3回
2025/06 訪問
最高の鰻
昨年11月の訪問時予約を取らせて頂き、待ちに待った7ヶ月ぶりの再訪
春巻きの具材が初夏らしい食材との組み合わせに変わっていたり、新しく紹興酒と赤酒を使用した中華のエッセンスを感じる一品が追加されていたり
鰻玉には辣油のアクセントが加わった事でより美味しくなっていました
都内、神奈川、名古屋、静岡、福岡と各地の有名店でも鰻を食べてきましたがここに勝る鰻は無いと率直に思います
「鰻」ではなく今までに無い「鰻料理」頂ける革新的なお店
ご新規の予約が取れないのも無理はありませんがやたらに知られたく無い、食にこだわりのない人には味あわせたくないお店です
※諸事情により、お料理のお写真の掲載は鰻重のみ
○静岡県共水鰻 椀 賀茂茄子 白茄子
→鱧のように丁寧に骨切りした鰻、見た目は鱧と遜色ないのに口に入れるとふわっと解ける柔らかさ
鱧のような身の締まった感じも淡白な感じとも違う「鰻」の味わい
上品なお出汁の香りと、出汁に溶け込んだ鰻の脂の旨味
鰻のお出汁で炊いたという茄子も鰻の旨味を吸っていて、賀茂茄子はとろっと柔らかく白茄子はシャキシャキと食感にメリハリを与えています
少し汗ばむくらい身体がほかほか、これから始まる楽しい食の時間に向けて胃を整える一杯
◎宮崎県味満 春巻 玉蜀黍 空豆 九条葱
→肉厚な鰻を贅沢に春巻きに
パリッとした皮の中から現れるふわとろの鰻、玉蜀黍の甘味と後からくる空豆と九条葱の香り
添えられた山椒塩をつけると更に映えます
○静岡県共水鰻 刺身 鰻皮と蕨の酢味噌
→珍しい鰻のお刺身、2日寝かせているそうで弾力があってコリコリ
前回の冬の鰻と比べ脂のノリは少なめであっさり、冬の鰻は大トロかと思うほどお醤油に脂が浮きましたが、こちらはそれほどでも無く白身魚に似た感じ...エンガワのような、なんとも言えない味わい
付け合わせの皮と蕨の酢味噌和えが美味しくおつまみになります
○肝焼 スナップエンドウ ヤーコン 奈良漬
→千切りされたスナップエンドウとヤーコン、奈良漬のシャキシャキとした食感がプリッとした肝焼きにピッタリ、口の中に広がる独特の苦味と薬味の清涼感がたまりません
「やっぱり鰻には奈良漬だな」と思える相性の良さ
○宮崎県味満 関東焼生蒸 鰻玉 ホワイトアスパラ グリーンアスパラ 辣油
→関東焼きの「生蒸し」と言う技法で仕上げた鰻玉
タレ焼きの絶品鰻、タレの甘味に辣油が効いて抜群に美味しい
皮目はパリッとしているふわふわの肉厚な鰻がとろっとろの半熟卵の混ざり合って口の中でとろける
◎鹿児島県三栄養鰻新子 骨抜き印籠焼 蕪炭火焼 山椒味噌
→印籠焼きという、骨抜きして筒の状態で焼き上げた鰻
皮目はパリッと仕上がっていて中は鰻自体の水分で蒸されとろっと柔らか
脂もギュッと閉じ込められていて開いて焼いたそれとはまるで違った印象
ホイルに包み炭でじっくり焼き上げたほくほくの蕪がまた美味しい...蕗味噌の田楽のような風味もクセになる
○鰭焼 鰻重ざくジュレ仕立て 潤菜 フルーツトマト スナップエンドウ 独活 菊の花
→ザクザクの歯応えと苦味にサッパリしたジュレと野菜の甘味
目にも鮮やかで夏らしく清涼感のある一品
◎宮崎県味満 関東焼 山椒醤油 万願寺唐辛子 大根おろし
→大根おろし、万願寺唐辛子の醤油漬けと共に頂く山椒醤油で仕上げた関東焼
しっかりした皮目はパリパリ、身はふっくらとろける舌触り
柔らかな鰻に千切り万願寺唐辛子のシャキッとした食感がピッタリ
