4回
2025/01 訪問
こんな日がやってこようとは
シェ松尾・松濤レストランが1月末閉店を公表したのは12月1日。その前に電話で予約したときはいつもと何も変わりなかったのに…。
今日は恒例行事の東京フィルの新春コンサートを聴きに渋谷Bunkamuraへ。その前に腹ごしらえにこちらの一軒家フレンチにやってきました。でも、いつも通りというわけには参りません。未だ他のお客さまがいらっしゃる前だったので、店内をゆっくりと拝見させていただけました。特に、2階のインペリアルルームは初めての機会でしたが、若かりし天皇皇后のお写真も拝見しながらのなんともロイヤルな体験となりました。
開店45年目の閉店の経緯をお伺いすると、築100年、福沢諭吉のお弟子さんが建てられた木造洋館の老朽化が進み、改修工事の目途がたたないご様子。個人の居宅用地として更地売却の予定。お店は場所を変えて再出発もあり得、骨董的価値がありそうな建材や調度品は保管した上で再活用を検討するとのことでした。店の皆さんも閉店を知らされたのは公表直前。新宿、成城、名古屋のお店はこれまで通り営業し、皆さんも配置替えとなりそうです。
その昔、私がデートバイブルとして愛読した「東京いい店やれる店」には一軒家フレンチという章があり、こちらを含む7軒の星付きレストランが掲載されていました。そのうち、4店が閉店(移転含む)済で、残っていたのはマダム・トキ、ヌキテパ、そしてこちらでしたが、あれからうん十年、年を経て私は雰囲気重視で松尾>トキ>ヌキテパとランク付けしていたのですが…。
こういった歴史ある木造洋館が東京から失われていくことは本当に残念。ロンドンとは地震等の災害環境に差異があることは重々承知していますが、彼我を比較すると何とかならないものかと思ってしまいます。
同地での最後の営業に際し、ご自身の悲しみを堪え、懐かしむ私たち顧客に最高の思い出を供しつつ、「またどこかでお目にかかれることを」とおっしゃっていただいたお店のスタッフの皆さまに感謝しつつ、使い込まれた調度品に囲まれたダイニングルームでの再会を夢想してしまいます。
どこかにいい物件が見つかりますように…。
このエントランスがもう見れなくなります
玄関脇のステンドグラス、骨董もの
玄関正面のアルチンボルド
中庭のテラス
ウェイティングバー
インペリアルルームの銀食器
インンペリアルルーム
ダイニンング
このセッティングともお別れ
2025/01/05 更新
2023/01 訪問
事件は再発せず
今日は久しぶりに家族4人で外食、この後ママとパパは文化村でニューイヤーコンサートがあるので、恒例の新春渋谷ランチにこちらのフレンチへやってきました。
いつもの夫婦2人と本日の4人とでは勝手が異なり、特に息子たちは過去の早食い事件が気になります。12:00スタートでコンサートは15:00開演、美味しいからってパクパク、ムシャムシャ、あっという間に片づけないでね~。
会場は相変わらずの立地(当たり前か)、落ち着いてかつ華やかな雰囲気には変化ありません。(雰囲気4.6)
サービスはこれまでお世話になっていた方々(イタリア人とか声の大きなロン毛メガネ人、私達の中での例えで皆さん日本人です)はお見受けできませんでした。この業界、かつコロナ禍の影響もあり入れ替わりが激しそうです。ここ数年見慣れた方に再会できていたので今回は少し寂しい。(サービス4.1)
料理はスープ、魚、肉とも甲乙つけがたく全てが本日一番評価となり流石でした(料理4.3、ここは前回比+)が、新年単一コースメニューは徐々に単価が上がっており、私達のエクセルシートではコスパ上自動的に減点幅が広がる結果となりました。(CP2.6)
これらの項目別評価を合算した結果、2年前の採点から0.3p低下して総合点4.2とさせていただきました。
とは言え心配した早食い事件もおこらずに一安心。事件とは10年以上前にロンドンのオイスターバーで一皿12個入りの生牡蠣セットを私達用と子供用に2皿注文して、私達はシャンパンを楽しみながら1つづつ頂いたところで、ふと子供たちに目をやると、なな、なんとそれぞれ最後の1個を頬張っているところ!開始たった5分!当然お代わりはなし、私達とは分かれ二人をピザスタンドに移動させマルガリータを注文した苦い経験があります。ロンドンでは日本人にとって生牡蠣は最高のご馳走です、味もお値段も…。息子たちもこの十数年で確りと成長したようです。来年は4人そろうかな・・・?
