この口コミは、フクまなかさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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昼の点数:4.3
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¥3,000~¥3,999 / 1人
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料理・味 4.5
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|サービス 4.2
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|雰囲気 4.1
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|CP 3.6
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|酒・ドリンク 3.7
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[ 料理・味4.5
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| サービス4.2
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| 雰囲気4.1
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| CP3.6
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| 酒・ドリンク3.7 ]
手打ち蕎麦の打ち上がりを待ちながら昼酒の贅沢。これこそ本当の蕎麦前、充実時間を楽しむ小雨の週末午後
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2025/11/07 更新
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[ 料理・味4.0
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| サービス3.9
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| 雰囲気3.8
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| CP3.5
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| 酒・ドリンク3.5 ]
昼酒の罪悪感を上書きする超絶多幸感。美味い蕎麦最高っす
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2025/06/17 更新
一仕事終えての週末、遅いお昼ご飯、のつもりが、遅くなり過ぎ時刻は既に15時前。
お腹具合から蕎麦あたり、と阪急御影駅北側にある、ふくあかりさんに向かいました。今年は残念ながら選外ながら、24年の蕎麦百名店WESTに名を連ねたお店です。
通し営業であることは確認しているので、小雨降るなかお店に向かうと「本日の蕎麦は売り切れました」との文字が入口に。のれんも「茶房 福灯」に変わっている。がががん!どうしよう!
そんな自分の目の前を店員さんが通ったので、思わず「すみません、お蕎麦ってやっぱり頂けないです?」と聞いてみます。すると愛想よく「ちょっと聞いてきます!」と、たたたと店内に戻り、すぐに「今、店主が蕎麦を打っているので、少し待って頂けるのであれば大丈夫です」とのこと。
当然、「待ちます!」と返事、店内へ。
店内、先客お一人いらっしゃいましたが、入れ違いで店を出てしまい、店内はお客自分一人となり、カウンターに着席します。奥の蕎麦打ち場所で店主が黙々と力を込めて蕎麦を伸ばしているところが見えます。
さて、当初は蕎麦だけのつもりでしたが、ここは腰を据えて待たねばなるまい。となると、昼酒だ!
合法的に飲めるぜ!(昼酒に言い訳が必要なタイプ)と、内心小躍り。
江戸時代、蕎麦は注文を受けてから打っていたので提供までに時間がかかる。なので、その時間を何か軽くつまみながらお酒を飲む、これが蕎麦前の文化だそうです。
つまり、今からが、まさに蕎麦前です。
こちらは日本酒は富久錦中心にいろいろ取り揃えているのを思い出し、メニューから生酛純米播州古式を、きつね(甘揚げ)と九条葱の煮物をアテに頼みます。
硝子の徳利とお猪口を頂き、手酌で一杯。
きゅーっとお腹にしみてゆきます。
富久錦播州古式、少し酸味がありますがキリっとして男前な味わいのお酒です。
ふと気づくと、店主は蕎麦を打ち終わっており、蕎麦を切るたんたんたんというリズムの良い包丁の音も、もともとジャズが流れていたところに音のBGMとして加わります。
続いてきつねの煮物が到着。
思ったよりボリュームがあり、別に小皿もついてきました。そして、お皿から出汁の香りがふわ、と届きます。
まず、九条葱だけ摘んでいただくとしゃき、とした歯応えとともにじんわり葱の甘みが感じられます。
加えてお揚げさんですが、甘い味付けが出汁で膨らみ、こちらも咀嚼するごとに口の中に出汁の旨みが拡がります。この口中にお酒を注ぎ、ともに喉奥に滑り込ませる至福。言語で表現するのが難しいです。
しっかしこのお出汁美味いなぁ。
よくよくメニュー見ると、このお揚げと九条葱を具にする温かい蕎麦もあります。と、いうことは、だ。自分はきつねうどんを肴にしても飲めるってことだ。
少し酔いが進み、お酒も更に進みます。
店主も厨房に戻り「お蕎麦、いつでもいいですよ」と声がかかりました。
今打った蕎麦以外に産地の違う蕎麦が他2種類出せるとのこと。
「折角なので複数頂きたいんですが2枚は多いんでどうしたら」と口にすると、「小盛りというのも出来ますよ」とのこと。打ち立ての蕎麦と夏採れの田舎蕎麦をお願いしました。
一枚目として、打ち上がったばかりのお蕎麦が到着。打ち立て、茹で立てです。最初はそのまま、次にお塩、さらに山葵だけでお蕎麦を頂きます。
ごく細めの蕎麦は絶妙の茹で具合。啜ると蕎麦の香りと共に麺が口中に吸い込まれます。蕎麦が蕎麦だけで美味い。良き良き。お塩は味がぼやけて少しピンときませんが、山葵だけ、葱だけで頂く蕎麦も爽やかで良いです。
蕎麦つゆは少量でしたが、端っこにちょんちょんつければ十分で、出汁と強めのカエシが適度に口に拡がり、蕎麦の香りを引き立てます。
いやあ、美味しい。ほんと美味しい。
卓上の黒七味+おつゆちょんも良いです。
ちょうど一枚目を食べ終わるギリギリで二枚目の田舎蕎麦が到着。この辺りのタイミングを読む心配りはありがたい限り。
こちらは色が少し濃いです。一枚目と同様、そのまま、薬味で頂きます。蕎麦の香りがとても強い代わり、少しぼそっとした感じもありますが、こちらも美味しい。
そして蕎麦湯。少量と思えた蕎麦つゆを伸ばして頂くと、すさまじくこの蕎麦つゆが芳醇であったことに気付かされます。お出汁はもちろんのこと、それに見合う良い醤油の絶妙の配合、配慮が伺えます。
後で店主に伺うと数種類の醤油を試行錯誤しながら調合して使用しているとのことです。つゆ単体としてだけでなく、水分含んだ蕎麦と一緒に頂く際の味わいまで考慮されているそうで、その探究心には頭が下がります。
完食。
ほんのりお酒、美味しい肴とお蕎麦。
この空間時間を独り占めした多幸感は。何にも変えがたい経験でした。
美味しいお酒と肴、蕎麦小盛2枚で三千円と少し。お会計をして外に出ます。小雨はまだ降り続いていますが、少し空が明るくなってきている気がします。
また来ます。
ご馳走様でした。