この口コミは、味の哲人 東西を行くさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。
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加賀初台、参宮橋、幡ケ谷/立ち食いそば、そば、うどん
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昼の点数：4.0
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～￥999 / 1人
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料理・味 -
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［ 料理・味-
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| 酒・ドリンク- ］
蕎麦もつゆもかき揚げもワカメも全て美味い。
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茹で立ての蕎麦と揚げたてのかき揚げ。つゆも完璧。
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分厚い縦長の揚げたてかき揚げ。つゆに浸しつつ食べる。
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下味のついたワカメ。いつもトッピングする。
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蕎麦の茹で加減も絶妙な按配。
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今度こそにしん蕎麦と思うが、結局かき揚げを選ぶ。
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卓上のネギを散らす。加賀はかけそばでも充分に美味い。
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夏は冷やしで。牛肉コロッケも人気。
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トッピングのにしんは別格だが、看板メニューでもある。
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お店の中からオペラシティの高層ビルが。
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いつも盛況。店前の並びが少なければラッキー。
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2025/11/12 更新
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京王新線「初台」駅で降り、東京オペラシティ側へと向かう。北出口から地上に上がると、すぐに、『うどんそば 加賀』がある。駅から数秒の立地だ。
甲州街道に面した、立ち食いそば屋である。
ある日ある時、『加賀』で立ち食いそばを食べた。
以来、私は『加賀』の虜になった。
東京に来ると、必ず立ち食いそばが食べたくなる。
過去、様々な名店に出会うことができた。
そんな名店の中でも、この店はトップクラスに位置する。8人も立食すれば、身動きが出来ないほどの狭いお店だが、とてつもなく美味い。
平日の17:00。そんな時間帯でも店内は立錐の余地もない。入れ替わり立ち替わり、次々にお客さんが入って来る。あるいは辛抱強く外待ちをし続けている。
なんとか、私も“席“を確保した。
券売機で、「かき揚げそば」(¥650)と、トッピングの「わかめ」(¥150)を買う。シメて、¥800。
立ち食いそば屋にしては、少しお高い。お高いけれど、食べればわかる。満足度がハンパない、旨さ。
食券を渡し、「そば、で」と言い添える。
そこから、かき揚げを作り、揚げ始める。
そばを湯掻く手順も含め、すべての調理の様子が、お客さんから見えてしまう。
誤魔化しが効かない、調理。一品、一品、注文を受けてから、作り始める。しかるに、出来上がりまでの待ち時間は、多少は掛かってしまう。
けれども、常連さんたちは、行儀良く、ひたすら待ち続ける、美味しいそばを食べるために。
出来上がり、どんぶりを受け取る。
手狭過ぎる私の陣地に自らどんぶりを運び、カウンターに置く。冷たいお水も、セルフで入れて来る。
さあ、実食だ。ワクワク感が止まらない。
かき揚げがとても分厚く大きく、そして底深い。
そのかき揚げの横でたっぷりのわかめだ。蕎麦が見えないくらいにわかめがつゆの中で、たゆたっている。
このわかめが実はたまらなく美味い。
わずかに、奥ゆかしく、わかめに味が付いている。
『加賀』のお蕎麦は、ぜんたいに、立ち食いとは思えぬ、その上品な味わいが素晴らしいのだ。
全てが一体化し整い、佇まいが見事。そして美味。
つゆをひと口飲む。鰹出汁が香る。絶妙な味わい。
いよいよ蕎麦を手繰る。ほどの良いコシ。つゆに馴染んでいる。わかめと共に手繰る。旨みが増した。
かき揚げを食べながら少しずつ、つゆに崩していく。極上の天かすを散らし、浸した、そんなふうに、つゆの味わいが変化して、深まっていく。そのつゆを時折、啜る。美味い。美味い。
蕎麦を食べ続ける。
七味唐辛子も、振ってみる。
かき揚げをどんどん崩し、ほぐしていく。
玉葱の甘みが溢れていく。
またふたたび、つゆを味わう。かき揚げがすっかりほどけ、つゆの旨みがどんどん増していく。
蕎麦を食べ終わり、残りのつゆもぜんぶ最後まで飲み干してしまう。美味しさの余韻に浸る。
胃袋の満足感に、やわらかな気分になる。
本日の遅めのお昼ご飯も、大変、大変、美味しゅうございました。
長文にもかかわらず、最後までお読みいただき、心より感謝いたします。