YouTube番組で、今一番面白いのが『サイエンスライター北村雄一の地球放送』である。
https://www.youtube.com/@user-vu5dp1sl8e/videosその映像の多くは古生物の考察だが、未来の地球を語っている部分が極めて興味深い。
掘削技術の向上、新油田の発見等により、ゴムのように伸びてきた石油の可採年数。
しかしどうも、本当に石油が尽きる時代が見え始めてきたらしい。
今の機械文明は石油・石炭が支えており、これらが枯渇したのち、人類はすべての樹木を切り倒す。
しかし人類も、草までは刈りつくせない。
そして、草文明に入るという。
草の一種である瓢箪を品種改良し、器として利用。建物や船は竹筋コンクリート。重機は家畜化されたゾウ。製鉄はどうするのか? 牛糞を燃料とするという。
再生可能エネルギーやSDGsはお遊びの域を出ないし、
期待されている核融合発電は、技術的には可能だろうが、どうも「元が取れない」らしい。
電源が喪失した未来。
北村雄一氏自身はあまり語っていないが、草文明に入るまでに様々な変化や混乱が予想できる。
・スマホの無い世界。
・ソロバン復活。株式取引は、場立ちが復活。食料の旬が復活。
・ビットコインなどの仮想通貨の崩壊。仮想通貨はある意味、電気資産である。
・核兵器の原料を濃縮するには大電力が必要。維持にも必要。核兵器所持の議論が無意味に。
・物価高で大混乱する経済。資源の奪い合いによる争い。人口激減。
こんなに創造の翼を広げるネタもそうはない。
科学本の出版市場は崩壊寸前だろうが、こんな本を出版できるほど、編集者冥利に尽きることは無いと思われる。
だれか若い編集者に挑戦してみてほしい。