○静岡県共水鰻 紹興酒と赤酒の炊き上げ 長茄子
→紹興酒と赤坂で炊き上げた鰻、焼いたものと違って香ばしさやパリッと感が無い分皮目のトロッとした脂感と身のふわふわさを味わえる
お酒の独特の風味は好き嫌いが分かれそう...若干鰻の風味を邪魔してる感じもある
下にある焼茄子が鰻と同じくらいとろとろで鰻の脂を吸って絶品
◎青森県小川原湖天然鰻 熊本県天草市海水養殖鰻 地焼 白焼
→白焼の食べ比べ
筋肉質で身の締まった天然物と、とろとろふわふわで脂が乗った養殖物、どちらもそれぞれ良さがある
山葵と山椒塩、ご好意で出して下さった苦玉と肝の塩で頂く肉厚な鰻、至高の一品
◎鹿児島県川内鰻新子 地焼 静岡県共水鰻 関東焼 鰻重
→関東焼きと地焼きを食べ比べる鰻重
天然物と養殖物くらい焼き方でこんなにも変わるのか!という程違いがある
それぞれの焼き方に向いた品種の違いもあるそう、そんな話だったり「綺麗な川がいいとは限らない」話を聞いたり...鰻に関する対象のお話を聞きながら頂く鰻は尚美味しく、楽しい
両面パリッと仕上がった地焼きも美味しいけれど分厚めの皮がパリッと、味はふっくらととろとろに仕上がった関東焼きも美味しくどちらも甲乙つけ難い
福岡県産のゆめつくしというお米を使用していて、それがまた絶品!
一粒一粒の存在感がはっきりしていて艶やか、鰻のタレや油を吸い込んでもベチャッとしない硬めの炊き加減、ふわとろの鰻がお米を包み込んでお口の中が幸せ
○湯葉 赤出汁 お新香
→ホッと落ち着く湯葉の赤出汁と胡瓜、セロリ、白菜、搾菜のお漬物
○北海道産小豆 水羊羹 柚子
→口に入れた瞬間に溶ける小豆の優しい甘味
半分は柚子皮がかかっており、甘さの中にスッキリ爽やかな香りが乗ってこれもまた美味
●アルコール (¥1,500)×3
●ソフトドリンク (¥700)×3
2025/08/13 更新
2024/11 訪問
渾身の「鰻料理」を頂く
オープン直後からお話を聞いていてずっと行きたかったお店です、ご縁があり今回初めて伺わせて頂くことができました
とてつもないワクワクと期待で胸いっぱいでかなりハードルが上がっておりましたがコースは感動と驚きの連続、どのお料理もとても美味しくて「ここでしか食べれない」特別感満載
今まで各地で沢山鰻を食べてきましたがこうして鰻を色々な楽しみ方で味合わせてくれるお店はここだけな気がします
それも全て店主荻原さんの今までの修行の賜物なんだなと...
今までにない鰻料理を味わって、最後の鰻重がこれまた至高!!
脂質の多い鰻をこれだけ頂いても全くもたれる感じもなく、一品一品の量も上品で食べ疲れはゼロ
むしろどんどん食欲が増していくような...
参宮橋あさやさん、「鰻料理の最高峰」です
次回の予約が本当に楽しみで、それまで頑張れます
この日使われた鰻
⭐︎静岡県大井川 共水鰻
⭐︎静岡県浜名湖 新仔鰻
⭐︎静岡県浜名湖 天然鰻
⭐︎熊本県天草 海水養殖鰻
⭐︎宮崎県 味満鰻
以下、頂いたお料理です
○静岡県大井川共水鰻 丹波占地 舞茸 椀
→骨切りしてサッと湯引きした鰻、透き通ったお出汁に溶け出た澱みのないクリアな脂
占地と舞茸の強烈な香り、鱧のようで鱧ではないふわっとした鰻の身
◎静岡県大井川共水鰻 山口県産松茸 春巻
→巻きたて、揚げたてのサクサクの春巻き
松茸の強い旨みに負けない鰻の旨味、中で蒸されただけの焼かれていない皮のちゅるんとした舌触りと絶妙にレアな抜群の火入れ
春巻きの揚げ香ばしさにさり気なく巻き込まれた大葉のアクセントも良く、付け合わせの山椒塩がまた美味しい
