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アミューズ① - 卵・丸鶏
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アミューズ② - フォアグラ・ビーツ
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オードブル① - 蓮根・イカ
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オードブル② - 鯖・発酵コーヒー
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スペシャリテ - フレンチトースト・栗
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グラニテ - ほうじ茶・柿
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ポワソン - 鰆・ほうれん草・ケール
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パン
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ヴィアンド - 鴨・舞茸
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〆のお食事 - 明太子のパスタ
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デセール - ブリアサヴァラン・塩
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ミニャルディーズ
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カフェ
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【お店紹介】
東京・代々木上原にあるイノベーティブレストラン。
「ミシュランガイド」1つ星獲得歴を持つお店。
オーナーは幅広い活動でメディアでも有名な「鳥羽周作」氏。
国内のイタリアンやフレンチの名店で修行を重ね、2018年に独立してこのお店をオープン。
現在ではコンセプトの異なるレストランを複数手掛けるが、このお店が1号店。
「幸せの分母を増やす」をモットーに、料理を通して「感動体験」の提供を目指す。
美味しさを方程式で表したり、感動体験の設計図を作る等、レストラン運営にもロジカルにアプローチする。
料理の味やコースの構成はもちろん、お店作りやサービス内容まで、全ての体験に徹底的にこだわる。
料理はフレンチをベースにしながらも、ジャンルに捉われない自由な発想で作り出される。
ランチ・ディナー共にコース料理のみの提供で、メインの違いによって3種類を用意。
ドリンクはアルコール/ノンアルコール共に各種取り揃え、ペアリングやアラカルトでも楽しめる。
お店はカジュアルな肩肘張らない雰囲気で、美味しい食事と共にリラックスした楽しい時間を過ごすことができる。
【混雑】
金曜12:00頃訪問、約1ヶ月前に事前予約済、滞在中を通して店内4割程度の混雑。
【料理・味】
★4.2 Lunch Course
ランチ限定のフルコース。
▶︎アミューズ① - 卵・丸鶏
丸鶏のお出汁で作った茶碗蒸し。
来店してから蒸し始める出来立てが提供される。
運ばれた瞬間から、丸鶏のお出汁の香りに包まれる。
具材は入っておらず、そのことが逆に滑らかな食感と優しい味わいを引き立てている。
見た目も味わいも超シンプルだが、和出汁ではなく丸鶏というのが新鮮で、繊細な味わいが味覚を穏やかに目覚めさせる。
▶︎アミューズ② - フォアグラ・ビーツ
竹炭のタルトの上に、①フォアグラのムース、②薔薇の香りを移したブルーベリージャムと細かくカットしたいちご、③クミンとフランボワーズビネガーで風味付けしたビーツのサラダ、という3層構造。
手で持って食べるフィンガーフードで、最初にクミンの風味とフランボワーズの酸味を感じた後、ブルーベリーといちごのフルーティな甘酸っぱさが押し寄せ、最後にフォアグラの濃厚でコクのある味わいが余韻を残す。
タルトのサクサク感・ビーツのシャキシャキ感・ムースのネットリ感と食感も表情豊かで、デザートのような甘美な一品。
