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昼の点数:4.6
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料理・味 -
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テイクアウトの点数:4.6
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[ 料理・味-
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磐石な土台に、食体験を設計するお店 5
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タルトダムール
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モンブラン
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2026/01/23 更新
磐石な土台に、食体験を設計するお店 4
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ショコラ フランボワーズ
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ビスキュイ オ フリュイ
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2026/01/12 更新
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[ 料理・味-
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| サービス-
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| 雰囲気-
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| CP-
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| 酒・ドリンク- ]
2025/12/07 更新
いつも通り、大好きなお店。今日はたまたま好きな2品がどちらもラスト1個で、入店後即注文。
甘みと味が強い分、好みから外れるケーキも一部あるのだが、その分刺さるケーキの爆発力は国内洋菓子店随一。接客も含めて、今日も素晴らしい時間をありがとうございました。
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◇タルトダムール(580円) ☆×4.7
(ピスタチオクリーム/フランボワーズクリーム/杏とリンゴのキャラメリゼ/チョコレート/タルト)
赤と緑の2種のクリームは、素材の主張は穏やかなのに、全体へピスタチオの高貴な香りとフランボワーズの酸味をやさしく足してくる。味わいは繊細だが、乳感はしっかり残るタイプ。強い土台であるタルトとリンゴに「寄り添う」のではなく、むしろ正面からぶつかって調和させているのが面白い。
薄めながら水分が染み込まず、最後まで固さを保つタルトには、苦味と酸味の立ったチョコレートが塗られている。このチョコレートが、キャラメリゼされたリンゴの輪郭をさらに力強くし、全体の印象を決定づけている。
食感として最後まで残るリンゴは酸味が強く、
タルトとチョコの力強さ → 杏とリンゴの酸味 → ピスタチオの余韻
へと味わいが移り変わっていく。その推移が破綻せずすべてが一つにまとまっているのが、このケーキの凄みだと思う。
◇モンブラン(600円) ☆×4.7
(マロンクリーム/シャンティ/マロンペースト/メレンゲ)
こちらも大好きな一品。千歳烏山のような素材系の方向性も好きだが、フランス菓子としてのモンブランの中では、現状国内でいちばん好きなケーキ。
栗の「栗らしさ」は、ホクホクとした食感に宿る。一方で、このホクホク感は水分量の少なさの裏返しでもあり、洋菓子の世界ではその特徴を殺して「栗の味だけ」を抽出した商品も多い。
しかし、そこはテクスチャ作りが秀逸なオーボンヴュータン。栗らしい食感の実現とパサつきの解消を同時にやっているのが凄い。
外側のマロンクリームは、食べ進めるうちにほどけて溶けていくほど緩めで、栗の香りと自然な甘さが素直に立つ。対照的に、中のマロンペーストは水分を抑えてホクホク感を成立させているが、周りのシャンティがその乾きを補い、さらに洋酒をしっかり効かせることで、舌に残り続ける重さを揮発させ、抜けをつくっている。
最下層のメレンゲにも工夫がある。香ばしく焼成したあと、恐らく砕いて敷き詰められたメレンゲは目が細かめで、シャリシャリ・ザクザクと全体を引き締める。ところどころに糖の粘度が残る箇所があり、それが周囲のメレンゲを抱き込むことで食感にリズムを生んでいるのも面白い。
◇焼菓子 カレ アルザシアン ☆×4.0
フロランタンに覆われたパイ生地にフランボワーズジャムを挟んだ一品。アーモンドの香ばしさ、生地のバターの香り、凝縮されたフランボワーズの酸味が一体となる、大好きな焼き菓子。
◇焼菓子 ガレット ドフィノワ ☆×3.8
こちらもクラシックな焼き菓子。キャラメルで和えた大量のクルミをタルト生地で包んで焼き上げた一品。キャラメルはどっしりと甘いがクルミは香ばしく、サクホロとした生地と合わせると、不思議と軽ささえ感じる。原料を見るとコーヒーの文字、独特な香ばしさを醸す隠し味。古典的で、分かりやすく美味しい、優しいお菓子。
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今回の往訪で「思い出の時」を意味する「オーボンヴュータン」を店名に掲げる河田シェフの世界観が少し分かった気がする。恐らくシェフの中には、修行時代に抱いた、徹底的な基礎に裏打ちされた古典的なフランス菓子像が各商品に明確に存在するのではないかと思う。そしてそれは洋菓子というモノ自体ではなく、それを食す体験として言語化されているのだろう。
例えばモンブランだと、「栗の香りも食感も確かに存在し、メレンゲが口いっぱいに広がり、ほんの少し“泣き”がある。」そんな"理想のモンブランの一口"のようなものがあるのではないか。そして、どこを食べてもその理想が再現されるように、全体が設計されている。だからこそ、シェフの脳裏にある「思い出の時」がわくわくと活力を帯びた形で食べ手に想起されるのではないかと思う。
もちろん食べ手はそんな面倒なこと一切考えず、ただ「美味しい」。食べ手の体験をここまで突き詰めた完成度こそが、オーボンヴュータンがオーボンヴュータンたる所以であり、私がこの店が大好きな理由だ。