を運んできてくださった、シェフ様は腰が低く、感じの良いお方と感じました。
食事前は、外観から「ちょっと、大丈夫かな？」と少々不安に感じましたが、
内観は文句なく、お花も非常にシンプルな構成ではありますが、
ちゃんと勉強したお方が生けていると感じました。


以下、いただいたものです。今回は最近では目面しいですが、
相当時間をかけて、一生懸命書きました。

(1) ホワイトアスパラ(ロワール産)のパンナコッタ

最初からハイレベルでした。数年前に朝比奈様でいただいたホワイト
アスパラと同じ太さで十二分に太いですが、柔らかさが全然違いました。
先週、フレンチでいただいた、ホワイトアスパラとは太さ、味が
別次元です。タキイ様で購入できるウルトラアスパラには太さ的には及ばない
かもしれませんが、極太のアスパラです。
黒トリフも十二分にあり、パンナコッタはアスバラの根元の
方を使っているのではないかと思います。ハイレベルのアスパラを
一本丸ごと使った料理と感じました。これは完全にフレンチですね。
パンナコッタは甘くありません。味的には生クリーム主体のムースと
感じました。この品は今までで二番目に美味しく感じたホワイトアスバラの品でした。
(一番は京都のみしな様でいただいた甘いソースで味付けされた、
ホワイトアスバラです。30年以上前のことです。)
このレベルのお料理のイタリアンって、イタリアでももちろん、日本でも
そうそうないと思います。少なくとも、昨年、イタリアでいただいた
星付き店達のどのお料理と比べても、こちらの品の方が美味しさ的に全然上です。
ホワイトアスパラのわずかなコゲも旨味を補っていて、非常に心地よく感じました。
ホワイトアスパラの中心から来る独特の旨味と調和していました。
20年以上前にアロマクラシコ様で細すぎるホワイトアスパラをかなり
グリルしたものをいただきましたが、
それは見た目からも黒く焦げた部分がかなりあり、
ホワイトアスパラと焦げは合わないとその時
感じましたが、当店の微妙な焦げは非常に良いです。

「ムース」をこのように一品として、提供できることは勉強になりました。
5月に空豆が収穫できるので、同じような品を作ってみたいと思います。
トリフ思い切って、購入してみようかとも思いました。
(ちなみに先週のフレンチの空豆のお料理も参考になりました。)


(2) ぶどうジュース(イタリア産、オーガニック)

これもよかったですね。濃〜い味でハイレベルでした。
(妻のミカンジュース(不知火、オーガニック)もよかったです。
オレンジの若干要素を感じる、
美味しいものでした。愛媛県産の良い
温州ミカンジュースとは異なった味でした。)


(3)

(a) ゴルゴンゾーラと烏骨鶏のピータン、南瓜のソース(奥の方にあるもの,
なぜか、こちらからいただきました。)

これはショッキングなものでした。最初の一口目の印象はなんだか、
わからないけど美味しいと感じました。後から、見ると、見かけは
キャラメルプリンですね。実際、上にはキャラメルが乗っております。
味はピザのクワトロに蜂蜜をかけたものと似た感じでしょうか。
個人的にはピータンは超まずいと感じますが、この品はピータンのまずさを
全然感じず、特徴のあるゴルゴンゾーラの味と甘苦いキャラメルの味で非常に
美味しい品となっています。当店のスペシャリテだそうです。
食感的にも申し分ありません。京都の吉寿様のチーズ一品よりは
インパクトはありませんが、

「なんだこりゃ？、相当美味いぞ」

と感じました。めちゃくちゃな組み合わせで
美味しい品をその場でつい言ってしまいしたが、
ここで書くのは控えます。
南瓜のソースも少し良い味を補うので、これも良いです。
クワトロも多分、はちみつよりもキャラメルの方が美味しいのではないかと
感じましたので、試してみたいなと感じました。私の持っているパンのレシピに
相当美味しいキャラメルバナナブレッドがありますが、
バナナをクアトロに代えたものも作ってみたいとは思いました。


(b) 山菜の春巻き

中にはタラの芽、行者ニンニク、蕗の薹、増田和牛のブレザオラ(赤身生ハム)、
上にはコンテチーズがかかっています。
牛肉(多分、常陸牛の方がこの品には合うかも)はサラッとしていたので、
山菜の味の印象の方が強いです。
季節ものだから、美味しいのは当然でしょうが、蕗の薹の味が一番目立ち、
行者ニンニクの味が次に目立ちました。タラの芽はそんなに目立ちませんでした。
春巻きはパリッとしていて、チーズはあまり味のしないもので、味的に控えめに
したのでしょうね。天ぷらの変形バージョンの品といった感じでしょうか。


