1回
2020/06 訪問
重なる真鯛と蛤の出汁のハーモニー。至高の一杯は感動ものです。
2020/06/18 更新
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金色不如帰と言えばラーメンマニアで知らぬ人はいない、ラーメン専門店としてミシュラン東京に掲載された店。
東京メトロ丸ノ内線新宿御苑前駅改札から5分足らずの路地裏にあります。目立たない場所ながら連日の大行列で、土・日・祝日は定休日なのでなかなか伺うことが叶いませんでした。チャレンジしたこともありましたが、仕事中の訪問で待ち人数は20人ほどで諦めたことも。しかし、新型コロナ禍で外国人観光客の方の姿が減り、このチャンスを生かさねばと今日は予定をコントロールして訪問しました。
ビンゴ！でした。1時半近くの到着で店内には4人の待ち先客がいるものの外の待ち人数はゼロ。待ち時間ゼロで入店できました。
券売機の表記は初心者だと戸惑います。最上段が人気の人気の「真鯛と蛤の塩そば」の段のようですが、一番左が「真鯛と蛤の塩そば」で隣は「味玉塩そば」その隣が「煮豚塩そば」その隣には「南高梅塩そば」。
「真鯛と蛤の塩そば」だけが特別なスープの塩そばなのかと。
よく分からないまま 「真鯛と蛤の塩そば」 と「味玉」のボタンを押しました。あとで計算すると 「真鯛と蛤の潮そば」950円と「味玉」100円を足すと「味玉塩そば」1050円と同じです。そういうことなのですね。
店内はカウンター席と2人用テーブルが２つ。カウンター席は隣席との仕切りの木板が立てられていました。今回はそのカウンター席のほぼ真ん中の席に通されました。
着丼は席に着いてから10分後。目の前の厨房のなかから受け皿に載せられた丼が渡されました。ネット画像で何度も目にしていたあの金色不如帰の丼が目の前に。
スープは透明感は思ったよりなく、凝縮された旨味を想像させる濁りのあるもの。
麺は全粒粉を使っているような粒々が見える細麺で濁りのあるスープの下から 整い過ぎていない麺線がわずかに顔を覗かせます。
ピンクのチャーシュー（煮豚）は柔らかそう。その上に特製ソースが載っています。
スープを一口。愛媛県宇和島産の真鯛の出汁と三重県桑名産の蛤の出汁に乾物系の出汁を加えた塩のスープは、臭みがなくてすっきり。動物系の出汁は一切使用していないそうですが重なる旨味のハーモニー。真鯛と蛤はどちらも主張しすぎず、お互いを支え合っているように感じます。美味いとしか言いようがありません。
品のあるスープには品のある麺。適度な歯触りを感じさせ、噛めばほんのり麦を感じさせます。
特製ソースにはポルチーニデュクセル。インカベリーソース、白トリュフオイル、国産黒豚パンチェッタベーコンビッツなどが使われているそう。スープとともに口に含めば、先ほどの優しいハーモニーに魅惑的な協演が加わります。私の貧弱な職経験とボキャブラリーではうまく伝えることができません。とにかく美味い。
あっという間の8分間でした。幸せな時間はあっという間に終わりました。連食したくなりましたが、連食は禁止。気が付けば外には列が出来始めていました。今回はやはりかなりラッキーだったようです。
ご馳走さまでした。チャンスを伺ってまた。