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夜の点数:3.8
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2021/06/08 更新
満員電車のような店内に足を踏み入れると、ほんの僅かな壁沿いのスペースを案内される。カウンターに背中を向けるその位置に収まったわたしたちは、後ろを向いて僅かに見える隙間から、カウンター上部に書かれたメニューを見てオーダーを考える。
【山椒ハイボール】
微かな甘みを伴う、わたしにとって飲みやすいハイボールは、日本画が描かれた湯呑みにて提供。カウンター前にいた白人男性が、バーテンダーから受け取り笑顔でわたしたちに寄越してくれる。そうしてくれないと、受け取ることができない程の混雑ぶりなのであった。
人とひとが触れ合う近い距離で、わたしは湯呑みに口をつける。
割れやすい薄いグラスが口当たりよく飲めるのであれば、こちらのお店の湯呑みでの提供は、ハイボールが飲みにくいのかというとそういう訳でもない。
人いきれの中あまり安定しない立ち位置や足の置き場に困りそうになった時、ぎゅっと握りしめて安定して飲むのには適していると思う。
わたしの片手は湯呑みを
もう片方の手は貴方の冷たい指にあわせて
互いの視線を重ねながら
ゆっくりとちからを込めて貴方を握る
目線を絡めたわたしたちは、互いに求めるものを知った顔をして、さらに見つめ合って互いに浸る。
湯呑みに描かれた白肌をあらわにした美人は
まるで困っているかのように見えた
……そんな情景がぷかりと浮かんでは泡のように消えて、酒に酔ったわたしの現実と妄想の境界を曖昧にしていくのであった。