森宮さんさんが投稿した六花(東京/六本木)の口コミ詳細

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森宮さんの食べ道楽

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六花六本木、乃木坂、六本木一丁目/ステーキ、フレンチ、イノベーティブ

1

  • 夜の点数:4.6

    • ¥20,000~¥29,999 / 1人
      • 料理・味 4.7
      • |サービス 4.6
      • |雰囲気 4.6
      • |CP 4.4
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/02 訪問

  • 夜の点数:4.6

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス4.6
    • | 雰囲気4.6
    • | CP4.4
    • | 酒・ドリンク-
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

最高級の料理と洗練された空間、六花で味わうイノベーション!

2月の最終週、六本木の街は冷え切った夜気に包まれていた。風はまだ冬の名残を残し、息が白く舞い上がる。ビルの灯りがきらきらと輝き、通り過ぎる人々の影がひっそりと長く伸びている。仕事を終えた足音が、静かな空間に響いていた。

六本木駅から徒歩1分。六本木通りから一本奥に入った所にある21六本木ビルの2階にそのお店はあった。

こちらのお店は、和牛と旬の食材を最高の状態で楽しむことを追求するレストランである。
店名の由来は、「雪の結晶」から。雪の一瞬で溶ける儚さが旬の食材に通じ、四季折々の味わいを提供しているとのこと。
輝かしい経歴を持つ佐藤シェフは、厳選された素材を使い、繊細でイノベーティブな料理を作り上げ、食材の持ち味を最大限に引き出す。
料理の完成度に加え、上質な器の使用にもこだわりがあるようで、期待が高まる。

店内は全席が完全個室であり、高級感溢れる個室で寛ぎながら、本日は以下のコースをいただいた。

● 【ディナーフルコース】
本日の厳選極み和牛石窯焼き フィレコース

◇調和
焦がしたチポロッティの仄かな苦味が、熟成鰹節のジュレと交わり、味覚に奥行きを生む。そこに炙りを加えた馬糞雲丹の濃厚な甘みがとろりと広がり、三者の個性が一つのハーモニーを奏でる。ジュレの滑らかさ、ピューレのコク、雲丹の余韻が交互に訪れ、口内はまるで小宇宙。和の技が描く、完成度の高い“調和”がここにある。

◇熟成
7日間熟成させた寒平目は、ねっとりと舌に絡み、深みを増した旨味を放つ。その上には、濃厚なオシェトラキャビアと、昆布のような旨みを纏った2年熟成の唐墨。塩味、コク、熟成の妙が三位一体となり、静かに押し寄せる。ふと添えられた菜の花の苦味が、それらの余韻を引き締め、次のひと口を誘う。熟成の時間が織りなす、贅沢な一皿。

◇海と大地
春先の牡蠣は、小ぶりながらも凝縮された旨味を放ち、短角和牛のコンソメがそれを包み込む。淡麗ながらも芯のある味わいが広がる中、利尻昆布の餡が静かに寄り添い、海と大地の恵みを一つに結ぶ。ひと口ごとに異なる層が現れ、茶碗蒸しという枠を超えた奥深さを感じさせる一杯。

◇蕎麦がきブルトンヌ
和と仏、二つの蕎麦文化が交差する一皿。香ばしく焼き上げた蕎麦がきは、ほのかな甘みともちっとした食感。そこに、蕎麦の実を纏わせたホタテがカリッと響き、海と大地の恵みが共鳴する。途中で注ぐとろみのある蕎麦湯が、風味を深めながら柔らかな余韻を添え、味わいに新たな表情をもたらす。伝統を超えた、創造性あふれる一品。

◇相乗効果
旨味の相乗効果を体現した、計算された一皿。42℃で低温調理した長崎県産メジ鮪は、驚くほどしっとりとした舌触りで、凝縮されたイノシン酸がじんわりと広がる。そこに、黒にんにくとキャラメル化させた玉ねぎを加えたタプナードのペーストが絡み、グルタミン酸の深いコクが余韻を支配する。さらに、セミドライトマトのアスパラギン酸が爽やかな酸味を添え、味のレイヤーを完成させる。知的な美味しさが詰まった、見事な一皿。

