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如月 来夏 (男性・埼玉県) 認証済
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1回
テイクアウトの点数：4.5
2025/05 訪問
テイクアウト4.5
「DON'Q」「メゾンカイザー」のDNAを受け継ぐパンの巨人は福岡からの刺客
木場公園を背後に臨む路地に人だかりができている。2021年、福岡からやってきたパンの巨人は開店早々パンラバーの間で話題となり、客が押し寄せたのを機にファストパスや整理券を導入するほどの騒ぎとなった。それも4年経って少し落ち着いてきたのか、2025年現在は通常の並びで入店可となっている。オーナーシェフの五十嵐聡太さんは福岡出身。「DON'Q」や「メゾンカイザー」を経たのち、製パン学校の講師を務めたあと2019年、福岡にてベーカリー「マイニチパン」を創業。口コミで人気となり、週末は開店直後に売り切れ閉店という事態に。ならいっそハイレベルなベーカリーの集まる東京に出て、もっと高みにチャレンジしたいという夢を抱き上京。奇しくも「アマムダコタン」や「I'm donut?」を手がける平子シェフも同郷だし、今なにかと福岡がアツい。朝から雨模様の日だったが、ちょうど雨があがった頃合いに店着。足下が悪いので客足が鈍ったのか、予想に反して並び数人。店員にも今日はラッキーでしたねと声をかけられたので、普段はこうはいかないのだろう。待機列誘導ポールが行列を物語っている。店側からの告知はないものの、暗黙の了解で入店は2人までの模様。ショーケース前の通路は人ひとりがやっと通れるくらいなので自然とそうなるのだろう。この日の店員は女性2人体制。とても愛想良く、初訪だと分かると親切にお勧めなど教えていただける。スタッフ全員がパンシェルジュ検定保持者とのことで、筋金入りのパンラバーが手売りするパンに間違いなし！雨の日はクロワッサンが3つまで割引というサービスも嬉しい。あんバターやサンドイッチが冷蔵ショーケースに並んでいて、持ち歩きの時間を考慮していると、初夏の時分なら常温でも持ち歩きには問題ないとのこと。ちなみに訪問は5月上旬だったかな。クロワッサン@270あんバター@540ピスタチオバターヴィエノワサンド@450ホットドッグ@480＊エッジの立った特徴あるフォルムのクロワッサン。バターの風味と甘みと12層の生地を折り込んだパリパリの食感がたまらない。これならわざわざ雨の日を狙ってまとめ買いしたくなる。あんバター、ホットドッグともにバゲット生地のハード系パンをベースとしている。そもそもパンが美味しいので、フィリングに何を挟んでも美味しい。とくにぷりっぷりのソーセージとの相性は抜群だった。シェフのスペシャリテでもあり、最近じわじわとバズり始めているピスタチオバターをたっぷりサンドしたヴィエノワ。砂糖のじゃりっとしたテクスチャと甘み、ナッツの青臭い風味がどこかずんだ餅を思わせる。定番のミルクフランスの応用発展型だろうが、これはクセになる美味しさ。店員のお勧めに従いつつも目についたパンを適当に見繕っただけなのに、ハズレがひとつもなくすべてが超絶級に美味しく、九州きってのグルメタウン福岡民を唸らせただけのことはある。バゲットは「DON'Q」ならではフィリップ・ビゴの薫陶にも触れているかもしれず、「メゾンカイザー」なら「木村屋」のDNAも受け継いでいる、まぎれもない本物。その証拠に早くも2号店「es feuilletage」を東京スカイツリーのお膝元、押上に展開するまでに。五十嵐シェフの提唱する素材にこだわる四季を感じる組み合わせを考える3つの信念こそがハイレベルなレッドオーシャンに漕ぎ出ても、先頭を切って走ることができているのだろう。また、氏はエスプレッソマシンを導入するほどコーヒーにも精通していて、浅草「フグレン」でもパンを取り扱ってもらえるほどのパイプをもつまでに。訪店時にドリンクメニューは見当たらなかったけど、いずれカフェベーカリーでも開くつもりなのかな。いま、東京のベーカリー事情をかいつまんでみると「しかたらむかな」「Think」「レカー」「MONICA」あたりがムズムズしてたまらない。そこにまたひとつ、とんでもないモンスター級の名店が現れちゃった。