メデタシメデタシ
2023/01/30 更新
2021/01 訪問
心新たに新年を迎えることができました
今日は1月2日、渋谷の新春コンサートの前にこちらの一軒家レストランにお伺いしました。昨年、一昨年と1月2日が水曜日にあたり定休日。残念ながらこちらを利用することができず、3年振りの新春訪問です。
松濤のお屋敷街の一角で相変わらず雰囲気満点(といいながら4.6)。12:00開店で11:30と早めに到着したのですが、2台分ある駐車場は既に1台駐車中。背の高い痩身男性がホースで水を撒いていらっしゃいましたが、声を掛けると「どうぞ、駐車して待合室へお入りください」と、冷え込む中助かりました。
まずは写真のシックで暖炉ストーブのあるウェイティングルームで暫く待たせていただくことに。後から入ってきた女性3名連れもコンサートの会話をされており、皆考えることは同じようです。その後ご案内いただいた席は南西角に面した一階奥のお部屋。広々とした空間に2卓のみ配されており、コロナ感染の不安は感じません。
さて基本お一人のウェイターさん中心に総勢4名にサーブいただきましたが、テーブル担当は先ほど駐車場でジャンパーを着ていた痩身男性。スーツに着替えられイタリア人の雰囲気?を醸し出しています(多分純日本人?)。開演時間を計算しながら約2時間半、丁寧にサーブいただき感謝します。又、妻は声の大きい、黒メガネ、少々ロン毛のウェイターさんの説明が解りやすいと感心。
料理は新春営業によりコース一拓、写真にコメントをしますが、本一は前菜のホタテのポワレ、潮の香りが良い塩梅に香しい。逆に驚きなしはメインデザート、野イチゴのワイルドさが半端ないとの妻の談。魚、肉のポワレも奇を衒わずに流石の仕上がり。
昨年1年間は殆ど家に籠りきりで、久しぶりの街中デートとなりました。家族の在宅勤務・授業のせいで妻の負担と不満は爆発寸前。食後のコンサート会場はほぼ満席でしたが、マスク着用、時間短縮、私語飲食禁止等々、主催者側も大変気を使いながら何とか開催に漕ぎつけたという状況です。シェフ、ウェイターの方々の丁寧なお仕事と、9歳天才バイオリニストはじめオケの軽快な演奏、コンサート関係者のご尽力、そして新春の凛としつつも華やかな空気のおかげで少しは風船もしぼんだものと信じて、いや祈っています・・・。
メデタシメデタシ
新春松飾り
ウェイティングルーム、奥のスタンドはガレ?
アミューズ、豚リエット入りシューと牛蒡温ポタージュ
前菜1、ズワイ蟹、リンゴのマヨ和え
前菜2、本一ホタテ貝のポワレ
ヒラスズキのポワレ
マンダリンシャーベット
ガスウォーター界のロマネコンティ?@2,500!
牛ヒレポワレ
洋ナシ&ムース
フランボワーズアイス&ムース、若干ビター
フィナンシェとメレンゲ
2021/01/10 更新
2018/01 訪問
新春コンサート前のお祝いランチ
新年初営業日に妻と2人でランチをいただきました。1年ぶりの訪問です。
渋谷の喧騒から一歩入っただけで閑静な住宅街、一軒家レストランは付加価値が高いなと実感。
さらに車で乗り付け、玄関前で丁寧なお出迎えをいただき、弥が上にも気分は盛り上がります。
さて、暖炉前で少しくつろいだ後、ダイニングルームへ。4テーブルありましたが、まだ先客はおらず。ただし、その後ほぼ満席に。
部屋は赤を基調としてパリを描いた洋画がそれぞれのテーブルに掛けられており、正面の庭に差し込む新春の陽光と合わせて、カジュアルになりすぎずに明るい新鮮な雰囲気を醸し出しています。
個人的にはランチには重厚で少し暗めのクラッシックな雰囲気よりも、中庭があって明るい店がよいと思います。
さて、お食事ですが、全皿新春らしく華やかな雰囲気を纏っています。前菜は美味、栗のスープは私には少し甘め、白身魚は美味しいですが感動なし、フィレステーキは流石でした。最後のデザートも温冷あわせて楽しめました。小食な妻が最後のステーキまで美味しいといって完食できるコースは最高という目安がありますが、今日はまさにそんな感じです。
支配人さん含め皆さま、料理マニアの妻からの食材、調理方法への細かい質問にも丁寧に応えていただき感謝です。最後に案内してもらった中庭は暖かくなったらテラスランチも魅力的そう。
2時間以上かけてゆっくりいただいた新春ランチ、コース料理のみで12,000円とそれなりの料金設定ですが、コストパフォーマンスはその懐の深いおもてなし力と時間の使い方次第でしょう。
最後に「また遊びに来てください」との声を背にBunkamuraへ足早に向かいました(5分かからず⁉)。
メデタシメデタシ
2018/09/09 更新
~最高のおもてなし、渋谷の一軒家~
2018/09/08 更新