2回
2023/11 訪問
イチ推しビスマルク!
南北線白金台駅より、目黒通りを日吉坂方面へ数分。
地下の落ち着いた空間にて営業のピッツァ ダ ヴィンチ トウキョウさん。
店名にピッツァと付いてはおりますが、「格」はピッツェリアよりリストランテに近いように思います。
高級ピッツェリアとでも言うべきでしょうか。
またも1年振りの訪問となりましたが、幸いにしてオーナーシェフの近藤学氏はもっさんの事を覚えていて下さいました。
無沙汰をお詫びしつつ、お料理の相談です。
◯ ブラータチーズを使った高糖度フルーツトマトと季節のフルーツのカプレーゼ
ダ ヴィンチさんの前菜と言えばコレ。
季節のフルーツをあしらったカプレーゼです。
この日のフルーツは、山梨県産の巨峰と栃木県産のいちご。
どちらもとても甘くて質の良いものを入れています。
ブラータチーズを切り開き、内側のストラチャテッラをトマトやフルーツに乗せながら頂きます。
味付けは岩塩が少々とオリーブオイル。
シンプルながら、トマトらの甘さとチーズの旨みを引き出してきます。
鉄板の美味しさです。
◯ 生ハム
近藤シェフからサービスして頂いた生ハム。
ダ ヴィンチさんでは用いる生ハムスライサーは、イタリアのベルケル社製。
その中でも
「生ハムスライサー界のロールスロイス」
と呼ばれる最高級品です。
極薄にスライスされた生ハムは、天女の羽衣の如し。
誇張なく、口内でふわっと溶けてしまいます。
生ハムメロンのように、カプレーゼを包んで頂きます。
◯ 本日のスープ
肌寒い日でしたので、スープもお願いしました。
この日のスープはマッシュルームのスープ。
荒目に濾した生マッシュルームの風味が、ブロードの旨みにガッチリと噛み合っています。
ほっとする優しい味わいながら、後味にキレもありますね。
◯ 本日の鮮魚のカルパッチョ
続いての前菜はお魚さん。
カルパッチョをお願いします。
こちらが登場のカルパッチョ。
高さを出した盛り付けが特徴的ですね。
この日のお魚は天草産のブランド養殖鯛「みやび鯛」。
天然物と比べると、やや身ごろが柔らかいかしら?
その分しっかりとした旨みがあり、脂の乗りもバッチリです。
軽くマリネされたパプリカ入りのイタリアンドレッシングが、鯛の甘みを引き出しています。
天辺にはキャビアと芽ねぎが添えてあり、これらを合わせて頂くと、また違った表情を見せますね。
やはり魚卵は正義です。
◯ 秋トリュフを使った濃厚卵のビスマルク
いよいよピッツァを頂きます。
ビスマルクは近藤シェフのスペシャリタ。
お店の名前を冠したメニューの「ダ ヴィンチ」もビスマルクであり、もっさんはこれを頂いて、すっかり近藤シェフのファンになってしまいました。
登場のピッツァ ビスマルク。
秋トリュフをたっぷりとあしらったシーズナルメニューです。
ぼこんぼこんと畝るように盛り上げたコルニチョーネ(フチ)。
SAVOY系と呼ばれる、日本で独自の進化を遂げた生地の延ばし方です。
サックリともっちりを併せ持つ食感が堪りません。
卵は焼成後にすぐに切り割って、大きく塗り広げられています。
余熱でええ塩梅に火が入っていますね。
ビスマルクに用いるお肉は、先程も登場した生ハム。
あれをピッツァの具材として焼いちゃうんですから、贅沢な話ですよね。
卵、チーズ、生ハムの三位一体。
秋トリュフの芳香が、それら全ての美味しさを1段階上に引き上げています。
◯ タリアータと焼き野菜
セコンド(メイン料理)はタリアータ。
これも毎回定番のオーダーです。
ステーキは表面をフライパンでさっと焼き付けた後、薪窯の熱でじっくりと火通し。
メニューにも「焼きあがりまでお時間頂きます」と注意書きがあり、実際にこの日も完成までに50分強を費やしています。
ゆったりと過ごす、休日のランチタイムならではの逸品です。
登場のタリアータ。
カットステーキは敢えて直線的に並べず、縦横に方向を変える事で立体的な陰影を表現しています。
実にお美事な盛り付け。
お肉はシェフとご相談して、仙台牛をお願いしました。
部位はミスジで、肉量は150gです。
もっさん、牛肉は赤身派なのですが。
偶にはビシッとサシの入ったお肉も良いですね!
