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昼の点数:4.5
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銚子で食べるカツカレー
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2024/05/26 更新
銚子の海を眺めながら自転車を漕ぐ。
『犬岩』を見に行く途中に「カツカレー」の文字が風に揺れているのを見て…、
(あっ、ここのカレー、絶対美味しいじゃん)
って、直感が潮風に乗って運ばれてくる。
そしたらもう、犬岩見ても、海に向かって「やっほー」って叫んでいても、海鮮丼のお店を通り過ぎても、カツカレーが頭から離れない。
だから、食堂の扉を開いたんだ。
店内は綺麗で、カウンターとテーブル席があった。
僕の他に誰も居なかったけど、大きなテレビが置いてあるカウンター席に座ったんだ。
そして、「カツカレーお願いします」って、言ったんだ。
カツの揚げる音と、テレビから聞こえる女性リポーターの声以外には、何も音がなかったんだ。
波の音も、鴎の鳴き声も、お腹の音もね。
15分くらい、じっくりとカツを揚げてから届いたカツカレーは、僕の静寂を破った。
その見た目は、まるで初めてカツカレーに恋した高校生の時を思い出すように、心の中がざわついたんだ。
あの頃の君は、真っ白い白米と、茶色いルー、その境目に立っていて、ちょっと香ばしい香りを漂わせていた。
一目見て、「絶対好きになる」って思い、自分の若さ故に夢中に食べていた。
しかし、自分の歳を重ねると、違う魅力を引き出そうと、インドに行ったり、スパイスを求めるようになった。
だけど、今日会った君は、あの頃のままだ。
そして、僕の気持ちを青春時代へと引き連れて行く。
じっくり煮込まれて、野菜の溶け込んだルー。
柔らかい食感が、同じように柔らかい白米と混ざって、まろやかな味わいになる。
辛さなんてほとんどない。
優しい甘みが感じられる。
カツは、綺麗な油で揚げられているから、纏った衣が真新しい洋服を着ているように輝いている。
「サクッ」と音がして、柔らかくも厚みのあるお肉がお腹を満たして行く。
気付いたら、あっという間に完食だ。
自分の街から消えてった「こだわりのないカレー」は、銚子にあったのか。
こだわりがない、という表現は、マイナスなイメージに結びついちゃうけど、もちろん肯定的に使ってる。
だって、ここのカレー、絶対に松屋もすき家も吉野家もCoCo壱も真似できない味を完成させている。
絶対に食べた方が良い。
特に、こだわったカレーばかり食べている人にはね