(4) カプレーゼ

カプレーゼの全く違った、変形バージョンです。
トマトは伊勢崎産のブリックスナイン(糖度9度以上)、どこにあるか知りませんが、
川場村のモッツアレラと紫蘇の花とバジルを使って、
カプレーゼの構成要素と
同じですが、紫蘇の花がカプレーゼにはありませんかね。
バルサミコもカプレーゼにはありませんかね。
モッツアレラは京都のピザ屋さんでいただいた水牛のモッツアレラほどでは
ありませんが、普通に美味しいものでした。確か、モッツアレラ
を叩いて、飛び散らせて、絵画的な模様を作り出しているそうです。
トマトはトマトの中にトマト、
モッツアレラとバルサミコとオリーブオイルがソースになっています。
紫蘇の花が結構、目立つ味でした。
通常のカプレーゼよりはバジルの存在感が薄い感じでした(メインはトマトとモッツアレラ)ので、
摘み立たてのバジルの葉を夏場はいただいている私としてはもう少し、バジルを
使って欲しいとは感じました。でも、この季節に甘みのあるトマトを
作るのは農家様の努力あってのこととは感じましたが、
ちょっと、トマトやバジルや紫蘇との季節感が。。。と、
暖房を使って、育てるのは。。。とは感じました。
この品の温度はちゃんと冷えてはいましたので、
ありがちな間の抜けた味では
ありませんで、しっかり、輪郭が立った味ではありました。


(5) 小籠包2種類(夏トリフをかけたもの、黒トリフをかけたもの)


その場でトリフを擦っていただけますが、その量の
多さにまず、唖然としました。もはや、小籠包が隠れてしまってますよね。
この組み合わせは初めていただきましたが、意外にいけました。
同じお肉を使っているそうですが、肉の味が2つで全く異なるように
感じました。黒トリフの小籠包の方のお肉の方が肉の旨味をすごく
感じるようになっています。夏トリフの方はサラッとした感じの
味になっています。経済的に庶民である私はこんなにトリフを一度の
食事でいただいたことは初めてだと思います。今まではこの半分の量くらいが
最高値だと思います。この時点で私はノックアウトされました。
名前は失念しましたが、25年くらい前に、名古屋の野菜重視のイタリアンで、
黒トリフの美味しいパスタをいただきましたが、
両者とも小麦粉とトリフとお肉の組み合わせですから、
見かけほど、味的には自然なものではあるとは今は感じます。
見かけは本当に意外ですけれどね。

(6) 食事

食事は4種類の中から選べますが、妻と私で注文したものが被ったので
ご飯もの半分づつにしていただきましたが、鱶鰭はとても半分の量ではないと
感じました。パスタを選ぶこともできます。

(a) スッポン(嬬恋村)と鱶鰭餡掛けご飯(上州地鶏白湯、自家製XO醬)

上にも書きましたが、鱶鰭の厚みがすごくて、頭の中、

「鱶鰭、鱶鰭。。。」

と鱶鰭を食べても、食べても、まだ、鱶鰭がある感じでした。
水分を吸っているせいもありますが、ずっしりした感じでした。
これも過去一重く感じました。一旦焼いてから、餡掛けご飯にしていますので、
旨味がより感じるようにはなっています。通常の鱶鰭よりは味付けが
全然サラッとしている感じには感じました。スッポンも
淡白な味が良い役割を演じています。ちょっと、11000円のコースで
しかもハーフサイズの量ではないので、この品でも私の頭は良い意味で
壊れてしまいました。京都の中華のお店の鱶鰭も特徴があって、非常に美味しいのですが、
お値段半分以下だし、そちらのお店は上海蟹を使っていたことを割引いいても、

