如月 来夏さんが投稿した中華そば 鴨福(東京/八王子)の口コミ詳細

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中華そば 鴨福八王子、京王八王子、西八王子/ラーメン

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.0
      • |雰囲気 3.5
      • |CP 3.5
      • |酒・ドリンク -
1回目

2025/03 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気3.5
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

東京最恐の行列と最高の布陣と最強の美味さ

2024年のオープン以来、世のラーメンフリークを虜にしてきた最強の刺客。
もう散々SNSで行列がエグいだの、2時間半並んだだの、回転が遅いので生半可な気持ちで並ぶなだのと、まだ食べに行ってもないのに心が折れそうな文言をたくさん見てきた。


そんな諸々を鑑みて、開店の2時間前に店着。
早起きなのとせっかちなのと心配性なので、最近は開店待ちすることが多いけど、2時間前から並んだのは初めて。
店主が身命を賭して創出したラーメンだもの、こちらもそれ相応の覚悟で臨まなければ。

以前、店主はここ八王子で「鴨と軍鶏」名義の別店舗から「鴨福」へとリニューアルするも、諸事情あってクローズや移転、はては間借り営業などの下積みを続けてこられた苦労人。
直近だと「楓」併設「歩き出せクローバー」の間借り時代に噂を聞いたところまでは耳に入っていた。


八王子駅から線路に沿うように延々15分ほど歩く。踏み切りの角を曲がって、さあどれくらい並んでいる?と戦々恐々覗くと並びなし。
ホッとすると同時にちょっと拍子抜け。でもこれで1巡目が確定した。

直後に後続が1人現れ、奥様が様子見がてら椅子を出してきた頃合いに3人目が接続。この椅子は3脚なので、先着3名は座って待つことができるという特権が与えられる。
それ以降、様子を見に来る人はあっても後続が現れないので変だなと思ったら、角を曲がったガードレール沿いに30人ほど並んでいた。断っておくが、これは平日の話。週末土日だととんでもないことになるのは火を見るよりも明らか。。。

幸い風もなく穏やかだが、グングン気温も上がって日向は暑いくらい。
ちょいちょい様子見に出てくる奥様より日傘はいるかと優しいお心遣いもあったりして、もうこの時点で勝手にいい店だと認定しちゃってる。

そしてついに2時間が経過。
なるべくスマホはいじらず、考え事をしたり日向ぼっこがてら居眠りなどしていたら2時間なんてあっという間。並ぶなら気候のいい春や秋にかぎる。考えることはみんな同じ。

特製中華そば醤油@1800

先に食券を買ってから並ぶシステム。肉の調達ができずに贅豚ロースト丼の販売は中止の旨。
はなっからご飯ものを頼むつもりがなかったのだが、自分以外の客ほとんどがラーメンとともに鴨丼も食べていたのは、いささか肩身が狭い思いだった。

まずは食材を記したトレイの敷紙を見ながら待つというセレモニー。
ひとつひとつの食材へのこだわりが尋常ではないがゆえ、何かひとつでも欠けたら営業できなくなるのでは、などといらぬ心配。
目の前では店主が鴨肉を炙りつつ、保温された丼の中にラーメンをつくっていく。見ているこちらはアドレナリンが出っぱなし。

やがて着丼。だが奥様からおあずけをされてしまう。
特製ということで別添えの鴨肉3種と薬味の乗ったトレイが配され、初めてこの中華そばが完成となる。

ここ最近、ラーメン界隈でちょっとしたトレンドになっている自家製の平打ち麺。ここでは3種の小麦粉を部位によって使い分けるという離れ業をやってのけている。
もちっとしてコシがあり、平打ち麺特有の歯ごたえや喉越しがあまりに美味しく、つい初めて麺リフトなるものを撮ってしまった。写真が下手すぎるがご容赦願いたい。
武蔵野うどんときしめんとフェトチーネを足して3の倍数をかけたような美味さ。言ってる本人もよく分からないけど。。。

鴨のジビエ感すらあるワイルドな出汁と、かえしのたまり醤油の力強さ。決してオイリーにならずに潤滑油の役目すら担う鶏油。てるてる坊主形のワンタンと小松菜のアクセント。
別添えの鴨肉3種には粒マスタード、岩塩、わさびの薬味、そしてユッケ風に卵黄までつく。
店主より食べ方レクチャーがあって、卵黄は麺をつけても鴨丼にオンしてもいいとのこと。しまった、やはり鴨丼をつけるべきだったか。

でもそれすら忘れて一気呵成に食べ尽くしてしまうほど、すべてが完成され完結していた。
普段はスープは飲まないのに、残したらもったいないと無意識に思ったのか思わず完まく。

いやあ、恐れ入った。
今までも自分史上最高のラーメンにたびたび出会い、その都度自己最高を更新してきたが、またもやそれに上書きすることになってしまった。


ただひとつ。
やはりあの苛烈すぎる行列だけはいかんともし難い。まだ今の時期はいいが、真夏の炎天下に2時間は苦行どころか命の危険さえ伴うので。。。
今やラーメン店でも記帳制やファストパスを導入する店も増えてきているのだから、これは早急に改善していただきたいところ。

それ以外は文句なし。ご苦労された分、それらが報われたのだと信じてやまない。
なんたって看板文字から店内外から厨房に至るまで店主ご夫婦のDIYというからさらに驚く。コストカットした分を仕入れにまわして、より良いものを提供しようという心遣いには胸を打たれた。

打ち上げ花火はパッと咲いてパッと散ってしまうが、ずっと地中で力を蓄えてきた種はやがて芽を出し花をつける。踏まれても折られても立派な花を咲かせるのだ。

2025/03/27 更新

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