○熊本県天草海水養殖鰻 鰻皮酢味噌和え
→ 頸動脈を切り鰻自らの心臓で血抜き、神経締めしてから昆布〆で4日寝かせるという手間暇かけたお刺身
河豚のような薄造りだけど河豚とは違うとてつもない歯応え、噛む程に広がる旨味と溢れる脂
お醤油にも脂が浮いてまるで中トロ
添えられた皮と葱の酢味噌和えを巻いて食べるとさらに美味しい、食感、旨味、全てにおいて他のお魚では味わった事のない初体験
○肝焼 芹 奈良漬 ヤーコン
香ばしく焼いた肝焼、臭みも独特の苦味もまるでなくプリッと肉厚
季節を感じられる芹の爽やかな香りとヤーコンの小気味良い食感、奈良漬の風味が合間って肝の存在を際立たせます
勿論そのままでも美味しく、肝焼が苦手な方にも食べて欲しいと思える一品
○宮崎県味満鰻 生蒸し 卵 焼栗
→割いてから蒸してタレ焼きにするという特殊な製法で調理されよりふわふわに仕上がった鰻、味の濃い卵と口に入れた瞬間ほどける「ふわふわ×ふわふわ」な組み合わせに食感がしっかり残る程度に火入れされた焼き栗のコリッと感と香ばしい甘味が意外にも合う!タレも優しい甘さ
奥にちょっぴり忍ばせてある七味も程よいアクセント
◎静岡県浜名湖新仔鰻 筒焼 茄子 山椒味噌
→骨抜きした鰻をまるっと筒焼きに
内側は自らの水分で蒸されるそうで、開いて焼くのとは違う皮目はパリッと中はトロふわっとした口溶けでとってもみずみずしい!
茄子もまた水分たっぷり、更に鰻の脂を吸ってジューシーな仕上がりに
塩味強めで山椒が効いた山椒味噌との相性も抜群
そもそもの素材が持っている水分量から計算され尽くした火入れと調理から成る仕上がりに感服
○鰭焼 鰻ざく仕立 フルーツトマト 長芋 アロエ
→クルクルと全体香ばしく焼かれパリッとした鰭焼の下には甘味の強いフルーツトマト等お野菜の角切りのジュレ
まろやかな酸味とトマトや長芋、アロエの独特の食感やジュレの舌触りが鰭の風味や香ばしさ、ザクっと感ととてもよく合う
○宮崎県味満鰻 関東焼 冬瓜下ろし 山椒醤油
→皮目の香ばしさとむっちりした弾力と脂、身のギュッと凝縮された旨味がシンプルに味わえる一品
冬瓜卸しの瓜臭さが大根卸しとは全然違っていて新発見の風味、「なんで冬瓜?」と思ったけど、うざくは鰻と胡瓜だし、奈良漬も瓜科のお漬物
「鰻と瓜」って相性抜群なのか...!
だとしても、冬瓜を卸して添えるという発想には驚き...
◎白焼 (熊本県天草海水養殖鰻/静岡県浜名湖天然鰻)
→養殖鰻と天然鰻の食べ比べ
この日の養殖鰻は700g程の物!
やっぱり養殖の方が丸々と太っていて肉厚で脂乗りもガッツリで非常にジューシー
天然物は小振りながらも旨味がギュッと凝縮されている感じで上品な味わい
どちらもそれぞれ違った良さでそれぞれ美味しい
香り高い本山葵と、ニガ玉を粉末状にして作ったお塩(緑色の物)が鰻の旨味を引き立てます
◎鰻重(静岡県浜名湖新仔鰻 関西焼/静岡県大井川共水鰻 関東焼)
→楽しみにしていた鰻重!!可愛らしいサイズのお重に、鰻がまるっと1匹分!
共水鰻の関東焼はふわっと、皮目も箸で切れる程柔らかい仕上がり
対して新仔鰻は本場で食べた関西焼とは違い「両面サクサク」ではなく表面は柔らかさを残しながらも焼かれて香り立ったタレの香ばしさが味わえつつ、皮目がとにかくパリッパリで弾力も抜群の仕上がりに!箸で裂こうとすると身がほろほろになってしまう程
白焼の食べ比べ同様、どちらもそれぞれ抜群に美味しくて甲乙つけ難い...