「ちょっと、良い意味でサービス精神すごすぎない？」

と感じました。圧倒されました。

(b) チャーハンは鱶鰭と比べると、驚くようなことは
ありませんでしたが、塩味はかなり抑えている、
おとなしい目のチャーハンだとは感じました。

良い意味で、(6)で通常の精神状態が崩れてしまったので、(7)の説明が
頭に入ってこなかったので一部、デザートは不明のものがあります。


(7) デザート

(a) 左にあるのはココアのクランブル(自家製)だそうです。
味は普通ですね。クランブルは簡単すぎて、
作る気持ちにはなれなかったので、りんごか何かと
合わせて、自分で作ってみようかとは感じました。
奥の苺は高品質の甘おうほどの特徴もなく、普通に感じました。
手前のフランボワーズのムースでもないし、液体でもないし、
その中間的なものは形を留めているのがやっとのもので、
個人的にはゆるすぎるとは感じました。
右のものはよかったです。殻の生地はダックワーズに近いものとは
感じました。卵白と小麦粉とお砂糖ですかね、成分は。
半球のものを二つ作って接着しているものですね。チョコで
こういう丸型のものはありますよね。ブランデー等をかけて、
溶かして、中からアイスが出てきたりして。
中にはホワイトチョコ、ココナッツプードルかな？、
生クリームが構成要素ですかね。かなり美味しいものでしたので、
自分でも作ってみたいと感じました。ホワイトチョコと
生クリームだけではこのような食感にはならないので、
クリームにシワの入ったような食感のものでした。
これはかなり美味しかったです。中の黄色いものは
味は覚えていますが、なんなのかは聞きそびれました。

(b) 杏仁豆腐

こちらはフルーツポンチ杏仁豆腐といった感じのもので、
普通の味でした。杏仁豆腐は杏仁の味が前面に出た、私の好みの
味とは違いました。

(8) コーヒー

アメリカンでして、特徴のあるものではありませんで、個人的には
イタリアの高品質のものエスプレッソには相当及ばない味
ではありました。食事の後のデザート、コーヒーも
京都の和食店とは違って、全く違和感は感じませんでした。


それにしても、

「この充実度で、ショートコース11000円???」

全然、ショートでないですし、量も十分あり、
価格が壊れすぎていて、
もはや大丈夫なのかと心配するくらいです。
個人的な印象ですと、二つの小籠包にかけていただいた
トリフだけでも10年以上前でも、
お支払いした金額の半分円くらいはするのでは？と感じました。
当店で食事してしまうと、
通っていた、京都の中華のお店の訪問は止めざるを得なくなりました。
時間と手間をかけても、こちらのお店に訪問したくなります。
個人的に未だに信じられません。量的にも味的にも
超満足、サービス的にも申し分ありませんでした。
次回、訪問の時は超絶気合を入れて、
何かを制作し、お土産として持っていかなければと感じました。
当店へは何度も訪問しないといけないと感じました。

固定観念に囚われる方にはオススメしません
(例えば、緑茶にお砂糖を入れたものは
全く受け入れられない方とか、そう言う方は私は絶対的な味覚が
ない、あるいは許容力がない、あるいは理解力に乏しい、あるいは
自分で考える能力がない(自分一人で考え抜くのは人が思っているよりは、
本当に非常に難しいし、険しい!)と思っています。
悪くないですよ、緑茶に砂糖を入れても。フランスで初めて飲んだ時は一口目は
びっくりしましたが、と同時に、まあ、いけますねとは感じました。
葉っぱ臭い味が彼らは嫌なのしょうね。）が、

「美味しいか美味しくないか」

周りの意見に左右されず、
子供本来が持っている純真さを持って、
ちゃんと感じ取れる方には超オススメのお店です。

オープンして、日数が経過して、口コミ数も
点数もそれほどは高くなくても、
非常に良いお店ってあるのですね。
とても、点数3.78のお店ではありません。
各項目の点数はすべて4.1以上ですので、
実態はこちらの点数の方が信頼できます。
総合点が4.3以上クラスのお店と感じました。
全く、話にならない京都の4.15や4.25のお店や、
そんな点と思うような4.40のお店よりは遥かに上です。
東京でも4.58のお店より全然上です。
口コミが増えれば、軽く4.0は超えていくでしょう。
4.0を超えれば、かなり目立ちますし、口コミを書く方も
この点数に影響を受けるでしょう。


写真からは味が想像できず、そんなには
期待していませんでしたが、実食すると、
想像を遥かに超えた味でした。

食後、

「いや〜、このお店はすごく良い」

と感じ、目面しく、心の底から、訪問して、
本当に良かったと感じました。
また、お邪魔させていただいます!!!
遥々、時間をかけてでも、訪問する価値のあるお店だと
個人的には感じました。