◇加水率105%
白玉粉を加えた高加水のパンは、しっとりとしたモチモチの食感が特徴。噛むほどに深みが広がり、海藻バターを添えれば、風味が一層引き立つ。繊細でありながら力強さを感じる、至福の一口。

◇氷温調理
米沢牛の心臓が、0℃~2℃で12時間の血抜き処理を施され、驚くほど滑らかで繊細な食感に仕上がっている。その上に乗せられた、乳酸発酵した自家製レモンとポン酢のグラニテが清涼感を加え、柚子胡椒のピリッとした刺激が引き締める。軽く混ぜることで、肉の深みと酸味、香りが絶妙に絡み合い、至高のバランスが広がる。

◇研鑽と慧眼と情熱
但馬の田村牛は、38ヶ月もの間、愛情と高い技術で育てられた逸品。その肉質は、肉問屋の慧眼とシェフの情熱的な火入れによって、完璧に引き出されている。60℃の低温でじっくり4時間焼き上げ、最後に2000℃の遠赤外線で表面をサッと焼き上げることで、肉の旨味を極限まで凝縮。噛むごとに広がる豊かな風味と、舌に残る余韻が印象的だ。静岡の有東木本山葵を合わせると、さらに味わいが引き締まり、肉の旨味を一層際立たせる。これは技と情熱が生んだ、まさに至高の一皿。

◇サステナビリティ
ロス食材を巧みに活用した、SDGsを意識した2品。和牛の端材と野菜の皮を乾燥させて作ったパウダーを使ったカレーは、深い旨味と野菜の甘みが調和し、環境への配慮が一皿に凝縮されている。一方、富山産ホタルイカと菜の花の余りを使った土鍋ごはんは、豊かな香りとふっくらとした米が絶妙に絡み、心地よい満足感を与えてくれる。さらに、余ったごはんを曲げわっぱに入れてお土産にする心遣いも嬉しい。どちらも北海道産ゆめぴりかを使用し、米の甘みが際立つ。

◇森と海の恵み
石垣島の海塩で作ったシャーベットは、清涼感と塩の旨味が絶妙に調和。そこに岐阜県産の10年熟成白龍本味醂を少し垂らすと、甘みとコクが深まり、まるで森と海の恵みが一体となったような奥行きを感じさせる、贅沢な一口。

◇再構築
フランスのヴァローナチョコレートを使用し、フォンダン状のテリーヌ、アイス、メレンゲ、テンパリング、ローストしたカカオの実を一皿に再構築。全てが異なる形で表現され、チョコレートの深い味わいを多角的に楽しめる。アクセントの黄金生姜の砂糖煮が、辛味と甘みの対比を生み出し、驚きと共に味覚を引き締める。ジャン・ルイ・コケの磁器も、テーマに見事に寄り添う、視覚的にも楽しめる一皿。

最後のお茶菓子まで抜かりない。
ホワイトチョコのイボワールのフォンダンに、京都の白味噌で作ったカスタードクリームがまろやかさを加え、酸味豊かな白苺が爽やかに引き締める。加賀棒茶のピスタチオの香ばしさが、甘味との絶妙なバランスを生み出し、洗練された余韻を楽しませてくれる一品。

言葉では表せないほど、全てが素晴らしすぎて、ただただ感動していた。まるで味覚が新たな次元に引き上げられるような、圧倒的な美味しさに心を奪われた。
是非また伺わせていただきます。
ご馳走様でした。

お店からの返信

六花

2025/04/04

森宮さん様
この度は六本木 六花にご来店いただきありがとうございます。
お写真と詳細な口コミのご投稿を賜りありがとうございました。
「全てが素晴らしすぎてただただ感動していた」との何よりのお褒めのお言葉、大変励みになりました。今後とも季節に合わせた旬のお料理をご用意してお待ちしております。
プライベート空間での和牛×イノベーティブフレンチをまたぜひ堪能しにいらしてください。
またのお越しをスタッフ一同心よりお待ちしております。

2025/03/04 更新

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