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「ペスト・ジェノベーゼを使ったトリッパのミネストラ」…なんと注文が入ってからバジリコをすり潰す
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「本日の前菜三種盛り」…生ハムと苺が合うなんて知らなかった。四つ葉のクローバーで幸せ
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「チャルソンス」…シナモン、カカオ、ミント、ナッツ類などを使っている。複雑かつ不思議な美味さ
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「オレキエッテ」…ウニのクリームソースの美味さに撃沈。伝統を墨守するだけでなく、磨き上げてもいる模様
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サービスのビール
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イタリアパン二種。右側は栗粉?入り
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スプマンテ美味。グラスもエチケットもしゃれてます
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手打ちパスタのサンプル
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「本日の突き出し」の入っていた器。入店時、自分で選択するから愛着がわく。器の擬人化
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友人の分と取り分けしてくれました。大理石モルタイオで作られた、ペストの緑が美しい
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わざわざモルタイオを持ってきてくれました。一生懸命に食材や味の説明をされてて、優れた接客
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モルタイオ調理のペストの美味しさは別格。これを知る調理人は何を作っても美味しい。調理の才能があるからである
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2種類の手打ちパスタが選べるとの事で、そのサンプルがテーブルに置かれました。「パスタを選択すると、自動的にソースも決まるのですか?」と私が尋ねると、給仕さんは「はい、その組み合わせでお願いしています。イタリアで食べられている、そのままをお出ししているため」とのお答えでした。
さらに私は尋ねます。「このお店ではペストを大理石のモルタイオで作っているそうですが、トリッパのミネストラでしか食べられないのですか? 私は、そのペストをパスタで食してみたいのです」と言ってみました。給仕さんは残念そうに「確かにその料理は向こうに存在しますが、メニューに無い料理は今はお出しできません。シェフが在店していれば相談の上、可能となるかもしれませんが…」と言いました。
私は自分がわがままを言っている自覚があるため、すぐに引き下がります。といいますか、たったこれだけのやり取りの中に、この店の「本物」への真摯な取組みを感じました。
「ペスト」とは簡単に言ってしまえば、バジリコのソースです。本来はモルタイオという乳鉢で、すり潰して作ります。しかし手間がかかるため、現在は本場・ジェノバのリストランテでさえ、ミキサーで安易に作ることが増えている様子。
様々な本物が失われつつある現代に、この店では今井シェフはじめ多くのスタッフが積極的にイタリアに行き、各地の残された郷土料理を学び、摂取しているようです。
ここで話は変わりますが、平安時代にある「青年僧」が、仏教の一種である密教を学ぶため、遣唐使として唐に渡ります。その当時、唐における密教の頂点は、青龍寺の恵果和尚。恵果和尚は、その「青年僧」を一目見たとたん、天才を見抜き、即座に奥義秘伝の伝授を開始します。密教の奥義とは「文字による伝達が不可能」なため、魂から魂へと教えを授けます。その「青年僧」はわずか半年ですべてを学び取り、恵果和尚も安心したのか、その後すぐに亡くなります。
「青年僧」が日本に密教のすべてを持ち去ってしまったため、唐におけるその教えは衰退し、青龍寺さえも無くなってしまいます。その奥義秘伝は、現在では日本に残されているのです。
さて、ここで少々妄想の翼を広げてみることを許していただきたいのですが、いくら食に対し保守的なイタリア人といえど、便利な現代の機械に絶対に負けないとは、言い切れないのではないでしょうか? また跡継ぎ問題に直面している食材もあるのでは?
ペペロッソのスタッフが、「空」を飛び「海」を渡りイタリアを訪ね、そんな郷土の伝統を、単なる技術としてではなく、魂から魂へと教えを受けるように学び、日本に持ち帰る。そして数十年後、イタリア人の老紳士が三軒茶屋を尋ねる。「これはマンマの味そのものだ。本場で消え去った本物が、なんで極東の一角に残されているのだ!?」……なんていう事も、私の妄想ではなく、実際起こりえるのではないでしょうか。