2回
2023/02 訪問
【夜の部】数多の料理店で研鑽を重ねた大将の技を存分に味わう!『板前割烹 河太郎』
外から見れば敷居の高そうな店構えと店名、板前割烹河太郎。
中に入ればほっと安らぐ、こぢんまりした居酒屋さん。
メニューはこの地域からしてみれば少し割高か、しかしながら大将の腕を持ってすればそれは当然の値打ち。予約時点で予算と頂きたいものをお伝えすれば何でも調理してくださいます。
何の前情報も無く初訪問にて刺し盛りを頼んだ時、皿の上に乗せられた食材は正直並といったところでしたが、あしらいの美しさ、盛り付けの気配りに妙な感動を覚えました。
これは尋常なことではないと思い通ってお話を伺うたび、なんと素晴らしい料理人かということを舌をもって実感していきました。
詳細をここで語るのも結構なのですが文字数制限につき割愛。
画像も大量にありますので分けて投稿させて頂きます。これもほんの一部です。
豊富な通常メニューに加え、大将直筆のオススメメニューは経木に達筆に綴られています。
料理人として最盛期を迎えていた頃の仕入れ先からの太いパイプは未だ脈々続いており、予約をもってすれば最早頂けないものは無いというほど。
お造り、鮨、天ぷら、蕎麦、ふぐ、うなぎ、鍋物といった和食だけでも魅力的ですが、本当になんでもお作りになります。齢二十歳にも満たない頃から険しすぎる料理の道一筋を
歩まれてきた大将。もはや作れぬ物など無い。
コロナ禍からお客さんの足も遠のき、最近では仕入れが厳しく一流のものを揃えるのは難しいとお悩みのご様子。
しかし事前にご予算や食べたい物をお伝えすれば必ず期待以上のものを出してくださいます。
まずはふらりと立ち寄って、大将の腕前に惚れて頂けたなら次回の訪問はお好きなものをご予約なさってみてはいかがでしょう。
いつもごちそうさまです。
お身体に気をつけてこれからも美味しい料理を食べさせてくださいね。
※設定予算は予約なしで通常飲食したものになります。
2024/01/04 更新
前から気になっていたうなぎの文字、板前割烹 河太郎。
『ランチのうな重1,500円』?見たことのない値段で更に興味が湧いてきます。いざ入店。
カウンター4席、小上がりの卓が4つとこぢんまりした印象。夜は居酒屋のようになるのかな。
いかにも職人といった感じの大将が明るくお出迎え。ランチのうな重も気になりましたが、まずはこの店のスタンダード、通常のもの(3,000円)を選択。
待つこと10分弱。
・・・??早すぎじゃないかな。この早さでは流石に冷凍ものか、回転の早い専門店でないから品質になんとなく察しがつきましたが、ひと目見てそれは大間違いだと気付きました。
見るからに『出来立て』と遜色ない。豪奢な蓋をあければそこには立派なうなぎの姿。
しかも新仔(しんこ)というからこれまた嬉しい。予想を超えたビジュアルにもう我慢できない、いただきます。
表面はカリッと、しかしフワッと、そしてジューシー。うなぎのあの美味さがしっかりと活きています。熱々のご飯と一緒に頬張れば、お昼時からなんて贅沢なんだと幸福感に包まれます。
美味しいと思うと同時に疑問が浮かぶ。ただの冷凍ならもっと水っぽく脂もくどいはず。訳を思わず大将に尋ねてみますが、当然の企業秘密。そりゃそうだよね。
この美味さの秘密は、割き、串打ち、焼きなどと、それぞれに調理人がいればいいが、一人で調理の全てを賄うには必要なことだと大将さんは言う。
一人でまともにうなぎを出すとなれば最低40〜50分かかってしまう。お客さんは普通10分は待ち、20分経つとキョロキョロと周りを見始め、30分には待てる人と待てない人が出てくる。
50分も経ったら店からお客さんがいなくなってしまう。そんな迷惑はかけられない、と。
しかし冷凍しておくだけではどうしても味も食感も悪くなり、とてもお客さんに出せる代物ではない。
そこで考えついたものが、この河太郎さんのうなぎの仕立て。
『割きたて蒸し立てと遜色ないでしょう?』と笑顔の大将さん。
ハイ、参りました。
同じく疑問を持った方は他にもおられたようで、中には東京でうなぎ専門のお店を営まれている方も同じ質問を大将さんに投げかけました。どうすればこのスピードでこの味が出せるのかと。
プロ中のプロが教えてくれと懇願する、、、。
凄いことだ。
最後に熱い肝吸いを流し込み、完食。
いい店、そして料理人に出逢えた。これから通ってもっと色々なものを頂きたい。料理だけでなくその技術もお話を伺いたい。
またお邪魔します。
ごちそうさまでした。