601-460さんが投稿したトゥールダルジャン 東京(東京/永田町)の口コミ詳細

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食いしんぼう夫婦の美味しいもの探訪記

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トゥールダルジャン 東京赤坂見附、麹町、四ツ谷/フレンチ

1

  • 昼の点数:4.9

      • 料理・味 4.9
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.9
1回目

2024/09 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.9

豪華で優美なフランス文化と、繊細できめ細やかな日本文化の融合を感じる王道フレンチレストラン

ホテルニューオータニ1階の奥にある濃紺色の入口。ずっと行きたいと思っていたお店に、ついに辿り着くことが出来ました。
長い廊下と待合室を抜けていくと、目の前に大きなシャンデリア、大理石、ルイ王朝時代を彷彿とさせる調度品など、豪奢な異空間が広がりました。このメインダイニングの大きな窓の外には、初秋の大庭園。今日のランチの始まりというより、感動の旅の始まりでした。

記念日にMONACOのコースを予約。
電車で行くはずだったのが、不慮の電車遅れで、急遽、車を運転して行くことになりました。そのため、楽しみにしていたワインは諦めて、ノンアルコールの三種のペアリングをお願いしました。どれも様々な果汁に茶葉や香草、出汁などを組み合わせて、とても重厚にブレンドされた初めての味で、それぞれの料理に合わせて楽しみました。ワインを飲めなかったのは残念ですが、これはこれでとても価値のある体験でした。

最初に出されたドライトマトのパンは、ハープを浸したオリーブオイルを付けて頂き、その後は温かく小さめのバケットと良質なバターを気兼ねなくお代わりさせて頂きました。
前菜は、フレッシュなミントの香りに包まれた柔らかいハタのマリネ。食べるのがもったいないくらいの彩り鮮やかな一皿でした。
二品目のリ・ドゥ・ヴォーは、多くの食材がバランス良くまとめられていて、濃厚な魚介のスープを纏わせると、まさに珠玉の逸品でした。もちろん、バケットに吸わせて最後の一滴まで頂きました。
魚料理は、トゥールダルジャン特製のブイヤベース。三種類の魚のグリル、イカ墨やハーブを活かした食材が並べられたプレートの真ん中の窪みに、目の前でトマト色のスープが注がれました。周りの食材をスープに混ぜて頂くスタイルには、斬新さを感じました。
そしてメインの肉料理には、幼鴨のローストと仔牛のフィレステーキを一皿ずつ、二人で両方を味わいました。
仔牛のステーキは、癖のない柔らかな赤身肉をケジャン風のソースで美味しく頂きました。
もう一方の鴨のローストにプロバンス風のソースを合わせたものは、まさに至高の一皿でした。幼鴨の柔らかさ、旨み、絶妙な塩味、素材を損なわない焼き加減、そして複雑な深みのソースの奏でるハーモニーに感動を覚えました。トゥールダルジャンの威風堂々としたスペシャリテを堪能できた貴重なひとときでした。

デザートの前にチーズを勧められました。フレンチやイタリアンのお店で食後に出されるチーズは、日本料理で言えば漬物のようなものだと私は解釈しており、カロリーなど気にせず、しば漬け、千枚漬け、奈良漬などを選ぶ気分で、カマンベール、ブルーチーズをはじめ、少しずつ6種類のチーズを楽しみました。チーズに添えられたドライフルーツ、胡桃のパンも美味でした。
デザートは、ショコラ・マカエとフルム・ダンベールのブラウニー。パイナップルのソルベと薄切りのシャインマスカット、そしてハーブの香りが効いて、とても美味しく頂きました。
今回頂いたコースは総じて、様々な食材やハーブ、スパイスが重厚に積み上げられて、それぞれの良さがしっかりと引き出された五感全体で味わう食のオーケストラという印象でした。
でも、旅はここで終わらないのです。

豪奢なメインダイニングから場所を変えて、バーに通されました。バーといっても、昼間はサロン的に落ち着いた、見るからにリラックスできる空間です。このような緊張感の大きな変化も旅の醍醐味。日本庭園の大樹や赤い太鼓橋を眺めながら、また部屋に飾られた古い写真やフランス食文化に貢献された人達の肖像画を見ながら、ゆったりとソファに座ってコーヒー、紅茶、焼き菓子を楽しみました。
お店を出た後、旅の締めとして、初秋の庭園散策を満喫したことは言うまでもありません。

食事も、雰囲気も、ホスピタリティーというより「おもてなし」も、最高のお店でした。スタッフの方々の優しくも洗練された立ち居振る舞い、鴨のナンバーカード、テーブルにさりげなく置かれた可愛い鴨の置き物、秋のランタンに装花、待合席の居心地の良さ、清潔で綺麗なトイレまで、一つ一つが非日常を演出する旅の大切な要素でした。
日本にいながらフランスを感じられる、いわば印象派の絵画のように、豪華で優美なフランス文化と、繊細できめ細やかな日本文化の融合を感じた素敵な旅でした。

長文を最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。
そして、お店の皆さん、素晴らしい記念日の思い出を、大変ありがとうございました。

2025/09/13 更新

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