お米は福岡県の「夢つくし」を使っているそう、炊き加減抜群でタレが染みても一粒一粒の存在がしっかり残っていてとても好みだし、ふわとろの鰻の食感とのコントラストも抜群
思わずゆっくりと少しずつ、よく噛み締めて味わって頂いてしまいました
山椒も勿論頂けるのですが、各一振りずつしただけでそれ以外はそのまま
「鰻には山椒がセット」だった自分が山椒無しで食べたいと思えてしまう程絶品、強いて言えば山葵の方が合う気がします
汁物は湯葉の赤出汁、お漬物は胡瓜、白菜、搾菜、セロリの浅漬けで優しい塩味がお口直しにぴったり
付け合わせまで抜かりない美味しさでした
○白小豆水羊羹 柿下ろし
→唯一「鰻じゃない」デザート
口に入れた瞬間溶ける、お皿に四角を維持しているのが不思議なくらい滑らかな口溶けと口に広がる白小豆の上品な優しいお豆の風味
添えられた柿卸しと頂くと柿の甘味が相まってまた違う美味しさに
○コース(お任せ)×2
●アルコール数点
¥63,400
2024/11/23 更新
3回目の訪問です
前回からあまり間が空かない為同じメニューもありましたが、どれも若干改良されていて日々「更に美味しくする為の探求」をしているのだなと思わされます
WASAで修行されていた大将ならではの中華のエッセンスを感じる物が多数あり、「鰻料理」の幅広さに驚かされると共に鰻の概念がまるで変わる品々
焼きの技術は勿論ですが野菜やお出汁、お酒までを上手く使い食感のアクセントを加えたり脂を中和させたり、旨味や風味を引き立てて「美味しい鰻」を更に美味しく昇華させる技術に感服です
予約できる枠は1人あたり年4回
前回来訪時の分に加え、来年いっぱい分予約させて頂きました
素晴らしい経験をさせて頂けて、本当に出逢えてよかったと心から思えるお店
✳︎おまかせ
○静岡県共水鰻 椀 (賀茂茄子/白茄子)
→青森県産蜆と鰻骨でとったお出汁に、骨切りされ口の中でふわっと解ける柔らかな鰻、ジュワッとジューシーな賀茂茄子とシャキシャキ食感の白茄子を添えて
鱧のようでまるで違う、上品な旨味と脂が乗った鰻とそのエキスがたっぷり溶け出したお出汁が抜群に美味しい
柔らかな鰻と賀茂茄子に、細切りの白茄子も良いアクセント
食事の始まりに、胃がじんわりと温まるお椀
○静岡県共水鰻 刺身 鰻皮酢味噌
→2日寝かせているそうで、身が締まった独特の歯応え
淡白そうに見えて旨みはしっかり、付け合わせの鰻の皮と葱の酢味噌和えはこれだけで一皿欲しい程
お刺身に巻き込んで一緒に頂くのがお気に入り
◎宮崎県味満鰻 天麩羅 (山椒塩/天汁薬味おろし)
→新作の天麩羅、直前に揚げ衣に炭酸水を加えているそうで空気を含んでふんわり軽くサックサクの仕上がりに
上は山椒塩、下は天汁とおろし
山椒塩は衣のサクサク感と鰻の旨味をシンプルに味わえて言わずもがなの美味しさ
個人的に天麩羅は塩一択ですが天汁おろしが意外にもめちゃくちゃ合うという発見
少量の天汁に乗せられているだけという盛り付けのお陰で薄付き衣はべちゃっとする事なくサクサクのまま、茗荷や大葉が混ぜ込まれた大根おろしが脂の乗った鰻に爽やかさを添えて、旨味を更に引き立てます
ふっくらと柔らかい鰻の旨味が丁寧に閉じ込められていて、春巻きもかなり好きでしたがこちらも好き
◎肝焼 (スナップエンドウ/ヤーコン/奈良漬)
→胃腸のプリッと、コリコリとした弾力に細切りスナップエンドウとヤーコンのシャキシャキ食感が小気味よく、鰻の「相棒」と言える奈良漬との相性も言わずもがなで独特の風味とほろ苦さを引き立てます
ここに来る度楽しみにしている一品で鰻屋さんで頂く肝駆使とはまるで違う美味しさ
○宮崎県味満鰻 関東焼生蒸 鰻玉 (グリーンアスパラ/玉蜀黍/辣油)
