この口コミは、フクまなかさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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夜の点数:4.3
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¥3,000~¥3,999 / 1人
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料理・味 4.3
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|サービス 4.3
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|雰囲気 4.3
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|CP 4.0
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|酒・ドリンク 4.0
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[ 料理・味4.3
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| サービス4.3
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| 雰囲気4.3
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| CP4.0
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| 酒・ドリンク4.0 ]
落ち着きとくつろぎ、最高の時空間に、至高の蕎麦。足すもの引くもの、何もなし
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2025/07/23 更新
お店と客はフィフティフィフティである、という言葉を思い出した。
美味しい蕎麦をもとめての百名店チャレンジの一環で、ろあん堂島さんへの訪問を計画。
口開け時間直後に一人で訪れた。のれんは出ていたものの、まだ開店準備をしていた感じだったが、お姉さんが気持ちよく迎えてくれた。
こちらは北新地のビルのB2F、階段を下りて店の扉を開けるまでの心理的ハードルは、正直少し高かった。
「ネットで見てどうしても来たくなりまして。。」などとお話しながら、メニューを拝見。
「日本酒と書いてますが…?」と聞くと、色々あるんですよ、と複数の日本酒を冷蔵庫から出してくださり、選ばせて頂く。
5勺で、ちょっと個人的に思い入れのある愛山を注文。磨かれた綺麗なグラスに丁寧に注がれた日本酒は、透明なのにどこか美しい。
あと、蕎麦前で、おつまみ干物を注文、最後にもりそば、とこの時に伝えておく。
店主でもあるお姉さんは、聞き上手、話し上手。
他客がいない気安さもあったが、大阪で美味しい蕎麦を探していろいろ行っている、とか以外に、いつの間にか(さしさわりのない範囲とはいえ)自分の個人事情をぺらぺらとしゃべっていた。
こういったあたり、北新地という空間、そこに長くいらっしゃる方々の持つマジックのようなものが働いているのかもしれない。
おつまみ干物は湘南産という小さなヒイラギと、兵庫県産ホタルイカの干物。
「ヒイラギ、目線が合うと「食べないでー」って言っているように見えません?」「見えます」
BGMなし。
分厚い木のカウンターに椅子が七つと個室。会話は進むが静か。外の騒音も全く聞こえず、どこか異空間にいるかのよう。
二杯目は、ゆきの美人。これで一合。
篠山のろあんの話、ろあんの店の名前の由来、常連さんへの感謝などいろいろ会話は続く。
お酒を飲み終わるかどうかというタイミングで、こちらは何も言わずとも蕎麦の準備が始まり、最高のタイミングでもりそばが到着する。
この編んだ笊を逆さにしたような器は、先代が考えた蕎麦を美味しく盛るために考えた特製なんだそう。
で、蕎麦。そのままつまんで食べると、蕎麦の爽やかな香りが口内にふわっと拡がる。茹で加減も良く、のど越しつるっとしているのも良い。
個人的に当たり、好みどんぴしゃ。
蕎麦粉は、篠山で弟さんが経営する、松田ろあんと同じものを使用し、お姉さんが打っているそう。
「店の裏に別の職人が隠れていて、その人が打っているんじゃないか、とか言われるんですよー」「いやいや」
山葵も目の前ですりおろしてくれていたものが小皿に。
そばに少量載せて啜ると、山葵のすっきりとした香りが蕎麦と合わさってこれまた極上。山葵だけ舐めても美味しいレベル。
少量のつゆに浸して啜ると、これまたダシとカエシと蕎麦とのハーモニーが口の中で踊り出すよう。
素直に感想を伝えるとお姉さんはにこにこしている。
が、その端々に職人としての矜持がいろいろと垣間見える。なんというか、ほわっとしているようでいて、こと蕎麦については妥協を許していないことがわかってしまう。
この瞬間は、店主と客はフィフティフィフティ、店主の出した「最高」をどれだけ客が真摯に受け取れるか。
蕎麦に関しては小僧クラスであることは十分自覚しているので、自分に出来るのはしっかり美味しいうちに食すこと、またその美味しさへの感謝の気持ちを伝えること。
最後にどろっとした蕎麦湯を頂くと、お腹も落ち着いて。
お姉さんと、お店の時間と空間とを占有させてもらったことで大きな満足を覚えるばかり。
一人で行って良かった。この店に合うのは、せいぜい味の価値観の近しい人二人まで。それ以外連れてくる気にならない。
三人以上はもう無理。ましてや、わいわいがやがやするための店ではないです。
味サービス雰囲気CP酒、全てに満足です。いつか篠山にも行ってみたい。
ご馳走様でした。