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夜の点数：5.0
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￥2,000～￥2,999 / 1人
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料理・味 -
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この世界は数字で表す代物ではない
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2019/06/28 更新
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スパルタン (ダブル) (2300)
1.5kgの豆を焙煎し淹れるが、そこから8杯分のみが作られるうちの1杯を。
普通の珈琲は1杯淹れるのに10g〜、某所でも25〜28gを使用するが、8杯で1.5kgは相当なもの。
ただ淹れるだけでは豆の無駄遣いとなるが、こちらは1粒1粒を無駄にせず
最大限に時間を使用して1滴1滴をゆっくりと落として淹れています。
濁りのない漆黒な深みから一滴のみ掬い
とろりと垂れる液を口に運ぶ
喉奥の壁に鈍い痺れを擦らせる渋みと
冷えた表皮で触れられ身構えてしまう酸味のタッチ
その両者がアプローチをかけているにもかかわらず
別の方向からもその両者を覆いながらも
甘味が底の見えないはずの深い湖から安堵を覚えさせるかのように大きく大らかに支えてくる
目に見える器の大きさに対し
そこに込められた想いは
膨大で、ゆっくりと蠢き、その輝きに眩む。
一口目で様々な想いを過ったのに
二口目、三口目……でも香ばしい風味が重ね塗りされて更に濃くなってゆき
その度に違う感情が込み上げ
頭がぼんやりとしていき、身体が火照り
その初体験に恐怖さえも感じました。
勿体ない経験だった。
珈琲だけど
珈琲の枠を更に閉包している枠であり
自分の知らない世界をまた見ることができて
本当に素敵な出逢いをしたと思います。
マスターが元気なうちにこのお店を知れたのは奇跡だと思うし
運がいいと思う。
ここまで拘り、追い詰め、研究し続けてきたマスターに感謝です。
また関西方面へ行くときは必ず顔を出します。
ご馳走様でした。