→生蒸しという調理法で仕上げられた肉厚で柔らかな鰻とふわっとゆるめな半熟卵に程良く食感が残ったアスパラ、シャキッと瑞々しく甘味の強い玉蜀黍の食感が映える「あさやさん流鰻玉」
タレで甘香ばしく味つけられた鰻に濃厚な卵、玉蜀黍も生と思えない程甘味が強く辣油のアクセントがバッチリ合います
○宮崎県味満鰻 骨抜き印籠焼 (ズッキーニ炭火焼/牛蒡味噌)
→鰻を開かず筒のまま骨を抜き焼き上げる為、皮目全体がパリッと香ばしくなり中は鰻自体の水分で蒸されてふっくらトロッと半生のような仕上がり
「パリふわ」ではなく「パリトロ」、ここでしか味わえない鰻
旨味が閉じ込められ、より濃厚な味わいになった鰻とホイル包みで炭火の中へ入れ火を通したズッキーニの瑞々しさ、牛蒡味噌の塩気と牛蒡の風味が一体になった一皿
○鰭焼 うざくジュレ仕立て (パッションフルーツ/フルーツトマト/スナップエンドウ/独活/アロエ/菊の花)
→鰻とは異なる、外側カリッとザクザク、中はふわっとした何とも言えない歯応えと風味
見た目からは想像ができない上品な脂の旨味をお酢が引き立て、くどくなくサッパリ
ジュレに混ぜ込まれたお野菜の食感や甘味も活きていて、見た目も鮮やかで食欲を掻き立てます
脂質の多い鰻をこれでもかと頂くフルコースの中でありがたい箸休め
○宮崎県味満鰻 山椒醤油関東焼 (万願寺唐辛子塩漬/冬瓜おろし)
→関東焼で焼き上げた山椒醤油焼
醤油の旨味に山椒のピリッとした辛味が加わり、鰻の旨味に深みが増していて「蒲焼」とも「白焼」ともまた違った美味しさ
塩漬け万願寺唐辛子のほろ苦さのアクセントが抜群、冬瓜おろしで後味もスッキリ
○静岡県共水鰻 熊本県肥後紫茄子 紹興酒と赤酒の炊き上げ
→紹興酒と赤酒のコクと旨味を吸い込んだ鰻とアクがなくジューシーな肥後紫茄子、口に運ぶとどちらも一瞬でとろける柔らかさ
前回からマイナーチェンジされて微塵切り奈良漬のトッピングが加わっており、柔らかな口溶けの鰻とお野菜に良いアクセントを加えています
鰻の風味や旨味の感じられ方は他のお料理と比べ控えめで紹興酒と赤酒の独特の風味に若干負けている気もしますが、個人的にはとても革新的で好きな一皿
○地焼 白焼 (青森県小川原湖天然鰻/三重県桑名天然鰻)
→地焼き(関西焼)で焼き上げた白焼、今まで「天然」と「養殖」の食べ比べでしたが今回は産地の違う天然2種の食べ比べでの提供
養殖に比べ身は薄いですが上品な脂と旨味がギュッと凝縮されていて、表面サクッと皮目パリッと中はふっくら香ばしい
お塩は勿論ですが、苦玉のお塩で頂くのが絶品
鼻に抜ける苦味と山葵の香りが鰻にぴったり
2種どちらも甲乙つけ難い美味しさでした
◎鰻重 (静岡県浜松新仔 地焼/静岡県共水鰻 関東焼) 福岡県産ゆめつくし
→地焼と関東焼を一度に楽しめる鰻重
身が非常に柔らかくとろけるような食感で脂乗りも程良く上品な新仔の鰻は両面パリッと地焼で香ばしく
天然鰻に近い風味と味わいなのに脂乗りは抜群な共水鰻は関東焼でふっくら、とろける柔らかさを存分に活かす仕上げに
個人的に地焼が好みですがこちらで頂くものに関してはどちらもそれぞれの良さがあって選べません
○湯葉 赤出汁 お新香
→ 染み渡る湯葉の赤出汁とさっぱり浅漬け(この日は3種)
脂の乗った鰻を頂きながら、お口直しと箸休めに必須な名脇役の二品
○北海道産小豆 水羊羹 柚子
→舌に乗せた瞬間に溶ける「かろうじてお皿の上で形を保っている」レベルの柔らかさ
左側から頂いてまず小豆の優しい甘みを味わい、後半は柚子の香りと共に楽しむ二段階で美味しいデザート
●日本酒(3種各1合)
●アルコール (¥1,500)×1
●ソフトドリンク(¥700)×2
※コース価格は天然鰻の入荷によって変動あり (〜¥35,000)
※サービス料 5%