1品目とは対極を成すように、赤紫の鮮やかな見た目と複雑な食感や味わいに、食欲が完全に覚醒する。
▶︎オードブル① - 蓮根・イカ
最下層はキヌア・セロリ・文旦・べったら漬け・ディル、中間層はブッラータチーズ、最上層はイカ・蓮根・白木耳の3層構造で、上には菊花とカラスミがあしらわれ、柚子とレホールで風味付けされている。
文旦とべったら漬けの酸味が味わいの中心で、そこにイカの甘味やチーズのコクが重なって調和する。
柚子・カラスミ・レホールといった主張の強い薬味もケンカすることなく個性を発揮し、複雑な味わいを構成していく。
ネットリ柔らかなイカ・シャクシャクの蓮根・コリコリの白木耳・シャキシャキのべったら漬け・プチプチのキヌア等々、様々な食感のコントラストも楽しい。
2品目の鮮やかな赤紫に対して、こちらは明るい黄色が華やかで、原色系の美しい料理が続く。
▶︎オードブル② - 鯖・発酵コーヒー
外側はカカオのクレープ生地、内側にレバーペースト・リンゴジャム・赤玉ねぎのエチュべが塗られ、中には解した鯖の干物・ワイルドライス・ヘーゼルナッツ・刻んだ赤玉ねぎ・バナナ・カカオニブが包まれている。
上にはコーヒー牛乳のエスプーマとカカオパウダーが振り掛けられ、フォンドボーと発酵コーヒーの黒いソースでドレッサージュされている。
デザートのような見た目に反して、味わいはしっかりオードブル。
鯖は茨城「越田商店」製の干物で、風味がよくて旨味が凝縮されている。
食べる度に異なる味と食感がランダムに現れて、フルーツを感じたかと思えば鯖やレバーに不意打ちされる驚きが楽しい。
さらに特筆すべきは黒いソースで、フォンドボーの旨味に発酵コーヒーの熟成された苦味と酸味が加わり、恐ろしい程の深みがあって、豊かな余韻がいつまでも残り続ける。
▶︎スペシャリテ - フレンチトースト・栗
フレンチトーストの上にはマカダミアナッツと栗の甘露煮が散りばめられ、栗の香りを移した泡のソースを乗せてチーズ・ブラックペッパー・白トリュフオイルで風味付け、周りにはメープルソースとアンチョビのクリームソースという構成。
フレンチトーストがとにかくフワフワトロトロのカスタードクリームのような質感で、豊かな風味と共に口の中でトロける。
マカダミアナッツと栗がよいアクセントになり、メープルとバターの甘塩っぱい味わいに、トリュフの高貴な風味が重なる。
これまで食べたフレンチトーストの中で間違いなく最高レベルの超贅沢な味わいは、まさにスペシャリテに相応しい絶品。
▶︎グラニテ - ほうじ茶・柿
ほうじ茶のグラニテの下には刻んだ人参と柿。
カルダモンとシナモンでスパイシーな味付けになっており、喜界島の花良治(けらじ)みかんで風味付けされている。
シャリシャリとしたグラニテとシャキシャキとした人参の食感が心地よい。
全てがミックスされることで構築される味わいはクラフトコーラに近い。
最後にほうじ茶の渋みが口の中をスッキリとさせ、まさにお口直しの役割を完璧に果たしている。
▶︎ポワソン - 鰆・ほうれん草・ケール
鰆を包むようにほうれん草のバターソテーが乗せられ、カリカリに仕上げられたケールが添えられる。
バター・牛乳・白ワイン・エシャロットで作るタップリのヴァンブランソースに、パセリのハーブオイル。
鰆は分厚くカットされ、皮目はパリッと身はふっくらシルキーな仕上がりの絶妙な火入れ加減。
ほうれん草はバターで甘味が引き出され、ケールのカリカリな軽い食感が絶妙なアクセント。
特筆すべきはソースの素晴らしさで、旨味の塊のような濃厚な味わいをハーブオイルの青々しい風味がスッキリとさせる。
ソースの深みのある味わいが鰆の繊細な旨味や甘味を引き出し、極上のハーモニーを奏でる。
余ったソースはパンに付けて余すことなく旨味を堪能する。
▶︎パン
駒場「13268390,Le Ressort(ル・ルソール)」特注のフォカッチャ。
フワフワシットリとして、風味が素晴らしい。
魚料理のヴァンブランソースを浸して頂くと最高。
▶︎ヴィアンド - 鴨・舞茸
鴨のローストに舞茸のソテー・牛蒡の金平・奈良漬を使った雑穀米のリゾット、上には焦がし葱パウダーと七味唐辛子。
鴨は北海道産スノーホワイトチェリバレーという白い鴨、七味は大阪・堺「やまつ辻田」製の「極上七味」を使用。
鴨肉は身の締まった肉質ながらも超柔らかくて、赤身の濃厚な旨味と脂身の上品な甘味がジューシーに溢れ出す。