2025/09/11 更新
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木場公園を背後に臨む路地に人だかりができている。
2021年、福岡からやってきたパンの巨人は開店早々パンラバーの間で話題となり、客が押し寄せたのを機にファストパスや整理券を導入するほどの騒ぎとなった。
それも4年経って少し落ち着いてきたのか、2025年現在は通常の並びで入店可となっている。
オーナーシェフの五十嵐聡太さんは福岡出身。「DON'Q」や「メゾンカイザー」を経たのち、製パン学校の講師を務めたあと2019年、福岡にてベーカリー「マイニチパン」を創業。口コミで人気となり、週末は開店直後に売り切れ閉店という事態に。
ならいっそハイレベルなベーカリーの集まる東京に出て、もっと高みにチャレンジしたいという夢を抱き上京。
奇しくも「アマムダコタン」や「I'm donut?」を手がける平子シェフも同郷だし、今なにかと福岡がアツい。
朝から雨模様の日だったが、ちょうど雨があがった頃合いに店着。足下が悪いので客足が鈍ったのか、予想に反して並び数人。
店員にも今日はラッキーでしたねと声をかけられたので、普段はこうはいかないのだろう。待機列誘導ポールが行列を物語っている。
店側からの告知はないものの、暗黙の了解で入店は2人までの模様。ショーケース前の通路は人ひとりがやっと通れるくらいなので自然とそうなるのだろう。
この日の店員は女性2人体制。とても愛想良く、初訪だと分かると親切にお勧めなど教えていただける。
スタッフ全員がパンシェルジュ検定保持者とのことで、筋金入りのパンラバーが手売りするパンに間違いなし！
雨の日はクロワッサンが3つまで割引というサービスも嬉しい。
あんバターやサンドイッチが冷蔵ショーケースに並んでいて、持ち歩きの時間を考慮していると、初夏の時分なら常温でも持ち歩きには問題ないとのこと。ちなみに訪問は5月上旬だったかな。
クロワッサン@270
あんバター@540
ピスタチオバターヴィエノワサンド@450
ホットドッグ@480
＊
エッジの立った特徴あるフォルムのクロワッサン。
バターの風味と甘みと12層の生地を折り込んだパリパリの食感がたまらない。これならわざわざ雨の日を狙ってまとめ買いしたくなる。
あんバター、ホットドッグともにバゲット生地のハード系パンをベースとしている。
そもそもパンが美味しいので、フィリングに何を挟んでも美味しい。とくにぷりっぷりのソーセージとの相性は抜群だった。
シェフのスペシャリテでもあり、最近じわじわとバズり始めているピスタチオバターをたっぷりサンドしたヴィエノワ。
砂糖のじゃりっとしたテクスチャと甘み、ナッツの青臭い風味がどこかずんだ餅を思わせる。
定番のミルクフランスの応用発展型だろうが、これはクセになる美味しさ。
店員のお勧めに従いつつも目についたパンを適当に見繕っただけなのに、ハズレがひとつもなくすべてが超絶級に美味しく、九州きってのグルメタウン福岡民を唸らせただけのことはある。
バゲットは「DON'Q」ならではフィリップ・ビゴの薫陶にも触れているかもしれず、「メゾンカイザー」なら「木村屋」のDNAも受け継いでいる、まぎれもない本物。
その証拠に早くも2号店「es feuilletage」を東京スカイツリーのお膝元、押上に展開するまでに。
五十嵐シェフの提唱する
素材にこだわる
四季を感じる
組み合わせを考える
3つの信念こそがハイレベルなレッドオーシャンに漕ぎ出ても、先頭を切って走ることができているのだろう。
また、氏はエスプレッソマシンを導入するほどコーヒーにも精通していて、浅草「フグレン」でもパンを取り扱ってもらえるほどのパイプをもつまでに。
訪店時にドリンクメニューは見当たらなかったけど、いずれカフェベーカリーでも開くつもりなのかな。
いま、東京のベーカリー事情をかいつまんでみると「しかたらむかな」「Think」「レカー」「MONICA」あたりがムズムズしてたまらない。
そこにまたひとつ、とんでもないモンスター級の名店が現れちゃった。