フクまなかさんが投稿した蕎麦 ふくあかり(兵庫/御影)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

阪神間・新橋・銀座・江東区が主テリトリ、ほぼ一人飯。

メッセージを送る

この口コミは、フクまなかさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

蕎麦 ふくあかり御影(阪急)、住吉(JR・六甲ライナー)/そば、天ぷら、甘味処

2

  • 昼の点数:4.3

    • ¥3,000~¥3,999 / 1人
      • 料理・味 4.5
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.1
      • |CP 3.6
      • |酒・ドリンク 3.7
2回目

2025/10 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.1
    • | CP3.6
    • | 酒・ドリンク3.7
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

手打ち蕎麦の打ち上がりを待ちながら昼酒の贅沢。これこそ本当の蕎麦前、充実時間を楽しむ小雨の週末午後

一仕事終えての週末、遅いお昼ご飯、のつもりが、遅くなり過ぎ時刻は既に15時前。
お腹具合から蕎麦あたり、と阪急御影駅北側にある、ふくあかりさんに向かいました。今年は残念ながら選外ながら、24年の蕎麦百名店WESTに名を連ねたお店です。

通し営業であることは確認しているので、小雨降るなかお店に向かうと「本日の蕎麦は売り切れました」との文字が入口に。のれんも「茶房 福灯」に変わっている。がががん!どうしよう!

そんな自分の目の前を店員さんが通ったので、思わず「すみません、お蕎麦ってやっぱり頂けないです?」と聞いてみます。すると愛想よく「ちょっと聞いてきます!」と、たたたと店内に戻り、すぐに「今、店主が蕎麦を打っているので、少し待って頂けるのであれば大丈夫です」とのこと。
当然、「待ちます!」と返事、店内へ。

店内、先客お一人いらっしゃいましたが、入れ違いで店を出てしまい、店内はお客自分一人となり、カウンターに着席します。奥の蕎麦打ち場所で店主が黙々と力を込めて蕎麦を伸ばしているところが見えます。

さて、当初は蕎麦だけのつもりでしたが、ここは腰を据えて待たねばなるまい。となると、昼酒だ!
合法的に飲めるぜ!(昼酒に言い訳が必要なタイプ)と、内心小躍り。

江戸時代、蕎麦は注文を受けてから打っていたので提供までに時間がかかる。なので、その時間を何か軽くつまみながらお酒を飲む、これが蕎麦前の文化だそうです。
つまり、今からが、まさに蕎麦前です。

こちらは日本酒は富久錦中心にいろいろ取り揃えているのを思い出し、メニューから生酛純米播州古式を、きつね(甘揚げ)と九条葱の煮物をアテに頼みます。
硝子の徳利とお猪口を頂き、手酌で一杯。
きゅーっとお腹にしみてゆきます。
富久錦播州古式、少し酸味がありますがキリっとして男前な味わいのお酒です。

ふと気づくと、店主は蕎麦を打ち終わっており、蕎麦を切るたんたんたんというリズムの良い包丁の音も、もともとジャズが流れていたところに音のBGMとして加わります。

続いてきつねの煮物が到着。
思ったよりボリュームがあり、別に小皿もついてきました。そして、お皿から出汁の香りがふわ、と届きます。

まず、九条葱だけ摘んでいただくとしゃき、とした歯応えとともにじんわり葱の甘みが感じられます。
加えてお揚げさんですが、甘い味付けが出汁で膨らみ、こちらも咀嚼するごとに口の中に出汁の旨みが拡がります。この口中にお酒を注ぎ、ともに喉奥に滑り込ませる至福。言語で表現するのが難しいです。
しっかしこのお出汁美味いなぁ。

よくよくメニュー見ると、このお揚げと九条葱を具にする温かい蕎麦もあります。と、いうことは、だ。自分はきつねうどんを肴にしても飲めるってことだ。
少し酔いが進み、お酒も更に進みます。

店主も厨房に戻り「お蕎麦、いつでもいいですよ」と声がかかりました。
今打った蕎麦以外に産地の違う蕎麦が他2種類出せるとのこと。
「折角なので複数頂きたいんですが2枚は多いんでどうしたら」と口にすると、「小盛りというのも出来ますよ」とのこと。打ち立ての蕎麦と夏採れの田舎蕎麦をお願いしました。