舞茸と牛蒡の大地を感じる風味と食感のアクセントも心地よく、奈良漬の甘味を感じるリゾットがソースの役割を演じる。
さらに驚きなのがナイフの切れ味のよさで、毎週業者に研いで貰っているというライヨールナイフは、ナイフを前後する必要もなく力を入れずともスッと肉が切れるのが超快感で、余計な肉汁が出ないのでお肉の味も格段によくなるとのこと。
▶︎〆のお食事 - 明太子のパスタ
追加料金による〆のお食事。
「①山利のしらすチャーハン」「②sio自家製手打ち冷麺」「③明太子パスタ」「④sioの塩ラーメン」から選択可能で、ただし1人ずつ別メニューを選ぶことはできず、テーブル毎にオーダーは統一する必要がある。
今回は③を選択、サイズは「小(30g)・中(60g)・大(90g)」が選べて、余裕があれば「大」がオススメとのこと。
アルデンテのスパゲッティに、2種類の明太子(辛子明太子と普通の明太子)とバター・和出汁・ニンニクオイルで味付けし、トリュフオイルと一味唐辛子で仕上げられている。
一口目から衝撃的な美味しさで、明太子はプチプチとした食感と共に濃厚な旨味が弾け、バターのコク・ニンニクの香り・和出汁の旨味がベースを支え、一味の刺激的な辛味とトリュフオイルの高貴な風味が駆け抜ける。
程よいピリ辛さが食欲を増進し、満腹でもどんどん食べ進められる。
別途料金が必要だが、絶対追加するのがオススメ。
▶︎デセール - ブリアサヴァラン・塩
ブリアサヴァラン(白カビチーズ)のジェラート。
滑らかな口溶けと共にクリーミーなミルクの甘味とチーズの風味や塩味が口の中に広がる。
カマンベールにも似た白カビチーズ独特の風味と熟成された複雑な味わいが素晴らしい。
クランブルと一緒に口の中に入れると、チーズケーキのような風味になる。
ジェラート専門店でも中々出会えないレベルの高さ。
▶︎ミニャルディーズ
ご近所「Minimal」の「'Arhuaco(アルアコ)」というチョコレート。
コロンビア・アルアコ族が作る希少なカカオ豆だけで作るシングルオリジンチョコレート。
甘さ控え目でブドウのようなフルーティな風味が明確に出現し、カカオ豆だけとは思えない豊かな味わい。
▶︎カフェ
選択肢はコーヒーと紅茶で、コーヒーを選択。
コロンビアのオレンジブルボン種のコーヒー豆を使用。
紅茶のように微かな赤みと透明感があり、フルーティな甘い香りがする。
果実味を感じるフレッシュな味わいで、優しい苦味と柑橘系の心地よい酸味が特徴的。
最後のコーヒーまでこだわりを感じる一杯で、爽快な気分を感じながらコースが終了する。
【サービス】
接客は親切丁寧で、配慮が行き届いている。
オペレーションもスムーズで、料理はテンポよく提供される。
食事時間はランチのフルコースで2〜2.5時間程度。
若いスタッフ中心のオペレーションだが、料理やワインの知識も豊富で、説明も詳しくて的確。
【雰囲気】
急な坂道の途中に建つ古い小さなマンションの1Fにあるお店は、青い窓枠のエントランスが目印の飾り気のない素朴な外観。
間口の狭い店内は右側がオープンキッチン、左側と奥にテーブル席がゆったりと配置されている。
内装はカジュアルながらもセンスのよいクールなデザインで、BGMはアップテンポな洋楽中心のプレイリストが大音量で流され、海外のカフェやバルを思わせるような都会的な雰囲気。
食器やカトラリーにもこだわりが感じられ、お店で過ごす全ての体験が計算の上に形作られている。
訪問時の客層は男女比8:2ぐらいで、男性お一人様とカップルや2人組の姿が見られる。
【CP】
価格設定は標準的。
【総評】
抜群の知名度を誇るシェフ「鳥羽周作」氏がオーナーを務めるお店。
現在は鳥羽氏が絶大な信頼を置く若い料理長が腕を振るう。
フレンチをベースとしながらもジャンルレスな料理は、まさにイノベーティブと呼ぶに相応しいオリジナリティに溢れる。
一つの料理に驚く程多種多様な食材や調味料が使われ、それらが調和して「五味+1」の絶妙な味わいへと昇華されている。
意外な食材の組み合わせが生み出す料理は初めて出会う味わいが多く、新鮮な驚きの連続を体験することができる。
赤・黄・緑と料理ごとにテーマ色があるかのようなドレッサージュも美しく、目でも楽しませてくれる。
コースの組み立ても緩急があり、最後までワクワクしながら食事を楽しむことができる。
高級店にしてはカジュアルな雰囲気だが、若いシェフとスタッフが作り出すフレッシュなホスピタリティが心地よい。
2ヶ月に1度のペースで料理が入れ替わるので、定期的に訪れて新鮮な味わいを体験したい。