ひと噛み毎に、脂と旨みが口内に溢れ出してきます。
味変は岩塩・海塩・バルサミコ。
正直味変の必要が無かったので、こちらは専ら野菜類に付けて頂きました。
野菜類の火通しもキマっています。
調理に時間は掛かりますが、待つだけの甲斐があるひと皿です。
◯ クリームチーズのパンナコッタ はちみつレモンのソース
◯ エスプレッソ
食後のドルチェ&カッフェ。
ここをキッチリ〆ますと、またお料理の好感度が上がるように思います。
パンナコッタに甘酸っぱいソースを加えるのは常道ですが、所謂「蜂蜜レモン」ソースを合わせたものは初めて頂きました。
シェフをはじめ、スタッフの皆さんが作るお料理は何も一級品。
お味は勿論の事、センスの良さにも唸らせられます。
ご馳走様でした。
アメブロも公開してしております。
ご興味のある方は
「もっさんの食べ歩きブログ」
にてご検索下さい。
2023/12/20 更新
都営三田線白金台駅より、白金高輪方面へ徒歩で5分弱。
目黒通りからいっぽん脇へ、住宅街への入り口付近にて営業の「ピッツァ ダヴィンチ トウキョウ」さん。
オープンは2020年5月。
その同年に、イタリアのピッツァランキングサイト「50 TOP PIZZA」が発表した
「日本のベストピッツェリア」
にノミネート。
当時は未だお店が無名に近かった状態であり、ピッツァファンの度肝を抜きました。
もっさんもダヴィンチ トウキョウさんのお料理に魅了されたファンのひとり。
年イチくらいのペースでお邪魔しております。
入店後は早速、同店オーナーシェフにしてピッツァイォーロ(ピッツァ職人)の近藤学氏へご挨拶。
ご無沙汰をお詫びしつつ、この日のお肉やお魚をお伺いしてお料理のご相談と参ります。
と言っても、もっさんはソロでの訪問につき、そこまで多くのお料理はオーダー出来ません。
故にどうしても、過去に頂いて美味しかったお料理を手堅くリピートする運びとなります。
◯ 本日の鮮魚のカルパッチョ
◯ フランチャコルタ コッタディ カルタルディ
この日の魚料理は「カルパッチョ」と「香草パン粉の石窯焼き」がラインナップ。
どちらにするか迷っていると、近藤シェフからとあるアイディアのご提案が。
そのアイディアについては後ほどご紹介。
魚料理はカルパッチョをお願いしました。
お魚は熊本県天草産の「みやび鯛」。
養殖鯛ではトップブランドの一雄です。
これに合わせるのはヴェジタブルソースとイクラ、キャビア。
みやび鯛のタンパクかつ強い旨みを、魚卵の濃い味わいがバックアップ。
ヴェジタブルソースは酸味と共に、食感のアクセントも加えています。
ダヴィンチさんのお料理は、どれも盛り付けのセンスも良いんですよ。
このひと皿ならばカラフルな色使い、高さを出した空間の使い方がポイントでしょうか。
乾杯はスタッフさんのおススメ、イタリア産のスパークリングにて。
シャルドネにピノ ビアンコとピノ ネロを合わせたブリュットです。
柑橘系の酸味の後から、少し白桃っぽい甘みが顔を出します。
華やかかつすっきりとした飲み口で、魚介と合わせるにはうってつけでした。
◯ ブラータチーズを使った高糖度フルーツトマトと季節のフルーツのカプレーゼ
続けて前菜を一品。
定番のルッコラサラダも良いですが、もっさんがイチ推しするのがこちら。
ブラータチーズにフルーツトマトとフルーツを合わせたカプレーゼです。
この日のフルーツは山梨県産のシャインマスカットと、茨城県産のイチゴ。
いずれも単体で十二分に美味しい上質なもの。
トマトがまた、彼らに負けじと甘くて美味い!