一枚目として、打ち上がったばかりのお蕎麦が到着。打ち立て、茹で立てです。最初はそのまま、次にお塩、さらに山葵だけでお蕎麦を頂きます。
ごく細めの蕎麦は絶妙の茹で具合。啜ると蕎麦の香りと共に麺が口中に吸い込まれます。蕎麦が蕎麦だけで美味い。良き良き。お塩は味がぼやけて少しピンときませんが、山葵だけ、葱だけで頂く蕎麦も爽やかで良いです。

蕎麦つゆは少量でしたが、端っこにちょんちょんつければ十分で、出汁と強めのカエシが適度に口に拡がり、蕎麦の香りを引き立てます。
いやあ、美味しい。ほんと美味しい。
卓上の黒七味+おつゆちょんも良いです。

ちょうど一枚目を食べ終わるギリギリで二枚目の田舎蕎麦が到着。この辺りのタイミングを読む心配りはありがたい限り。
こちらは色が少し濃いです。一枚目と同様、そのまま、薬味で頂きます。蕎麦の香りがとても強い代わり、少しぼそっとした感じもありますが、こちらも美味しい。

そして蕎麦湯。少量と思えた蕎麦つゆを伸ばして頂くと、すさまじくこの蕎麦つゆが芳醇であったことに気付かされます。お出汁はもちろんのこと、それに見合う良い醤油の絶妙の配合、配慮が伺えます。
後で店主に伺うと数種類の醤油を試行錯誤しながら調合して使用しているとのことです。つゆ単体としてだけでなく、水分含んだ蕎麦と一緒に頂く際の味わいまで考慮されているそうで、その探究心には頭が下がります。

完食。
ほんのりお酒、美味しい肴とお蕎麦。
この空間時間を独り占めした多幸感は。何にも変えがたい経験でした。
美味しいお酒と肴、蕎麦小盛2枚で三千円と少し。お会計をして外に出ます。小雨はまだ降り続いていますが、少し空が明るくなってきている気がします。

また来ます。
ご馳走様でした。

2025/11/07 更新

1回目

2025/06 訪問

  • 昼の点数:3.9

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.9
    • | 雰囲気3.8
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥3,000~¥3,999
    / 1人

昼酒の罪悪感を上書きする超絶多幸感。美味い蕎麦最高っす

週末の昼下がり、ふらりとお邪魔しました。5、6年ぶりではないかと思いますが、お店はきちんと行き届いた手入れがされていて、新しさを未だ残しつつも、風情が増した印象です。

まだ6月ですが蒸し暑く、入り口軒下に吊られた風鈴の音色が良い感じ。

店内は他客1組。カウンターに案内されます。蕎麦啜るだけのつもりが、メニュー眺めているうちに純米酒を真っ先にオーダー。蕎麦前で酒肴3種。
あーやっちゃった。今日は飲まないつもりだったのに。かーちゃんごめん。

あとは桜海老のかき揚げせいろ。
こちらは後にしてもらいます。

お酒は富久錦。ふくよかな香りが口を満たします。
酒肴は板わさ、岩海苔の佃煮、蕎麦味噌。それぞれちびちびと。蕎麦味噌は混ぜられた蕎麦の実が食感のアクセントです。良き良き。

お酒残り1/3で蕎麦を進めていただき、蕎麦、かき揚げの順に着皿。まず蕎麦をそのままいただきます。香りがあり、茹で具合や歯応え喉越し自分好み。

で、かき揚げ。具材が桜海老のみ。野菜などでの嵩増しなし。お箸を入れるとザクッとした感触。
卓上の塩を少しつけて頂くと、海老の香りとざくざくとした衣の食感が相まり、超上質のえびせんがごとき味わい。

ここに残りのお酒をくいっと。ああ、至福極楽。罪悪感?知らんわそんなもん。

気付くとざくざくわしわし、天つゆもつけずに半分近くのかき揚げを食していた。

慌てて蕎麦に取り掛かる。薬味を載せ、今度は汁に少しつけて啜る。喉越しが良く、こちらも上々。

塩をつけて食べたり、黒七味を少し振りかけたり。いろいろ試してもしっかり芯の通った蕎麦の味はぶれず。結果、いろいろ美味しいよね、というお蕎麦です。

残りのお酒も飲みほし、かき揚げの衣を少し行儀が悪いけど蕎麦猪口に移し、蕎麦湯をいれて頂くと、これまた美味。

週末の午後、幸せなひと時を頂きました。

ご馳走様でした。

2025/06/17 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