2回
予約困難店で熟成魚と焼鳥
高宮通り沿いにその店の入口はある。
最初に言おう。
この店は焼鳥屋ではない。
焼鳥がある和食屋である。
魚は福岡ではまだ珍しい熟成魚を専門に使う。
季節の食材と合せてコース仕立てで出てくる。
コースの最後に焼鳥のお出ましだ……
一見 重たそうにも感じる珍しいコースでもあるが、
店主は全体量や食感、咀嚼回数まで計算して献立を組み立てるそうだ。
熟成魚……旨味がよりのってとても良い。
夏の時期にメイチダイ、鯵、イサキ……
その全てに自家製の醤油や調理酢を合わせる。
自分で仕込んだ魚にはどの調味料が合うかも自分で調整するのだという。
焼鳥。
若鶏を使う理由はコース全体を考えるとベストだという。
旨味のある魚の後に旨味のある地鶏では客が食べ疲れる。だからさっぱり歯切れの良い若鶏を使う。
お酒はこれまた珍しいワインは一切置いてない。
焼鳥とワインは定番ペアリングだが……
その代わり日本酒と焼酎には並々ならぬこだわりを感じる。
店主曰く、客にほとんどがペアリングをお願いするそうだ。
全てを食べ終えても喉も渇かない、心地よい満足感があるコースだ。
もう一度言おう。
ここは焼鳥屋ではない。
料理人がこだわりを詰め込んだ和食屋だ。
他では味わえない、素晴らしいクオリティだった。
ご馳走様でした。
2025/08/20 更新
再訪
というより以前来店させていただいた際に
午前中から弁当をやっていると聞いて
本日のランチは弁当と決めた。
蓋を開けると家が焼鳥屋になった。
炭の香りが充満したその弁当は
ほんのりまだ温かい。
予約時間の直前に作ってくれるため、
まだ温かい。嬉しい。
鶏そぼろ御飯が敷き詰められた上に
鶏もも肉、葱巻き、つくね、獅子唐、
そしてあの鶉の玉子だ。
オジサンには十分すぎる量である。
炭の香りでついつい昼から酒を……
この弁当は人をダメにするかもしれない……
ご馳走様でした。