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昼の点数:3.6
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¥1,000~¥1,999 / 1人
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料理・味 -
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アウトレット帰りの空腹を満たす、透き通る黄金スープと横綱級の餃子。
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2025/12/03 更新
佐野プレミアム・アウトレット。
少し歩きすぎたか。広大な敷地を端から端まで歩き回り、人混みと物欲の波に揉まれ、気づけば日は傾きかけている。
戦利品は手に入れたが、俺のエネルギーは枯渇寸前だ。
腹が……減った。
アウトレット内のレストランも悪くないが、今の俺が求めているのはもっとこう、直球な「土地の味」だ。
佐野に来て、ラーメンを食わずに帰るという選択肢はない。
車を走らせることしばし。目指すは佐野ラーメンの横綱、「おぐら屋」だ。
到着すると、まるで道の駅かと思うほどの巨大な駐車場。それが車で埋め尽くされている。
さすが人気店。だが、この活気、悪くない。
今の俺の胃袋は、完全に「麺」を受け入れる態勢に入っている。
しばらく待ち、店内に通される。
広い。座敷の活気がすごい。
買い物帰りの家族連れ、地元の常連とおぼしき老夫婦。
誰もが皆、一心不乱に丼と向き合っている。いい風景だ。
メニューを見るまでもないが、一応確認。
基本のラーメンに、餃子。
歩き回ってペコペコの今の俺なら、普通盛りでは礼儀知らずというものだろう。
「すみません、ラーメン大盛りと、餃子をお願いします」
注文を終え、水を一口。
厨房から漂う湯気と香りが、俺の食欲をさらに煽ってくる。
ほどなくして、お盆に乗った「それ」がやってきた。
「おお……これか」
なみなみと注がれた、丼の底まで見えそうなほど透き通った黄金色のスープ。
その中に、手打ちならではの不揃いな麺が、これでもかと泳いでいる。大盛り、正解だ。
そして横には、焼き目の美しい、でっぷりと太った餃子たち。
まずはスープから。
……うまい。
雑味がない。塩気がキリッとしているのに、角がない。
あっさりとしているが、動物系のコクがしっかりと土台を支えている。
歩き疲れた体に、慈雨のように染み渡る味だ。こういうのでいいんだよ、こういうので。
続いて麺をたぐる。
ズルズルッ。
うん、このピロピロとした舌触り。手打ち麺の醍醐味だ。
柔らかいのにコシがある。スープをしっかり持ち上げて、口の中で踊るようだ。
大盛りの麺量が、なんとも頼もしい。
さて、餃子だ。
箸で持ち上げると、ずっしりと重い。
タレをつけて、ガブリ。
熱ッ! うほっ、これはいい。
皮はパリッと、中は野菜の甘みがたっぷりだ。肉々しい餃子もいいが、このラーメンにはこの野菜中心の餡が合う。
ニンニクも効いているが、不思議と重くない。
ラーメンをすすり、餃子を頬張り、スープを飲む。
この無限ループ。箸が止まらない。
佐野の空の下、俺は今、小麦の塊と格闘している。
このシンプルな一杯の中に、長年愛されてきた理由が全て詰まっている気がする。
ふぅ、食った食った。
スープを飲み干したくなる衝動を理性で抑え(いや、半分以上飲んでしまったが)、コップの水を飲み干す。
大満足だ。
買い物の疲れも、この一杯で完全にリセットされた気分だ。
店を出ると、風が心地よい。
さて、トランクに荷物は積んである。安全運転で東京に戻るとしよう。
ごちそうさまでした。