ブラータチーズをカットし、チーズやストラチャテッラを絡めながら頂きます。
一般的なカプレーゼに比べて甘酸っぱさの主張が強い分、さっぱりと頂けますね。
盛り付けの見事さも含めて、ダヴィンチさんを象徴するメニューだと思います。
すいません、泡をお代わりで。
◯ 本日のスープ
この日のスープはマッシュルームのスープ。
スープへはちょいとトリュフを浮かべるのが、ダヴィンチ流です。
荒目に裏漉ししたフレッシュマッシュルームの旨みと香りに、ブロードの旨みがカチッと嵌っています。
キノコ好きには堪らない美味しさです。
「ちょっとスープを残しておいて下さいね」
そう言って、近藤シェフが何やら始められました。
出て来ましたのは、ピッツァ生地を切り出して焼いたお手製バケット。
スープを掬って頂きます。
只でさえ美味しいスープが、更にポイント倍点!
あー、これはいけません!
ダヴィンチさんのファンになってしまいます(手遅れ)。
◯ トリュフを使った濃厚卵のビスマルク
◯ 赤葡萄ジュース
いよいよピッツァを頂きます。
オーダーは近藤シェフお得意のビスマルクへ、トリュフスライスをたっぷりと乗せたスペシャルヴァージョン。
用いるお肉はベーコンやサルシッチャではなく、フランス産の生ハム。
薪窯で焼く事で一層旨みが凝縮し、とても贅沢な味わいに。
卵の火通しはバッチリ!
トリュフとの相性は言うまでもありません。
ポコポコと畝るように盛り上げたコルニチョーネ(フチ)。
SAVOY系ならではの技法が、食感と味わいにインパクトを齎しています。
近藤シェフがお作りになるピッツァは、これ迄にもっさんが頂いて来たピッツァの中でもベストのひとつ。
何度頂いても絶品です!
ドリンクは葡萄ジュースにシフトしています。
カベルネ ソーヴィニヨンを用いており、どっしりおもおもな飲み口。
ノンアルコールワインと呼ぶには流石に甘いですが、濃厚な味わいのお料理と良く合います。
◯ タリアータと焼き野菜
◯ 和牛の香草パン粉石窯焼きと焼き野菜
セコンド(メイン料理)は勿論牛肉!
この日は松阪牛が入っていました。
しかも、肉量221gのヘヴィ級です。
部位は失念しましたが、シンシンと仰っていたような。
お肉はタリアータ(カットステーキ)をお願いしまして。
ここで、話は冒頭へ戻ります。
もっさんが魚料理を薪窯焼きにするかカルパッチョにするか迷っていると、近藤シェフからご提案が。
「今回はお肉のサイズが大きいので、肉料理の方でタリアータと香草パン粉焼き、ふた種類をお作りしましょうか?」
おお!
これは有り難いご提案です!
シェフ、それで行きましょう。
と言う訳で、両雄並び立ちましたタリアータと香草パン粉焼きステーキ。
おほほほ。
自然と顔が綻びますわ。
お肉は薪窯の口に置いてじっくりと加熱。
この日は1時間以上、窯へ置いて・休ませてを繰り返していました。
仕上げに、薪窯の内部の高温にて表面を焼き付けてフィニッシュ。
タリアータは赤みを残した、お美事な火通し!
口へ運べば赤身の旨みや柔らかさ、しっとりとした脂身の甘さ、焼き目の香ばしさらが一辺に襲いかかってきます。
旨い以外に言葉が有りません。
ちょい乗せしたトリュフがまた、いと嬉し。
片や、香草パン粉の薪窯焼きステーキ。
近藤シェフ曰く
「イタリア料理というよりも、アメリカンダイナーの雰囲気で」
との事。
カリッと焼き上がったパン粉の衣と、柔らかなステーキが生じるコントラスト。
和牛ならではの華やかな香りと、パセリやタイム、ローズマリーら香草の相乗効果。
マスタードをちょい乗せしたら、ナイフ&フォークが止まりませんぞ!
いやあ〜〜〜、どちらも甲乙付け難い!!
味変アイテムは沖縄県産の海塩やイギリスのマルドン産海塩、熟成バルサミコ酢。
特にバルサミコは両者共に合いますね。
2024年で最高の肉料理でした。
◯ エスプレッソ
食後にはエスプレッソをドッピオで頂きます。
この後にスイーツを頂く予定でしたので、珍しくドルチェ無しでの〆でした。
味良し、センス良し、サービス良し。
ピッツァを中心に、その他のお料理も楽しみたいという向きには、強くおススメ出来るお店です。
またお邪魔します。
ご馳走様でした。
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